キ学煉義パンツの日「わっ!」
ベランダで洗濯物を干していると背後から大きな声が聞こえた。振り返った瞬間、手に持っていたものを煉獄が奪い取る。怪訝に思いその表情を窺うと、やや赤面して何か動揺しているようだった。
「こ、これは自分で、干すから……!!」
そう言って後ろ手に隠したのは、煉獄のパンツだ。俺は困惑した。何故、パンツだけ? 首を傾げ、しばらく考えたあとハッと気づく。
「──恥ずかしいのか?」
「……っ」
分かりやすく反応する煉獄。俺は少し呆れてしまった。煉獄が俺のマンションに移り住む形で始まった同棲生活。ルームシェアではないのだから、食事も洗濯物も一緒に……と考えていたのだが。まさか、煉獄がこんな反応をするとは思わなかった。
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