水も滴るなんとやらナックルシティにある閑静な住宅街。綺麗に整えられた庭木に囲まれた中庭では、大きめの滑り台までついたビニールプールが二つ。一つには並々と水が張られ、もう片方には赤褐色の砂が同じように盛られていた。
「大きいプール、買って良かったな。即席の砂場も、簡易的だが結構楽しんでくれていて安心した」
「ほんと、買って良かったわ」
今年のガラルの夏は、例年以上の気温を日々叩き出しており、日差しがキツい日は暑さを好むコータスですら少しへばっている様子があった。ジュラルドンに至っては、熱によって体の表面温度が上がりすぎてしまい、下手に触れると火傷の危険があるレベルだった。そのせいか、生まれたばかりのまだ幼いポケモン達は、日中あまりボールから出たがらなくなる子が増えてしまった。
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