呪いと未来🐶🐟
視線を感じる。
「…さっきから見られてる気がするけど何だ?」
視線は隣に座っている犬王。
「盲なったのは平家の剣の呪い何とかだろ?」
「そうだけど」
「なら、俺と同じに呪いが解けたらまた見えるようになるのかなと思ったんだが」
「解けないな」
「まだ先かもしれん」
「解けないかも」
「そんなこと言うな。呪いはいつか解けるぞ!」
「そうかあ、解けたら犬王を見たいな」
「いいぞ、何度でもいつでも見せてやるぞ!踊りもな!」
「今の顔も」
「今の顔も?まだ醜いぞ」
「知ってるし触らせて貰えたから大体は分かるけど俺の犬王だから何かも見たいんだ。醜ても美しいし」
「……」
唄では「クソ顔」と言ってなかった?と傾げた。
「俺だけ美しいと思ってるんだ。いや、俺だけにしたいんだ。だから皆は分からないだろうし分からないままでいいんだ。あえて「クソ顔」と」
「……変わってるな」
「お前も変わってんだ。あんな踊りの足音は能楽とかけ離れてるし」
「新しい踊りだぞ」
「なら、こっちも新しい考えだ」
「じゃあ、お互いが新しい時代の先駆けだな!」
「それいいな!もっともっと唄おう!」
「俺ももっともっと踊るぞ!」
「そして呪いが解けたら自由に唄いたいな!」
「そうだな、自分たちだけの新しいのを生み出すぞ!」
「「楽しみだな」」
未来を語り合う2人。