私たちが今日買い物をすることを五条には事前に伝えている。事情を全て話さない限り外出許可は出さないと駄々を捏ねたらしいが、今回の目的を聞いたあいつは息をしているのだろうか。いや、きっとできていないだろう。何かあった時のために学校待機をしているあいつを朝見かけたが、ふにゃんふにゃんしていた。噛むとフニャンとするガムでも食べたかと疑うくらいのそれだった。正常な状態でいる方が稀なのでスルーしてきたが、あの状態の五条には心底関わりたくない。しかも片手に東京のデートスポットの載ったカタログを持っていたので、巻き込まれるだろう夏油に十字を切るだけ切っておく。