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    suika_disuki

    @suika_disuki

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    suika_disuki

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    三途のお嫁 お読めになるまでま後編「ええ?!広っ!!凄!!」
     昨夜のせいでお互い倦怠感のある体に鞭を打ち、ダラダラ準備をすればもう昼だった。
     軽くレストランで食事を済ませタケミチとの家になる場所に連れていくと驚きの声しか上げていない。
    「うっせぇ!何回同じこと言うんだよ。語彙力ゼロかよ」
    「いや!だって凄い……!!最上ですよ?!春千夜くん、すごいよ……!!俺億ションなんて初めて入った……!!」
     子供のようにはしゃぐ姿を見て、ここにして良かったなと感じる。
    「最上じゃねぇ。上は今だけ世話してる女を住まわせてる。ハウスキーパーとしそっちも少しやってもう。後で顔合わせさせてやる」
    「うっす!」
     その後も凄い、凄い、広い、広いを繰り返しあちらこちら見て回る。その姿はこの部屋によく合って、違和感がない。
     完璧だった。
    「お風呂、デッカ!!」
    「たりめぇだろ。あのホテルのよりでかいだろ?」
    「……えっ……そ、そうだね……!!」
     あの始まりの日を思い出したのか、なんとも言えない顔をする。照れているのか、しくじったと思っているのか判断に困る。
    「お前の部屋はこっちだ。この家全体お前が好きに使っていい。あと、ここのエレベーターのキーとロックは指紋認証だから後で登録すんぞ」
    「ちょっ……!待ってよ!!俺の部屋ってどういうこと?!指紋認証とかもさ……!!」
    「は?お前、引っ越すんだろ?一緒に住むなら、鍵がねぇ困るだろ。ここは生体認証が解除キーだ」
    「いや!引っ越さないから……!!あの家は、俺にとって大切なんすよ……!!鍵は療養中なんだし、春千夜君が開けてくれたらいいっすよね?!」 
     大切な、という言葉が酷く重い。 
    「んなの面倒くせぇだろ。いいから登録すんぞ!!」
    「いりません!!」
     その後しばらくは登録しろしないの問答を続けたが、謎の頑固さを発揮し、今回は折れた。
    「うっ、うぜぇ!鍵ぐらいでなんで嫌がんだよ?!わからねぇ!!」
    「いらっしゃい、って迎えてくださいね!」
     勝ち誇った顔をするタケミチは非常に生意気で泣かしてやりたい。
    「ここと上には通常フロアに抜ける道がある。それは誰にも言うな」
    「抜け道?」
    「金持ちの道楽だ。この部屋はエレベーター一本。でも抜け道を使えば通常フロアに出られる。お忍びで女いれたり、遊びに行くんだよ」
    「あぁ〜。なるほどね!」
     パーちんの実家も梵天とズブズブだ。ここは幹部用に作っている。そのため急襲があっても逃げられるルートや他の億ションにはパニックルームまであったりする。部屋に入り、知識や空間認識能力が高ければ部屋の広さと構造にに違和感を感じるだろう。
    「女に会いにいくぞ。お前はクリーニングの渡しだけしろ」
    「マネージャーの仕事って女の子のお世話も入るんすね。大変だなぁ」 
    「虚言癖がある女だ。顔以外は取り柄のねぇ質の悪いクソだ。もし、会ってなにか言われても気にするな」
    「めちゃくちゃ言うね……そんなに酷いの?」
     エレベーターから部屋に向かい、ノックも何も無く開ける。嫌な甘ったるい匂い鼻を突く。廊下を歩き、ダイニングに行くと女は珍しく起きていた。
    「あぁ〜!春ひさしぶり〜?もう私のこと忘れたのかと思って心配したぁ」
     ネグリジェ姿で薄着の女が絡みついて来るのを片手で制する。
    「よく分かってんな。俺の・・ハウスキーパーだ」
     女はタケミチを見て、明らかに金のない姿にすぐに興味を失った。
    「ふーん?ねぇ、春、私新しいコートが欲しいの。私に似合うと思うの」
     しつこい腕に纏わりつき、豊胸で整えた胸を押し付けてきた。タケミチを横目で見ると、あられもない女の姿に顔を赤くし、モジモジと小さくなっている。
    「テメェのパパに買ってもらえカス。このクソ女のクリーニングの届けだけしろ」
    「はっ、はい……」
     チラチラ女を見てるがその目線は胸を行き来している。女の胸に喜んでんじゃねぇ!
