お巡りさんこの男です「…ん……ここは………?」
猗窩座にとって、この世で最も愛おしく憎らしい男がゆるりと目を開ける。
不思議そうに辺りを見回し何かおかしい事に気付いたようだ。
「やっとお目覚めか?待ちくたびれたぞ」
「………………やはり、君か」
ぼんやりとしていた煉獄の瞳に炎が宿り、猗窩座を睨みつける。
「君、監禁は犯罪だぞ……わかっているのか?」
わかっている。
でもこうするしかないんだよ杏寿郎。
こんなに愛して、愛して、愛して、愛しているのに。
杏寿郎は俺を拒絶する。
杏寿郎は俺を受け入れない。
監禁でもしないと俺の提案を聞いてくれないだろう?
「そう怒るな…愛しているんだ。でも杏寿郎が俺を受け入れないから…っ!」
「…いや、これで受け入れるわけないだろう阿呆なのか君は」
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