コストコ戦利品爆食会なりチャ塩田麻衣花 : 「スミちゃん!いらっしゃ~い!あ!いっぱい買ってきてくれたの~?」
糸魚川澄 : 「まいかちゃ〜ん!会いたかった〜!おじゃまします!えへへ、せっかくだからね!」
塩田麻衣花 : 「あはは~、私も会いたかった!あ、誰か連れてきてくれたんだ?こんにちは~」
糸魚川澄 : 「あ!そうなの!暇そうだったから連れてきちゃった。わたしのお兄ちゃん!」
鵜野澪 : 「初めまして。鵜野澪と申します。……すみません、突然私まで」
塩田麻衣花 : 「え!お兄さんなんだ~!いいよ~人多いほうが楽しいもん!私は麻衣花だよ~」
塩田麻衣花 : 「ね~独人!スミちゃんとお兄さん来たよ~挨拶しなよ!」
神慢勅独人 : 「なんだ騒々しい!ちゃんと聞こえている!お前の肉を切っているんだろう!」
神慢勅独人 : 「よく来たなスミ、……とその兄。神慢勅独人だ。スミのことはよく世話してやっている」
糸魚川澄 : 「あ!ちきくん!今日はありがとう!」
鵜野澪 : 「初めまして。いつも妹の世話をありがとうございます。……ちき、さん」
神慢勅独人 : 「神慢勅独人だと言っているだろう!」
塩田麻衣花 : 「あはは!澪さん、おもしろ~!いいよ、ちきさんで!」
鵜野澪 : 「……?よろしくお願いします。ちきさん、麻衣花さん」
神慢勅独人 : 「貴様~……なんとかしろ!スミ!」
糸魚川澄 : 「あっはは!ちきくんはちきくんじゃない!」
塩田麻衣花 : 「あっ一応ね~あともう二人?来てくれるんだよね!男の人だからいっぱい食べてくれると思うな~」
糸魚川澄 : 「そうなんだ!お兄ちゃんひとみしりだから態度わるかったらごめんね!」
塩田麻衣花 : 「独人よりマシでしょ~!」
糸魚川澄 : 「どっちもどっちかな〜」
塩田麻衣花 : 「あ!来たかも~出てくるね~」
東惣太郎 : 「久しぶり、麻衣花ちゃん。呼んでくれてありがとうね」
塩田麻衣花 : 「惣太郎さん!久しぶり~!待ってたよ~……あれ!」
寿敬一 : 「お邪魔しまー……って、あれ⁉麻衣花ちゃん⁉」
東惣太郎 : 「え⁉君たち知り合いなの⁉」
塩田麻衣花 : 「敬一くんだ~!?惣太郎さんの友達って敬一くんだったんだ、偶然~……」
寿敬一 : 「バイト先が一緒なんすよ。すげー、超びっくりした」
東惣太郎 : 「へえ、こんなこともあるんだね。じゃあ、お邪魔しまー……って、あれ⁉鵜野さん⁉」
鵜野澪 : 「……お久しぶりです。東さん」
東惣太郎 : 「あ、覚えててくれたんですね。嬉しいです。……独人くんとお知り合いなんですか?」
鵜野澪 : 「いえ、今日初めてお会いしました」
東惣太郎 : 「えっ?じゃあ麻衣花ちゃん?」
鵜野澪 : 「……?いえ、麻衣花さんとも初対面です」
東惣太郎 : 「ああ、寿……こっちの子と同じで、お連れさんって感じですか。……寿?」
寿敬一 : 「………………」
糸魚川澄 : 「こ、寿、くん」
寿敬一 : 「あ、えっと。スミさん……こんにちは」
糸魚川澄 : 「う、うん。この前ぶり、だね」
鵜野澪 : 「…………」
寿敬一 : 「あー……お兄さん、でしたよね。どうも……」
鵜野澪 : 「……駅でお会いした……寿さん、ですね。その節は、どうも」
東惣太郎 : 「え、何何何⁉君たちも知り合いなの⁉怖っ!麻衣花ちゃん、これどういうこと?」
塩田麻衣花 : 「え!知らないよ~!」
塩田麻衣花 : 「でもまあ、顔見知りならリラックスできてよくない?」
寿敬一 : 「………………どーだか」
糸魚川澄 : 「…………」
東惣太郎 : 「偶然って怖いな、ほんと……あ、独人くん。手ぶらじゃ何だし、よかったらこれ」
神慢勅独人 : 「フン、気が利くじゃないか。お前はアホ面してないで皿にあけるのを手伝え、コップは棚にある」
寿敬一 : 「あ、どうも。お邪魔します。俺、寿敬一です」
神慢勅独人 : 「……神慢勅独人だ。いいか?神慢勅独人だからな」