    「なんか田舎臭い子ぉ。私服でキモいこととかしないでよ〜?春、酷いよぉ〜! 最近春全然何も買ってくれないし、来てくれないじゃん!!」
     コイツのご機嫌伺い期間はもう終わりだ。ベタベタしてきてウザいうえに、タケミチを汚い体で誘惑する体を突き飛ばし、入ったばかりのドアへ体を向ける。
    「行くぞ」
    「春っ!ちょっと……!!待って……!!」
    「し、失礼しました……!」
     一礼し、慌ててついてくるタケミチの肩を抱き、出たばかりの部屋に戻った。
    「かわいいけど……怖い!あ、お、俺絶対変な事しませんから……!」
    「ふん。当たり前だ。お前は女相手はもう無理だろ?」
    「そ……そんなことない……し!」
     顔を赤くして反論してくる。
    「あいつの胸ばっか見やがって」
    「ご……ごめんなさい……だって……あんなにムネのとこが……」
    「お前まだ、女とやれるとか、ヤりたいと思ってんのか?前だけでイケるか試してやるよ」
     慌てて逃げようとするタケミチの襟首を掴み、先程女の胸を見て喜んでた罰で些か乱暴に新品のベッドで乱してやった。
     




     タケミチがハウスキーパーという名の通い妻をさせ数週間経った。何をするでもなく、タケミチの家事をする姿をぼんやりソファから眺めている時間がこの上なく幸せと感じる。
    「ねぇ、春千夜くん。まだ、夜景って好きなんすか……?」
    「あぁ?」
     突然の話題だった。
    「いや……その、なんでもないです……」
     昔は事ある毎に夜景ツーリングに行った。街を歩けば必ず東卍の誰かに出会い、日中のツーリングも誰かに見られる可能性が高いと考えていた。武藤なんて雑魚に着いていた時は基本車で、バイクはあまり知られていないが念には念を入れ、遠くの山へ夜景ツーリング。
     好きで行っていたのでは無く、それ以外選択肢がなかったという方が正しい。
    「行きたいのかよ?」
    「そういう意味じゃなくて!そのっ気晴らしになるなら行ったらどうかなって思っただけっすよ……!俺、今でもたまに夜景見に行ったりすると、気分が良くなるから」
     その顔が、とても穏やかで愛している、そんな想いが詰まっているのに気付き、ドロドロしたものが溢れ出る。
     誰と見た夜景を思い浮かべているのか。
    「……行くぞ。準備しろ」
     それだけ言い、三ツ谷のサロンに定期的に届けさせている服装から適当な一式を手に取り着替え、コートは色彩豊かなダウンを選ぶ。
    「えっ!お、俺もっすか?! 」
    「たりめぇだろ。お前が言い出したんだから責任取れや!」
    「ご飯は作ってるし!まだ、昼だし夜景の時間には早くないかな?!」
    「んなもん帰ってから作ればいいだろ!!」
     強引に腕を引き、部屋をでた。
     自分だけが操作できるキーでエレベーターや駐車場の防犯カメラを一時的に切っておく。
     これで唯一監視カメラを見られる警備にも、コンシェルジュにも見つからない。タケミチとの時間や行動を誰にも知られたくも、邪魔されたくもない。
     それになにより、タケミチを今の段階で特別と思われるのは悪手だ。手放す事を決めたのも、タケミチを特別に過ぎたせいだ。同じ轍を踏まない。
    「抜け道使うぞ」
     初めてここを使った時はスパイ映画見たいでかっこいい!と喜んでいた。
     一般入居者が使う駐車場に停められた何の変哲もない、白の至って普通の乗用車、ただし、防弾ガラス仕様へタケミチを押し込め車を出す。
     ヤバい組織は黒塗りベンツ、なんて訳ではない。王のマイキーは別だが、目立たない黒の軽自動車や白の普通乗用車で移動することの方が多い。
    「何処に行きたい?」
    「どこって言われても……」
    「行きたいとこ全部言え」
    「そんないきなり無理っすよ!」
     完全に梵天が掌握し、利害関係が1番強い地域と、全く関係の無い土地を考え車を走らせる。
    「なら、お前昔行きたいって言ってたとこ行くぞ。それと、座席限界まで後ろに下げろ」
    「えぇ……?こうですか……それに行きたかったとこってどこっすか?!」
    「行けばわかる」
     普段高速道路はNシステムがあるので鬼門だが、今回はあえて使う。タケミチの顔は撮られないよう助手席は限界まで下げさせておいた。
     そうして、車を走らせ着いたのは有名は夢の国。
     昔、タケミチが行きたいと漏らした。その時は男同士であるのと、やはり東卍の誰かに見られたら、そんな不安から絶対に行かないと言いきった場所。
