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    saltabcd

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    2023.3.18
    KP/KPC…そると焼き/宵影乱 PL/PC…利根晴
    https://ccfolia.com/rooms/qB38PeqeR

    利根乱入れ替わりログKP:CoCシナリオ「わたしたち、入れ替わってる~!?-俺がお前でお前が俺―」開始します。

    ―――
    ――


    KP:あなたは目を覚ました。穏やかな春の朝日が頬を撫でる。昼間よりやや肌寒い空気に顔を顰めながら起き上がり、スマートフォンを探して手を動かした。昨日は早めに眠りについたかもしれないし、遅くまで夜更かししてしまったかもしれない。
    KP:少し体に気怠さを感じながらいつもの場所を触るが、そこにスマートフォンは無かった。疑問に思ってしっかりと目で確認するが、見慣れた位置にスマートフォンは無い。視線を巡らせるといつもなら置かない場所にそれは鎮座していた。
    KP:と同時に気付く。自分の部屋はこんな内装だったか。自分の枕はこんな硬さだったか。布団の色は、カーテンは、扉の位置は。あなたはここが慣れ親しんだ我が家ではなく、全く別のどこか知らない家であることに気付く。SANc(0/1)

    利根晴:CCB<=89【SANチェック】(1D100<=89)>66>成功

    KP:そしてあなたはそれぞれ体に違和感を覚える。あるはずのものが無く、無いはずのものがある。
    何度確認しても同じである。自分の体にあるはずのものが無く、無いはずのものがある。そのことに気が付いてしまい、人生で最高にゾッとした。SANc(1/1d3)

    利根晴:CCB<=89【SANチェック】(1D100<=89)>81>成功
    system:[利根晴]SAN:89→88

    利根晴:「……???、は……?」

    KP:混乱のまま、恐る恐るベッドから立ち上がる。と、あなたの右膝は軋むような違和感を生じさせることなく、あなたの……否、他の誰かの身体をしっかりと支えることだろう。
    KP:改めて部屋を見渡すとそこはマンションの一室のようで、白を基調としたごくシンプルな家具が並んでいる。ベッドは一台しか見当たらないが、一人暮らしにしてはやや広いように感じる。

    利根晴:CCB<=75【目星】(1D100<=75)>87>失敗

    KP:肌触りの良い、シンプルなルームワンピースを着ている。目線の高さこそあまり変わらないものの、どうやら女性の身体のようであった。胸元に恐る恐る視線を落とせば、なだらかな稜線を確認できることだろう。普段よりやや小さくて白い手に、節はあまり目立たない。そのまま腕の方に視線を移すと、両手首に大きめのガーゼが貼られていることがわかる。肩につくかつかないかといった長さの黒髪は。頭を動かす度に視界の端をちらついた。
    KP:洗面所の鏡を覗き込んだあなたの目は、ようやく自身の姿を捉える。それは自分ではなかった。鏡の向こうでぽかんと口を開けているのは、あなたの部下の一人───宵影乱であった。

    利根晴:「…………。」

    利根晴:CCB<=50【アイデア】(1D100<=50)>97>致命的失敗

    KP:混乱したあなたは、慣れない身体だったということもあってか、テレビ台に足を引っかけて転んでしまう。テレビ台に飾ってあった花瓶が落ち、派手な音を立てて砕け散ることだろう。HP-1

    system:[利根晴]HP:10→9

    利根晴:「いっ、やべ……」

    KP:あなたはどこか見覚えのあるピンク色のカバーのスマートフォンを手に取り、例の同僚に連絡しようと画面に触れる。しかしそこには虚しく浮かぶのは「パスコードを入力」の文字。パスコードは6桁らしく、適当に打ち込んで解除できる桁数ではないことがわかるだろう。

    利根晴:「……困ったな」

    利根晴:CCB<=50【アイデア】(1D100<=50)>94>失敗

    KP:あなたは一旦気を落ち着けようと、テレビのリモコンを手に取ってスイッチを入れる。いつも通り、朝のニュース番組が放送されているようだ。
    KP:固定電話の類を探すが、見当たらない。

    利根晴:CCB<=90【幸運】(1D100<=90)>26>成功

    KP:ニュース番組では、「公衆電話の使い方を知らない子ども」という特集が放送されている。そこであなたは、携帯電話がダメなら公衆電話を使えば誰かと連絡が取れるかもしれない、と気づくことだろう。

    利根晴:「…悪いな、宵影」

    KP:あなたはやや罪悪感を抱きつつも、クローゼットからスーツやシャツを引っ張り出し、着替える。宵影がいつも持っているカバンを探せば、小銭は簡単に見つかることだろう。
    KP:あなたはマンションを出て、軽々と動く足にやや感動を覚えつつ、公園の一角にある公衆電話に飛び込む。
    KP:そのまま自分のスマートフォンの番号を打ち込むと、聞き覚えがあるようなないような男性の声がすぐ応答することだろう。

    宵影乱:「も、もしもし!?」
    利根晴:「もしもし?利根、なんだが」
    宵影乱:「……うん、こちら宵影ぇ。そ、その声、もしかして利根っちも今……」
    利根晴:「やっぱり宵影か……そうだ。変な話だが……お前の姿になってる」
    宵影乱:「……ウソでしょお~っ……さいあく……ど、どこも見てないよね!?触ってないよね!?変なことしたら絶っっっっっ対許さないから!!」
    利根晴:「わ、悪い。着替えはさせてもらった。お前のスマホ、パスコードで開かなかったから……」
    宵影乱:「きっ、着替え!?やだちょっと、もう!!利根っちのヘンタイ!バカぁ!」
    利根晴:「ヘンタ……、す、すまん……。言葉もない。でもまあ、連絡はとれてよかったよ」
    宵影乱:「うう~~~っ……と、とにかく……顔合わせて話せるとこ行こ。署のいちばん近くのカフェとかどお~……?」
    利根晴:「そうだな。そうしよう。お前もちゃんと身支度してこいよ」
    宵影乱:「……分かったよぉ……社会人の尊厳は守ったげる。……ところでさぁ」
    利根晴:「ん?なんだ?」
    宵影乱:「膝が変な感じするんだけど。どうやって歩けばいいの?コレぇ」
    利根晴:「ああ……右足で歩くときに杖使えよ。まあ杖がなくても歩けるとは思うが……」
    宵影乱:「下手に負担かけたらマズいんでしょ~?なんかすっごい怖いんだけどぉ……」
    利根晴:「そんな気使わなくても大丈夫だよ。なんなら走ってもいいぞ」
    宵影乱:「ええ~?嘘だあ!後で痛くなっちゃうやつでしょそれぇ。……まあ、とりあえずゆっくり行くから待っててぇ」
    利根晴:「おう。よろしくな」

