スキンシップ(多少過剰でも許されるものとする) きっかけは宇宙の彼女である琴乃さんとその親友の画像だった。
「うお、何それ」
配信部屋のリビング、ソファでくつろいでいた宇宙のスマホの画面を見て、俺は思わず声を上げた。
特段覗き見のつもりもなかったのだが、後ろから近づいたときに見えたのだ。
赤い顔でバカ笑いする琴乃さんに、同じく赤い顔でふざけた顔した琴乃さんの親友が、思いっきりキスしている画像が。
「あー……なんだろ?」
答えあぐねた様子の宇宙の前に、俺はマグカップを置く。それから隣に座って自分の分も目の前のテーブルに置いた。一応、視線はスマホから外す。
宇宙は少しだけ困った顔でスマホを見て、それで俺に状況を伝える。
「あ、送信取り消しとメッセージ来た。誤爆だって」
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