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    百(もも)

    @Momo100_317

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    百(もも)

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    「AIWFC is YOU!!!!!!!!!」
    2023/12/23投稿
    オンイベの展示として書いたものです。クリスマスのベタな二人です。

    ##TGM
    ##ルスマヴェ

    AIWFC is YOU ハロウィンが終わると、街は途端にクリスマスの準備を始める。黒とオレンジ色の装飾はあっという間に消え去り、今度は赤と緑がやってくる。日に日に早くなる日没に対抗するように、電飾があちらこちらに伸ばされていく。
     11月に入ればディスカウントストアの入り口にもツリーがきゅっと小さくなって並べられ、店頭にはアドベントカレンダーやチョコレートが山積みになる。人々の足取りもどこか軽く、しかし彼らのカートはずしりと重そうだ。
     浮足立っていく街を見つめるおれの目はこれっぽっちも輝いていないだろう。おれの気持ちは全くもって浮かれてはいないからだ。
     今年のクリスマスを、おれはおそらく一人で過ごすことになる。クリスマス当日には時が止まったかのように街のすべてがストップする。行きつけのバーも空いていなければスーパーだって早々に閉まるし、普段は忙しく働く店員も、警備員も、誰もが暖かい家の中で家族と過ごす。そういう日だ。
     今まで、おれはクリスマスを友人と過ごしていた。なんらかの事情があって家族との折り合いが悪い奴や、おれと同じように親がいない(かつ、実家に訪れるほどの距離間の恋人はまだいない)同僚と朝までばか騒ぎをしたりしていた。今年のクリスマスを彼らと過ごさないのは、彼らにめでたく家族や、結婚を間近に控えた恋人ができたからではない。そういうやつも少しはいるが、依然としてその集まりは開催されている。
     おれが断ったのだ。今年は一緒に過ごしたい人がいると。
     今から一年ほど前に召集されたミッションはおれの人生を大きく変えた。それまでの人生の半分の時間を費やして焦がれて、残りの半分の時間で憎んだ人間と再会し、互いの命を救い、化石みたいな戦闘機で帰還した。今思い出しても嘘みたいな話だ。誰もがあのミッションの話を聞きたがり、いざ話すと「さすがに盛りすぎ」と呆れ顔でため息をつかれる。最近はもう面倒なので「報告書を読め」とだけ返している。
     あの日から、おれの人生は新たなステージに入ったのだと、そう思っている。マーヴェリックとの関係が徐々に修復されるうちに、いや、もっと早い段階から、あの日出願要綱や勉強ノートと一緒に燃やしたはずのマーヴェリックへの気持ちがふつふつと再び沸きあがるのを感じていた。
     去年のクリスマスはミッションからすぐだったこともあって、おれもマーヴェリックも互いに声をかけることはしなかった。この一年をかけてもうずいぶん距離は縮まったと思っているし、マーヴェリックもくだらない冗談(たまにびっくりするほどつまらない)などをおれに飛ばしたりするようになっている。
     おれの脳が恋愛によっておめでたいモードに入っているのでなければ、もしかしたら、そういう意味でも、距離は縮まっているんじゃないかと思っている。おれを見るマーヴェリックの眼が、時折、「ブラッドリー坊や」を見る目とは違う色になっているような気がしている。一瞬だけ見えるその色はおれが目線を合わせるとすっとどこかに行ってしまうので、まだ確信はない。でも、期待はある。
     だからおれは、今年こそはマーヴェリックと共にクリスマスを過ごしたいと思っていた。仮にマーヴェリックが俺と同じ気持ちを持っていなくても、クリスマスには家族が共に過ごすべきだし、そもそも関係がこじれる前は毎年一緒にクリスマスを祝っていた。関係が以前と同様に戻った今、クリスマスを一緒に過ごしたいといっても不自然ではないはずだ。