    KP:あなたは指定された、小洒落た雰囲気のカフェに足を運ぶ。今日は休日ということもあり、少し混んでいるようだ。偶々空いた二人席に座っていると、宣言通りやや遅れてその人物はやってきた。
    ぎこちなく足と杖を動かして歩いてくる、自分自身────もとい、宵影である。

    宵影乱:「……おまたせぇ」
    利根晴:「……こう見ると変な感じだな。宵影なんだな?」
    宵影乱:「……うん。そーだよぉ。覚悟はしてたけど……自分の顔こうやって見るの、ホント変な感じ……」
    利根晴:「自分の体に言うのもおかしな感じだが、歩かせて悪かったな」
    宵影乱:「うーん、利根っちの体で言うのもおかしな感じだけど、大丈夫だよぉ。……とりあえず、ちょっと情報整理しよっか……」

    KP:あなたたちが現状の整理を始めると、共通認識として以下の四点が浮上した。

    ・スマホなどの情報から、今日の日付が感覚と食い違っている。一週間ほどの記憶が抜けているようだ。
    ・記憶が無い一週間ほどの仕事は滞りなく済んでいるらしい。百足や真弓からのメールにも昨日まで全て返信してある。
    ・戻り方がわからない。
    ・道西からまた妙ちくりんな薬を貰ったわけではない。

    利根晴:「……1週間、か。この間に俺たちの覚えてない何かがあってこうなっちまったのかなぁ?」
    宵影乱:「ね~。ちゃんとお仕事してるってのがまた不思議だし……やな感じだなあ、もう何も覚えてないとかゴメンだよぉ」
    利根晴:「……大丈夫だよ。きっとな。……自分の情けない顔見るのもなんだし、そう思おう」
    宵影乱:「……うーん。確かに~。そうだよねぇ。利根っちこういうときってどんな顔するっけ、こう?」
    利根晴:「はは、それはいつもの宵影の顔だろ~」
    宵影乱:「あはは、そうかもぉ」

    ※ある程度RPや情報共有が終わったら、どちらかのPLに1d7を振ってもらう。出た数字に*10+20した数字をCCB<=で振ってもらおう。これが<探知>という技能になる。<探知>を一度振るごとにSAN-1、クトゥルフ神話技能+1。

    利根晴:1d7(1D7)>1
    宵影乱:1d7(1D7)>7
    利根晴:CCB<=30【探知】(1D100<=30)>54>失敗
    宵影乱:CCB<=90探知(1D100<=90)>96>致命的失敗

    KP:宵影が40歳男性の身体を借り、いつものテンション高めの大声で話していると、何を思ったか側に座っていた親子連れが早々と席を立つ。あくまで人の身体を借りている身だということが思い出され、一瞬罪悪感を覚える。SAN-1

    system:[宵影乱]SAN:70→69

    利根晴:CCB<=30【探知】(1D100<=30)>6>スペシャル
    宵影乱:CCB<=90探知(1D100<=90)>71>成功

    KP:カフェの中に人以外の存在がいる。カウンター席の女性が気になる。

    利根晴:「……宵影、あの女の人、なんか変じゃないか?」
    宵影乱:「……ね、あたしも思った。……何だろ、この感じ……」

    KP:二人が座っている席からほど近く、カウンター席にパソコンを触っている女性が目に留まった。いたって平凡な女性である。仕事をしているのか、熱心にパソコンの画面を見ている。いたって平凡だが、あなたたちにはわかる。彼女は人間ではない。獣のような耳も悪魔のような羽根も生えてはいないが、その中身は人間より遥かに恐ろしい、人智の及ばぬ存在であると感じた。もしかして人間の皮を被った人外とは我々のすぐ近くにいるのではないか?と思うだろう。SANc(0/1)

    宵影乱:CCB<=69SANチェック(1D100<=69)>88>失敗
    利根晴:CCB<=88【SANチェック】(1D100<=88)>35>成功

    system:[宵影乱]SAN:69→68

    宵影乱:「……気になるし、ちょっと声掛けてみるぅ?」
    利根晴:「……そう、だな。行くか」

    KP:声をかけると女性はにこやかに対応する。

    女性:「あら、何か用かしら?仕事中だけど構わないわ、何か訊きたいことでも?」
    宵影乱:「ん~っと……べつに変なお清めグッズ売りたいとかじゃないんだけどさぁ……あんた、ちょっと変な感じ?するっていうか……人じゃない?気がしちゃって……」
    女性:「その質問だと気付いているのかしら。人間ではないわ、『体を借りている』だけ」
    利根晴:「借りている?」
    女性:「ええ、知的好奇心でね。人間って面白いの。私たちはこうやって情報を集めているのよ」
    利根晴:「借りられた人間はどうなってるんだ?……お前と入れ替わったり、するのか?」
    女性:「入れ替わりはしないわよ。でもちゃんと普段通りの生活を進めてるんだから、いいでしょ?満足したら返すから」
    利根晴:「返す、な……。」
    利根晴:「もし、返す時に手違いが起きたらどうなる?なんともできないのか?」
    女性:「手違いが起きたら?私はそんなヘマしたことないけど……まあ、普通の感性ならちゃんと戻す努力はするんじゃないかしら?」
    女性:「ところで、どうして急にそんなことを聞くのかしら?」
    利根晴:「……手違いが実際起きてるんだ。返すときに入れる器を間違ったらしい」
    女性:「あら?もしかしてあなたたちが入れ替わっちゃったの?」
    利根晴:「そうなんだ。何か知ってるか?」
    女性:「そうねえ……ああ、知り合いの同族の所在地くらいなら教えてあげられるわ。話を聞いてみたらどうかしら。あなたたちを元に戻すヒントが得られるかもしれないし」

