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    saltabcd

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    2023.3.19
    PL/PC…たま/利根晴・そると/宵影乱
    https://ccfolia.com/rooms/ctXpywdvG

    利根乱チャログ宵影乱:「ねえ利根っち~。そういえばだけど、ケガまだ痛むぅ?」
    利根晴:「ん?ああ……昨日包丁がかすったやつか?別に。そんなに痛まないよ」
    宵影乱:「それもだけど……腕とかさあ。あたし超がっつり引っ掻いちゃったじゃん?シャワーとか染みたよねぇ」
    利根晴:「うーん。まあちょっとはな。ま、そんな気にすんなよ」
    宵影乱:「そっかあ……うん、とにかく、ごめんね?ちゃんと謝れてなかったからさ~。さすがにももちとまゆみんの前では言えないし」
    利根晴:「なんだ。そんなこと気にしてたのか?別にお前が謝ることじゃないだろ。あの状況でうまくやったよ」
    宵影乱:「そうかなあ……まあでも、確かに突拍子もなかったもんねえ。まさか子ども乗っ取ってあんなこと……」
    利根晴:「……そうだなあ。やっぱ邪悪な存在ってのは、いるもんだな」
    宵影乱:「……ほんとにねぇ。非科学的なモノなんてお化けくらいしかないと思ってた。あたしらに回されてくる事件、そういうの絡みも多かったりして」
    利根晴:「そうかもな。そりゃいつまでたっても解決しないわけだ」
    宵影乱:「まったく憎たらしいもんだねぇ。せめてしょっぴけたら良かったんだけど。あの子も精神鑑定回されるだけなんだろーなぁ」
    利根晴:「まあ、仕方ないとは言いづらいよなあ。俺達からしたら」
    宵影乱:「うーん、一回事情知ってみちゃうとねぇ……やっぱやな思い出もほじくり返されちゃうし」
    利根晴:「……嫌な思い出、か。そうかもな」
    宵影乱:「うん、やっぱ昨日考えてたけど、結局引きずっちゃうもんは引きずっちゃうもんだねぇ。嫌なものほど忘れらんないよ」
    利根晴:「言ったろ。それでも良いって」
    宵影乱:「よくないときもあるよぉ。あの時、完全にパニックになってたもんあたし。杖なかったらブッスリいかれてたかもだしねぇ」
    利根晴:「……悪かった、守れなくて」
    宵影乱:「え、えぇ!?なんでそーなるの!?」
    利根晴:「ん?そういう話じゃなかったか?」
    宵影乱:「全然そういう話じゃなかったって~。なにぼやぼやしてるのさぁ。また中身いじくられた?」
    利根晴:「ぼやぼやってなあ。まあ、あの時はお互い様だったか……」
    宵影乱:「あはは、まあ実際あたしは気持ちよくシャワー浴びてきてるわけだからなあ。利根っちはうまくしてくれたよぉ」
    利根晴:「まあ、無事でよかったってことだな。……体に異常はないか?俺はなかったから、あんまり心配してないが」
    宵影乱:「うん、だいじょーぶ。なんともなかったよぉ。……あ、膝どお?膝。だいぶ歩いたし、杖も全然使い慣れなかったからさぁ」
    利根晴:「はは。いつもよりちょっとだけ疲れてるかもな」
    宵影乱:「……それは大変失礼いたしました~。お担ぎしましょうかぁ?」
    利根晴:「なんだそれ。いじわる言って悪かったよ」
    宵影乱:「も~。ほんとになんともないならいーんだけど!動きづらかったもんなぁ、アレ……」
    宵影乱:「やっぱ、ももちが銃撃てないってなったのもそーだけど……無理なもんは無理!って先に申告しとくに限るねぇ~。ああいう土壇場で実は動けません!じゃ元も子もないし」
    利根晴:「お、なんだ、嫌味かあ?俺はちゃんと言ってるだろ~動けないぞって」
    宵影乱:「ん~、半分そうかな~。だって普段何ともないとか言ってるくせに、全然違和感あったし!走っても良いとかよく言ったねえ」
    利根晴:「実際走ろうと思えば走れるからなあ。まあ滅多にやらないが……。もう慣れちまったのもあるしなあ」
