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    gorogorohuton

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    gorogorohuton

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    謎世界線のお話で、名門・今川家のサーヴァントやってる先生とショタ氏真様のお話です。ショタおには良いですね。

    パスワードはピクリエに記載してます。
    なんでも許せる方向けです。

    今川のセイバーやってる伊東先生の話 由緒正しき家柄のものには、英霊サーヴァントが守り人としてつく。

     氏真の生まれた今川家もその倣いにより、当主となったものは家を継ぐと同時に英霊召喚の儀を行う。名門である今川家には代々、階位第一位のサーヴァントが喚ばれている。彼らは当主を主と定め公私共に付き従い、常に主を助け、主の為にと尽くす存在だ。彼らと主となった者マスターは家族などといった血の繋がりとはまた別の、特別な絆で繋がっている。
     当代である義元にもセイバークラスのサーヴァントが一騎ついていた。氏真の物心がついた時にはすでにセイバーは、偉大なる父の傍らに佇んでいた。一挙手一投足が人のそれとは違って洗練されていた。歴史の影法師、泡沫の身とはよく言ったもので生きている者とは纏う空気が違っていた。視線のひとつ、仕草のひとつ、どれをとっても優美で繊細だった。
     幼い心は彼の虜になった。氏真は父のサーヴァントである彼に、憧憬とも思慕ともいえない想いをずっと抱いている。

     朝は良く晴れていたというのに、昼頃から雲行きが怪しくなった。授業が終わるあたりで雷鳴がして、下校する頃には激しい雨が降り注いでいた。
     降水確率の予報はそれほど高くなかった。故に傘は持たずに登校した。常に有事に備えよという父の言葉に小さな抵抗をみせ、置き傘や折りたたみ傘などといった備えはなかった。
     降り注ぐ雨を呆然と見つめる。備えがあればこんなことでは困らなかったはずだ。もしくは、もっと先を見越す力があればよかったのか……否、僅かでも父の言うことに反したことが愚かだったのだ。
     クラスメートの中には雨が降りしきるのも構わず走り出す者がいた。私立小学校の門前は登下校の時刻になれば、日常的に迎えの車がずらりと並ぶ。今日はその車の数が多い。けれどきっとそこに、氏真の迎えはないだろう。家の方針は厳しく、跡取りである氏真は甘やかさないようにと特にしつけられている。
     次々と帰宅していく同級生たちを見送りながら途方にくれた。もういっそ、叱責されるのを覚悟で雨の中を走るしかないのか。空はいっそう暗くなる。暗澹として俯いて、いや、雲とは別に影が差したのだと気付いて顔をあげた。
     すらりと長い手足に、小学生の氏真にとっては見上げるほどの背丈が目の前にあった。子ども用の小さな傘を差し出されている。細く白い面立ちの中で、艶やかな翡翠が弧を描いていた。
    「お迎えにあがりました、氏真様」
     恭しく頭を下げた彼を、まだ呆然として見つめた。仕事用のシンプルなスーツ姿だ。傘は差しているが傾けたせいで、良質な生地に包まれた肩に雨が当たって濡れてしまっている。
    甲子太郎セイバー
    「傘をお持ちでなかったでしょう? さあ、帰りますよ」
     今の時間は父と共に働いているはずだ。日の本でも指折りの一大企業グループのトップに君臨する父を、仕事の上では秘書のような役割で支えている。二人は常に多忙であり、こうして直に迎えに来るなんてあり得ない。
     まして、備えを怠った愚かな息子だ。捨て置けと、本当は父はそう言ったのではないだろうか。
     氏真の不安を汲み取ったように、彼は微笑んだ。
    「義元様がお待ちです。本日は大奥様方とのお食事会がありますよ、お忘れでしたか?」
     そういえばそんな予定があった。ならばなおのこと、雨などに足止めをされる己など捨て置けば良いのだ。
    (……いや、きっと)
     彼が口を添えてくれたのに違いない。主は父だが、今川家そのものに仕え守護する役割を負っている。彼にとっては氏真も当然、庇護すべき者なのだ……たとえどれほど愚かであっても。
     差し出された傘を手にとった。水玉模様の小さな傘を広げて彼の傍に寄った。激しい雨音はどこか不安になる。雷鳴はまだ鳴り止まず、遠くの空が光っていた。
     今川家のサーヴァントたる彼は……伊東甲子太郎は大きく嫋やかな手をそっと、氏真の肩に添えた。人のぬくもりのない手は彼を人ならざるモノなのだと物語っている。それでも触れられたところが仄かに熱をもつ。雨音よりも早く、激しく鳴る胸の鼓動が甲子太郎に伝わらないようにと唇を結んだ。

