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    ちょこ

    主に企画参加の交流小説、絵など投稿してます
    よその子さん多め

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    エガキナ
    回想死因

    回想死因が終わったあとの話、よその子さんお借りしてます!

    とある"回想"が終わり 波の音が耳に入り、琥珀はハッ、として気づいた。気づいたら、自分は海にいた。おかしい、自分は部屋で寝ていたはずなのに。ここは夢の中、だろうか。
     あの時、大型没が現れ、大きな被害が出たあの海だ。足首まで海水が浸かり、どうやら自分はそこに立っていた。空はあの日のように晴れており、真っ青な空が琥珀を見下ろす。気温も、蒸し暑く、羽織っていたコートのせいで汗が吹き出すようだった。

     あの討伐はもう終わったはず、ずっと会いたくて、三年間探していた創とも再会できた。それで、終わったはずなのに。もう、手がかりがなくて落ち込むことも、やはり死んでいるのでは、と泣きそうになることもないはずなのに。

     ───なんで自分はここに居る?

     琥珀の顔が真っ青になる。どうにかしてこの夢から覚めなければ。すると、前方に人影が見えた。前方は足が届かない沖のはず。そんなところに、人などいるはずがない。
     その人影は、琥珀が嫌というほど知っている相手───創の姿だった。創は何も声を発さずに、手を振る。まるで、こっちおいで、と言わんばかりに。それを見てわかった、幻覚だ、と。そう言えば、あの日幻覚を見たツクリテは後遺症に悩まされると話で聞いた。まさか、この夢は。

     足が勝手に動く。ばちゃり、ばちゃりと水音を鳴らし、歩く。琥珀は止まれ、止まれと念じたが止まらない。そうするうちに、どんどんと深くはいる。足首だったのが膝、太ももへと沖に近づいていることが分かった。
     足は止まらない、あの創は幻覚だと分かっているはずなのに。琥珀は体が震えそうになる、早くこんな夢、覚めて欲しい。創は相変わらず笑って手を振っている、その表情が、とても恐ろしかった。
     目が笑ってなかったからだ、口元は笑っているというのに、目には温度が感じられず、冷たかったからだ。琥珀は目を閉じた。閉じた拍子に、涙を流していた。

    「……たすけて」
     琥珀が零すように、泣きそうな声を出した時、誰かに腕を掴まれた。
    「琥珀」
    「え……」
     琥珀にとって、聞き馴染みのある声が聞こえた。そう、その声は、琥珀にとっては懐かしく、三年ぶりに聞いた声と同じだった。その声のお陰なのかピタリ、と先程までどんなに念じても止まらなかった足の歩みが止まった。琥珀は声の主を確かめるように後ろを向いた。

    「……」
     そこには、創がいた。腕を掴んだ創は琥珀の名前を呼んだ後、黙ってしまい何も言わない。琥珀は思わず前を向くと、前には幻覚である創はいた。けれど、どこか表情が悔しそうに歪んでいた。
     琥珀は、改めて腕を掴んだ創を見た。無表情で、どことなく目付きが怖かった。まさか、と琥珀が口を開こうとした時、その前に相手が口を開いた。
    「お前は、ここで立ち止まる暇はないだろ」
    「……サク、リ……?」

     この相手はサクリだ、と琥珀はすぐに分かった。創に化けたサクリだったのだ。こんな所にまで来てくれたんだ、と安心のせいかボロボロと泣き出す琥珀。そんな琥珀を横目に、サクリは腕を引っ張り歩き出した。黙ってなかったのは幻覚の方の創だったが、サクリはギロリ、と幻覚を睨むとそのまま歩いた。

    「全く、何やってんだお前」
    「……」
    「あんなもんにすがるな、すがらなくてもよくなったんだろ」
    「……うん」
     サクリの言う通りだ、あんな幻覚にすがる必要はない。だって、もう創はいるのだから。後ろでなにか聞こえたが、琥珀は後ろを向かなかった。向く必要など、ないのだから。

     ───腕を引かれながら、琥珀はずっと、泣いていた。

     目が覚めた時、自室だった。琥珀がゆっくりと起きた時、涙が零れた。どうやら寝ながら泣いていたらしく、目の前の景色が滲んで見えた。やはり、後遺症が原因の夢だったらしい。それにしても、涙が止まらない。だが、泣いている場合ではない。
     それよりも、琥珀は自分以外誰もいない自室で呟いた。
    「……ありがとう」
     夢の中で助けてくれたサクリに聞こえるように、言った。
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    ちょこ

    DONEダミアさんお誕生日小説
    ダミアさんお借りしました!お誕生日おめでとうございます!
    モンブラン「ダミア、お誕生日おめでとうございます」
    「おー! ありがとな!」
     レイフが借りている拠点と言っていい住まいにダミアを呼び、目の前にケーキを出す。ダミアと前もって連絡を取っていたため、こうして呼べたのだ。ケーキはレイフの手作りだ。本当なら、料理も出そうかと言ったのだが、間髪入れずに断られてしまった。今度こそ上手く作れるような気がしたのにな、とレイフは残念そうに思いながらも、ダミアを見た。
    「このケーキ……モンブランか?」
    「そうです、アマロンを使ってます」
    「へー! 王様って呼ばれてるやつじゃん!」
     ダミアは感心したようにケーキを眺めた。アマロン、様々な栗の中で特段に甘い栗の事だ。身も大きいのだが、育てるのが難しく、しかも、大きく育てようと魔力を使うと、すぐに枯れるという性質を持っていた。なので、完全な手作業、時間をかけてゆっくりと育てる。そのため、栗の中の王様、という意味で【アマロン】と呼ばれるのだ。一粒だけでも驚くほどの高額で取引される。その高額さに、一時期偽物のアマロンが出回るほどだった。偽物のアマロンと区別を測るための道具すら開発されるほどに。
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