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    ゆんゆん

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    ゆんゆん

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    DMH2の展示です。ちっちゃくなったビリーのビリグレ。遅くなってごめんなさい!

    ミニマパニック「ビリーくん、大丈夫?息苦しくない?」
    「NO problem!グレイが気をつけてくれてるからかえって快適ダヨ〜♪」
    「そっか、ならよかった……ここからだったらあと10分くらいだから、もう少し我慢しててね」
    「Gotcha☆グレイも用事あったのに、オイラの用事に付き合わせちゃってゴメンネ?」
    「いっ、いいよ大丈夫っ!バディには明日会いに行けばいいし、それに……今のビリーくんを1人にはできないから……」
    そう言ってグレイはポケットの中の指をピクリと動かす。どことなく不安そうな動きをしていたから、今の俺っちの半分くらいはありそうな大きさの人差し指にギュッとしがみついた。
    「……っ!……ふふっ」
    頭上からはにかむ空気の音が聞こえる。上手く安心させてあげられたみたいで良かった。グレイの指先をペタペタと触りながら、ゆりかごのようにユラユラ揺れる世界を楽しむ。
    サブスタンスの光線を浴びていきなりオイラの体が縮んだ時にはパニックになって俺っちが溺れそうなくらい大粒の涙を流してたけど、今は割と落ち着いたみたい。ヴィクターパイセンの「半日で元に戻るでしょうから大丈夫ですよ」って言葉も効いてるんだろうな。
    ポケットの端から顔をちょっと出して外の景色を見やる。今いるのはオイラと一緒に外に出るためにグレイがクローゼットの奥から引っ張り出したスウェットのお腹辺りの大きなポケットの中だ。温かいしグレイがあまり揺らさないように気を配っててくれてるからすごく快適だしで、ずっとここにいたいくらい。カンガルーの子供ってこんな気分なのかなって思う。
    グレイの歩幅で動く景色は、今の俺のサイズ感を相まってとても目まぐるしく変わっていた。楽しいなコレ。
    「楽しい?」
    「うん、すっごく楽しい!!よく分かったネ?」
    「えへへ、ビリーくん、ワクワクしてる時の顔してたから」
    弾むような声で返される。
    「え〜?ワクワクしてる時ってどんな時〜??」
    「えっ、えっと……一緒にマジックの練習してたり、映画見てたりするとき……とか?」
    「フッフッフ〜☆つまり、グレイと一緒にいる時って事か〜♪」
    「んええっ!?そ、それは……え、いや、違わないけど……でもなんか……あれ、そうなのかな……?」
    軽くからかう調子で話を振る。普段と変わらない会話のテンポに、ちょっと安心した。やっぱり自分でも気が付かないうちに気を張っていたみたいだな。そう思ってユルリと力を抜いて全身をリラックスさせた。
    最近はLOMとかもあって2人でオフにお出かけするのもちょっと減ってたから、こういう感じで一緒に外出できて嬉しいな。正直世界が大きくなった……もとい、オイラがちっちゃくなっちゃった時にはドウシヨ〜!!?と思っていたけど、結果的にはいい感じかも。
    そうだ、この後近くの店のカップケーキでも買おうかな。自分より大きなスイーツを食べることなんてこの先絶対ないだろうし。そうと決めたらグレイに言って……。
    「あの、すみません!」
    「へっ?僕、ですか?」
    ん?どうしたんだろ。急に止まっちゃった。誰か、女の人に話しかけられたみたいだけど……。
    「あっ、あの……この間フェイスくんたちとバンドしてたの見て……ファ、ファンなんです!!」
    「そうそう!この子ったら最初フェイスくん目当てにチケット取ったのに、今ではグレイくん一筋になっちゃったのよね〜」
    「ばっ、ばか!!?本人の前でそんな事言わないでよ恥ずかしい!!!」
    「あ、あはは……ありがとう、ございます」
    なるほど、グレイのファンか。確かにDJや稲妻ボーイとライブしてたグレイはSo coolだったもんね。分かる分かる。
    ファンの子とその友達の勢いに押されてグレイはタジタジになっちゃってる。助太刀したいけど、今のオイラが出ていっても混乱させちゃいそうだし……どうしよ……。
    「あ、そーだ!グレイさん、良かったら私たちとお茶しません?」
    「……へ?」
    「ちょっと!!何言ってるの!?」
    「いーじゃんいーじゃん♪せっかくだしさ、ね?」
    あれ?これって……逆ナン?
    ちょっとちょっとちょっと!!?今日のグレイはオイラ専属!!!勝手に横取りしないでよ!!?
    ああ、でもグレイ押しに弱いし断りきれなさそう……大丈夫かな……やっぱりポケットから飛び出して……。
    悶々と考えて、でも焦りから今まさに飛び出そうとしたそのとき。
    ポケットの上からそっと手が置かれる感覚があった。
    (グレイ?)
    暖かい手のひらの感覚が、柔らかな生地を通して伝わってくる。そしてグレイが口を開いた。
    「お誘いありがとうございます。でも……ちょっとごめんなさい」
    柔らかくって優しくって、暖かい声で誘いの拒否を示しグレイは言葉を続けた。
    「今は、大事な人と2人きりでいたくて」
    そう言ってグレイは2人に笑いかけた。穏やかに、でもハッキリと俺の方を選んでくれた。
    (グレイ……)
    その事実に、少しポウッとしてしまう。
    結局2人はサインを貰った後に立ち去ることにしたみたい。「頑張ってください!」と激励されて、グレイは照れくさそうに笑っていた。
    「待たせちゃってごめんね、行こっか」
    「……ウ、ウン」
    「……?どうかしたの、ビリーくん」
    「いや、ただ……グレイって凄いなぁ、と思って……」
    「???」
    「ううん、やっぱいいや!あ、そうだ!この後カップケーキ買いに行こうよ!!2人で一緒に食べよ♪」
    「!!うんっ!」
    そしてまたユラユラと世界が揺れ始めた。
    にしても。
    (大事な人、かあ……)
    思い返すとむず痒くって恥ずかしくって、照れちゃうけどやっぱり嬉しいもので。
    なんか自分を優先してもらってるって、結構嬉しいものなんだな、とか思ったりして。
    グレイには分からないように、密かに笑みをこぼした。
    「あれ……?」
    そこで、さっきの状況を思い返す。
    グレイ、自分のお腹辺りを押さえてたよね?それであの声、あの表情、あの言葉。
    ……もしかしたら、あのファンの子勘違いしちゃってるかもなぁ……。
    「どうかしたの?」
    「……いや、なんでもないや!」
    まあグレイは嘘ついたわけじゃないし。面倒なことになったら火消しは俺がやるってことで。
    今はこの小さな体をめいっぱい楽しむことにしよう。


