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    HQ_kazu613

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    HQ_kazu613

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    ドキドキレシーブ練習

    練習と言う名の、ただののろけ話。
    ドキドキメンタルトレーニング(https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=13972185#4)の続きのようなものです

    #侑日
    urgeDay

    「なぁ、ちょっと練習付き合ってくれへん」
     自主練も終盤になり、なんかデジャヴだなと思いながら侑さんを見つめると、彼はニコニコを笑顔でボールを一つ手にしている。ストレッチを終えた臣さんが、すごい顔で体育館から出て行った。
    「いいですよ、サーブ練ですか?」
    「ううん、今日はレシーブ」
     珍しい、と思いながら彼がボールを投げる。それをアンダーで返す。
    「レシーブ続けながらな、お互い思ってること言い合うねん」
     我ながら綺麗に上がったボールを侑さんはオーバーで捕まえ返してくる。
    「ただし、悪口無しな」
    「いいですけど、これ前もやりましたよね?」
     アンダーで返す。少し右に逸れたが、彼は難なくオーバーで捕まえた。
    「この前は一方的やったやろ。今回は交互やから」
    「なるほど」
     ボールをちゃんと見ながら、相手のことも見て返す。一見、いつものウォームアップでやっているパス練と変わらないが、お遊びも交じっている。
    「じゃあ俺からいくで」
     彼が触れたボールは、先程より少し高く上がった。
    「最近、トマスとイチャイチャしすぎや」
     身に覚えのないことを言われたが、反論するよりも先にボールが返ってきてしまった。
    「この前の5回連続サービスエース、かっこよかったです!」
     俺も高く上げる。頭で何を言うか考えて返球して、これは結構ハードかもしれない。
    「俺のプロテインバー勝手にたべたやろ!」
    「太ももの筋肉、良い感じに仕上がってきましたね」
    「サムと連絡取り合ってるの知っとるからな」
    「この前女の人に連絡先聞かれましたけど、ちゃんと断りました」
    「俺に内緒でぼっくんと出掛けたやろ」
    「クリスマスプレゼント選んだんです、侑さんの部屋のクローゼットの中に隠してます」
    「お、俺ばっか好きみたいで嫌や」
    「不安にさせたのはごめんなさい、でも侑さんが好きです」
     時々ボールが乱れ、正直取りにくい。でも、試合ではどこに飛んでくるかわからないのだから、これぐらいで弱音を吐くべきじゃないだろう。
    「結婚して言うても、頷いてくれへんだやん!」
    「だって侑さん酔っ払ってたから、本気じゃないかもなと思ったので」
    「わ、ワンさんに結婚するならアイツはやめとけ言われたやろ」
    「でも俺は、侑さんとしか結婚したくないって言いました!」
     しっかりと芯をとらえたボールが、変わらず上がる。最後の方は侑さんの言い分に俺が答えるようになっていたな、とボールを待っていたがトンっと落ちる音が聞こえた。
    「あれ」
     彼を見ると、何故か顔を覆い蹲っている。床に転がるボールは隅へと転がっていったが、先にこちらをどうにかするべきだろう。
    「侑さん? お腹痛いんですか?」
     急に体調が悪くなったのだろうかと駆け寄ると、彼の耳が赤くなっているのが見えた。
    「侑さん?」
     俺も膝を曲げ蹲る侑さんと目線を合わせる。うううと唸る声が聞こえてきたがそんなにお腹が痛いのだろうか。
    「大丈夫ですか、誰か呼んできますか?」
     軽々しく判断して一大事になっても困るので、そう提案するが彼はふるふると首を横に振る。じゃあどうしたのだろう俺は何をするべきなのだろうと悩んでいると、顔を上げた侑さんと目があった。耳も真っ赤だったが、顔も真っ赤だ。
    「翔陽くん!!!!」
     勢いよく飛びかかってきた侑さんを避けることも出来ず、背中からそのまま倒れる。彼が頭を守ってくれたので痛みはないが、俺の体を包み込むように覆い被さる体はやはり重い。
    「結婚しよ、今すぐしよ、婚姻届け出しにいこ!」
    「今すぐは無理じゃないですか、法律的に」
     日本ではまだ同性婚出来ないのはもちろん知っているので答えると、侑さんは「そんな現実いらんねーーーーーん」と体育館に響く声で叫んだ。
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    HQ_kazu613

    DONEラブレターとビデオレター、そして

    https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=13847403
    の二人のその後。
    家の鍵を渡していいのか迷う侑と、帰国してきた日向のお話
    関西空港の国際線到着ロビー。電光掲示板の前で一人、目的の飛行機が無事に到着したことを確認し、少しホッと胸を撫で下ろす。あとは入国審査と荷物をピックアップすれば、かれはこの自動ドアの向こうから出てくるはずだ。
     実に一年ぶりの再会。しかし一年前とは違うのは、あの時言えなかった言葉を伝えた後だと言うこと。自分の気持ちも、相手の気持ちもわかった後の、なんともむず痒い気持ちを抱えたまま、顔を合わせるのはやはり緊張するものだ。
    「あーはよ来て、いやでもなんて言うん」
     昨日から、同じ調子だ。早く会いたい、でも会ったら何を言えばいいのかわからない。でも、会いたい。その繰り返し。何度もメッセージの交換はしているが、会話をするのも実に想いを伝えあった日以来だ。時差十二時間はやはり生活という意味ですれ違うものだ。
    「……あかん、緊張してきた」
     うろうろと到着ゲートの前を行き来し、もはや不審者だろう。落ち着くためにベンチに腰掛ける。
    「やっぱ、鍵とか重いか」
     一人で住んでいる一軒家の合鍵。まだ想いを伝えあっただけで、友人以上恋人未満といったところだろう。そんな状況の相手に合鍵もらうとか、重い男やと思わ 2412

    HQ_kazu613

    DONEきらきらではなくて、どろどろ


    恋ってきらきたしているものかと思っていたのに、どろどろしているなと思った日向の話。匂わせ程度ですが事後です
    恋に落ちるのは一瞬だと言う。その恋が永遠に続くかどうかは、その人次第だと思う。俺も、いつかよく街中で聞くラブソングのような恋をするのだろうと思っていた。きっとその恋はきらきらと輝いているのだろうと。
    「なんか、想像よりもきらきらしてないですね」
     ベッドに寝転びながら、お風呂から帰ってきた侑さんの顔を見つめ、思わずそんなことを言ってしまった。髪をタオルでごしごし拭いている彼は「はぁ?」とまるでヤンキーのように言いながら首を傾げる。
    「何がきらきらしとるん」
     彼がベッドに座ったことで、少し軋む。
    「恋が?」
    「なんで疑問形やねん」
    「ふっとそう思ったんです」
     もっときらきらとしていて、砂糖のように甘くて、ぽかぽかと暖かい気持ちになるのだと思っていたのに、今はそんな理想とが違う気持ちだ。
    「もしかして翔陽くん、少女漫画みたいな恋とか憧れとるん?」
    「それは侑さんでしょ」
    「否定できひんなーいいやん、性欲のないただ『好き!』っていう関係って、清くていいやん」
     言葉とは裏腹に、するすると指先で体を撫でられる。ちゃんと服着ぃやと言われていたが面倒で着ていなかった俺も悪いが、今そんな手つきで 1148