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    polyamide14

    劉法左右ガッチガチ固定 女体化獣化など特殊性癖のデパート どちらかというと字書き
    背景と着色に故郷の村を焼かれているので下書きしかあげない

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    polyamide14

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    劉備殿が親切心で損をする話。思いついたけど出す場所がなかったのでポイピク小説投稿機能のテストにつかってみました。
    現パロ。ぬるいけどホラー注意。

    坂道の母 劉備が昔住んでいたアパートは高台に建っていて、駅から家までの間にそれなりの勾配がある坂を登らなければならなかった。
     大学が近く若い人間の多い街だったため特別不便ということもなかったのだが、稀に老人が難儀していることがあり、人のいい劉備は荷物を持つなどの手助けをすることがままあった。

     ある日劉備が自宅を目指してその坂を登っていると、上の方から若い女の声が聞こえてきた。
    「たすけてくださーい」
     顔を上げると、坂の上から引く人のいないベビーカーがガラガラと滑り落ちてくる。劉備は慌てて坂を駆け上がりベビーカーを受け止めた。
     坂の上には女が立っていた。いかにも日除け目的の黒いキャペリンを被り、落ち着いたキャメルのシャツワンピースがふくらはぎの半ばまでを覆い隠している。
     ベビーカーからは生き物の気配がしていたが、眠っているのか泣き声を上げることはなかった。シェードが降りているため中の様子は伺えない。母親らしき人の前で勝手にあちこち触るのも不躾に思えたので、劉備はシェードには触れぬまま、ベビーカーを押し上げて母親の元まで登って行った。
    「ありがとーございます」
    「いえ、無事で何よりです」
     答えながら違和感を覚える。女の声がやけに冷淡に聞こえたのだ。
     思い返せば助けを求める声も嫌に平坦で間伸びしていた。まるで台詞を読み上げているような。
    ──もしや、わざと手を離したのでは?
     劉備の頭の片隅にいつか見た陰惨な事件の記事がよぎる。育児ノイローゼ、虐待、ネグレクト。帽子を目深に被った女の表情は伺えず、しかし茶色く染めた髪にも、ゆったりしたシルエットのワンピースにも不審な様子は見当たらない。
    「……あの、すみませんが」迷ったが劉備は口を開いた。「お子さんを見せて頂いても?」
     子供好きなんです、と付け加える。不自然だったかと心配したが、女は「いーですよ」と抑揚のない声で承諾した。劉備はそっとベビーカーのシェードに手をかけた。
     寝かされていたのは首のない人形だった。
     理解して、ドッと全身から汗が噴き出した。顔を上げられない劉備の頭上から、読み上げたような女の声が降ってくる。
    「ほんものだった時もあったんですけどねぇ」

    以来、引っ越しをするまで劉備はその道を避けて帰宅するようになったという。
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    Haruto9000

    DONE「ランサーのクー・フーリンが女性だったら」妄想、第6話。
    ※FGO第1部のみの情報で書いていたので、設定ズレなどはご容赦ください。

    【あらすじ】
    雪崩に巻き込まれ、マスターたちとはぐれたランサーとオルタ。
    洞窟で嵐をしのごうとするが、ランサーの様子がおかしいことにオルタが気づく。
    彼女が本当に「クー・フーリン」なのか疑いを持っていたオルタは、ランサーを問い詰めるが…。
    ミラーリング #6(カルデア編) 死にたくない、と彼女は言った。
     腹を裂かれ、血に沈み、全身から命を流しながらも、彼女は言った。死にたくない。
     その身を疎まれ、弄ばれ、それでも必死に生きた末にこのざまとは、なんて、なんて、あわれな女!
     今際の際にみじめたらしく泣く姿が許せず、私は言った。
     体が朽ちても、その名が語り継がれるように。
     その身が伝説に昇華され、永遠に生き続けるように。

     ──おまえを、英雄にしてあげる。

    ✳︎✳︎✳︎

     ランサーは目を覚ました。
     真っ先に目に入ったのは、オレンジ色に明滅する濡れた岩の天井だった。
     吐いた息が白く立ち昇っては消える。

     寒い。

     ぼんやりする頭で自分の白い息を見つめていると、唐突に記憶が蘇った。
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    Haruto9000

    DONE「クー・フーリンが女性だったら」妄想。
    ※FGO第1部のみの情報で書いていたので、設定ズレなどはご容赦ください。

    【あらすじ】
    無事に息子を出産したクー・フーリンだが、スカサハに息子を殺されかける。
    信頼していた師の行動にショックを受ける彼女。
    それでも、兄弟子のフェルディアや女王オイフェ、スカサハの娘・ウアタハたちに支えられながら、子どもを育てようとするが…。
    ミラーリング #10(影の国編:後編)猛犬の息子
     轟く怒声。馬のいななき。赤く染まる川。
     バシャバシャと水しぶきを上げながら浅瀬を渡る。枯れた森を抜けたところで、空に向かって激しく燃え上がる火柱が目に飛び込んでくる。城だ。城が燃えている!
     ──助けて!
     誰かの叫び声が聞こえ、その方向へ向かって走る。
     ──助けて、誰か!
     バチバチと音を立てて炎上する城壁を見上げれば、誰かが自分に向かって手を差し出している。
     ──お願い、誰か。誰か、助けて!

    「……きろ、クー! 起きろ!」
     強く揺さぶられ、目を開けた。オイフェが心配そうな顔でこちらを覗き込んでいた。
    「ひどくうなされていたぞ。大丈夫か?」
    「あ、ああ……」
     いまだ動悸はおさまらない。嫌な夢を見ていた気がする。呆然としながら汗をぬぐったところで、クー・フーリンは慌てて起き上がった。
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