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    湯沢紫苑@真桐大好き

    @Hasan_The_First

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    フォロワーさんが呟いてた「悪魔兄さんとシスターの格好したエクソシスト桐生ちゃん」のギャグ、本編は本にする予定

    悪魔真とシスター桐のギャグテイスト 霧の立ち込む森の奥深く、一見何の変哲もない古い教会。だがその一室からは毎夜、毎晩、鍛錬に励む男の力む声が聞こえるとか聞こえないとか……マッスルマッスル
     閑話休題。古びた教会には一人のシスターが住んでいた、日本エクソシスト協会四代目会長にして伝説のエクソシスト【悪魔祓いの龍】こと桐生一馬その人である。筋骨隆々の桐生が何故シスターの格好をしているのかというと、祓う悪魔を油断させるのが理由だ。真面目に考えたら負けである。そんなこんなで養護施設の院長を務めながら夜な夜な悪魔祓いに勤しんでいる桐生だが、彼にも悩みがあった

    「きぃりゅうちゃあぁ、ぶべぼっ!」
    「うおおりゃあああっ!」

     悪魔祓いの結界、退魔の香油、教会という建築物が持つ神聖力……その全てをものともしない悪魔に付け狙われているからだ。宿敵は自らを【真島吾朗】と名乗り、悪魔が忌み嫌う人間の姿へ好んで化けては桐生の前へ現れる。今日も今日とて浄化能力と攻撃力に優れた洗礼済みの塩「博多の塩」を握り締めた拳で殴ってみたが、床の上をのたうち回るだけで消滅には至っていない。その辺の雑魚だったら一瞬で消滅させる桐生の一撃も、真島にとっては興奮材料の一つでしかなかった。正直な話、良い迷惑である

    「ヒヒッ、相変わらずごっついのう桐生ちゃん!」
    「悪魔に褒められても嬉しくねえ」
    「えー、桐生ちゃんのいけずぅ」

     ぶりっ子する悪魔を無視しながら桐生が霊視すると、結界は探知されないギリギリの範囲を巧妙に破壊されており、朝に取り替えたばかりの香油はどす黒く濁って浄化能力を失っていた。溜息を吐きながら桐生が真島へ視線を向けると、本来の姿が見える。太く立派な二本の角に全身を覆う蛇の様な鱗、赤く光る隻眼に四対の黒い翼、笑う度に隙間から覗くスプリットタン。今まで様々なエクソシストが彼に挑んだが、誰一人として祓う事が出来なかった最上級悪魔……それが目の前でニタニタ笑っている男の正体だ

    「堕天してまで何がしたいんだ、お前は」
    「言うたやないか、「桐生ちゃんとごっつい喧嘩がしたい」て。 あ、ベッドの上でもええで!」
    「良い訳ねえだろうがぁ!」
    「ぶべらっ!?」

     塩を握り締めて更に腕へ十字架を巻き付けて殴ったのに、ほとんど効いていない。頭に来た桐生は顔面目掛けて塩を投げ付けると、眼帯に覆われていない右目へ塩が入ったのか、今日一番の悲鳴を上げて転げ回る真島。世界屈指のエクソシストととして数えられる桐生も、流石にこの惨状には凹んだ。自身の攻撃より塩が目に入った方が痛いなんて、長年のエクソシスト稼業でも屈指の屈辱である
     腐っていても仕方がないからと、桐生は用具入れから箒を取り出すと床を掃き始めた。ついでに真島を外へ追い出す様に掃きながら掃除を進めていき、最終的には外へ追い出す事に成功する。埃と一緒に掃き出されて悪魔の誇りが傷付いたと喚く真島を、桐生は渾身の力を込めて箒で叩き出した。何とか追い払う事に成功はしたが、真島は性懲りも無く戻って来るだろう。彼の目的は堕落ではなく、「桐生と喧嘩がしたい」だけなのだから。そんな真島と相対する為に、わざわざ森の奥深くに放棄された教会へ住み着いたのだ。一回出現したらしばらくは出て来ないのを経験的に学んでいる桐生はその間に養護施設へ向かい、可愛い可愛い子供達の世話をする為に森の外へ歩き出す。真島がいなければこんな辺鄙へんぴな場所へ住む必要もないのだが、奴を祓うまでは子供達を危険に晒さない為にも、まだまだこの生活を続けなければならない。次はどうやって祓ってやろうかと呟きながら、子供達との夕食の献立を考える桐生であった
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