    その後、やっぱりファンの子は勘違いしてたみたいで後日グレイから「僕が妊娠してるって投稿がエリチャンでバズってる!!?何で!!!!?」と半泣きで報告される事になるのはまだ先の話。
    さらに言えばお相手が俺って事になってるのを知って火消しするかすごーく悩んじゃうんだけど、まああとはご想像におまかせってことで。
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    ゆかした

    MEMOいつもの自分が読みたいフリー素材ビリグレ妄想ツリー。文字数ヤバいのでぽいピクにしました。
    小説でもない単なるオタクの早口です。
    男体妊娠が見たかった。
    8章後で付き合ってないビリグレなんだけど周囲から見たらどう見ても付き合ってるし無自覚独占欲がすごいビリー。仕事と居住スペース以外にグレイが出る時は可能なら着いてくし着いてかなくても何しにどこに行くかは把握してる(無意識)

    ある日グレイが体調不良でラボで検査してもらうの。そこでグレイのお腹に胎児(状の何か)がいることが判明。日常的にサブスタンスに関わるヒーロー業でなにかしらの影響を受けて男だけど妊娠したんじゃないか的仮説を言われる。サブスタンスてなんか自然現象とか引き起こすみたいなのあったし放射能みたいに蓄積すると人体にも影響あったりするんじゃない?え?ルーキーだろって?お薬の副作用だよお約束でしょ

    周りからは相手がビリーだと思われてるし、グレイのネガ的にグレイにだけ教えると斜め上に行きそうだからビリワと2人同時に教えられるんだよね。
    状況から見るに父親はキミで間違い無いよね?て聞かれるビリワ。
    ビリワ頭真っ白よね。だって付き合ってないし。無意識だけどずっとグレイのこと好きだし。でも付き合ってないし友達だしやってないしちゅーもしてないのに。
    でもそれよりも妊娠してる言われたグレイのが 2014

    かも🦆

    DONE「青空」(ビリグレ)

    お題【はじめて】【幸福】で参加させて頂きました〜!未来捏造含みます。
    🧁がはじめて🍭の目を見た日のお話。
    同室の彼はいつもゴーグルを着けている。
    普段は鮮やかな髪の色と同じオレンジ色、ヒーロースーツに着替えると黄緑色のゴーグルに変わっていたりする。
    さらに、寝る時にはアイマスクを着ける徹底ぶりで、僕はその瞳にコンプレックスがあるのかなと思っていた。
    だから、案外あっさり彼の瞳を見ることが出来たあの時はとても驚いたんだ。






    「あ……」
    「キャー!グレイのえっち♡」
    「はわ…ご、ごめんね?」

    浴室にスマホを忘れたことに気づいて、取りに行くとお風呂上がりのビリーくんがそこに居た。
    白い肌がまだ少し赤く火照っていて、目のやり場に困っちゃったのは内緒。
    それよりも、僕はビリーくんの瞳に目がいってしまった。
    そこでハッとする。
    あんなに徹底して隠していたビリーくんの瞳を悪気は無いけど見てしまった。
    僕はビリーくんとは対照的に真っ青になった。

    「あぅ……」
    「グレイ?どうしたノ〜?」
    「その……ほんとに、ごめん…ゴーグル着けてないとこ、見ちゃって…」

    そんな僕の様子にすぐ気づいたビリーくんはいつものように気にかけてくれて、少し冷静になれた僕は改めて謝ることが出来た。
    恐る恐るビリーくんを 1320