    KP:女性はあなたたちにメモを書いて渡す。メモにはいくつかの住所が書かれていた。

    利根晴:「助かるよ」
    女性:「ええ。もういいかしら?私、この器の仕事内容が気になってるの」
    利根晴:「ああ。時間を取って悪かった」
    女性:「はいはい。じゃあ、頑張ってね」

    KP:メモには以下の場所が挙げられている。
    ・商店街
    ・ショッピングモール
    ・団地
    ・タコ公園
    ・大学

    利根晴:「……順番に回っていくしかないか」

    KP:商店街
    近くにショッピングモールができたことによりシャッター街になりつつある商店街。地域密着型であるため、この町で生まれ育った探索者は頻繁に訪れたことがあるだろう。

    利根晴:CCB<=30【探知】(1D100<=30)>3>決定的成功/スペシャル

    KP:魚屋が怪しいと感じる。魚屋では複数人の従業員が働いていた。魚はどれも新鮮でおいしそうだ。今日の晩ご飯は魚にしようか、などと考えるかもしれない。

    KP:品出しをしている男性がやけに猫背で目が離れていると感じる。

    system:[利根晴]SAN:88→85
    system:[利根晴]SAN:85→83
    利根晴:CCB<=3【クトゥルフ神話】(1D100<=3)>26>失敗
    宵影乱:CCB<=2クトゥルフ神話(1D100<=2)>27>失敗

    KP:少し目が離れた大柄な男性だ。貴方たちが話しかけるとじっと見つめ返し、「魚、買っていきますか?」と訊く。

    利根晴:「いや、魚はいい。……お前、人間じゃないだろ?同族さんとやらに話を聞いてな。体を俺たちに返す時入れ間違った奴を探してるんだ」

    魚屋:「……体の、入れ間違い?……昔、爺さんに聞いたことがある。爺さんが若かったころ、知り合いが突然人が変わったようになることがあったそうだ。まるで別人のように振る舞い、周りの人間のこともあまり覚えていなかったとか」

    利根晴:「なるほどな。その時は、最終的にどうなったか聞いてるか?」

    魚屋:「暫くすると突然元に戻ったらしいが、その人曰く『よくわからない場所でひたすら記録を書かされていた』と。次第にその、よくわからない場所の記憶も無くなったらしいが……何の関係があるかはわからんが、お客さんたちの話を聞いてその話を思い出した。ボケた爺さんの話だから本当のことかわからないけど」

    利根晴:CCB<=3【クトゥルフ神話】(1D100<=3)>94>失敗
    宵影乱:CCB<=2クトゥルフ神話(1D100<=2)>90>失敗

    KP:ファンタジーな爺さんだな、と思う。

    利根晴:「そうか……話はわかった。仕事の邪魔して悪かったな」
    魚屋:「魚、買っていかないんですか」
    利根晴:「また今度、体が戻ったら買いに来るよ」

    KP:魚屋は残念そうな顔をして、そうですか、と奥の方に引っ込んでいった。

    宵影乱:「なんか変なオヤジだったねえ。人間だったのかなあ」
    利根晴:「さあなぁ。人外だったとしても……今は見て見ぬふりしてあやかるしかないだろ」
    宵影乱:「それもそうだねぇ。……世の中って知らないものがいっぱいあるなあ……」

    KP:ショッピングモール
    国道沿いの大きなショッピングモール。服屋に靴屋、雑貨屋に食料品売り場まである。

    利根晴:CCB<=30【探知】(1D100<=30)>53>失敗
    宵影乱:CCB<=90探知(1D100<=90)>4>決定的成功/スペシャル
    system:[利根晴]SAN:85→84
    system:[宵影乱]SAN:68→67

    KP:本屋が怪しいと感じる。そこそこ大きな本屋。あなたたちが気になっていた本はここになら大半が置いてあるだろう。
    KP:宵影は、本棚の隅に絶版になったマイナー小説があることに気が付く。ずっと探していた代物だ。宵影は嬉々としてそれを手に取ることだろう。SAN+1

    system:[宵影乱]SAN:67→68

    宵影乱:「あ!これ!こんなとこにあったんだ~!」
    利根晴:「お前~……買うなら後にしろよなぁ」
    宵影乱:「はぁ~い、ごめんごめん。ネットオークションにも中々出回ってないから、ついねぇ」

