ミニマパニック「ビリーくん、大丈夫?息苦しくない?」
「NO problem!グレイが気をつけてくれてるからかえって快適ダヨ〜♪」
「そっか、ならよかった……ここからだったらあと10分くらいだから、もう少し我慢しててね」
「Gotcha☆グレイも用事あったのに、オイラの用事に付き合わせちゃってゴメンネ?」
「いっ、いいよ大丈夫っ!バディには明日会いに行けばいいし、それに……今のビリーくんを1人にはできないから……」
そう言ってグレイはポケットの中の指をピクリと動かす。どことなく不安そうな動きをしていたから、今の俺っちの半分くらいはありそうな大きさの人差し指にギュッとしがみついた。
「……っ!……ふふっ」
頭上からはにかむ空気の音が聞こえる。上手く安心させてあげられたみたいで良かった。グレイの指先をペタペタと触りながら、ゆりかごのようにユラユラ揺れる世界を楽しむ。
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