    宵影乱:「でも痛い時は痛いんじゃーん?実際昨日寝る前とかいったくてさあ。あたしの歩き方がへたくそなのもあっただろーけど、利根っち普段そんなこと言わないから、ビックリしちゃったもん」
    利根晴:「まあ、歩き回った夜はどうしてもなあ。でも、まあ大丈夫だよ。多少痛くても」
    宵影乱:「あ~、そういうとこだよ、そういうとこぉ。あたしだって、利根っちがなんにも言わずにひとりでしんどくなってるの、見て見ぬふりしたくないなぁ~?」
    利根晴:「おお……、言われちまったな。返す言葉もないよ。別にそういうつもりじゃなかったんだがなあ」
    宵影乱:「じゃあどういうつもりなのぉ?ずるいよぉ、利根っちだけ俺無敵ですけど?みたいな顔するの!」
    利根晴:「ずるいかあ。そう言われると参るな。……俺は本当に平気なんだよ。膝の痛みだって、捜査はお前らがカバーしてくれるだろ?」
    宵影乱:「カバーするとかしないとか、そういうことじゃないよぉ。平気だからってちゃんと言ってくれないのがやだって言ってるの~」
    利根晴:「そうか……それは悪かったよ。大丈夫なことを報告するって難しくてなあ」
    宵影乱:「……」
    宵影乱:「コレ独り言だけどさ~。……あたし、玲子の前でずーっと見栄張って『頼れるお姉ちゃん』やってたけど、やっぱバレるんだよねえ。あたしよりあたしのことちゃんと見てる人には」
    利根晴:「…………」
    利根晴:「なんだよ。改まって。見栄なんか張ってないよ。大丈夫だって」
    宵影乱:「自分では平気だーって思ってることも、わりとそうでもなかったりとかね。あの時は気付いてなかったけど……今になって、あーあれトラウマだったんだー、超気にしてたんじゃんー、みたいな」
    利根晴:「……。聞いてほしい話でもあるのか?それならコーヒーでも入れてゆっくり……」
    宵影乱:「そういうのって、自分では全然気付けないんだよねぇ。小さくっても、きっかけがないとさ」
    宵影乱:「……ねえ、利根っちは、いつ気付くの?」
    利根晴:「…………。」
    利根晴:「そんなに、大丈夫に見えないか?俺は」
    宵影乱:「……だって、あの時のあたしと似てるんだもん。冷静に見たら、なんで大丈夫なのかわかんないようなことまで、大丈夫って言ってるよ」
    利根晴:「……そんなことは……、いや。宵影から見たら、そうなんだな」
    利根晴:「でもな。俺は……お前たちを信頼してるのと同じで、俺のこと信じてるんだ。前進していけるって」
    宵影乱:「……自分の考えだけ信じて、大丈夫じゃないのを自覚しないでひとりで進んでったら、どうなるか分かんないの?」
    利根晴:「……大丈夫、なんだ。……大丈夫じゃ、だめなのか?」
    宵影乱:「大丈夫なこと自体は悪くないよ?自覚してないのがダメなの。……大丈夫じゃないんだって気付く頃には、信用する相手も間違えちゃってるんだから」
    宵影乱:「変な宗教も、それを崇拝する自分も、教団員も信用したから……玲子は、殺されたんだよ」
    宵影乱:「もちろん利根っちが変な宗教にハマるとは思ってないけどさぁ。……『ひとりで大丈夫』ってやった先に、信用しなくちゃいけない人はいないんだよ?あたしたちも、さがみんも」
    利根晴:「……相模原は、今関係ないだろ」
    宵影乱:「……わあ、重症だねぇ……」
    宵影乱:「……悪いけど……さがみんのこと、一番関係あるよ?」
    利根晴:「相模原のこと、俺が引きずってるから大丈夫じゃないって言うのか?」
    宵影乱:「引きずってる、っていうか……さがみんがいなくても大丈夫、って言ってること自体が、あたしにはあんまりしっくりきてなくて」
    利根晴:「……相模原は、死んだんだ。もう、3年前、とっくに。……俺が大丈夫でも、大丈夫じゃなくても、それは変わらないだろ」
    宵影乱:「ノラ猫は、さがみんみたいに話も聞いてくれないし、励ましてくれないし、支えてくれないんだよ」
    宵影乱:「ずーっとさがみん支えに歩いてきたのに……もう、その杖ないんだよ?確かに杖がなくても、今は歩けるかもしれないけど……」