    本屋:「やっほー!エンジョイしてる?僕は今日も人間観察楽しいよ~!」

    KP:振り返るとそこには本屋の店員らしき男性がいた。男性はあなたたちの反応を見ると「…もしかして、もう終わった?」と控えめに訊いた。

    利根晴:「……この体を使ってたやつと知り合いなのか?」

    KP:あなたがそう言うと、「あーあ、あいつら面白いやつらだったのにな~!もう戻っちゃったのか…」と残念そうに肩を落とした。

    宵影乱:「え、あんた何か知ってるのぉ?なんかあたしたち、手違いか何か起こされてるみたいなんだけど」
    本屋:「手違い?何のこと~?」
    利根晴:「体を返し間違ったみたいなんだ。俺は本来こっちの体だし、こいつはこの体のはずで」
    本屋:「ええ??精神交換は僕らと君らの間でやるのに??君たち同士の中身が入れ替わるなんてこと有り得ないでしょ。ないない!なんか別の存在が絡んでるんじゃないの、こわ」
    利根晴:「ない?別の存在?……詳しく思い当たらないのか?」
    本屋:「さあ?まあ、色々いるんじゃない?宇宙は広いからね。僕たちだって知らないことの方が多いんだから」
    宵影乱:「……じゃあ結局あんたたちって何なのよぉ~……」
    本屋:「僕らみたいな存在のこと。何だっけ、一部の人間は僕らのこと『イス人』?とか呼んでたっけ。知的好奇心を満たすために人間と中身交換して、いろんなことを記録させるのさ。人間観察、楽しいもんな~」
    利根晴:「イス人……か。記録させ終わった人間のことは覚えてるのか?」
    本屋:「まあ覚えてるんじゃない?その人のことよぉく知った上で、成り代わるわけだし……」
    利根晴:「ならやっぱり、虱潰しに探すしかないか……」
    宵影乱:「ていうか、さっきの絡み方からして、あたしたちの身体で遊んでたやつと知り合いなんだよね?連絡取って引きずりだしなさいよぉ」
    本屋:「取れないよ。たまたま同じ町で精神交換してて、『お!同族じゃん!』て声かけただけだもん。向こうの二体は元々知り合いだったっぽいけど、僕は全くの初対面だったし…君らと違って携帯とか持ってないから、連絡取ろうにも無理。」
    宵影乱:「何よ~、役立たずぅ……」
    利根晴:「まあ、連絡が取れないなら仕方ないだろ。他に知ってることは何もないか?」
    本屋:「んー、ないね!あ、本買う?買うならレジ通してあげるけど」
    宵影乱:「あ、じゃあこれ買っていくぅ」
    本屋:「はーい!ありがとうございま~す♪」

    KP:辺りはもう随分と暗くなってしまった。今日は一旦解散して明日また調査に出かける方がいいかもしれない。
    が、お互いがお互いの体で一夜を明かすには、色々と問題があることだろう。その上、明日は仕事がある。

    利根晴:「明日は少なくとも使いそうか……困ったな。モモと真弓に迷惑かけるわけにいかんしなあ」
    宵影乱:「じゃあこのまま仕事やる~?」
    利根晴:「できるかぁ?というか、してる場合なのか……?」
    宵影乱:「だよねぇ。あたしらが良くても、ももちとか絶対仕事集中できないし。また他の休日と調整して……まゆみんとももちには……どう説明したもんかねぇ」
    利根晴:「とりあえず今は妙なことに巻き込まれてる、としか言いようがないな。元に戻ってからゆっくり説明しよう」
    宵影乱:「うん、とりあえず仕事の配分だけ連絡しとくのがいいかもね~。なんでウチはこんなことばっかなんだか……」
    利根晴:「俺のスマホから二人にメールしとくよ。電話だとややこしいしな。……この後はどうする?お互いの家だと気使うし、自分の家に戻るか?」
    宵影乱:「あ~、そうだねぇ。自分ちの方がいいかも……」
    宵影乱:「……ん、いや……でも、家帰ったら……」
    利根晴:「?なんか不都合なことあるか?」
    宵影乱:「ふっ、不都合どころじゃないよぉ……!!着替えどころか、お風呂とかあるじゃん……!!」
    利根晴:「あー……風呂、なあ……確かに……」
    宵影乱:「確かにじゃない!ほんっっっとにやだもう~……恥ずかしすぎ……なんで利根っちなの……犯人見つけたら絶対ぶん殴る……!!」
    利根晴:「一日くらいやめとくかぁ?それとも風呂入ってない体で明日出かけられる方が嫌か?」
    宵影乱:「う、うう~~~……どっちもやだぁ……」
    利根晴:「どっちもかぁ。そうか……。まあ俺も気乗りするわけじゃないがなあ。目隠しでもしてお前が洗うか?なんてな」
    宵影乱:「……ソレ折衷案としては申し分ないんだけど、どういう気持ちになっていいかわかんないよ……!!」
    宵影乱:「……うぅ……お風呂、なるべく、目つぶって入って……」
    利根晴:「はは……わかったよ。俺の体のこともまあ、よろしくな」
    宵影乱:「…………はぁい…………」

    KP:翌朝、あなたたちは目を覚ます。身体は相変わらず自分ではない人間のものだ。何となく耳が詰まっているような気がするが、すぐに不快感は消え失せた。
    KP:(☆<探知>-10%)

    KP:団地
    小学校の近くにある、A棟からE棟まである団地。子どもが多く、元気な声が聞こえてくる。

    利根晴:CCB<=20【探知】(1D100<=20)>60>失敗
    宵影乱:CCB<=80探知(1D100<=80)>49>成功
    system:[宵影乱]SAN:68→67
    system:[利根晴]SAN:84→83

    宵影乱:「なんかC棟のほう、変な感じするな~……行ってみよっか」
    利根晴:「C棟な。わかった。行こう」

    KP:あなたたちはC棟に向かう。最近建てられた団地のため、小さいがパスコードを入力する機械が自動ドア前の壁についている。しかし偶然にも住人が出てくるところと一緒になったため、何の問題もなく入ることができた。

    利根晴:CCB<=20【探知】(1D100<=20)>39>失敗
    宵影乱:CCB<=80探知(1D100<=80)>27>成功
    system:[利根晴]SAN:83→82
    system:[宵影乱]SAN:67→66