糸魚川澄 : 「……ちきくんって呼んでね!寿くん!」
塩田麻衣花 : 「そうそう!ちきでいいよ!敬一くん!」
神慢勅独人 : 「貴様等ァ!バラすな!」
寿敬一 : 「へえ~、良い響きじゃないですか!じゃあちきさんで!」
神慢勅独人 : 「クソッ…… 惣太郎、貴様の教育が悪いせいだぞ」
東惣太郎 : 「え~、知らないよ。というか僕もちきくんって呼んでいい?」
神慢勅独人 : 「ダメだ!」
鵜野澪 : 「駄目なんですか?」
東惣太郎 : 「あはは、冗談冗談。僕は独人くん呼びのままだから、大丈夫だよ。僕はね」
神慢勅独人 : 「なんなんだ貴様等ァ……」
塩田麻衣花 : 「私コーラ飲む!スミちゃん何にする~?」
糸魚川澄 : 「え!なににしようかなあ……サイダーとかある?」
塩田麻衣花 : 「あるよ~!敬一くんは?」
寿敬一 : 「んー、じゃあ俺もコーラで」
東惣太郎 : 「それにしても、すごい量だね……これ全部、独人くんと麻衣花ちゃんで買ってきたの?」
鵜野澪 : 「いえ、いくらかは私が」
東惣太郎 : 「なるほど、追加分もあるのかあ。僕らまでご馳走になっていいんですか?」
鵜野澪 : 「どうぞ、お構いなく」
東惣太郎 : 「ありがとうございます。じゃあ、お言葉に甘えて」
塩田麻衣花 : 「おいし~!さいこ~、コストコ住んじゃいたいな~」
寿敬一 : 「分かる~。なんでもあるもんな、あそこ」
塩田麻衣花 : 「全部おっきいしさ!大好きになっちゃった バイトしたら廃棄とかもらえないのかな~」
寿敬一 : 「あ、確かに。カラオケ辞めて一緒にコストコ入ろうぜ」
塩田麻衣花 : 「あの店客層悪いもんね~!あはは!」
糸魚川澄 : 「……お兄ちゃん、コストコ買えたり、しない?」
鵜野澪 : 「俺をなんだと思ってるんだ……」
塩田麻衣花 : 「独人も美術館じゃなくてコストコの店長なればよかったのに~」
神慢勅独人 : 「フン、さすがのコストコも私の美術館にはかなうまい」
塩田麻衣花 : 「え~?それとこれは全然違うでしょ~」
東惣太郎 : 「そういえば、君たちはどういう知り合いなの?独人くんと、えっと……そういえば、名前聞いてなかったな」
糸魚川澄 : 「スミ、です!ちきくんとは最初、お仕事で!ね、ちきくん」
神慢勅独人 : 「そうだ。スミは写真家だからな。うちの院の行事写真を撮らせたのだ」
東惣太郎 : 「スミさん、ね。あ、僕は東惣太郎。鵜野さんとは……お兄さんとは、まあ、仕事中に色々あってね」
糸魚川澄 : 「はじめまして東さん、兄がお世話になりました」
東惣太郎 : 「とんでもない!むしろ僕が迷惑かけっぱなしだったからね。ほんと、今思い出しても恥ずかしいよ」
糸魚川澄 : 「でも、お兄ちゃんちょっとズレてるから……話しにくかったでしょう?」
東惣太郎 : 「まあ確かに、あまり話したことのないタイプの人ではあったけどね。いい人なのは十分に伝わってるよ」
東惣太郎 : 「ほんと、その節はありがとうございました」
鵜野澪 : 「え?……いえ、お役に立てたのなら、良かったです」
糸魚川澄 : 「……東さんは、寿くんとはどんなご関係なんです?……って聞いても、だいじょうぶなのかな」
東惣太郎 : 「え、僕たち?うーん、そうだなあ……」
寿敬一 : 「んー、先生は……先生ですよ。俺の人生の先生、ってとこです」
東惣太郎 : 「うん、まあそんなところ、なのかな」
糸魚川澄 : 「……そっか」
糸魚川澄 : 「…教えてくれてありがとう、すてきですね」
塩田麻衣花 : 「ああ~惣太郎さんが!前から思ってたけどなんかカッコいいよね~」
寿敬一 : 「そりゃ、先生はカッコいい人だからな!」
塩田麻衣花 : 「ひゅ~!」
東惣太郎 : 「ちょっとやめてよ、恥ずかしいなあ」
神慢勅独人 : 「こういう時はせいぜい堂々としておけ、惣太郎」
東惣太郎 : 「はは……せいぜい頑張らせてもらうよ」
