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    _BeHa_

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    プトオク(テジュオク)テジュ(→)←←←オク
    セフレ関係の二人。狡い大人と小賢しい年下。
    飛んだボタン、眼鏡、恋。
    ドライで甘め

    #プトオク
    ptochu

    行方知れず 俺の手を解いてベッドから降りた黒髪の裸の男が、昨夜脱ぎ捨てた服を床から拾い上げ身に纏っていく。カーテンの隙間から差し込む太陽の光が眩しい。俺は気怠げにベッドに横になったまま、帰り支度を始めたソイツを黙って見ていた。
     裏返った下着を元に戻し穿く年上の男の姿は妙にシュールで笑える。しわくちゃになったシャツをバサバサと数度振って袖を通し、しがみついて残した背中の爪痕は覆われ留められていくボタン。首筋の情事の痕も襟で綺麗に隠される。ズボンを穿き、白いシャツを雑にインしてベルトを通したテジュンが振り返り、眉根を寄せて俺を見た。何が言いたいのか、わかってる。

    「……ネクタイならここだぜ?」

     起き上がりもせず青いネクタイを掲げれば、苦虫を噛み潰したような顔。サイドテーブルに見当たらないコイツの探し物は俺が隠した。

    「眼鏡、どこにやった?」
    「さあ? 見てねえな」
    「……」
    「帰るんだろ? 来いよ、ネクタイ結んでやる」

     帰るな、なんて我儘は言えず上体を起こす。ベッドに歩み寄った少し不機嫌な男を手招きし、近づいたワイシャツの襟下にスルリとネクタイを通した。

    「……テジュン」
    「なんだ?」

     結び目を作る手を止めて、ネクタイごと胸ぐらを掴み無理矢理引き寄せシャツを乱す。
     軋むベッド。無防備な厚めの唇に噛み付いて、強く引いたシャツのボタンが幾つか飛び、床に落ちて僅かに音を鳴らした。その行方は知らない。

    「ネクタイ……結んでくれるんじゃ、なかったのか?」

     離れた唇が、ため息混じりに呟いた。心地良い低音をもっと聞いていたい。この素っ気ない男を、独占したい。

    「そのつもりだぜ?」

     ネクタイを結んで送り出すなんて出来ねえ。この紐が首輪ならどんなに良かったか。
     我儘な腕を首に絡めると、観念したテジュンがベッドに乗り上げて俺にキスする。マットレスに手をついて俺に覆い被さって、じっと見つめられればまた欲しくなる。もっと欲張っちまう。

    「眼鏡を返せ」
    「…………」

     襟下に通しただけの垂れ下がったネクタイを引っ張って『嫌だ』と意思表示した。今はまだ、こんな手段でしかこの大人の男を引き止められない。

    「俺を困らせるな。オクタビオ……」

     埋められない歳の差。余裕。経験。駆け引き。不利なのは分かりきってるが、勝ち目が無いわけじゃねえ。

    「好きなんだ。アンタのこと、……困らせんの」
    「…………」

     テジュンの手が俺の髪を撫でた。ふっ、と息を吐いて微笑む表情と、自分の言った言葉に熱が上がる。重なる唇に目を閉じて、抱きついて、抱きしめられて、肌を滑る手に素直に溺れていく。少ない俺の手札は子供じみているが、有効なら何だって使う。
     コイツがこうやって、俺を甘やかしてくれる限りは。
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    related works

    _BeHa_

    DONE雇プト×オク
    裏ではテロリスト組織のシルバ製薬妄想。悪いオクタビオのアースです。
    面接に行った雇われの話の続きです。

    エロ無しキス有り
    ※何でも許せる方向け
    「ここがアンタの住処か。悪くねえな」


     廃車のスクラップ工場付近にポツンとあるトレーラーハウスが俺の現在の家だ。普通の住宅に比べれば小さいが、中に入れば一般的な住居とほぼ変わらない。勿論、外観は洒落た綺麗なものではなく内装にも拘っていないせいで無骨だが、誰かを招く予定もリフォームする気も一切無かった。
     キッチンにトイレにバスルーム。空調も完備していて不便もない。冷蔵庫やレンジなど家電製品も充実し、通常の生活を送るのに全く問題は無く、狭ささえ目を瞑れば快適と言える。ベッドもソファーもあり贅沢なくらいだ。

     彼の言葉が皮肉なのかお世辞なのかは分からないが、オクタビオは朝早くから金持ちにとってはスクラップ紛いに見えそうな俺の住居にやって来た。
     早朝からの来客に眠気まなこを擦りモニターを確認すると、そこに映り込んだ鮮やかなライムグリーンに急速に目が冴え脳が起動した。サングラスにマスク姿の雇い主に驚き携帯端末で予定を確認するが、今日までは完全にオフで間違いはない。
     今日まで、と言うのは、あのイカレた面接に合格した日。流れと勢いに身を任せて、雇い主と高級レストランのテーブルの上でセック 3196