    宵影乱:「もうちょっと、上の階、かなあ……」

    KP:あなたたちは階段を上がりきり、4階に到着した。4階のフロアはやけに静かだった。

    宵影乱:CCB<=75聞き耳(1D100<=75)>23>成功
    利根晴:CCB<=78【聞き耳】(1D100<=78)>93>失敗

    宵影乱:「……ねえ、こっちの部屋、かな。なんか血の匂いがするんだけど……」
    利根晴:「……急ごう。どっちだ?」

    KP:宵影は403号室の前で立ち止まり、ここ、と呟く。インターホンを押しても誰も出ない。鍵は開いているようだ。

    利根晴:「やむを得ない。入るぞ」

    KP:中に入るとむせ返るような血の匂いがした。悪臭に眉をひそめる。リビングらしき部屋から物音がしている。リビングは真っ赤だった。足を踏み入れようとすると床も血塗れであることに気付くだろう。部屋をぐるりと見回すと、テレビの前、ローテーブルの上に子供が四つん這いで乗っていた。粘土遊びをするかのように手元を弄っている。子供の体の下には四肢をだらりと脱力させた大人の女性が横たわっていた。SANc(1/1d4+1)

    利根晴:CCB<=82【SANチェック】(1D100<=82)>100>致命的失敗
    宵影乱:CCB<=66SANチェック(1D100<=66)>84>失敗
    利根晴:1d4+1(1D4+1)>4[4]+1>5
    system:[利根晴]SAN:82→77
    宵影乱:1d4+1(1D4+1)>1[1]+1>2
    system:[宵影乱]SAN:66→64
    利根晴:CCB<=50【アイデア】(1D100<=50)>36>成功
    system:発狂➡頭痛・嘔吐などの体調不良(技能値-5)

    利根晴:「なッ……、ぐ、ゥ……ッ!!」(頭を押さえてしゃがみこむ)
    宵影乱:「と、利根っち……!……大丈夫、大丈夫だから……ほら、こっち見て。ね?」
    利根晴:「ッ……くそ、俺、より……あの子供、を……ッ!」

    宵影乱:CCB<=84目星(1D100<=84)>78>成功

    KP:子供が手元で弄っているのは臓物だ。右手には腸、左手には心臓が見える。あんな子供が、まさか。SANc(1/1d3)

    宵影乱:CCB<=64SANチェック(1D100<=64)>67>失敗
    宵影乱:1d3(1D3)>3
    system:[宵影乱]SAN:64→61
    宵影乱:CCB<=90アイデア(1D100<=90)>75>成功
    system:発狂➡自傷癖

    宵影乱:「……っ、うん、大丈夫、大丈夫、大丈夫……!!だいじょうぶ、お姉ちゃん、頑張れるから……っ」(手首を強く掻きむしる)

    宵影乱:1d2(1D2)>1
    system:[宵影乱]HP:12→11

    利根晴:「ッ!?宵影、……ッ、ぐ、頭が、……っくそ、くそ!こんな時に!」
    子ども:「……ん?誰だ。何をしに来た」
    利根晴:「……っ、お前、イス人、だな?」
    子ども:「答える必要はない。お前たちには関係がないからな」
    利根晴:「それ以上、人間で遊ぶのはやめろ……ッ!」
    子ども:「ふん、説教に来たのか。もうこの身体は、返すことができないというのに」

    KP:子供は真っ赤な掌を母親の腹の中に沈めると、疲れたと言わんばかりに首を回した。あなたたちの方を見ると片眉を上げる。

    子ども:「お前ら、見たところただの人間か。なら別に殺しても問題ないな。」

    KP:テーブルから降り、床に置いていたらしい包丁を手に取る。手首を軽く振って「子供は膂力が少ないから困るんだ」とぼやいた。

    利根晴:CCB<=50-5【こぶし(パンチ)】(1D100<=45)>46>失敗
    子ども:CCB<=40包丁(1D100<=40)>54>失敗
    宵影乱:CCB<=50こぶし(1D100<=50)>54>失敗
    利根晴:CCB<=50-5【こぶし(パンチ)】(1D100<=45)>90>失敗
    宵影乱:1d2(1D2)>1
    system:[宵影乱]HP:11→10
    子ども:CCB<=40包丁(1D100<=40)>28>成功
    子ども:choice[利根,宵影,](choice[利根,宵影])>宵影
    宵影乱:CCB<=8回避(1D100<=8)>45>失敗
    子ども:1d3包丁ダメージ(1D3)>1
    system:[宵影乱]HP:10→9

    宵影乱:「いっ……!!」

    宵影乱:1d2(1D2)>1
    system:[宵影乱]HP:9→8
    宵影乱:CCB<=50こぶし(1D100<=50)>97>致命的失敗

    KP:宵影は、ローテーブルの方につい目を向けてしまう。子どもに弄ばれ、女性の腹からだらりと垂れ下がる腸。それは3年前の記憶を抉り返すには十分すぎる光景だった。SAN-1

    system:[宵影乱]SAN:61→60
    利根晴:CCB<=50【こぶし(パンチ)】(1D100<=50)>37>成功
    利根晴:1d3(1D3)>2
    子ども:CCB<=20回避(1D100<=20)>82>失敗
    子ども:CCB<=40包丁(1D100<=40)>12>成功
    子ども:choice[利根,宵影,](choice[利根,宵影])>利根
    利根晴:CCB<=69【回避】(1D100<=69)>20>成功
    宵影乱:CCB<=50こぶし(1D100<=50)>17>成功
    子ども:CCB<=20回避(1D100<=20)>94>失敗
    宵影乱:1d6杖ダメージ(1D6)>5

    子ども:「ぐっ……!」

    KP:子供はその場に崩れ落ちた。再び意識を取り戻す前に、縛るなり逃げるなりした方がいいだろう。

    宵影乱:「……は、はあ……な、なんだったの、この子……」
    利根晴:「よし、拘束はこれでいいだろう。宵影、応援を呼んでくれ。……怪我、痛むか?」
    宵影乱:「うん。あ……ご、ごめん、利根っちの体なのに、こんな傷まみれに……」
    利根晴:「良い。今痛むのはお前だろ。……無事でよかった。お互い」
    宵影乱:「……うん」

