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    ちょこ

    主に企画参加の交流小説、絵など投稿してます
    よその子さん多め

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    ちょこ

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    アイドラ

    よその子さんお借りしてます

    眠い、と世良は机に突っ伏して欠伸をした。朝、学校の時計は八時少しを過ぎており、朝から登校してきたクラスメイトや朝から仕事で欠席しているなどの話を聞きつつ窓を見る。実は曲の仕事で締切が中々に厳しく、徹夜をしてなんとか間に合わせたのだ。作詞作曲をしている時はライブで歌ってる時くらいに楽しい。つい夢中になって寝るのが遅くなるのはあったが、その時は仕事などを調節していたが、今回はどうも上手くいかなかった。
    眠い、とまた欠伸をすると自分に近寄ってくる足音が。顔を上げると美男がどこか顔をしかめっ面にして世良を見ていた、顔を見て世良はすぐに分かった。これは怒ってるなと、その予想が当たったのか美男が口を開く。
    「徹夜したな?」
    その声からすぐに分かる、やはり怒っていると。美男がどれだけアイドルに対して向き合ってるのか世良は分かっていた、それ故に自分にも相手にも厳しいのも。世良はへらりと笑って言う。
    「王さまには誤魔化しきかないよな〜。ちょっと納期の締め切りがシビアなお相手さんがいてさ、けどいい曲作れたから」
    「……お前、作曲家のつもりか? 自分を疎かにする奴がアイドルを名乗るな」
    「……は?」
    つい低い声が出てしまった。寝不足からかいつもだったらそうだなとか言えていた言葉が出てこなかった。別に自分は作曲家気取りなどしたつもりもない、そもそもアイドルが作曲をしてはいけないのか? など美男の言葉に対する苛立ちが募ってしまった。もしかしたら、そう見えていたことにどこかショックを受けたのかもしれない。世良は眉を顰めて口を開いた、苛立ちはあったが、別に美男とはこれ以上言い争いをしたくない気持ちはあった。
    「なに? アイドルが作曲しちゃいけないわけ? ……いや、ごめんこれ以上は王さまに当たっちゃうや。……保健室行く」
    世良は席を立って美男の顔を見ずに教室を出る、これは一旦頭を冷やすついでに寝たほうがいい。教室を出る時、声が聞こえた気がした。
    「……そうしてくれ」
    その言葉を聞いて思わずどこか呆れてしまう、親友故に心配してるのも、アイドルゆえに厳しいことを言ってるのも分かったからだ。王さまらしい、と世良はそのまま保健室へと行った。
    学院のチャイムがなって世良は目を覚ました、保健室のベッドから降りてカーテンをそっと開けたがそこには保健の先生は居らず、時計を見てもう放課後なのが分かった。あれからほぼ丸一日寝ていたのかと世良はぼんやりと考えた。授業のノートとかどうしようかと思っていると扉が開いてそこに目をやるとそこには世良の鞄など持ってきた美男がいた。美男は黙って世良に近づいて鞄を渡してくれた、世良はそれを受け取りつつ話した。
    「王さま、もう怒ってないよ。鞄ありがと、あとごめんな」
    「……お前、将来どう考えているんだ。アイドルか、作曲の道か、考えてるのか。どっちがしたいんだ」
    「……」
    美男はまっすぐ世良の目を見ていた。世良もまた美男の目を見る、アイドルか作曲か。その問に世良は笑って答えた、将来の事は前から考えていたからだ。
    「……どっちもしたいよ。アイドルにも、作曲家にも。どっちにもなりたい」
    世良が笑って言ったことにどこか呆れたように全く、と美男は呟いた。
    「道のりは楽じゃないと言っている。……一日の睡眠不足で体調は崩れるんだ、別に、お前の曲は好きだよ。俺には出来ないし、すごいとは思う。……が、自分の体を大事にしろ。アイドルだと言うのなら、だ」
    確かにそうだ、美男の言ってることはもっともだった。アイドルで作曲家をしてる人なんてあまりいないのも世良は知っていた。最終的にどちらかをやめてそれ一本にしている人達が殆どだ、けれど、いないからと言って出来ないは違うのではないか、そう考えていた。
    「それは分かってる、現に寝不足だったのも否定しないし、王さまに見破られて言われたし。作曲家気取りかの言葉にカチンと来たけど……。曲作ってる時、ライブをするぐらい楽しいの。溢れ出てくるんだ、色んなのが。……別に何も考えてなくて言ったわけじゃない、道のりが楽じゃなかろうが、両立してる人がいないって言うなら、俺がそうなる。アイドルであり作曲家の"白石世良"になる、なってみせる」
    だから応援して? と世良は笑った。はたから見たら無謀だと思われようが、目の前の親友なら見守ってくれるのではないか、と根拠もない気持ちがあった。美男は世良の言葉を聞いてふん、と微笑みつつ鼻を鳴らした。
    「まぁどちらとも譲れないと言うならばどこまで出来るか見せてみろ。……それがお前が決めた道ならばな」
    「……まぁ楽しみに見ててよ、将来王さまの曲作るかもな! その時は作曲家気取りって言わせないからさ」
    「なーはっはっは! そうかその時を楽しみにしよう! ほら帰るぞ、送っていく」
    「え、別にいいんだけど」
    「馬鹿を言うな、今日はゆっくり休め。道で倒れられたら困るからな」
    そう言って行くぞと言う美男に笑いつつ鞄を持って保健室を出た。本当にどうでもいいのであればここまでしないよな、と世良は隣で歩いている親友を見る。
    あぁ、またいい曲がかけそうだ。
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    ちょこ

