傘と夢(脹相)※※捏造注意※※
夢の中で、脹相がある男と語り合うお話です。
どうしても今書かねばならんと思って書きました。
捏造許せる方はどうぞ
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夜毎、夢を見る。
雨が、降っている夢だ。
受肉して初めて夢を見たその日からずっと、夜になれば耳の奥から雨音が聞こえてきた。
夢の中で、脹相は雨に打たれて立っている。
冷たい秋の雨。まるで咎人を鞭打つかのような重い雨。
水たまりのような鏡面が一面に広がる薄暗い世界の中で、脹相は雨粒に背中を打たれながら罪を受け入れるように頭を垂れていた。体の芯まで冷え切ってしまうまでずっと、肌を乱暴に撫ぜた雨水がぽたりぽたりと頬や髪の先から落ちて、足元で鈍色の波紋として広がっていくのを見送る。
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