【曦澄】クリスマスまで8日【腐向け】心配はしたけれど藍曦臣は、翌日には回復して大学へと江晩吟と一緒に向かった。
江晩吟は講義を受けつつ彼の様子を気にしていたために、スマホの表示に帰りまで気づけなかった。
「……父さんと無羨から、連絡が入ってる?」
電話をかけ直そうとした時、肩に手が置かれた。
「晩吟、今日の講義は終わったかい?」
「ああ…」
いつもと変わらない藍曦臣に、江晩吟はうなづいた。
それなら一緒に帰ろう。と、さりげなく背中に手を添えられて歩くのを促される。
電話は帰ってからでいいか…と思いながら、彼のエスコートに身を任せて歩き出す。
しかし校門の所にたどり着くと、バイクに乗った身知った男がいた。
「観世…?」
字を呼べば友人は、手をひらひらと振った。
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