    DONEよその子さんお借りしてます
    二次創作
     その日は、雨が降りそうだと言わんばかりの曇天だった。昨日の天気予報では朝から晴れると言っていたはずなのに、いざ当日になったらこの天気だ。凪は頬杖をついて窓の外の風景をぼぅ、と眺めていた。この調子では晴れそうにない、凪はそう思ったあと椅子から立ち上がり、事務所に備え付けであるミニキッチンへと向かう。お湯を沸かせるくらいは出来るミニキッチンにて、お湯を沸かしコーヒーを淹れた後、コーヒーを飲み外を眺めた。
     何でも屋に定休日はない、依頼が来れば仕事の日になるし、来なかったとしても書類作業をする。ある意味気分で休みが決まると言っても過言ではなかった。そして凪は、二階にいる八重の所へ行こうかと考えていた。八重は朝から体調が優れないように見えた。凪から見たら休んだ方がいいなと感じたため、八重を休ませたのだ。当の本人は大丈夫だと言っていたが、それでも休ませた。依頼主が来る様子はない、なら八重のところに行こうと思った。事務所は二階建てのビルになっており、凪の居る一階は何でも屋の事務所で二階は居室スペースだ。コーヒーを飲み終わったマグカップを流しに置いた後、事務所を出る。
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    ちょこ

    DONEダミアさんお誕生日小説
    ダミアさんお借りしました!お誕生日おめでとうございます!
    モンブラン「ダミア、お誕生日おめでとうございます」
    「おー! ありがとな!」
     レイフが借りている拠点と言っていい住まいにダミアを呼び、目の前にケーキを出す。ダミアと前もって連絡を取っていたため、こうして呼べたのだ。ケーキはレイフの手作りだ。本当なら、料理も出そうかと言ったのだが、間髪入れずに断られてしまった。今度こそ上手く作れるような気がしたのにな、とレイフは残念そうに思いながらも、ダミアを見た。
    「このケーキ……モンブランか?」
    「そうです、アマロンを使ってます」
    「へー! 王様って呼ばれてるやつじゃん!」
     ダミアは感心したようにケーキを眺めた。アマロン、様々な栗の中で特段に甘い栗の事だ。身も大きいのだが、育てるのが難しく、しかも、大きく育てようと魔力を使うと、すぐに枯れるという性質を持っていた。なので、完全な手作業、時間をかけてゆっくりと育てる。そのため、栗の中の王様、という意味で【アマロン】と呼ばれるのだ。一粒だけでも驚くほどの高額で取引される。その高額さに、一時期偽物のアマロンが出回るほどだった。偽物のアマロンと区別を測るための道具すら開発されるほどに。
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