    宵影乱:「後で、痛くて痛くて歩けなくなった頃には、もう」
    利根晴:「大丈夫じゃなかったら、俺はどうしたらいい?」
    利根晴:「わからない。相模原のことは……もう、決心つけたつもりなんだ。あいつに、おやすみって言ってあの時に、別れは済ませたはずだろ」
    宵影乱:「うん。さがみんはもういないし、利根っちが納得いくお別れができたんなら、それで十分かなぁ」
    宵影乱:「ただ、それで大丈夫じゃなかったら……人間なんだし、ちょっとくらい座っててもいいんじゃないの?」
    利根晴:「……。俺は。あいつがいなくたって、歩けるように、ならないと……」
    利根晴:「違う、歩ける、歩けるんだ。今だって……」
    宵影乱:「……無理なんだよ。杖がないと。もう、治らないんだから」
    利根晴:「…………、俺は、大丈夫じゃ、ないのか?」
    宵影乱:「さっきからずっと、そう言ってるよ。あたしは」
    利根晴:「……。はは、情けない、な」
    宵影乱:「大丈夫じゃなくていーんだよ。利根っち」
    利根晴:「……耳が痛いな」
    利根晴:「……相模原は、強い女だったよ。俺なんかより、ずっと。……お前も、そうなんだな。正直、侮ってたよ」
    宵影乱:「あはは~、乱ちゃんのこと見くびってもらっちゃ困るなぁ」
    宵影乱:「ま、あたしもあたしで一人で立ってるワケじゃないから、そんな胸張ったもんじゃないけどねぇ」
    利根晴:「一人で立ってるお前からの言葉だったら、響かなかったよこんなに」
    宵影乱:「はは、響かせちゃったかぁ。ま、あたしは色んな杖持ってるからねえ」
    宵影乱:「そういうの、利根っちもいっぱい持っときなよぉ。歩く支えになるし、襲ってきたやつは殴れるし、迷ったら倒してみてその方向に進んでみるのもアリだし。あ、あと野球とかもできる」
    利根晴:「野球のバットにはするなよ、杖だぞ、杖」
    宵影乱:「例え話だって!それに、ちょっと雑に扱ったって、ゼロは簡単に折れないよ。凹んでたって、杖としての働きは十分だしねぇ」
    宵影乱:「だから、一人で歩こうとしなくてもオッケーってわけ。ちゃあんと支えるもんねぇ」
    利根晴:「……ほんと、俺はお前らがいないとダメだなあ」
    宵影乱:「わかってくれたぁ?……ね、ちょっとずつでいーからさ。しんどい時はしんどいって言ってよ?ホントに。動けなくなってからじゃ遅いんだから」
    利根晴:「ああ。わかったよ。……なかなか難しそうだけどな」
    利根晴:「努力にだけは自信があるんだ」
    宵影乱:「うんうん、いいじゃん。そうしてくれた方が、あたしも安心だよぉ」

    宵影乱:「……ねえ、利根っち」
    利根晴:「ん?」
    宵影乱:「…………あたしじゃ、だめかな。利根っちのこと、ずっと側で見て、ちゃんと支える人」
    利根晴:「……へ?」
    宵影乱:「あたし、利根っちのこと好きだよ。ずっと前から」
    宵影乱:「……あはは、この流れで言うのも、卑怯かなぁ」
    利根晴:「……お前、趣味悪いなあ」
    利根晴:「俺と付き合うのは大変だぞ?膝だって悪いし、わかってると思うが仕事もこうだ。それに……好きだった人のことだって、引きずってるってよ」
    宵影乱:「……それって、……」
    宵影乱:「……うん、いいよ」
    利根晴:「……宵影。俺の恋人に、なってくれるか?」
    宵影乱:「……うん、うんっ……!あたし、利根っちがいい……!」
    利根晴:「……ありがとな。宵影」
    宵影乱:「……お礼は、まだ早いかなぁ」
    利根晴:「そう、か。……あー、なんだ。その。……照れくさい、な」
    宵影乱:「い、言わないでよぉ。こっちまで恥ずかしくなっちゃうからぁ……」
    宵影乱:「……っ、ふふ。……とりあえず、これからもよろしくねぇ、利根っち」
    利根晴:「ああ。……よろしく、な」
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