     今でも人目に付くのは避けたいが、何故か今日なら大丈夫な気がした。
    「うれしくねぇのかよ……」
     ミラーで髪を1つに束ねキャップと伊達メガネをかけた姿を確認する。横目で駐車場に入ってからずっとポカンとしたままのタケミチに、少し不安になる。療養中の為か、元々そういうの奴らなのか、持っていても鳴った事の無い携帯は、あえて車に置いていくことにする。
    「だって、え?……なんで?ここって……」
     マスクを着けてから車を降り、助手席を開けた。
    「おら、行くぞ」
     腕を引くタケミチの顔は驚きと、隠しきれない喜びが浮かんでいた。
    「おれ……俺!初めてだよ!!絶対1度は来たかったんだ!!」
    「俺もこんな所来たことねぇ」
     喜色満面という言葉を体言したタケミチが今度は腕を掴んで引く姿に、安心する。
     派手と自覚のある髪色も、この場所では馴染んでしまうのだから流石夢の国と言ったところか。
     アトラクションの待ち時間は長いが、タケミチをずっと束縛できるのも、寒さを理由に肩を抱いていられるのも悪くない。
    「乗り物はもう無理かな……、パレード見る?あ、春千夜くん寒くない?」
     数個しかアトラクションも乗られなかった。頬も鼻も耳まで寒さから赤くしたタケミチは両手で手を包、擦って温めようとするのだから、可愛くて仕方ない。
    「寒くねぇ……。寒いのはお前だろう。こっち来い」
     強引に引っ張り、後ろから抱きしめてやればたちまちタケミチの顔は、別の意味で赤くなる。
    「春千夜くん……、俺恥ずかしいよ……」
    「他の奴らも同じだろ。パレード見てるから気付いてねぇ」
     イルミネーションに照らされた目は、とても綺麗に煌めいていた。
    「はぁー……。すっごく楽しかったよ春千夜くん!!」
     車へ戻ると興奮冷めやらぬまま、タケミチは感想を話し続ける。
    「これから夜景いくぞ」
    「もう帰りません?俺明日レンタルビデオ屋の仕事あるんで……」
    「うるせー、今日の目的はそれだろうが!明日休めばいいだろうが!」
    「そういうのやると、俺クビになるって言ってるじゃないっすか!」
     別に、それが目的では無い。有無を言わさず車を走らせた。所詮、運転できない奴に権利なんてない。
     しばらく高速を走らせ、トイレと自販機しかないパーキングエリアに入る。 
    「ここっすか……?」
    「おう……ここだ」
     まばらに車が止まっているだけの場所に疑問符だらけのタケミチ。そんな姿に構わずシートベルトを外し、タケミチのシートベルトも外してやると、こちらを不思議そうに見る顔を捕まえ、冷えて少し乾燥した口に噛み付く。
    「んっ?!んっふぅ……ふあっ」
    「……分かれよ、鈍感……」
    「はるちよくん……ぁっ、つめたっ……!」
     ズボンのジッパーを下ろし、タケミチのモノを下着事揉みしだく。
    「ぁっぁう、春千夜くん……誰か、に、見られちゃうよ……!」
    「見たけりゃ見せてやればいい……。こんなおっ勃てて、どの口が言ってんだ?」
    「違っ……!春千夜くんが、や、やらしく触るから……!!」
    「見られる事に興奮してますって言えや嘘つき野郎。嘘つきにはお仕置だな……」
     既に完全に勃ち上がったタケミチのモノをその目を見ながら先端だけ、口の中に迎えてやる。そして、何をしてるか分かるよう、口を離し舌で先端を撫でるように舐める。
    「やっ、やだっ……!やめてっやめてよはるちよくっ!!やぁ!」
     制止しようとする手を片手で両方捕え、根元を固定した雄を音を立てながら先端から根元まで1往復した。
    「俺のテクはどうだ?」
     サイドから落ちる髪を耳にかけ、意地悪く聞いてやる。
    「やだっ、やめてっ、口やだぁ!」
     昔からタケミチはフェラを非常に嫌がった。理由を問正せば気持ち良すぎるのと、この顔に男の欲望が近付き、汚れるのが嫌だと言う答えに呆れた。
     タケミチはこの顔を非常に愛し、崇拝に近い思いを抱いているらしい。
    「……ヨクなるまで頑張ってこの俺が御奉仕してやる」
     ポロポロ泣きながら気持ちよさに身悶え、背徳感に翻弄され、腰ももうイキたいた切なげに揺れる。
    「はあっ、はぁ……は、なして!口っ……!いっちゃう……!もういっちゃうよ……!!アッアッアッ!!っえっ、やだっやだぁ!指っなんでぇ……!!やめっ!!!!」
     ビクビクとタケミチの可愛いのが震え、そのタイミングで根元をうんとキツく閉め 、バキュームすれば、背を弓なりにしならせ出さずにイッた。
