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    shirufe_chi

    @shirufe_chi

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    shirufe_chi

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    四月馬鹿ビリグレ。
    🧁に好きと言われた🍭のおはなし。
    多分コメディ。二人は付き合ってない。

    【April Fool】

    四月一日、エイプリルフール。一年に一度の嘘をついても許される日。
    ビリーは今日という日を思いっきりエンジョイする為に、昨日のうちにルームメイトであるグレイに「明日はどんな嘘でもついていいヨ」と告げていた。事前にそう言っておけば、グレイも気軽にエイプリルフールに参加できるだろうから。せっかくのイベントなのだから、楽しむ人数は多ければ多い程いい。
    ビリーの言葉にエイプリルフールに嘘を吐いたことがないらしいグレイは「頑張って嘘つくね……!」と握り拳を作って意気込んでいた。真面目なグレイが嘘をつくのはとても珍しいから、どんな嘘をつくのか楽しみで仕方ない。
    「ビ、ビリーくん!」
    グレイに声を掛けられたのは、ちょうどそんなことを考えていたタイミングだった。きっと一生懸命考えた嘘を披露しに来たのだろう。胸のあたりでお祈りするみたいに両手をぎゅっと組んでいるグレイはかなり緊張しているように見えた。がんばれ、と心の中でエールを送る。
    「じ、実は今日、ビリーくんに、伝えたいことがあって……!」
    「うん、なあに」
    ビリーはにこにこと笑いながらグレイの言葉を待つ。
    さて、一体どんな嘘を──
    「ビリーくん、好きだよ」
    顔にのっけたままの笑顔が、ぴしりと凍り付くのが分かった。
    「んっと……えっ? 今なんて?」
    「す、好きだよ」
    脳の理解が追い付かずに聞き返すビリーに、畳みかけるようにグレイは言う。
    いや、好きだと言ってくれるのは嬉しいけれど。言う日が間違っている気がする。あれ、もしかして今日がエイプリルフールだってこと忘れちゃった? 昨日言ったばかりなのに?
    「グレイ、今日はエイプリルフールだよ?」
    「うん」
    こくりと頷くグレイはしっかり今日のイベントを把握しているようだ。
    ……ということは、今の好きという言葉がエイプリルフールの嘘だとでも言うのだろうか。いや、そんなはずはない。今のはきっと、エイプリルフール抜きで普通に好意を伝えてくれただけ。きっとそうに決まってる。
    「念のために聞くけど、今の好きって言うのがエイプリルフールの嘘って訳じゃないよね?」
    「い、いや、ちゃんとにエイプリルフールの嘘だよ?」
    「あっそうなんだ……」
    嘘だと宣言するグレイに目の前が真っ暗になる。
    好きという言葉が嘘だということは、自分はグレイに嫌われているということになるのだろうか。それこそ嘘だとだろう。だって自分とグレイは昨日も楽しくおしゃべりして、「明日のエイプリルフール楽しみだね」なんて一緒に笑い合ってた筈なのに。あのやり取りも、今までのやり取りも全部嘘だったというのか。
    頭の中で嵐が起こっているみたいに思考がぐらぐら揺れる。
    そのまま思考の海に沈没しそうになっていたところで、嵐を引き起こした張本人は柔らかく笑った。
    「僕はビリーくんが『好き』じゃなくて、『大好き』だから」
    えへへ、と頬をかくグレイに一気に身体中の力が抜ける。
    ──ああ、何だ、そういう。
    「そっかあ~……」
    「ビ、ビリーくん⁉」
    ほっとしてその場にへなへなとしゃがみ込むと、グレイが「だ、大丈夫⁉」と慌てた様子で声を掛けてくる。こうなってるのグレイのせいなんだけどね。
    はあ、とビリーはひとつ溜息を吐く。
    「グレイ」
    「な、なに?」
    「……やっぱ、嘘つくの禁止!」
    色々な意味で心臓に悪いから。
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    shirufe_chi

