Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    plastickazusa

    @plastickazusa

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 41

    plastickazusa

    ☆quiet follow

    ハイキュー 烏澤
    ぽろっと告っちゃった理由を答える烏養くんのはなし。

    あの時、なんで付き合うか、なんて言ったんですか。
    なんで、と聞かれると、言葉につまる。完全に、いわゆる「気づいたら言ってた」てやつで。そう。気付いたら言ってた。「お付き合いってやつ、する?」と。
    今思うと、このまま澤村のなかで俺という存在がフェードアウトしていくのが嫌だったんだと思う。
    なんとか澤村のなかに居座る手段を、なんてことを考えてたんだろう。恐ろしいことに、無意識に。うん、大人としてこれはかなりキモい。反省。
    これから澤村はたくさんの数えきれないほどの人間と出会い、そしてまた
    数えきれないほどの別れを重ねていくのだろう。その中には濃度の濃いもの薄いもの、たくさんあると思う。俺との出会いはそのなかでどの程度のものに位置付けられるのだろう。まあそこそこの位置にはいられるだろうが、それも今ならそう言えるというだけの話だ。
    あしたは?明後日は?一週間後一ヶ月後一年後十年後、確実にその濃度は薄くなるだろう。

    ありていに言おう。
    忘れられたくなかったのだ。忘れられたくなかったし、俺自身にある澤村の記憶の濃度が薄まることがどうしても嫌だったのだ。

    だから、言ってしまった。繋ぎ止めるために。澤村の中に俺が居座る場所を、理由をつくるために。

    ああ、好きだったんだな、とこんな今になって気付くのだ。あの頃、俺はどうしようもなく澤村のことが好きだったのだ。
    頭よりも先に体が動く、なんて、なんてスポーツマンらしい生態だろう。
    でも、それでよかったと今どうしようもなく思う。
    だから、今こうして言うのだ。

    「明日お前の隣にいる理由が必要だったからだよ」と。

    「それって、つまり」
    「澤村大地が好きだったからだよ」
    「過去形?」
    「バカ、揚げ足とんな。過去進行形だよ」

    願わくば、明日も澤村の隣に俺のための場所がありますように。(まあなきゃねじこむだけだけど)
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    🙏
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works