    「何1人でキモチヨクなってんだ……?俺のお口は嫌だったんじゃないのか?」
    「ぁ……?あ、や、じゃなぃ……はるちよくん……」
     身体を起こし、目の焦点があってないタケミチの後頭部を引き寄せ、半開きの口に舌をねじ込む。最近は舌の動きに合わせ、必死に応えようと絡めて来るのが可愛い。
    「んっ♡……っぅぁ♡はぁ♡」
     プルプル切なげに震える可愛い雄は無視し、パーカーの裾へ手を滑り込ませ、脇腹から胸までゆっくり手のひら全体で撫で、親指で乳首を捏ねると気持ちよさそうな声を漏らした。
    「はぁ……、はぁお前……、このまま終わっていいのか?」
     トロンとした顔のタケミチ。その手を取って自らの苦しく張り詰めたソコを触らせる。
    「すご♡……春千夜くんの、ガチガチだよ。んっ♡ファ♡はぁ……っ」
     何度も布の上からタケミチが撫でるので、さらに苦しくなってくる。お返しに乳首をつねってやれば甘い悲鳴が上がった。
    「ヤッ……つ、つねったらやらぁ♡」
    「コレ、いらねぇのか……?」
    「っ、はるちよくんの……ほ、ほしい……♡」 
    「良い子だな。後部座席行け……」
     背もたれを限界まで倒し、互いに後部座席へ移動する。
    「ズボン脱いで俺の上に乗れ、そっちのが楽だ」
     股の間に入ったタケミチは、俺のズボンのベルトを外し、前をくつろげ完全に勃った雄を取り出してくれる。
    「わぁもう、バキバキだ♡わかったけど……ローションと、ゴムって……」
     何度も身体を重ねて慣れたのか、タケミチはいきり立つ雄を根元から先端へ何度も擦り、俺好みに教えた手淫を始める。やりやすいよう、ズボンは足元まで下ろす。
    「っ、はぁ……、ゴムは横のドアポケットにある……。ローションねぇからお前の出したの使う、俺好みで上手だ……」
     頭を撫でるとタケミチは嬉しそうに目を細めた。
     ドアポケットから1枚のゴムを取り出し、封を開ける間にタケミチも下着ごとズボンを脱ぎ、膝に乗ってゴム越しにまた手淫を再開する。
    「はぁ……、はあっ、服、もっと上げろ……。俺に舐めて欲しいところ見せろ」
    「うんっ。おっぱい、おっぱい舐めて♡春千夜くんにぺろぺろして欲しいっ♡」
     薄暗がりに浮かび上がった、再開してから開発した乳首はプックリしている。
    「っ♡♡ハァッ♡♡」
     遠慮なく口に含み、舌で転がし嬲る。腰が揺れだしたのでタケミチの可愛い雄を握って少しでも早くイカせるため、小刻みに手を動かし射精を促した。
    「きもちい♡いくっまたいっちゃう♡♡イクゥっ♡♡」
     苦しいかもしれないがもう片手で後ろに1本指を入れいい所を刺激すれば呆気なく射精した。
     こちらも限界だ。早くタケミチの中に入りたすい。めちゃくちゃに突き上げて、よがらせて、自分だけの雌にしたい。
    「尻こっち向けろ……」
    「……はぁ、ハァ、うん……こうで、いい……?」
    「少し待てよ……」
     手のひらのモノとゴムのローションと合わせて少し縦に割れだしたタケミチの穴に塗り込んだ。
    「あっあっ、んんっ、はぁ♡」
    「えろい声だしてんじゃねぇ……」
    「だって……、きもちいい……♡」
    「すぐぶち込みたくなんだろうが……!」
    「も、入れていいから♡春千夜くん、大丈夫だから……♡奥、入れてよ♡」
     2本入った指をクパクパ美味そうに締め付けるのだから、もう我慢なんて出来ない。
    「やらしい体しやがって……!痛かったら言え……」
    「んっ……」
     まだ緩まり切ってないソコへ慎重に押し込む。メリメリとキツそうに、でも上手く飲み込んで1番太い部分を入れると後はスムーズに入っていく。
    「きちぃな……。苦しくねぇか?痛みは……?」
    「お、なか……春千夜くん、ので、いっぱい……♡」
    「はがっ……煽んな……!動くぞ……?」
     頭を縦に振るのを確認し、タケミチの腰を両手で掴み、ゆっくり律動を始める。
     車内は熱気で窓は真っ白に曇り、揺れから何をしてるか明白だろう。
    「あっ!あっ♡凄いっ春千夜くん!もっと、もっとズンズンしてっ♡♡」
    「声、外に漏れてんじゃねぇか?っはぁ、何が見られるかもだ、見られたいんじゃねぇのか?」
    「そんなんじゃっ、にゃぃっ♡あっ、クルっ♡また、またくるっ♡春千夜くん、はるちよくんも、いっしょ♡いっしょがいぃ、あっあっ♡」
    「まじでっ、お前ヤバいっはぁ、合わせられるかッ?はぁハァっ」
    「……うんっ!!あわせる……はぁっはあー……はっ……」
     タケミチは自分の雄に指を絡めて射精をコントロールする作戦らしい。