     後日、その様子を見ていたらしいクラスメートから「あの人は誰?」としつこく聞かれた。氏真を囲んだ何人かは皆、憧れと好奇心に目を輝かせている。名家の出が多いこの学校では、同級生の家族構成を皆がなんとなく把握している。サーヴァントの存在は公になっていない。
     故に父とも兄とも言えず、「……親戚の兄様」というのが精一杯だった。



     名門私立小学校においても、授業参観日、というものが年に何回か設けられている。家族などの保護者が授業の様子を見に来るというアレだ。名家というものはだいたいが、家族間の繋がりが強いらしい。参観に来るのは両親のどちらかであったり祖父母などであったり、はたまた伯父伯母や歳の離れた兄弟やいとこだったりもした。乳母なんて立場の女性が来ることもあった。あまり大人数で押しかけられても授業に差し障りがある為、一人の児童につき二名までしか参観できないことになっている。
     その日はどうしても皆がざわめく。母が来る、兄が来るなど嬉し恥ずかしと朝から囁き合っていた。
     氏真にとってはほとんど無関係の行事だった。母親は早くに亡くしている。時々祖母が来てくれていたが、先日より体調を崩してしまったので今日は来れないと聞いている。
     だいたいが、誰も来ないのだ。母方の祖父が来たがっていると聞いたことはあるが、きっと父が断っているのだと思う。父親にはいつも案内文を渡している。しかし興味がなさそうに一瞥をくれると「すまぬが此度も行けぬ」と言うだけだった。

     授業参観は午後からだ。午後の授業をひとつ見学にあて、そのあとは参加者の懇談会が行われる。保護者という立場で様々な親族が参加したがるのは、そこが一種の社交場であるからだ。まだそういったものと関係のない子ども達は参加しない。その分普段より早めに帰宅できるので、余計に皆が授業参観日というものを楽しみにしているのだった。
     そろそろ昼休みが終わる頃合いで、廊下は徐々に騒がしくなってきた。保護者達の姿もちらほらと見え始める。授業の前にトイレへ行き教室に戻ろうとした。
     俄に、周囲がざわめいた。人の多いところでもその姿は目立つ。美貌について特別な逸話のある英霊ではない。しかし、モデルもかくやというほどの長い手足にすらりとした体躯、人のそれでないような透き通った肌に端正な顔立ち。魔力を抑えているのか、いつも煌めく翡翠のごとき瞳は大人しい色合いをしている。それでも人を惹きつけてしまう妖艶さは隠しきれず、誰もが彼に目を奪われていた。
     人ならざるモノ故の魅力だ。仕立ての良いスリーピースのスーツがいっそう彼を引き立てている。
    「……甲子セイバー、っ」
    「ふふ、来ちゃいました」
     柔らかな笑みを氏真に向けた。周囲がまたざわめく。児童や保護者、教師など様々なところからの視線が寄越される。「今川様のところの……どなた?」と誰かが訝しむのが聞こえた。
     氏真ははっとする。甲子太郎はいつもの癖か、自然な仕草で氏真の前に傅いていた。周囲のどよめきが大きくなる。
    「せい、っ……いや、兄様!」
    「……はい?」
     嬉しさのあまり、という体を装って甲子太郎に抱きつく真似をした。何事かと不思議に思っているのだろうが、彼も自分に合わせてくれる。微笑ましいと思われたのだろうか、不躾な視線はいくらか少なくなった。
     あたりを憚って耳元にくちびるを寄せた。
    「其方は私の、親戚の兄様ということになっている」
    「うぇっ、どうしてです?」
    「以前に私の迎えに来たことがあるだろう、その時に」
     家族と偽ることもできず、かといってサーヴァントなどと言うわけにもいかずに苦し紛れについた嘘だ。今川家の直系でない、親族のひとりだと言えば素性はなんとなく誤魔化せる。
     恐らく、クラスメートの幾人かはそれを覚えている。
    「ええー……秘書、と言えばよかったのでは?」
    「すまぬ、咄嗟に思いつかなかった」
     甲子太郎は歴代のサーヴァントがそうであったように、家に一室を与えられている。公私共に義元に、今川に尽くすモノとはいえ住み込みの使用人とも異なる。休日などは家族の一員のようにして過ごすことがあり、氏真はよく一緒に遊んだり勉強を見て貰ったりしている。秘書というと父との仕事だけの間柄のようで、彼とすぐには結びつけられなかった。こんな些細なことでも自分の愚鈍さが現われているようで、嫌になる。
    「仕方ありませんね」
     溜め息をついているがどこか嬉しそうだ。切れ長の細い目をいっそう細く、弧を描かせた。徐に立ち上がると襟元を正した。そっと氏真の頭に手が置かれる。
    「では、授業を楽しみにしていますよ、氏真君?」
    「……うむ!」
     俯いている場合ではなかった。俄然、授業へのやる気が漲ってくる。他でもない甲子太郎が見ているのだとしたら、少しでも立派な姿を見せなければいけない。

