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    Maaaasan

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    novelberチャレンジトレラギ編
    お題『屋上』
    あの学校屋上なんてあるの?と何となくマップ見て回ってたらラビュル寮にそれっぽい場所があって人が立ち入れそうな作りだったのであの場所は屋上と呼んでも差し支えないだろうと思ったので書いた。

    #トレラギ
    #twst_BL

    夕方「ぉおうっ!これが女王様が見る景色、ってヤツっスか?女王様と言うよりは、王様になった気分ス!」
    「おいおい、はしゃいであんまり身を乗り出すなよ。落っこちるぞ?」
    放課後、ラギーはトレイに連れられてハーツ寮の屋上へやってきていた。
    傾きかけた日の光が眩しい。
    「へええ……。ここから見る夕日はこんな感じなんすねえ……」
    ラギーは眩しそうに、瞼に手をかざした。
    「サバナ寮から見える夕日は、どんな感じなんだ?」
    言いながら、トレイはラギーの隣に立つとさりげなく腰に腕を回す。
    「どんなも何も……。そうっスねえ、考えた事ないなぁ。ただ……」
    「ただ?」
    「ばあちゃんの作る晩飯の匂いがするような気がするっス。あ~、腹減った……」
    「はは……。ラギーらしいなあ」
    トレイがクスクス笑っていると、
    「大体、トレイさんがタルトを作りすぎたって誘うから、ここまでついて来たってのに、お預けなんスもん。そりゃあ腹も減りますよ」
    ラギーが憮然とした顔で言い返した。
    「じゃあ、タルト以外のものも用意するよ」
    トレイは困ったように笑う。
    「やりっ!なるべく腹に溜まるもので。あ、余ったのは持ち帰るんで、沢山作って貰って構わないっスよ?シシシ……」
    嬉しそうに笑うラギーに
    「沢山作るんなら、ラギーが手伝ってくれれば、もっと早く食事にありつけると思うぞ」
    トレイはニヤリと笑って畳み掛けた。
    「ぐ……。仕方……ないスねぇ」
    何やらしてやられた、と思ってしまうのは気のせいだろうか、と。
    ラギーが考えている間に、
    「ケークサレ、っていう甘くないケーキがあってな。試しに作ってみたかったんだ。助かるよ」
    上機嫌にトレイは言って、ラギーの耳にそっと口付けた。
    「わわっ!不意打ちはやめて下さいって!」
    「ハハ……。悪い悪い……」
    「ぜってー、悪いとか思ってない口調っスよねぇ?それ!」
    「んー?そんな事はないぞ?」
    ラギーの剣幕を他所に、飄々とした呈でトレイは寮の入口へ戻っていく。
    ラギーは置いていかれないように、慌ててその背中を追った。
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