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    dc_hatobannu

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    12/17 赤安サンプル

    「赤井、結婚しましょうか」

    赤井と籍を入れたいと思った。
    そう思い至るまでの話をしよう。少々長くなる。
    長年追い続けていた国際的犯罪組織・黒尽くめの組織を各国警察のエージェントたちと、とある小さな名探偵の活躍により瓦解に追いやった。多くの人々が組織の犠牲となり、僕の憧れの人であり組織の薬品開発者であった宮野エレーナも亡くなり、失ったものはあまりにも多く、大きかった。僕の公安警察の人生において大きな割合を占めていた黒尽くめの組織の瓦解は僕の生活にぽっかりと穴を開けたが、ある一つの大きな存在が太々しくどっかりと座り込んでいた。
    赤井秀一だ。
    当時ライというコードネームでFBIから組織に潜入していた赤井は、バーボンというコードネームでスパイとして潜り込んでいた僕とは全くそりが合わなかった。赤井は僕のことを役立たずだとでも思っていたのか顔を合わせるたびに僕を馬鹿にした態度をみせ、嫌味と睨み合いが絶えなかったのは今でもはっきりと覚えている。当時ライが同じ潜入捜査官だとは知らなかったが、態度は悪いながらも頭の切れる奴がこんな組織で燻っているなんて、と半ば嫉妬のような気持ちもあったと思う。そんな機嫌の悪い僕を宥めてくれていたのが、同じく組織に潜入してスコッチというコードネームを貰っていた幼馴染のヒロだった。
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