寿敬一 : 「そういえば、ちきさんと先生はお友達?なんですか?なんか、先生とは全然性格違うなーって思って」
神慢勅独人 : 「ああ、そうだが」
塩田麻衣花 : 「そうだがじゃわかんないでしょ~」
塩田麻衣花 : 「最初はね~私がお世話になったんだよ、惣太郎さんの!さすがだよね~」
寿敬一 : 「へえ、麻衣花ちゃんからなんだ。さすがですね~」
東惣太郎 : 「だからやめてってばー……」
塩田麻衣花 : 「いや~独人ともだち全然いないから、ありがとね~スミちゃんも!」
糸魚川澄 : 「ううん!わたしもちきくんにはいっぱい助けてもらってるから!もちろん、まいかちゃんにもね!」
塩田麻衣花 : 「あはは!スミちゃんだいすき~」
糸魚川澄 : 「きゃ〜!まいかちゃんかわい〜!も〜!!」
東惣太郎 : 「ふふ、微笑ましいね。……そういえば独人くん、怪我、大丈夫?この前の……」
神慢勅独人 : 「……フン、侮るなよ。問題ない、もう包帯もとれた」
糸魚川澄 : 「えっちきくん、けが、したの?……だいじょうぶなの?」
神慢勅独人 : 「何度も言わせるな、もう問題ない!」
東惣太郎 : 「ほんと?……なら良かった。心配してたんだよ、すごく」
神慢勅独人 : 「その心意気は買ってやる、だが徒労だったな」
塩田麻衣花 : 「めっちゃ痛がってたくせに~、もっと素直に感謝しなよ~」
神慢勅独人 : 「おい、言うな!」
糸魚川澄 : 「……ちきくん、無茶したなら怒るからね」
東惣太郎 : 「そうそう、無理しないでよね……お願いだから」
神慢勅独人 : 「わ、私に無理なことなどない……お前のせいだぞ、麻衣花」
塩田麻衣花 : 「知らないもん。私はスミちゃん惣太郎さん派だから」
神慢勅独人 : 「ぐ……」
糸魚川澄 : 「……反省してるなら、もうしないってことで、この話、もうおしまいね!ほらちきくんお皿が空いてるよ!こっちも食べて!」
鵜野澪 : 「…………」
神慢勅独人 : 「……悪かった、スミ」
糸魚川澄 : 「……ううん、無事に帰ってきてくれてありがとう」
塩田麻衣花 : 「甘いよ~スミちゃん」
糸魚川澄 : 「次むちゃしたらまいかちゃんがどついちゃえ!こう……えいって!」
鵜野澪 : 「いっ……」
寿敬一 : 「おー、すげー音した」
塩田麻衣花 : 「あはは、スミちゃんってばさいこ~!ギリギリ折れないくらいにね!」
鵜野澪 : 「……お手柔らかに、してやってください、麻衣花さんは」
塩田麻衣花 : 「どうしようかな~」
鵜野澪 : 「……冒険は、ほどほどにしておくべきかもしれませんね。ちきさん」
神慢勅独人 : 「……そうかもしれん……」
東惣太郎 : 「へえ、コストコにマカロンなんて売ってるんだね」
塩田麻衣花 : 「あっ食べる食べる~!」
寿敬一 : 「…………」
糸魚川澄 : 「寿くんあんまりこっち見ないで……」
寿敬一 : 「えっ?あ、すみません……」
糸魚川澄 : 「…………」
塩田麻衣花 : 「…………」
東惣太郎 : 「……寿?」
寿敬一 : 「や、なんでもないすから」
東惣太郎 : 「……そう」
塩田麻衣花 : 「……敬一くん、スミちゃんといつから知り合いなの?」コソコソ
寿敬一 : 「え?……わりと最近、だけど……」コソコソ
塩田麻衣花 : 「最近?……ふ~ん?」コソコソ
寿敬一 : 「……なんだよ、その顔。そういうんじゃねえって」コソコソ
塩田麻衣花 : 「え~、なんのことかわかんないな」
寿敬一 : 「…………」
塩田麻衣花 : 「スミちゃん、かわいいよねっ」
寿敬一 : 「……食いたいくらいに、な……」コソコソ
塩田麻衣花 : 「えっ!?」
寿敬一 : 「え?あっ⁉違う!これは!そういうことじゃ!!」
塩田麻衣花 : 「……敬一くん、言うねえ~……」
鵜野澪 : 「……寿さん」
寿敬一 : 「……え、聞こえ……あ、えと、違くて」
鵜野澪 : 「……スミのこと、よろしくお願いします。よく、見ててやってください」