    「ちょっと我慢しろよ……」
     射精する為に、先程より激しい突き上げた。それに合わせ、タケミチは上手に中を締め付け、緩める。車体ももうかなり揺れてナニをしてるか一目瞭然。
    「っ、ァッ、はるっ春千夜っはるちよ……!っ♡」
    「もうイクぞっ!」
     スピードを上げる突き上げに合わせてタケミチも自身の雄をこする手を早める。
    「うんっ!一緒に、一緒にイこ♡んっんッ!イクっでるっ!!はるちよ♡♡♡春千夜!!!」
    「タケミチっ……!!クッ……!!!」
     凄まじい締め付けにたまらず射精する。 
    「はあ、はぁー♡……ティッシュ……ある……?」
    「……ほら」
     タケミチの中はまだヒクヒク蠢いて、とても心地いい。まだしばらく入っていたい。
     足元に落ちているティッシュを気だるい体で取り、渡した。
     車内を汚さないよう自分の手で受止めたのから汚れた手を必死に拭いている。
    「おい……、こっち来い」
    「待って……まだ、中入ってるの……」
    「うっせぇ……」
     強引に体を引き寄せ、中のはそのまま入れっぱなしで抱きしめる。
     早い心音が服の上からでも伝わる。
    「春千夜くんの心臓の音、早い」
    「お前のが早い……」
     お互いの心音と、体温を感じながら余韻に浸る。
    「ん、ねぇ春千夜くんの携帯、ずっと光ってない……?」
    「あー?……んだよ……。別に大した用事じゃねぇよ……。もう、行くか……」
     そろそろタケミチの中体から出さないと、2ラウンド目に入ってしまいそうだ。ズルっと引き出すとてもタケミチはフルリと体を震わせた。
     中から垂れるローションをティッシュで拭いてやる。
    「んん……っはぁ……ちょっ、自分でできるから……!恥ずかしいよ……」
    「垂れてんだから仕方ねぇだろ!」
     いそいそ互いに狭い車内で身支度を整え、ゴムもティッシュも全部パーキングエリアのゴミ箱へ投げ捨て、互いに手を洗い家路に着く。
     外には最初停っていた車は既にない。時刻は既に3時。
    「あ、春千夜くん俺のアパート方に下ろしてよ」
    「あぁ?!俺ん家でいいだろ?」
    「俺の家にしか店のエプロンとかないし……」
    「チッ……。わかった……。少し寝てろ」
    「うん……ありがとう」
     大した時間は眠れないが、休ませてやる。
     少し遠回りで車を走らせ、タケミチのアパート近くの空き地へ車を乗り入れる。
    「ん……着いた……?凄い寝てた……ごめんね春千夜くん……」
    「別にいい……」
    「ここでいいよ」
    「部屋まで送る」
    「大丈夫だよ。今日は春千夜くんの気晴らしだったのに、俺の気晴らしになったね。でも凄く楽しかった」
    「おう……」
     目が合い、自然と顔を近付ける。嫌がられる素振りもなく、受け入れられ、触れるだけのキスが心地いいなんて知らなかった。
    「今日は日勤から夜勤の通しだから、夜行けない。明日の朝、行くから」
    「……あぁ……」
     車を降りるタケミチを車内から見送る。今日は最高の一日だった。
     あの日が戻った気すらする。
     ほかの民家の屋根や木が邪魔ではあるが、タケミチの部屋のがこの位置から偶然見えることに気付き、部屋に入るまでを見届けたい。
     部屋の前で止まったタケミチ。鍵を取り出す前に部屋の明かりがつき、ドア開いた。
     迎えたのは、あの日見た赤い髪の男。驚いたタケミチ。そして、とても嬉しそうに笑ったその顔を見て、目の前が赤く染まった。
    「……殺そう」
     まさに、天国から地獄は今を言うのだろう。
     ちょうどいい。今行けば殺せる。車を降りようとした時だ、携帯のランプ激しく光り着信を知らせた。
     ちょうどいい。死体袋を用意させるか、と画面を開いて驚愕する。
     非通知の着信が何十件も溜まっていた。
    「誰だ?」
    『オレオレ〜、愛しの蘭ちゃんでーす♡やっと出たぁ。俺を放っておいて何してたのぉ?』
     巫山戯た甘え声が耳に届き、更に気分が急降下した。
    「きめぇ、死ね。お前の分と2つ死体袋持って今すぐ指定するとこに来い。テメェのは一発で殺してやるから安心しろ」
    『やだ3Pとか蘭ちゃん恥ずかしい♡つーか、お前もトラブルってんのか?女がこっちまで乗り込んできて喚いてんぞ。女の手綱くらい握っとけ』
    「んだと?!」
    『ボスの前でずっと騒いでんぞ』
    「クソっ……!そっちに向かう。場所を送れ……!!」
