Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    ねこミミサイル

    画力が無い事は重々承知!漫画を描ける腕もないので、主に落書きと物書きの人。ラングリッサーのヘインにハマり、十数年ぶりにヲタ復帰しました。
     基本的にノーマルカップリングonlyです。

    主にラングリッサー2と格ゲー、FF4~6、Tあたりがメインになるかと。

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 32

    ねこミミサイル

    ☆quiet follow

    ヘイン&リアナの幼なじみコンビの小説。

    初めてスマホでSS書いた~。
    画力があれば漫画にしてた。画力があれば。
    頭の中ではコマ割り再生されてた話(笑)
    なので半分はプロットみたいな小説です。

    文字起こしも10年位(以上?)ぶりかも。

    ##ラングリッサー
    #ヘイン
    hain.
    #リアナ
    liana.

    ーーーこの恋は叶わない。
     直感的に、そう思った。それは、恋に落ちた瞬間に。
     ーーーこの恋は、報われないーーー


     「こんな処でお昼寝?風邪引くわよ」
     数日前までの戦禍が遠い過去のように思えるほどの穏やかな午後。抜けるような青空、木洩れ日の元、草むらに寝転がるヘインの顔を覗き込みながら、リアナは微笑んだ。
    「リアナ…」
    よいしょっとと声をあげながらヘインは上半身を起こすと、ヘラりと笑みを返す。
    「おめでとうリアナ。エルウィンと一緒になるんだって?」
    「ありがとう。うん…あ、隣いい?」
    リアナは幸せそうにその顔を緩めると、ヘインの隣に腰を下ろした。
    「…ねえヘイン、別に私にまで無理して表情作らなくても良いのよ?」
    「別においら、無理してなんか…」
    「シェリーの事、慮ってたんでしょ。違う?」
    「!!……~~~っ」
    図星を指されたせいか、ヘインは表情を思い切り歪めると、それを隠すように膝を抱えて俯き、くぐもった声で答える。
    「…エルウィンとリアナを心から祝福してるよ。これは嘘じゃないからね。自分の事のように嬉しいと、オイラ、ホントに思ってる。…でも…」
    「…うん。」
    「でも、やっぱり思っちゃうんだ、シェリーは傷ついてるって。だからってリアナ達に別れて欲しい訳じゃない!仕方の無いことだって解ってる!!…それに…」
    ヘインは顔を上げると、濡れた瞳を流れる雲の向こうにむけた。
    「…傷心につけこもうって、頭に過らなかった訳じゃないんだ…。でも、すぐオイラには、それが無理なことも、そこまでの気概も無いことに気付いて…情けないというか…何というか…」
    (この恋が叶わない事は解ってた…彼女の瞳はいつもたった1人を写していたから…)
    ヘインはまた膝に顔を埋めると。微かな嗚咽を洩らす。リアナはそっとヘインの頭を撫で、拒絶が無いことを見とると、そのまま撫で続ける。
    「ヘインは昔から優しいものね。シェリーに想いを伝えてしまえばいっそ楽なのに、それをしないのはあの子に負担をかけないためと、逃げ場を残しておいてあげるためなのでしょ。」
    「ホント、リアナは何でもお見通しで嫌になる…」
    ヘインは恨みがましい目をリアナにちらりと向けると、すぐに元の体勢にもどった。
    「ふふっ、お姉ちゃんだもの」
    「何だよソレ。シェリーはさ、根が真面目だから、オイラが告白なんてしたら、表面上取り繕ってても、罪悪感とかで、今まで通りに接してくれることが出来なくなるだろうね。」
    (コノ恋ガ報ワレナイコトハ解ッテタ)
    「シェリーはね、オイラの手だけは絶対取らないよ?だって、どうしたってオイラの隣にいたら、オイラを通してエルウィンの面影を見ようとしちゃうだろうからね。そんな関係、お互いに辛すぎるだけだよね?傷付け合うだけだって、わかってて手を伸ばす勇気は…オイラには無いよ…。」
    「ヘイン…」
    麗かだった午後の風は、黄昏の薫りを纏わせはじめ、リアナとヘインの頬を撫でて去っていく。
    「だったらさ…だったら、せめてオイラの前では笑ってて欲しいんだ!シェリーは姫様だからさ、きっと自分をだせる相手は限られてる。オイラなら息が詰まった時、ふらっときて喜怒哀楽を発散させる相手に丁度いいでしょ?浅ましいかもしれないけど、今まで積み上げてきた関係(もの)を壊したくないんだよ。」
    それでも繋がっていたいんだよ、と弱々しく呟く。
    「偉いねヘインは。全然浅ましくなんてない!その選択肢を選べる人は、なかなか居ないと思うの。だって…皆、苦しい恋からは早く解放されたいと…思うはずだから。私、尊敬するわ。」
    と、リアナは立ち上がり、今にも沈みそうな太陽を背にして
    「今の私が言うと嫌味っぽくなっちゃて言い辛いんだけど…いつか、あぁ、あの時こんな恋したな~って思える日がきっとくるわ。」
    と続けた。
    「ははっ、なにそれ、光輝の巫女姫のお告げ?」
    「そう、お告げ。」
    「そいつはありがたいや!…ホントに…早く風化してくれたらいいのにね……。ん、でも少しスッキリしたや。ありがと。リアナ姉ちゃん?」
    不意に昔の呼び名で呼ばれ、リアナは目を丸くすると、先程までの陰鬱とした表情ではなく、イタズラ小僧の笑みを湛えた少年がいて、リアナも思わず口元が緩む。
    「どういたしまして、ヘイン坊?」
    「ちょっ~~~っ!その呼び方ホント皆の前でやめてよ!エルウィンにだって言わないでよね!?」
    リアナは安堵もあってか、クスクス笑いが止まらない。
    「もーっ。あ、リアナ、もしエルウィンとくだらない事でケンカして行き場が無くなったら、いつでも来て良いからね?おいら、ジェシカ先生のとこで色々研究してると思うからさ」
    ヘインは親愛を込めた瞳でリアナを見上げると、ヨシッと立ち上がり、服に付いた草を払う。
    茜色の空はすっかり影を潜め、月が、その存在をこれでもかと主張していた。
    「すっかり暗くなっちゃたね…リアナ」
    「すっかり暗くなっちゃったわね…ヘイン」
    宵闇の中、合図もなく二人は同時に視線を絡めると、これまた同時に口角を上げた。