     そんなふうに自己弁護を続けて今日はマーヴェリックにクリスマスの話をするぞと思っていた十月半ば、先にその話を切り出したのはマーヴェリックだった。
    「ブラッド、きみ、クリスマスは誰と過ごすんだ? 僕は毎年ホンドーの家にお邪魔してるから、今年もその予定だけど」
     ただの世間話みたいにさらっと告げられた事実に、おれは一瞬思考が固まって、次の瞬間には
    「あー、おれは毎年友達と。今年もそうかな」
     などと適当に濁した。不規則に揺れる心臓の気持ち悪さに喉のあたりがぞわぞわとしていた。最悪だった。
     当たり前のようにマーヴェリックもおれとクリスマスを過ごしたいと思ってくれていると、そう思い込んでいた。沈んでいくおれの気持ちをあざ笑うかのように、街はどんどんきらびやかになっていった。
     だから、今年のクリスマスは一人だ。摂取カロリーの多さにひるむマーヴェリックにターダッキンを無理やり食べさせることも、ワインでほろ酔いになったマーヴェリックの瞳を見つめることも、いい感じの空気になってソファで肩をくっつけてクリスマスムービーを見ることもない。おれは一人でピザか何かを食べて、一人で酒を飲んで、一人でサイコホラームービーを見るのだ。
     いつもの仲間にも早々から「今年は参加しない」と言ってしまっていた手前、「やっぱり参加する」などとは言い出しにくかった。


     降下していくおれの気持ちとは関係なしに、月日は容赦なく突き進んでいく。その間にもマーヴェリックと会ったり、電話したり、やりとりは途絶えなかった。
     この一年、マーヴェリックとの距離(物理的にも、精神的にも)を近づけることがおれの最大のミッションだった。そして、それは上手くいっていると思っていた。
     朝食を用意するマーヴェリックの後ろからキッチンカウンターに手をついて囲い込むようにして「おはよう」と言っても、何の疑問も見せずに「おはよう」と返してくるマーヴェリックや、わざわざ足を伸ばして横向きにソファに座り、すでにソファに腰かけて本を読んでいたおれの膝の上に足を投げ出していたずらっぽく笑うマーヴェリックを見て、これはもう付き合ってるのと同義じゃないのか? と思ったりもしていた。
     ところが、違ったのだ。マーヴェリックはおれとクリスマスを過ごすつもりはなかった。これじゃあおれを男として意識するどころか、家族として見てくれているかどうかすらも怪しい。
     マーヴェリックはおれのことを大切に思ってくれている。それはわかっている。問題は、おれがマーヴェリックのことを大切に思っていて、今年のクリスマスや、この先のクリスマスや、イースターも誕生日もなにもかもを一緒に過ごしたいって思っているってことを、わかってくれていないんじゃないかってことだ。
     おれが行きたいと言えばいつでも迎えてくれるし、おれが来てよと言えばいつでも来てくれる。気を遣って無理している様子も、嫌がっている様子もない。ただ、遠慮はしている。たぶん。
     おれの生活に入り込まないようにしているんだろうな、と思うタイミングはいくつかある。それなのに、一緒にいるときや話をしているときはとことん近い。「マーヴェリック」ではなく、「ピート・ミッチェル」としてここにいる、と感じさせる表情がある。おれの自惚れや欲目を抜きにしても。
     だからこそ、今この状態はおれを大いに打ちのめしている。打ちのめされるままに、とりあえず油とアルコールを身体に流し込んでいる。今日はもうクリスマス当日だ。
     クリスマスには店が閉まってしまうから、という言い訳を引っ提げて毎日毎日仕事帰りに酒を買い込んできたせいで、在庫が尽きるということはなさそうだった。
     真っ暗な部屋の中で、テレビの明かりだけが煌々と眼に突き刺さる。せっかく一人のクリスマスだし、手を出せていなかったシリーズものでも一気見してやろうと思って流しているが、ぼんやりとした頭では大筋しか理解できていない。明日の朝には、キャラクターの名前を忘れているだろう。
    「酒、飲むんじゃなかったなー……」
     ソファに沈んで、ため息をつく。酒はありとあらゆる感情を増幅させる。楽しさも、面白さも、嬉しさも、性欲も、寂しさも。