    KP:あなたたちは警察に事情聴取を受けるだろう。

    警察官:「利根さん、お疲れ様です。……まさかこの惨状を、あんな幼い子どもが?」
    宵影乱:「……っあ、ああ。俺も目を疑ったよ。もう少し早く来ていれば良かったんだがなあ……」
    警察官:「利根さんが気に病むことではありませんよ。……そちらは宵影さん、でしたよね。お二人で何かの調査でもしていらしたんですか?」
    利根晴:「えっ?う、うん~。ちょっとねぇ。ゼロの案件でぇ……」
    警察官:「?ああ、もしかしてお急ぎでしたか。ゼロの調査も中々独特ですし、あまりお邪魔するわけにもいきませんね」
    警察官:「まあともかく、第一発見者がお二人だったのが不幸中の幸いでしたね。一般人だったら、もっと被害が広がっていたかもしれませんから」
    利根晴:「そ、そ~だよねぇ!被害者が一人でも出たのは喜べないことだが……だけどぉ~!」
    警察官:「……?そ、そうですね。ああ、お怪我をされているのでしたら、下に救急隊員を待たせているので、そちらで手当てを受けて行ってください」
    宵影乱:「……っ、ふ、……悪いな。そうさせてもらうよ。じゃあ、後はよろしく頼む」
    利根晴:「はやく行こ~……っ」
    警察官:「ええ。ご苦労様です」

    KP:警察と一緒に来た救急車であなたたちは手当を受けることになる。救急隊員の一人が丁寧に、しかし迅速に手当てをしてくれるだろう。

    KP:CCB<=95応急手当→利根(1D100<=95)>33>成功
    KP:1d3(1D3)>3
    system:[利根晴]HP:9→10
    KP:CCB<=95応急手当→宵影(1D100<=95)>39>成功
    KP:1d3(1D3)>3
    system:[宵影乱]HP:8→11

    宵影乱:「……っふ、はは、利根っちさあ……」
    利根晴:「し、仕方ないだろ……お前のフリするなんて準備してなかったんだよ……」
    宵影乱:「だからって……なにあのダメ押しの『だけどぉ~!』!名演技すぎて笑っちゃったじゃん!」
    利根晴:「こら!からかうな!もういいだろ、乗り切れたんだから」
    宵影乱:「ふふ、はーいはい」

    KP:タコ公園
    タコの遊具が人気な公園。ボール遊びなども楽しめる。

    宵影乱:CCB<=84目星(1D100<=84)>16>スペシャル
    利根晴:CCB<=75【目星】(1D100<=75)>55>成功

    KP:タコの遊具の中に男性がいる。如何にもホームレスといった風貌だ。
    KP:ホームレスは人生に絶望したような顔をしている。あなたたちがその前を通り過ぎようとすると、顔を見るなり土下座をして「すみません、お金をくれませんか?」と懇願した。

    利根晴:「すみませんがお金は……福祉施設の利用はされていますか?」
    ホームレス:「そんなもの知りませんし、知る必要もありません。お金をくれませんか?」
    利根晴:「自立支援を行うような事業もありますし、寝泊りに困ってるなら一時的な宿泊場所もありますから。一般人にこうして無心するのはいけませんね」
    ホームレス:「それは人間がすることでしょう。お金をくれませんか?」
    利根晴:「……『人間が』?もしかして、イス人、か?」
    ホームレス:「何ですかその質問。だったら何ですか?お金をくれませんか?」
    利根晴:「精神の交換、とやらの被害で困ってるんだ。俺たち、精神を逆に入れられちまったみたいでな。何か知らないか?」
    ホームレス:「精神が?そうですね、つい最近、精神交換を終えてルンルンで戻っていく仲間を見かけはしましたが……関係があるかはわかりませんね。お金をくれませんか?」
    利根晴:「つい最近?そいつがどこへ戻ったかわからないか?」
    ホームレス:「二体仲良く飛んでいくのを見ただけですよ。お友達なんでしょうか。ところでお金をくれませんか?」

    利根晴:CCB<=50【アイデア】(1D100<=50)>34>成功
    宵影乱:CCB<=90アイデア(1D100<=90)>32>成功

    KP:食べなくて死ぬのはこの体の持ち主であるホームレスのおじさんであり、こいつには関係が無いのでお金お金と言っているのはシンプルに貨幣に興味があるからでは?と思い至る。

    宵影乱:「も~、お金お金うっさいなあ……じゃあ教えてくれたから10円あげる」

    KP:お金をあげると「これがお金かぁ。コインじゃないですか。人間ってわからないなぁ」としげしげとお金を見つめる。

    利根晴:「他に知ってることは?」
    ホームレス:「特にあなたたちに関係ありそうなことは、何も」
    利根晴:「そうか。その体は早めに間違いなく返すんだぞ」
    ホームレス:「はあ。この体については、あなたたちに関係ないのに。人間ってわからないなあ」

    KP:大学
    町の端にある私立の大学。理系の学部が人気らしい。

    利根晴:CCB<=20【探知】(1D100<=20)>70>失敗
    宵影乱:CCB<=80探知(1D100<=80)>79>成功
    system:[宵影乱]SAN:60→59
    system:[利根晴]SAN:77→76

    宵影乱:「K棟、なんか気になるなぁ~……」
    利根晴:「行ってみるか。今度こそ心当たりがあればいいんだがなあ」

    KP:K棟の入り口で学生が数人たむろして会話している。

    利根晴:CCB<=78【聞き耳】(1D100<=78)>93>失敗
    宵影乱:CCB<=75聞き耳(1D100<=75)>66>成功

    KP:以下のような会話が聞こえてくる。
    「鎌田先生、最近おかしくね?」「おかしい。授業内容はちゃんとしてんのに実験になると一気におぼつかなくなるよな。いつもは逆なのにさぁ。」「何か変なもんでも食ったんか?それとも頭でも打ったか。」

