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    @ayco1v_kei

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    ホラーな目に遭ってるのはネロだけ。ブとズとフィとシャも少し出る。

    #ネロファウ
    neroFau

    とある夜のホラー(ネファ) その日、ネロとファウストは晩酌の勢いで盛り上がって、ネロの部屋のベッドでいちゃいちゃしていた。
     夜は深く、生き物の気配は静まり、今起きているのはこの部屋の二人だけのようだ。
     扉の気配を薄くする魔法をかけ、防音もしっかりして、いつ事に及んでも大丈夫な状態で互いの服を脱がせようとしたところで唐突にノックの音が響く。
     一瞬固まって、ネロが口を開く。

    「悪い、取り込み中だから後にしてくれ」

     用心深く外の気配を窺うが、さっぱり気配を感じない。
     なんだか興が削がれてしまって、二人はのろのろと衣服を整えた。

    「悪いな、先生」
    「こういう日もあるだろう。この時間に来るのはシノか?」
    「いや、あいつは扉の気配に気付けないはずだ」
    「それなら、北の魔法使いの誰か?」
    「あいつらはそもそもノックしねえかな……」
    「じゃあ誰だったんだ?」
    「そこなんだよなあ」

     結局、その夜は軽いキスでファウストを見送って眠りに就いた。
     客人の正体がわかったのは翌朝のこと。

    「ネロ」

     朝食の片付けを済ませて自室へ戻ろうとしたところで、背後から声を掛けられた。

    「うわっ、オズ……! あー……俺に何か用?」

     必要以上に驚いてしまったことを隠すようにネロは少し視線を逸らしてオズに問う。
     たっぷり間を置いて発されたオズの言葉でネロは皿を取り落とした。

    「昨晩、お前が後にしてくれと言った」


    ▷ ▷ ▷


    「……ってことがあってさ」
    「マジかよ」
    「しかも、続きがあんだよ」

     オズの言葉で皿を一枚ダメにしたネロだったが、その後別の魔法使いから爆弾発言があって、さらに皿を一枚落とした。

    「昨日はファウストと何してたの?」
    「おやおや、フィガロ様ともあろうお方が年下の魔法使いを脅かしてはいけませんよ」

     どうやら昨晩のオズはフィガロと共にシャイロックのバーにいたようだ。
     ちょっとした賭けをした、それに負けたオズが罰ゲームを受ける事になった、そこまではいい。そこからどうして俺の部屋に来る???

    ──美味しいつまみが欲しいって言ったら、君の部屋に行ったみたいだね。
    ──帰ってきたオズが「ネロは取り込み中だった」って言うから笑っちゃったよ。あの魔王様を手ぶらで帰すなんてやるじゃないかって!

    ──ネロの部屋からファウストの気配がしたと言われた時の盛り上がりはすごかったよね。
    ──中で何をなさっていたんです? 気になりますね。


    「あの空間、生きた心地がしなかった」
    「想像しただけでゾッとするな……お疲れさん」
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    かも@ねふぁ

    DONE*もちふた2展示*
    パス外しました。人生初のサークル参加だったのですが、とても楽しかったです。来てくださった方々、主催者様、ありがとうございました。

    現パロ、バウムクーヘンエンドのネファ。全年齢です。

    電気が点かない部屋のエピソードは友人の実体験です(許可得てます)。Gさん素敵なネタをありがとう。
    ウェディング・ベルは彼を知らない


    プロローグ

    「もしもし、ネロか?」
     耳にしっくりと馴染むその声を聞くのは、かなり久しぶりだ。「僕だ。ファウストだ」と簡潔だけど礼儀正しく名乗るのを聞く前から、もちろん電話主が誰かなんて分かっている。
     ファウストが電話をくれるなんて、珍しいことだった。彼が向こうへ移ってからもときどき葉書が送られてきていたので、連絡自体が途絶えていたわけではなかったけれど。こないだのは何だったか、たしか暑中見舞いの時季に届いたグリーティングカードか。いつも通りの彼らしく趣味の良い絵葉書に、二言三言メッセージが添えられているものだった。ときどき送られてくるそれらはしみじみと嬉しいもので、ネロは毎度欠かさずに返事を返す。といっても、洒落た絵葉書なんかどこで買えばいいのかも分からないし飲食業の身ゆえ時間もないので、短いメールでの返事だが。ともかく、声を聞くのは久しぶりのことだ。
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