     ちょっとくらい声を聞いたっていいんじゃないか、と頭のどこかで誰かが囁く。寂しいし、クリスマスだし、ちょっと仲間内で盛り上がってさ、なんてことにして、マーヴェリックがおれのいないクリスマスを楽しんでいるか、確かめたっていいじゃないか。
     尻の下に敷かれていたスマートフォンを探り当てて、マーヴェリックにコールする。しばらく待つが、一向に応答の気配はない。ホンドーの子どもの相手で忙しいのだろうか。
     ちょっとした思いつきのはずだったのに、その思いつきすらうまくいかないとなると、いよいよ声が聞きたくて仕方なくなってくる。もうこうなったらとことんやってやろうとホンドーの電話番号をタップした。
    「—————もしもし。ルースター? どうした?」
    「あ、ホンドー。マーヴェリックいる? ちょっと話したくて」
     ホンドーとはあのミッション以来、ずいぶん親しくしている。ともにマーヴェリックの被害者というか、ファンというか、保護者というか、とにかく共通の話題が多い。おそらくおれのマーヴェリックに対する気持ちにも気がついていて、それでも特に何も言わずにいてくれる。良い友人だ。
     ホンドーはおれの応答に「え?」と言ったあと、「ごめん、ちょっと後ろがうるさいから待ってくれ」と断った。電話の向こう側からは、子どもたちがはしゃいで歌ったり笑ったりしている声や、それを見てなにやら盛り上がっている大人の声が聞こえる。その声が徐々に遠ざかっていって、今度はホンドーだけの声がクリアに耳に入ってきた。
    「悪いな。マーヴェリックが何だって?」
    「いや、こちらこそ。マーヴ、そっちにいるんでしょ? 電話したけど出ないから、携帯見てって言っておいてほしくて」
    「ちょ、ちょっと待て、ルースター、マーヴェリックと一緒なんじゃないのか?」
    「は?」
     すっかり混乱したホンドーの声に、おれの思考も絡まり始める。アルコールが入っているせいで、通常まっすぐ理解できることにたどり着くまでに回路が二回ほどループする。
    「とりあえず、マーヴはいないってことだよね?」
    「ああ、毎年来てたけど、今年は遠慮するって……。てっきり、お前と過ごすからだと思っていたんだが」
    「いや、おれはそうしたかったけど、マーヴがホンドーのところ行くって……」
    「ええ……? 緊急用で倉庫の鍵預かってるから、数日前からモハーヴェにはいないはずだぞ」
    「うそだろ?」
     ふたりして混乱して、とりあえず居場所がわかったら共有しようということになって電話を切った。せっかくのクリスマスに、また心配事を増やしてしまってホンドーには申し訳ない気持ちだ。
     おれはと言えば、意味のわからない状況にすっかりアルコールを飛ばされてしまった。マーヴェリックにテキストで「ホンドーの家にいないって聞いたけど、どこ?」と送り、とりあえず何かをしていないと不安なので散らかした酒瓶を片付け始める。
     十分ほど経ったところで震えた携帯の音を耳がとらえ、すぐに引っ掴む。マーヴェリックだ。
    「マーヴ? もしもし?」
    「あー、もしもし……」
    「今どこ? 何してんの? ホンドーの家にいないっていうから、びっくりしたよ」
    「うん、ホンドーにも怒られた。電話してやれって」
    「怒られたって……、年下の、しかも部下になにやらせてんの」
    「はは……」
     笑い声にもなっていないような不明瞭な声の向こうから、風の音らしきザアザアという音が聞こえる。外だ。
    「それで、何処にいるの?」
    「……たまにはクリスマスに一人で何処かに行くのもいいかなと思ったんだ。人が少ないし。君も友達とパーティ楽しんでるんだろ? 心配させて悪かった。飲みすぎるなよ」
    「ちょっと、マーヴ—————!」
     おれの質問にまともに答えないまま、マーヴェリックは一方的に電話を切った。かけ直そうと画面をタップしたのと同時に、ホンドーからメッセージが入る。
    『マーヴェリック、ヴァージニアにいるとのこと。言うなって言われたけど、こればっかりは従えないな』
    「は!?」
     一人きりの自室で大声を出した。ヴァージニアにいる? ヴァージニアにいるのにおれには会いに来なくて、しかもおれには知られたくない?