    宵影乱:「うん、なんか引っかかるねぇ……ねえ君たち、ちょっといい~?その鎌田先生って人の話、ちょっと聞かせてくんない?」
    男性:「うわっ、なんだこのオッサ……や、いいけどさ。鎌田先生って科学の先生がこう……変っちゃ変だけど、別に意味不明な行動したりするわけじゃないし……調子悪いんかなって。そんだけのハナシす」
    利根晴:「鎌田先生ってのはどこに研究室があるんだ?今いる場所知ってるか?」
    男性:「科学実習室じゃないすかね。そこまっすぐ行って突き当りを右曲がったらあります。ドア開いてると思うんですぐわかりますよ」
    利根晴:「そうか。ありがとな」
    宵影乱:「行ってみよっかぁ」

    KP:学生たちが言っていた通り、扉は開いていた。一歩足を踏み入れようとした途端、強烈な刺激臭が鼻を突いた。目にも染みるほどの臭いだ。教室内に目をやると前の方で男性があたふたしているのが見える。

    利根晴:CCB<=78【聞き耳】(1D100<=78)>57>成功
    宵影乱:CCB<=75聞き耳(1D100<=75)>52>成功

    KP:「アワワワワワワワワワナニコレ」と叫ぶ声が聞こえる。

    KP:男性はあなたたちに気が付くと「ちょっと今無理だから出てって!これマジでやばいわやらかしたわ!!アンタら死ぬぞ!!!急いで建物から出ろ!!!!」と叫ぶ。

    利根晴:「え!?いや、ならお前も出ろ!早く!」
    男性:「わ、わわわわかったア!!今出るッ、今出るからァー!!!」
    宵影乱:「と、利根っち!どー考えてもヤバい臭いするよ!早く行こ!!」

    KP:少しくらりとするが、問題なくK棟の外まで出ることができた。建物の中から「アァ--------稲妻と花園の禁断の初恋は世界に核爆発と同様の衝撃をもたらしたが幸いにも私の小指は宇宙を離れていたので被害を被ることはなかったのだしかしながら私の最愛の鏡が悲しげな瞳で見つめる先には六光年前の新聞記事の切り抜きとポラロイドカメラが鎮座しているのであった-------------」という叫び声が聞こえてきた。
    KP:しばらくすると異常を察知した警備員たちが現れ、建物は立ち入り禁止となった。

    利根晴:「あー、すみません。鎌田教授に用があったんですが……」
    警備員:「鎌田教授に?う~ん……ちょっと今はやめといた方がいいかもな……」
    利根晴:「そうですよね……。参ったな。出直します、ありがとうございました」
    警備員:「おう。用件ならあの人がクビになる前に伝えとけよ~」

    KP:辺りは随分と暗くなった。女性に教えてもらった場所は全て調べ終わったが、自分たちをこんな風にした張本人を見つけることはできなかった。しんとした夜の中、あなたたちは二人並んで夜道を歩いている。

    宵影乱:「……参ったねえ~……全然見つかんない……」
    利根晴:「そうだなあ。次の手がかりもなくなっちまったし……困ったな」
    宵影乱:「どうしよ~、ずっとこのままだったら……ずっと利根っちのマネして生きるとかムリだよぉ」
    利根晴:「そりゃお互い厳しいだろうなあ。もう一回洗いなおすしかないか……?」
    宵影乱:「そーだよ、利根っちあたしのマネへたくそだしさあ。……う~ん、また一日二日使わないとかな……」
    利根晴:「……この体、お前に返してお前が大事にしきれるとは、今は思わんけどな?」
    宵影乱:「う……だ、大丈夫だよぉ、もう無茶な調査はしないってももちと約束したもん!」
    利根晴:「俺が何のこと言ってるかくらい、わかってるだろ。……そんなに、話したくないことか?」
    宵影乱:「え?……ああ、テンパって利根っちの腕ガリガリやっちゃったもんねぇ。ごめんって~、それは謝るからぁ」
    利根晴:「……。お前のことだ。簡単な理由でこんなことしないと俺は思ってる。でも」
    利根晴:「お前が何も言わず、ひとりで苦しんでんのは俺は見ないふりはしたくないよ」
    宵影乱:「……」
    宵影乱:「やっぱり……見ちゃったぁ?腕」
    利根晴:「悪いな。隠してただろ」
    宵影乱:「あはは~……まあねぇ。でも、そーんな大したアレじゃないよぉ。だいじょーぶだって、死んだりしないし」
    利根晴:「死ななかったら心配されないって?」
    宵影乱:「や、そういうことじゃないけど~……あ~あ、ちゃんと隠せてたらこんな問答されなかったのにぃ」
    利根晴:「……。大丈夫じゃなくていいんだぞ。宵影」
    宵影乱:「……いーや、ダメだねぇ。だってほら、謹慎明けてもみーんなしんどそうな顔してるじゃん。一人くらいカラカラしてないとカビ生えちゃうよお」
    利根晴:「うちの奴らは、簡単に折れたりしないよ」
    宵影乱:「……折れなくても、凹んでるんだもん。みんなも、あたしも。あんなことがあっちゃしょうがないけど」
    利根晴:「へこむくらい、いいんだよ。俺達は人間なんだから。座り込んだって、いくらでもまた立ち上がれる」
    利根晴:「お前も、少しくらいゆっくり座ってればいい。……立ち上がりたくなったら、その時には俺が引っ張ってやる」
    宵影乱:「あは、なにそれぇ。……あたし、ず-っと玲子一筋だったもん。そんな簡単に吹っ切れたりできるもんじゃないよ。……利根っちなら、分かるかなって思ったけど……もう引っ張る側なの?」
    利根晴:「なんだ、俺じゃ不満か?」
    宵影乱:「そうじゃなくってさあ。……さがみんのこと、もう吹っ切れたなんて言わせないよぉ」
    利根晴:「……。今はお前の話してんのになあ。優しいのはいいことだが」
    宵影乱:「しょげた顔で引っ張られても困るもん。……どうなの?」
    利根晴:「……。相模原のこと、な。……冷たい言い方になるが、あいつが死んだのはもう3年も前のことなんだ」
    利根晴:「気持ちに整理をつけるには、十分な時間だよ」
    宵影乱:「……」
    宵影乱:「……あはは、ほんと~?あたし、まだずーっと玲子のこと引きずっちゃってるのにぃ」
    利根晴:「別にいいんだよ。今はそれで。これからだって、引きずっちゃいけないことなのか?それって」
    宵影乱:「……だって、申し訳ないんだもん。玲子にも、みんなにも」
    利根晴:「申し訳ない?」
    宵影乱:「だってあたし、ずーっと何も知らずに余裕ぶっこいてたもん。油断しなけりゃ先に人花教摘発できてたかもなのに、ゼロも玲子もこんなことにならなかったかもなのに……とかね。……色々あるんだよぉ、あたしにも!わかるぅ?」
    利根晴:「……今わかったよ。話してくれたから」
    宵影乱:「あは、らしくないこと言わせてくれるねえホント!忘れて!」
    宵影乱:「……やっぱ敵わないよ、利根っちにも、さがみんにも」
    利根晴:「忘れないよ。……お前がそうやって苦しいこと、俺は覚えておく。……それくらいいいだろ?」
    宵影乱:「……だから言いたくなかったのにぃ」
    利根晴:「はは、すまんな。こういう性格なんだ」
    宵影乱:「……」
    宵影乱:「あーあ、調子狂っちゃうなあホント。そういう利根っちは自分の苦しい話、誰に聞いてもらうのぉ?」
    利根晴:「俺の苦しい話?……うーん、そうだな……」
    利根晴:「ノラ猫、とかか?はは」
    宵影乱:「……ゼロはノラ猫以下ってことぉ?」
    利根晴:「なんでそうなるんだよ。逆だろ、逆。」
    利根晴:「……苦しくなったら聞いてもらうよ。ありがとな。宵影」
    宵影乱:「……じゃあ、あたしでも、さがみんと同じように……」
    宵影乱:「……いや、今言うことじゃないか」
    利根晴:「ん?何か言いかけたか?」
    宵影乱:「なぁんにも」

