ヴ墓大規模改修をするからと、一部の人が部屋を追い出されることになった。
どうやら人や、人じゃないのが増えすぎた結果荘園の部屋の数が足りなくなったらしい。
数日で終わりますから、と追い出される予定の人たちはぶーぶー不満を垂れていたが、その後に来た通達にナイチンゲールの部屋のドアを必死で叩くのが何人も出る羽目になった。
「よりにもよってお前か……」
朝目を覚ました僕は、自分の部屋が少し広くなってることに気づいた。視線の先には昨晩までなかった大きなベッドがあって、なんらかの荷物が床に散乱している。
近づいてみても起きる気配のないベッドの中の主人に、恐る恐るシーツを捲る……割と見たくなかった顔が、そこにはあった。
そう、部屋が足りなくなったから移動させられる。
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