塩田麻衣花 : 「ええ~~!?」
寿敬一 : 「はっ?ちょっと、なんでそうなるんですか……⁉」
鵜野澪 : 「……?そう、というのは?私が言いたいのは……守って、やってください。アイツ、あなたのこと、信頼しているようなので。……お願いします」
寿敬一 : 「えと……は、はい。守れるときは、全力で」
塩田麻衣花 : 「やるじゃん、敬一くん……公認をもらうなんて……」
寿敬一 : 「……やめてくれってば……スミさんにも、そういう感情ねえから……」
塩田麻衣花 : 「え!まだそうなんだ~応援してるね」
寿敬一 : 「……スミさん、何とか言ってください……」
糸魚川澄 : 「え!?なにが!?」
塩田麻衣花 : 「なんでもないよ~」
糸魚川澄 : 「……お兄ちゃん、変なこと言ってない?」
鵜野澪 : 「言ってない」
寿敬一 : 「言ってます」
糸魚川澄 : 「お兄ちゃん!!!」
鵜野澪 : 「………」
神慢勅独人 : 「なんだスミ、顔が赤いぞ。暑いのか?」
糸魚川澄 : 「ちきくん……どつくよ……」
神慢勅独人 : 「えっ?な、なぜだ……」
糸魚川澄 : 「知らないよもう…………」
神慢勅独人 : 「そういえば惣太郎は結局サーカスのチケットは当選したのか?」
東惣太郎 : 「うん、無事に。独人くんは?」
神慢勅独人 : 「な、本当に当たったのか……!?貴様、ずるいぞ!」
東惣太郎 : 「あー、駄目だったのね……一緒に行きたかったんだけどなあ……」
神慢勅独人 : 「色目を使ったことを言っても許さんからな!」
東惣太郎 : 「本音だってば。ちゃんと独人くんの分まで楽しんでくるから、ね?」
神慢勅独人 : 「クソッ……!当たり前だ!お前の貧相な感想で我慢してやる!」
東惣太郎 : 「うんうん、東京土産も土産話もちゃんと持って帰るから、楽しみにしてて」
神慢勅独人 : 「フン、私が満足しそうなものを厳選してくるように!」
糸魚川澄 : 「え?サーカスって……お兄ちゃんも行くって言ってなかったけ」
鵜野澪 : 「ああ……友人に、声をかけてもらって」
東惣太郎 : 「え、そうなんですか?僕、今月7日の公演行くんですよね。結構盛大にやるらしいから、興味あって」
鵜野澪 : 「ええ、あまり……詳しくはないのですが。折角の機会なので」
東惣太郎 : 「じゃあ会場で会えるかもしれませんね。その時はよろしくお願いします」
鵜野澪 : 「ええ。お見かけしたら、その時にまたご挨拶を」
塩田麻衣花 : 「キュクノスサーカスだっけ?なんか空中ブランコが目玉なんでしょ~?」
神慢勅独人 : 「そうだ、キュクノス……日本語で白鳥という意味だが、相応しいと世界中で評価されているのだ……ちゃんと見てくるんだぞ!惣太郎!わかっているのか!?」
東惣太郎 : 「わかった、わかったってば」
塩田麻衣花 : 「私も会場スタッフ応募したんだけどダメだったな~楽しんできてね、惣太郎さん、澪さん」
東惣太郎 : 「うん。ありがとう、麻衣花ちゃん」
鵜野澪 : 「そうします」
塩田麻衣花 : 「敬一くん、それ残り食べないの~?私たべてもいい?」
寿敬一 : 「え?全然いーけど……まだ食えんの?マジ?」
塩田麻衣花 : 「余裕だよ~ごはんに乗せてたべちゃおうかな!卵ある~?独人」
神慢勅独人 : 「勝手に探せ。私も食べる」
東惣太郎 : 「あ、僕もご飯もらっていいかな」
塩田麻衣花 : 「いいよ~私と同じくらいでいい?」
東惣太郎 : 「うん、ありがとう」
寿敬一 : 「ええ……?それ、普通に大盛りですよね……?」
糸魚川澄 : 「わたしは……やめとこうかな……最近食べすぎてるし……おいしそう、だけど……」
鵜野澪 : 「私もいただいても?」
糸魚川澄 : 「え!?お兄ちゃん食べるの!?」
鵜野澪 : 「お前はいいのか?本当に?」
糸魚川澄 : 「うっ……………!!!ちきくん!わたしにも!」
寿敬一 : 「…………」
寿敬一 : 「……これ、俺がおかしいのか……?」