     今日の授業は国語だ。内容はいたってありきたりで、事前に書かされていた作文を読み感想を言い合うというものだった。テーマは当然のように家族にまつわるもので、最後は感謝の思いを綴ることが良しとされている。
     授業の時間は決まっているので全員が発言できるわけではない。かといって偏りができてはいけないというので、年に幾度かの参観日によって発表者は持ち回りになっていた。
     児童とはいえその時ばかりは家の顔となる。保護者達の前で己の優秀さ、あるいは努力をアピールしなければならない。それは、自身の保護者だけではない、他家の大人達に対しても、だ。
    (そうか、そういえば……甲子太郎には言っていたか)
     氏真は今日がその日だった。もっとも、誰も来ないのであれば誰かに機会を譲っても良いと考えていた。発表者になりたくない児童などいない。アピールできる機会は貰えるだけ貰いたいと考えるものがほとんどだろう。
     氏真とてやりたくないわけではない。けれど、一番に聞かせたい誰かがいないのであれば、見知らぬ大人達に己を見せても仕方が無いと思うのだった。
     だが事情が変わった。手元に広げた原稿用紙に目を落とす。二枚半に渡って綴ったのは、父・義元への尊敬と憧れ、感謝。そしていつの日か肩を並べたいという決意と、跡を継いでより良き世を作りたいという夢だ。
    (出来得ることならば、其方と……)
     チャイムが鳴る少し前に担任の教師が入ってきた。教室の後ろは保護者達がひしめき合っている。ちら、と振り返ると甲子太郎は隅の方で行儀良く人のふりをしていた。見た目の年齢から言っても、父兄と称して違和感はない。若見えするのと整った顔立ちが少々目立つくらいだ。女子の一部が甲子太郎を見て色めきだっている。氏真と目が合うと小さく微笑んだ。胸がどきりとして慌てて前へ向き直る。頬が熱くなったのをどうにか収めようとする。隣の席のクラスメートが「氏真君のお兄さん、格好良いね」と囁いた。僅かな苛立ちを覚えたのが不思議で、顔には出さないようにして頷いてやった。

     授業は滞りなく進む。後半に差し掛かったところで氏真の番が来た。名前を呼ばれて返事をする。良く通る声が教室に響いた。甲子太郎にも当然届いているはずだ。
     軽く息を整える。原稿用紙を手に取り、最初の一文を口にした。
    「私は、偉大な父を尊敬しています、……」
     しかしこの場に父はいない。いつも父を想い、その背を追っているというのに……氏真は、義元の働く姿を、家で寛ぐ姿を、ほとんど知らない。遊んでもらった記憶は数えるほどもない。今川家の者として教わる機会はたまにあって、けれどそれさえ長い時間というわけではなかった。
     父が自分を気にかけてくれているのはわかっている。傍にいなくてもいつも想ってくれていて、慈しんでくれて、期待をかけてくれているが故に厳しいのだということも。
     わかっていて、誰よりも尊敬しているという気持ちは本当だとしても、その先を口にすることができなかった。
     教室の空気が不安げに揺れる。目を閉じてもう一度息を吸った。原稿用紙はそっと机に戻した。
    「そして、いつも父を、私たちを支えてくれる兄様……甲子太郎兄様を心から尊敬し、感謝しています」
     父に仕える身でありながら、甲子太郎はいつも氏真の傍にもいてくれた。
    「私は母を早くに亡くしております。だからいつも傍にいてくれる兄様は、兄であり母であり、また父でもある、私にとってはかけがえのない大切な家族の一人です」
     彼はサーヴァントだ。血の繋がりなんて少しも無いばかりか、人の身ですらない。父が今川家の当主である間だけこの世に姿を留めている影法師。父の為、今川の為だけにある存在。
     たとえそうだとしても、氏真にとっては家族にも等しい……否、それ以上に思い慕うだ。
     芯の通った玲瓏な声が響き渡っている。背筋を伸ばし前を見据え、少しの躊躇いも迷いもなく述べる氏真の姿に、密かに涙する者さえいた。
    「私も早く今川家の、そして世の役に立ちたい。立派な兄様に恥じぬ者になりたいと、強く願います」
     高らかに、謡うように演説を終えた。堂々とした佇まいをどうして、偉大な父と比べて劣るなどと言えようか。
     割れんばかりの拍手が沸き起こった。氏真はようやく深く息がつけた。話すのに夢中になるあまり、周りが見えず呼吸さえ満足にしていなかったようだ。全力で走ったあとのように胸が脈打っている。火照った頬はそのままに、ゆっくりと椅子に腰をおろした。拍手はまだ続いている。
     やがて氏真の発表に対する意見交換あるいは感想が、児童と保護者の両方からいくつか述べられた。どれも賞賛するものばかりだったが、当の氏真はほとんど聞いていなかった。興奮しきった頭を冷やすのに精一杯だった。落ち着いてくると急に疲労と、一抹の不安を覚えた。
     本当ならば、父親のことを述べるべき場だ。あるいは、母であったり祖父母であったり、身内のものへの想いを綴るべきだった。甲子太郎を親族のものだと偽っているから誰も気にしないのであって、実際はそうでないのだから内容としては決して相応しくなかった。
     膝の上で両手を握り締めた。手のひらはじっとりと嫌な汗が滲んでいる。滞りなく続いていく授業が耳の中で遠ざかっていく。
    (甲子太郎は……)
     どんな気持ちで聞いたのだろう。嬉しいと思ってくれたのか、それとも……。
     確かめる勇気がなくて、そのあとはずっと彼を振り向けなかった。