     マーヴェリックの意図が全く読めず、ただテキストを呆然と眺める。と、ホンドーから再びテキストが届く。
    『マーヴェリックはお前に会いたくないわけじゃない。二人してメロドラマみたいなすれ違い方してないで、はやく迎えにいってやってくれ。俺はこれから子どもを寝かしつけてサンタをやるのに忙しい』
     メッセージを三度ほど読み返して、おれはようやくホンドーの言っていることを理解した。すっかり酔いが覚めたと思っていたが、もしかしたらまだしっかり酔っているのかもしれない。
     つまり、マーヴェリックは何らかの理由でヴァージニアにいて、それをおれには知られたくなくて、でもおれに会いたくないわけではなくて、彼はおれが友達とパーティをしていると思っていて、ホンドーの口ぶりからすると、たぶん、早く会いにいったほうが良くて……。
     頭の中で煌めくような一つの答えが見えてくる。
     もしそうなら、マーヴェリック、おれは何処にだって探しに行くよ。
     昔からそうだった。クリスマスの一番のお楽しみはプレゼントでも、きらきら光る街並みでも、たくさんのご馳走でもなかった。
     おれはただ、普段どこにいるかもわからないマーヴェリックが、クリスマスには絶対におれのために帰ってきてくれるのが嬉しかったのだ。
     マーヴェリックはわかってない。おれがどんなにマーヴェリックのことが好きで、なにより大切で、今までずっと寂しかったかってこと。
     イヤホンを耳に突っ込んで、音楽アプリを開いて最初に表示されたおすすめプレイリストを再生する。この数ヶ月、おれが決して聴くことのなかった浮かれたシーズンプレイリスト。
     聞き慣れたイントロが鼓膜をくすぐる。俺は思わず失笑した。こんな曲を聴いて、酔っ払って、安いドラマみたいなことをしようとしている。
     神様、父さん、母さん、クリスマスソングの女王たるマライア・キャリー様、おれはクリスマスの夜に好きな人を探しに外に走りに出てもいいかな? いいよな?
