完璧彼氏と出し抜きたい彼女(sgdz♀) 四月二十日。この日はちょうど、志賀と私の誕生日の真ん中の日。真ん中バースデー、と言うことで、記念にデートをと約束していた。花畑を見に行こうとか、限定のパフェを食べようとか色々考えながら、着ていく服を用意して、眠りについた。
のだが。
朝。起きた途端の鈍いお腹の痛み。トイレに入って絶望した。部屋に戻って、ベッドにもぐる。このまま起きて、パジャマから着替えて、朝ご飯を食べるという気は、起きなかった。
なぜ今日なのかと自分を恨みながら、泣く泣く志賀にデートをキャンセルしたいと、メッセージを送った。デートに着ていこうときれいに畳んであった淡い黄緑色のニットが、ベッド脇にむなしく置かれていた。
間髪入れず、既読が付き。一分もたたずに志賀からの、キャンセル了承と私へのいたわりの返信が届いた。いつものことだが、完璧過ぎるその言葉たちに、腹が立って、悔しくて、泣きながらスマホを投げ捨てた。
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