     メールを見るとクラブの1つ。
     最高の日のはずだった。なのに何だこれは。
     車を飛ばして向かった先には客は既に消え、マイキーやその他に囲まれた女だった。暴れまくったのか色々散乱し、髪も服も乱れ床にへたり込むクソ女。
    「三途やっと来たか。コイツ2時間くらい暴れてたぞ」
     九井がうんざりした様子だ。
    「ボスッ……!申し訳ありません……!!クソアマテメェ……!!」
     髪を乱暴に掴み、こちらへ向けさせる。焦点はあってない。こいつの部屋に置いている薬を勝手にやったのは明白。
    「だって……だって春が悪いのよ……!!」
     言葉にならない言葉を発する。
    「三途。顔色が良くなったな」
     マイキーが静かに口を開く。
    「ウッス」
     これは遂に復帰かと期待の目を向けたが、それ以降マイキーは口を開かなかった。それがすべての答え。
    「ハル!私のこと捨てないで……!春のこと大好きなのっ!!なんで、ハウスキーパーばっか……」
     余計なことを口にしようとする女。顔面に平手を炸裂させた。吹っ飛ぶ女は転がり壁に当たりそのまま蹲る。近寄り腹に何度も蹴りを入れ、馬乗りになり腹を何度も殴る。
    「テメェ、ナメてんじゃねーぞ?クソビッチ、何王に醜態晒してんだコラァ!?」
     たまらず嘔吐した女は、言葉にならない謝罪を口にし続ける。「あなたが来ないから寂しくて」「ごめんなさい」「違うの」「許して」泣きながら口にする。誰一人としてそれを止めない。
     どれくらの間そうしていたのか、じんわり体が温かくなり手を止め、言葉をは発さない女の上から立ちあがる。
    「詫びで500持って来い。ツケのやつら捲ればいけんだろ」
     荒い呼吸で動かない女。
    「三途、しっかり療養しろよ?行くぞ」
    「……うっす」
     灰谷兄弟は人を食ったように笑い、マイキーと共に出ていく。
     うまく行けばもうすぐ復帰できたはずだ。それがこの糞アマのせいで遠のいた。
     梵天に戻れないということは、スクラップされるという事だ。なにか呻いている女に、もう一度蹴りを入れてその場を後にする。
     今すぐ、タケミチに会いたい。復帰と共にタケミチを囲い、男を消す予定もすべて消え去った。何ならタケミチを残し、死ぬかもしれない。あの男に渡したくない。いや、誰にも渡さない……。
     少しでもタケミチを感じたく、あのボロ屋へ向かう。鍵が無くてもあの程度ならピッキングして開けられる。
     いつもの癖で足音を殺して階段を登り、部屋の前に行くと誰かいる気配を感じる。ドアの前に立つと誰かが中にいる息遣いと話し声が聞こえてくる。慎重にドアを開けた。少し音がした。しかし、相手は気付いてない。
     障害物のない狭い部屋に目を凝らすと、電気もつけられてない暗い部屋にいたのはタケミチだった。今日は1日いないと言っていたはず。
     一枚の服を抱きしめて、愛おしげに話す姿。
    「……くん、まるで……あの日の続きみたいな生活だよ。……俺、夢てるみたいだ……」
     耳に入った言葉は、俺は帰ってこない男のただの代わりだと突き付けられた。
     理解するより早く、体が動く。体が熱い。
    「えっ?! なっ何で春千夜くんが……?!」
     ドアをいきなり開け、入ってきた俺にタケミチは目を見開き驚いている。そして、手に持っていた服を慌てて背に隠そうとするので奪い取り、力任せに左右に引くとビリビリと気持ちのいい音をさせ、服から布切れへ変貌する。
    「いつまで帰って来ねぇ男待ってんだよ!テメェを見限って出てったんだよ!!いつまでも縋ってんじゃねぇ!!」
     それを部屋の隅に投げ捨て叫ぶ。ぽかんとした顔のまま棒立ちのタケミチ。事態を飲み込めないようだ。
     部屋の角に積まれたゴミ袋の中は男が置いていった服だった。
     今日は、最悪な1日だ。 
     袋を破り、散乱した服をまた1つ引き裂く。
    「やめてよ!!やめてってば!!なんでっ……俺のっ、俺の大切な思い出なんだよ……!!」
     やっとタケミチの脳が動きだし、体が動いたようだが遅い。既に一袋分の服が布に変貌した。
    「やめねぇ!!」
     帰って来ない男なんかより、ずっと良くしてやってる。生活も体も良くして、大切に扱った。強引な手を使おうと思えばいくらでもできた。梵天が無くたって囲おうと思えばいくらでも囲えた。
     それをしなかったのも、タケミチが憎からず思っているのを感じていたからだ。
     それがなんだ。実際は昔の男の身代わりだった。その男との生活を再体験していたと知った時の思いが分かるか?
