倫敦小景②資格なき者 ベイカー街の外れ、赤茶けた煉瓦の3階建。《蛇と狼の魔法探偵事務所》の郵便受けに、金の箔押しで飾られた壮麗な封筒が届いたのは3日前のこと。その封筒は、今、封を切られたまま暖炉の上に放られていた。
――我が高貴なる友よ
初夏の陽光の下、世界は勇気と希望に満ち、貴殿が誇り高く立っていることと、心より信じております。
ここに、我らがグリフィンドール寮への集いへの招待状をお送りします。どうかご参席いただき、共に友情の声を上げ、あの尊き学舎で結ばれた絆を新たにいたしましょう。
……
「…Yours in courage…監督生・煉獄杏寿郎、あいつらしいよな」
不死川が、取り出した手紙をまたテーブルの上に放った。3日前から、開けては放り、また取り出しては…。
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