     靴紐を結びながらそう問いかけると、耳元でマライアが「yeah」と滑らかに歌った。


     先ほどの電話で風の音のように聞こえていたのは、きっと波の音だったのだと思い当たったのは外に出てすぐだった。風なんかほとんど吹いていなかったからだ。
     そうとなれば向かう場所はたった一つだった。視界の外側を、イルミネーションの光が線になって通り過ぎていく。冷たい空気が頬を掠めて、走り続けて熱をもった頬がぢんと痛痒いような気がしてくる。
     ヴァージニアビーチのボードウォークではかなり大規模なイルミネーションが施されている。光の海が目に飛び込んでくるのと同時に、その中に一人でゆらゆらと歩く影を見つけた。
     いつだってわかっている。おれはあの人を見つけることができると、いつだって確信している。
    「マーヴ!」
     イヤホンを外して叫ぶと、影はゆっくりとこちらを向いた。
    「ブラッドリー……?」
     どうしておれがここにいるのか分からないという顔だった。その顔をしたいのはおれのほうだ。あんた、なんでこんなところにたった一人でいるんだ。
    「ホンドーからこっちにいるって聞いて……」
    「……言うなって言ったのに」
    「あのね、あんまりホンドーに無理言っちゃだめだよ」
     寒さのせいか光のせいか、潤んで見える瞳を見つめてそう言うと、マーヴェリックはふと目を伏せた。
    「抜けてきたのか? 悪かったな、僕のせいだ」
    「抜けてない。最初からパーティなんかしてない」
    「え?」
    「あんたと一緒。おれも嘘ついてた」
     理解ができていない様子のマーヴェリックにそう告げる。マーヴェリックは目を数回瞬かせて、ほんの少し口をはくはくとさせたのちに「嘘?」とだけ言った。
    「友達と集まるなんて嘘だよ。本当は、マーヴと一緒に過ごしたいなって思ってたから、今年は行かないって言ってあったんだ。……おれが逆に聞きたいよ、なんでマーヴは嘘ついたの?」
    「……僕も君と一緒に過ごしたいと思っていたけれど、僕が誘ったら、君、気を遣って本来の予定を無しにするんじゃないかと思ったんだ。断られるのも怖かったし」
    「なんだそれ? だからって最初から嘘つくなよ! 素直に予定だけ聞けばよかっただろ!」
     思わず語気を荒げてしまう。マーヴェリックはおれの言うことはもっともだと言うように頷いてから、海の方角を見て、ふー、と息をついた。
    「……誘って断られるのも、一緒に過ごすのも、怖かったんだ。クリスマスを一緒に過ごしてしまったら、戻れなくなりそうで」
     心臓が跳ねる。さっきまでは気にならなかったはずの波の音が急に鮮明に聞こえてきて、マーヴェリックの言葉を攫おうとする。急に心拍を上げたせいで痛いような気がする胸を無視して口を開く。
    「……それは、おれが取りたいように取っていい?」
    「どうぞ」
     海を見たまま、マーヴェリックがそう言った。
    「あんたが逃げてもおれが迎えに来るから。戻れなくなってもいい?」
    「良くないって言っても、君、どうにかして説得しようとするだろ。君って結構口が立つからな」
    「せめて口喧嘩ではあんたに勝てるようになっておかないと、捕まえられないだろ」
     ばかだな、とマーヴェリックが笑った。眉をぎゅっと寄せて、唇を噛み締めてから、もう一度、「もっと他にいるのに、ばかな子だな」と言った。
    「……抱きしめていい?」
     マーヴェリックはこちらをちらりとみて、「質問ばっかりだ」と笑った。歩み寄ってきてがしりとハグをしてきたのはマーヴェリックだった。俺が想像していたのとは違って、男同士の、なんていうか、友情っぽいハグだった。
    「ごめん、おれ、汗臭いし酒臭いかも」
    「いい。それでも」
    「否定はしないんだ」
    「うん」
     離れようとするおれを、マーヴェリックは離さなかった。
     クリスマスの夜にイルミネーションで煌めくビーチで抱き合ってるなんて、ベタにもほどがある。いっそのこと、ここでマライア・キャリーを流して踊ってやろうかという気持ちになった。マーヴェリックは一緒に踊ってくれるだろうか。酔っ払いの戯言だと馬鹿にするだろうか。
     でも、おれもマーヴェリックも、クリスマスに一番欲しかったものを手に入れたのだ。人生で最も踊るべき瞬間だ。それもあの曲で。
     スマートフォンの再生ボタンを押して、あのイントロが流れ出すとマーヴェリックがげらげらと笑い出した。
    「ベタすぎる! やめてくれ!」
     それでも、おれがマーヴェリックの手を取ってステップを踏み始めるのをやめさせはしなかった。
     マーヴェリックも諦めたように身体を揺らし始める。やりすぎなくらいのイルミネーションをまとって、マライアの高音が夜のビーチに響き渡った。
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