    「酷いことっ、酷いことしないでよ……!!」
     生地の厚いボトム等は裂けなかった。次の分に手を掛けると腕にしがみついて止めに入る。
     普通だったら蹴り飛ばすか、殴り飛ばしている。タケミチには手を上げたくない。睨みつけるだけに留まった。
    「酷いことぉ?!それはテメェじゃねぇのか?!俺に男の影重ねて見てんじゃねぇ!!」
     タケミチは言葉を失った。図星を突かれ、咄嗟に何も出なかったようだ。緩んだ腕を振り払い、新しい袋を破り床にまた散乱させる。
    「それはっ……!ちがっ、だって……!やめて、やめて……どうして……っぅ……お願いだから壊さないで、これで、がんばってきたんだよ……俺……!」
     掴んだ服を奪い返そうとするが、力で勝てるはずがない。それを理解し、次は床に散乱した服を掻き抱くと背を向け座り込む。
    「ごめんっ、ごめんね……、だって……忘れられないよ……。大好きだったんだよ……!!」
     小刻みに震える背中、涙ぐむ声が一番聞きたくない話を始めた。
    「今でも好きなんだよ……。すごく大好きなんだよ……。あの日の続きみたいで……どうしても、忘れられない、忘れたくないない!」
     抱きしめる服に顔を埋めるが、声はしっかり耳に届く。
    「苦しいよ……春千夜くん、どうしたらいい……?突然いなくなったんだよ。初めてエッチした日、フラレたんだ。その時から、ずっと、ずっと……苦しいよ。春千夜くんみたいに優しくて、かっこいい人だったんだよ。いつも大切にしてくれて……俺、バカだからずっと一緒だって……勝手に思ってたんだ」
     今度は俺の動けない。
    「最後にね……嫌いな所全部言われたんだ。だから、だから全部直そうって……、泣き虫も、お金が無いところも、料理が下手な所も、エッチが下手なところも全部……全部直してから、もう一回、ちゃんと話そうって……、番号だって、もしかしたらかけてくれるかもって、ずっと同で、本当バカだよね……」
     震える背中が、あまりにも頼りなく、どうしてあの時、二人で生きていく道にひよったのか。
    「変わらないわけないのに、その人が凄いってわかってたのに、嫌いだって言われたところ直したら同じ所で話せるなんて思ってたなんて……バカだよ俺。今でも、すごく優しくて、好きだって言いたいよ、でもね、住む世界が違うんだ……。もう、もうここしか俺にはないんだよ……!!」
     どうしてやるべきかわからない。今までこんな経験したことが無い。でも、体は自然と動いて床で泣くタケミチをそのまま抱きしめる。
    「……っ、ヘドロ……!!」
    「春千夜くんっ……、お願いだから、ここを取らないでよ……これだけしか持ってこれなかったんだ……思い出、これだけなんだ……!!」
     そうだ。ずっと不思議だった。なぜこの空間が落ち着く・・・・のか、初めて招かれたときから定置まですぐに決まったのか。タケミチがいるから、そんな単純な話じゃなかった。
     よく見れば、すぐにわかるのにどうして気付かなかったのか。あの日、全て置いてきた部屋。それがこの部屋にあった。
    「んなもん……、忘れろ……!!テメェを捨てた、そんな野郎のことは忘れろっ、忘れて俺の所にこい!!」
    「……俺……怖いんだ。また……また、置いてかれたら……もう、生きてけないよ……!」
    「ヘドロお前はヘタレなままでいろ、金なんて要らねぇ俺が全部与えてやる、飯もこれ以上上手くなるな、体も俺好みに変えてやったんだから、もう……そんなクソ野郎の事、忘れろ……忘れさせてやるから、俺の所に来い」
    「っ、はる、はるちよくん……」
    「俺を疑うんじゃねぇ。ヘタレなクソ野郎を必ず忘れさせてやるから、お前のことを幸せにしてやる。だから、俺と結婚しろ。嫌なんて言ってみろ!お前を監禁してでも結婚する!!」
    「そんな、俺に拒否権無いこと……聞かないでよ……!なら、なら俺だけの呼び方が欲しい……チヨくんって呼んでいい……? チヨくん、チヨくん……!!」
    「好きに呼べばいいだろヘドロ……!!これからずっと……死んでも一緒にいろ……」
    「もう絶対離れていかないでね……」
     強く、二度と離さない、離れないよう抱きしめ合い、腕の中で泣くタケミチの頭をただ優しく、ずっと撫で続けた。



