【谷元さんと正義】クリームソーダな関係俺が出会ってきた、たくさんのひとたちのなかで、優しくて、かっこよくて、ほんとうに素敵な、ただひとりの天使といえば。
そう、谷本さんだ。
俺は彼女が大好きだ。
以前の俺は、出来れば彼女と恋愛をしてみたかったな、と思っていた。
そういう時期が、あった。
だけど、おたがいの話をたくさんして、優しい時間を何度も過ごして、今は恋愛という関係を超えて、それ以上に深く心を通わせられたと思っているから、そういう思いはゆっくりじんわり溶けて馴染んで、いまでは新しいすてきなかたちに形成されていった。
彼女と築きつづけているこの関係は、すごく素敵なものだ。俺が彼女の中の特別なひととして存在できることは、とても嬉しいことだと思う。彼女の人生のなかに、俺という人間が存在できることが、うれしくてたまらない。
とっても大切な人。
俺と谷本さんの関係を表すとしたら、それは彼女の好きなクリームソーダを飲んだ時ような、しゅわしゅわしていて、さくらんぼの甘酸っぱさと、やわらかなバニラアイスクリームの甘さかもしれない。
彼女の大好きな鉱物に例えるならば、なんだろうか。
考えはじめてすぐに彼女にプレゼントした石と、できなかった石を同時に思い浮かべるけど、その全部のようだった。
透明度が高いようでいて、深く発色するようでいて、壊れやすく繊細に見えるけど、確かに壊れにくい強さも秘めていて、ギラギラ輝いたかと思えば、控えめなきらめきもある。
そんな、関係だろう。
すくなくとも俺はそうだといいな、と思っている。
谷本さんはどう感じているのかなぁ。こんど会ったら聞いてみたい。
彼女はきっと俺たちの関係を表すために、いろいろな鉱物の話をしてくれるだろう。あの、かっこいい表情で。俺の大好きな表情で。あぁ、わくわくする。楽しみだな。
次に彼女と会えるのはいつだろう。
彼女の生徒が書くブログを見ながら、俺はその日がいつ来てもしあわせだな、と思った。