     帰りは一緒になった。ホームルームも見学に組み込まれており、そのあとに保護者の懇談会が控えている。
    「懇談会は出なくて良いのか」
    「ええ、授業だけ見たら仕事に戻るようにと、義元様に仰せつかっております故。懇談会にはいつものように雪斎殿がお出になります」
     甲子太郎の様子はいつもと変わらなかった。下校していく児童達がちらちらと彼を気にしている。傍に氏真がいるので話しかけてくるものはいなかった。
     車で来ているというので送ってもらうことになった。車での登下校など滅多にないことである。学校の用意した駐車場はいっぱいだったようで、近くのパーキングに黒塗りの見慣れた車が停められていた。普段は運転手がついているが、たまに甲子太郎が手ずからハンドルを握る。サーヴァントは車の運転もできるのかと感心する。他家がどうなのかは知らない。
     助手席のドアを開けてくれたので乗り込んだ。シートベルトを締めてくれる手つきをじっと見つめた。些細な動作でも、彼が氏真の為にしてくれている時の手を見るのは好きだ。
     運転席に座った甲子太郎は慣れた手つきで車を動かした。料金を支払い、緩やかにパーキングを出て行く。エンジン音は静かだ。
     先に口を開いたのは彼だった。
    「見事なお説でした。即興とは思えぬほどで、大変にご立派でしたよ」
    「……甲子太郎」
    「しかし、」
     ふとついた溜め息は物憂げだった。恐る恐る横顔に目を向ける。震えるのはどうにか堪えた。見てしまうのが恐ろしい。彼の顔に浮かんだものがもし失望だったら、どう取り繕ったら良いのだろう。
     甲子太郎は僅かに眉を寄せていた。瞳は魔力の色を取り戻している。揺らめく緑は真っ直ぐに前へと向けられていた。
    「あの場において相応しいかと言われたら、どうでしょうねぇ。皆は僕のことを貴方の親戚のものだと思っているから良いのであって、いやそうだとしても、お父上である義元様以外のことを、口にするべきではありませんでした」
     ああ、やはり。
     失望、ではなかった。けれど、人ならざる無機質な頬は冷たく、魔力の色を取り戻した瞳が昏く沈んでいた。
    「……良いですか、氏真様」
    「僕はサーヴァントです。それ以外の何者でもないのですよ。僕は義元様をマスターとして戴くただの従者。僕が尽くすべきは義元様、ひいては今川家です。そこには確かに貴方も含まれますが、つまりは貴方にとっても僕はただのサーヴァントであるということに他なりません。ゆめ、お忘れなきように」
     わかっていたことだった。どれほど大切にされようとも、家族のように思っても、彼はサーヴァントである。他でもない彼自身がそうと定めているのだ。彼とて情は持ち合わせているのだろうが、決してそれに流されることはない。
     すべては今川の為。主である父・義元の為。伊東甲子太郎は決して、氏真のではない。
     膝に置いていた拳を握りしめた。泣きたいくらいの気持ちになったけれど、くちびるを結んで一生懸命に耐えた。長く黙り込んでしまったから、甲子太郎は自分の情けない心の内をきっと察してしまっただろう。
     けれど何も言われなかった。静かに、氏真の言葉を待つ。
     やがてくちびるを開いた頃には、車は今川家の屋敷のガレージに収まっていた。
    「相分かった」
    「……まあ、それはそれとして」
     車を停め、シートベルトを外した。運転席から助手席へと周り、恭しく扉を開く。氏真のシートベルトを外し、降りる時にそっと手を添えてくれた。細く、長い手指の丁寧な所作に胸が締め付けられる。
    「貴方の兄様であることは、悪くなかったですよ?」
     誰の目もないうちに、と辺りを窺いながら、甲子太郎は優しく頭を撫でてくれたのだった。
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