     抱き合ったまま、どれ位経っただろう。誰かが帰ってきた音がする。
    「目が重いよ……チヨくん……」
    「ブスに拍車が掛かってんな。なんで1日仕事って嘘ついたんだよ」
    「酷いよチヨくん……!!ううう……みんなに馬鹿にされる……。嘘ついてないよ。このあと結局夜勤だし」
    「……お前嫌われてるくせに、いいように使われてんじゃねぇよ。とっとと辞めろ」
     相変わらず、難しい顔をする。
    「まだ、辞めないよ?働いて3年頑張れって言われるし……」
    「はぁぁー!?おいドブカス、俺が養うって言ったよな? 頭の中、詰まってんのか?!」
     両手で頭を掴んでこちらに顔を向けさせる。
    「いたたっ!ハゲる!!だって、まだ俺17だし結婚できないよ。結婚したら辞める……のを考えます」
    「考えるじゃねぇ。辞めるんだよ!もう半年切ってんだろ。だったら今すぐ辞めるって言ってこい!言えねぇなら俺が言う。それから、この部屋の物は全部捨てろ!」
    「ダメッダメダメダーメ!!捨てないから!!」
     相変わらずタケミチは思い通りにならない。過去の俺とはいえ、コレを家には入れさせない。
    「部屋には俺以外の男の私物は持って入らせねぇ……」
    「心狭いよチヨくん……!!せ、せめてお気に入りの食器と服だけでも……」
    「そういやお前、服のセンスマシになったと思ってたが……。ここから選んで着てたのか?」
    「う……うん……。お金使いたくないし……、それに千夜くんの匂いしたから……」
     照れて頬を赤らめるのはいいが、腹が立つ。
    「捨てろ。新しいの全部買ってやる」
     置いてきた服を着てオナニーの1つや2つしただろうと考えると本当に腹が立つ。今度、目の前でさせてやろう。
    「勿体ないよ!」
    「テメェを飾るのは、この、三途春千夜だ!! 他の野郎のもんは1つたりとも身に着けさせねぇ……!!」
    「っ、わ、わかり、ました!!」
     さらに顔を赤らめ、照れながら嬉しそうにしたタケミチに少し満足する。
    「あ、でも、まだ引っ越さないからね?今決めたけど、一週間俺こっちに帰らないから。向こうから出勤する」
    「あ”あ”?!向こうってなんだ?」
    「落ち着きましたって報告しに、地元に帰ります!高校退学したとき、父ちゃんに勘当されてるから会えないけど、かぁちゃんはずっと助けてくれてたから……。あと、こっち越すのに助けてくれた中学の友達にも!今でもずっと助けてくれてた。アッくんは今でも来てくれてたし」
    「あっくん……?まさか、赤い髪の男か……?」
    「知ってるの?そうだよ。こっちの美容室でバイトしてて、たまに部屋の片付けとかしてくれてたんた。合鍵渡してるし、たまに泊まりに来てたよ。荷物もみんなで分担して、あの部屋から出して、ここ決まるまで保管までしてくれてたんだ。今度紹介するから!」
    「ダメだ。行くな」
    「えっ、なんで」
    「……ここに泊まってた男だろ……。お前、本当にただのダチなのかよ」
     あの赤い髪の男の正体がわかり、ホッとするどころかムカつく。
    「ダチだよ、親友……!!ずっと、ずーっと心配してくれてたんだ」
     タケミチの目は嘘をついてない。
    「……チッ……。戻ったらやましい事が無かったか、調べるから覚悟しとけよ」
    「も、もう!そんな事しないから……!でも、チヨくん気を付けてね・・・・・・?一週間後、ここでご飯作って待ってるから怪我しないで帰ってきて」
    「あぁ。これで土産か美味いもんでも食え。それから……男の家に泊まるな。ビジホくらいあんだろ、絶対使えよ!ヘドロ!!」
    「はぁーい」
     嫌がるタケミチに無理やり財布から札を束で渡す。
     予感がした。
     これから一週間でコトが動く。そして、俺はそれを乗り切れる。運が戻ったと確信もした。

     こうして俺は、ジェットコースターのような1日を過ごし、最後には最高の嫁を手入れた。


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