SS練習訪ねてみようと思ったのは、言ってしまえば時間を持て余していたからだ。
螺旋宮 帝人。
仰々しい名前の男は同じクラスの同級生だ。
いつもどこかぼんやりとしていて、空を眺めていることの多い彼。刀遣いを輩出している家の息子であり、本人も刀遣いだというのはクラスで周知の事実だ。
ぼんやりとしていることが多いが巨乳の年上好きで、英語の授業だけは目を爛々と輝かせている。そう、英語の先生は美人で巨乳だ。
そんなマイペースな彼が珍しく放課後に本を読んでいた。だから、というわけではないけれど、あまり交流のない彼に「いつか家に行ってみてもいいか?」と聞いていた。単純に、刀遣いの家というものに興味があったのだ。
彼は真っ赤な双眸を僅かに細めた。
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