    DOODLE🧁に恋人がいることを知った🍩のおはなし。ビリグレ。【Cute lover】

    その日は珍しく、共用ルームにイーストセクターのヒーロー4人が全員そろっていた。
    ジェイはアクアリウムの魚に餌をやりながら、ちらりと部屋の様子を窺う。
    グレイはバーカウンターの席のひとつに座って美味しそうにミルクティーを啜り、ビリーはその隣で『ハニー』を真剣な表情で見つめており、アッシュは二人とは少し離れた場所にあるソファーに寝転がってバイク雑誌を読んでいる。特に会話もない、静かな空間だ。しかし部屋にはどこかゆったりとした空気が流れている。
    ほんの少し前だったらこんな風に同じ部屋で全員がくつろぐことなんてありえなかったから、ちょっとだけ感動してしまう。随分和やかなチームになったように思う。
    同じ部屋で思い思いの時間を過ごしている三人を見てジェイが頬を緩ませていると、ふいにビリーが「あ、そうだ」とグレイに声をかけた。
    「ん、なに、ビリーくん?」
    リラックスしきった声でグレイが応える。そんなグレイに向かって、ビリーはにこりと笑った。
    「次のデートどこに行くか、もう考えた?」
    「っ⁉ ごほっ……」
    ビリーの言葉にジェイが目を丸くすると同時に、グレイが思いきり噎せた。 2665

    shirufe_chi

    DOODLE距離感がおかしい二人を目撃した🎧のお話。ビリグレ付き合ってない。
    ・8章後の話
    ・何でも許せる人向け
    【A sense of distance】

    「ねえ、ビリー、いる……」
    ちょっとした用事でビリーに会いにイーストセクターのルーキー部屋に訪れたフェイスは、ノックも無しに部屋のドアを開け、部屋に足を踏み入れて──そうして目にした光景に思わず言葉を失った。
    何、この状況。と思ったのだ。
    「あ、フェ、フェイスくん……」
    呆然と立ち尽くすフェイスに声を掛けたのは、この部屋のもうひとりの住人であるグレイだった。フェイスの姿を見たグレイは困ったように眉を下げる。
    「ご、ごめんね、今ビリーくん寝ちゃってるんだ……。なんだか疲れてるみたいだから、起こさないであげてもらえると嬉しいな……」
    眠っているビリーを起こさないようにという配慮からだろう、普段よりもさらに小さな声でそう言ったグレイは、何も悪くないというのに申し訳無さそうに項垂れた。
    まあ、ビリーが寝ているのは仕方のないことだし別にいい。別段大した用事でも無かったし、また日にちを改めてここに来ればいいだけだ。わざわざグレイにビリーを起こせと言うつもりも、自分でビリーを起こすつもりもない。
    ただ。一つだけ突っ込ませてほしい。
    「あのさ、グレイ」
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    shirufe_chi

    DOODLEもしも、の話をするビリグレのおはなし。
    ・ビリーくんがちょっと不穏(8章予告程度)
    ・ビリグレ付き合ってない
    ・ビリーワイズを信じさせてくれ
    ・何でも許せる人向け
    【Even if you deceive me】


    自室でスマートフォンをいじるグレイの表情は珍しく晴れやかだった。
    グレイが上機嫌の理由は、先ほど休憩室で出会ったディノに、「今日の夜、ウエストのみんなでピザパーティーするからよかったらグレイくんもおいでよ!」と誘われたからだ。
    自分なんかが混ざってもいいのだろうかという不安はあったけれど、グレイは喜んでディノの誘いを受けた。以前ディノの誕生日に行われたピザパーティーがとても盛り上がったのはまだグレイの記憶に新しい。きっと今回も楽しい時間を過ごせるに違いないと思うと胸が期待に高鳴った。
    「グレイ、何だか機嫌よさそうだネ。なにかいい事でもあった?」
    夜に行われるピザパーティーを心待ちにしていると、同室であるビリーに声をかけられた。不思議そうに首を傾げるビリーに、グレイは実は、と口を開く。
    「その、ディノさんが、僕をピザパーティーに誘ってくれて……楽しみだなって……」
    ぼそぼそと告げると、ビリーは嬉しそうに笑った。
    「へえ、そうなんだ、よかったねグレイ!」
    「う、うん……。僕なんかを誘ってくれるなんて、ディノさん、本当にいい人だよね……」 2239

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