あたしたちは共犯だ。
(私たちは共犯だ)
だけどあたしは褒められて、あの人は責められる。
(貴様がわかっているならそれでよい)
あの人だけが責められる。
(貴様が理解しているならそれでよい)
本当はあたしが悪いのに。
(悪い子だなぁ、◯◯◯◯)
だから、これでいい。
(だが、それで良い)
これは罰だから。
苦しくてつらくて嫌なことだから。
それで、精算。
(それでいい。)
(それでいい。)
(貴様は私の下で鳴いていればいい)
(苦しいなあ、つらいなあ、嫌だなぁ?)
(逃げるな)
(去ってくれるな)
(私の◯◯◯◯)
夜は重なる。苦しくてつらくて嫌なことでなければならないのに、それほど苦しくなくて嫌ではなく温かい寝台の上に。
呼ぶ声は重なる。熱と、吐息と、水音の中に。
(あたしがこんなに狡いのが、)
(あたしがこんなに悪いのが、)
(罰すら罰にならないのが、)
(全部全部あの人の所為なのなら。)
(あの人が消えれば、全部、無かったことになる?)
この人さえいなければ?