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    okjk114mara

    @okjk114mara
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    ドスケベなイラストを置いていきたい予定です👾

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    okjk114mara

    CAN’T MAKE【晴天時雨のこっくりさん】

    ・レオ×祝
    ・大誠×祝要素有り
    ・微ホラー表現有り
    その少年は目前に垂れる濡れた金色の前髪を鬱陶しげに掻き上げた。
    夏の日差しが暑く刺すというのに自分が今いる教室の窓を開けて手を出してみれば、一二三と数える間にずぶ濡れになるくらいの大雨を食らった。

    「…狐の嫁入りがおいでなさった、って感じかな?」

    それは突然の事だった。
    放課後で皆が家路へと向かってる最中、暗雲もなくそれは天から降り注ぎ、殆どの生徒は駆け足で校門を潜っていくのを一人、タイミングを逃した富樫レオだけは教室の窓から見送るように見つめていた。

    「狐が結婚をするのかい?」

    唐突に声が後ろからして振り返る。
    見ればそこには雨にやられたらしい…びしょ濡れの風間祝と思われる少年が教室に来ていた。
    彼はずぶ濡れになった制服のブレザーを脱ぎ、素直な疑問らしい言葉をレオに話しかけている。
    その光景がまるで迷い猫が毛繕いをするような仕草に似ていて、思わずレオは吹き出してからポケットからハンカチを取り出して彼の濡れた頬や頭を撫でた。

    「どうしたの、シュウ?キミはコイビトと一緒に帰ったはずじゃなかったかい?」

    少し意地の悪い言葉に、シュウと呼ばれた少年は恥ずかしげに前髪を掻き上げ呟い 4098