    「「メテオ」」


     英雄達の新たな旅立ちの前日、暦に無い流星群が現れたという。それはさながら、次なる門出のための女神からの祝福のようだったと伝えられている。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    😭🙏✨
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    ねこミミサイル

    REHABILIヘイン&リアナの幼なじみコンビの小説。

    初めてスマホでSS書いた~。
    画力があれば漫画にしてた。画力があれば。
    頭の中ではコマ割り再生されてた話(笑)
    なので半分はプロットみたいな小説です。

    文字起こしも10年位(以上?)ぶりかも。
    ーーーこの恋は叶わない。
     直感的に、そう思った。それは、恋に落ちた瞬間に。
     ーーーこの恋は、報われないーーー


     「こんな処でお昼寝?風邪引くわよ」
     数日前までの戦禍が遠い過去のように思えるほどの穏やかな午後。抜けるような青空、木洩れ日の元、草むらに寝転がるヘインの顔を覗き込みながら、リアナは微笑んだ。
    「リアナ…」
    よいしょっとと声をあげながらヘインは上半身を起こすと、ヘラりと笑みを返す。
    「おめでとうリアナ。エルウィンと一緒になるんだって?」
    「ありがとう。うん…あ、隣いい?」
    リアナは幸せそうにその顔を緩めると、ヘインの隣に腰を下ろした。
    「…ねえヘイン、別に私にまで無理して表情作らなくても良いのよ?」
    「別においら、無理してなんか…」
    「シェリーの事、慮ってたんでしょ。違う?」
    「!!……~~~っ」
    図星を指されたせいか、ヘインは表情を思い切り歪めると、それを隠すように膝を抱えて俯き、くぐもった声で答える。
    「…エルウィンとリアナを心から祝福してるよ。これは嘘じゃないからね。自分の事のように嬉しいと、オイラ、ホントに思ってる。…でも…」
    「…うん。」
    「でも、やっぱり思 2164

    recommended works