    利根晴:CCB<=78【聞き耳】(1D100<=78)>100>致命的失敗
    宵影乱:CCB<=75聞き耳(1D100<=75)>6>スペシャル

    KP:あなたから目線を外した宵影が一瞬、どこか悔しそうな、泣きそうな表情をした気がする。

    宵影乱:「……?誰か呼んでない?」

    KP:辺りを見回すと、あなたたちの前にぶわりと風が起こった。

    謎の生物A:「なぁあんたら、俺らと精神交換したよな?」

    KP:目の前にはとても人間とは思えない生物が二体立っていた。円錐形の身体のてっぺんからは細長い首が伸びており、その先に顔と思しき器官が付いている。この数日で初めて見た、「明らかに人とは異なる存在」に漠然とした恐怖を覚えた。SANc(0/1d4)

    利根晴:CCB<=76【SANチェック】(1D100<=76)>36>成功
    宵影乱:CCB<=59SANチェック(1D100<=59)>45>成功

    利根晴:「お前は……俺達を入れ間違った犯人か?」
    謎の生物A:「……その様子だと、分かってるみたいだな。その通りだよ。その時にミスっちまったみたいで……今なんか変なことになってるよな?」
    利根晴:「ああ。俺とこいつが入れ替わっちまっててな。困ってる。治しにきてくれたんだよな?」
    謎の生物B:「まあ、そういうことだね……交換した時期が一緒だったんだけど、戻すタイミングでその…お互いの交換先の体、間違っちゃって。僕がそっちの、利根晴の体に戻さないといけなかったんだけど、近くにあった別の体と見間違えて…」
    謎の生物A:「俺らからしたら人間とかみんな同じに見えるからさぁ、悪気があったわけじゃないんだよ。ただ空の入れ物が自分の交換したやつの近くにあったらさ、そっちか!てなって入れちゃう気持ちわかるだろ?」
    謎の生物B:「すみません本当にコイツデリカシーとか一切無くて…完全にこっちの手違いなので、あなたがたに責任などは無いです。お前ちょっと黙っててくんない?」
    謎の生物A:「え?だってやっちまったもんは仕方ないからな…何も戻さないとは言ってないし、何なら俺ら戻しに来たんだし。怒られてもなぁって」
    謎の生物B:「殴ってもいいですよコイツのこと」
    利根晴:「いや、良い。戻すなら早く戻してくれ」
    宵影乱:「えっ?」(杖を構えている)
    利根晴:「コラ、宵影」
    宵影乱:「だって良いって」
    利根晴:「良いんだよ、無駄な暴力はしなくて」
    宵影乱:「……ホントどこまでも乙女心わかってないんだからぁ……」
    謎の生物A:「今晩、寝てる間にもっかい精神交換して元に戻しとくから。今度は絶対間違えないようにするわ。あとついでに何か要らない知識もらってってやるよ。あるだろ、必要ない知識」

    利根晴:1d7(1D7)>2
    宵影乱:1d6(1D6)>6

    KP:良心的な方の生物は、「マジでごめんな。今度は間違えないから。今度は大丈夫だから。」と頭を下げながら、もう片方を引きずるようにして帰っていく。

    利根晴:「……信用できるのかあ?」
    宵影乱:「さあ……でも、そう言うなら従うしかないんじゃない?どっちにしても、帰ったら寝なきゃだし」
    利根晴:「まあ、それもそうだな」
    宵影乱:「体、ホントに戻るんだったらお互いの……あたしが利根っちの家で、利根っちがあたしの家で寝たほうがいいかもねぇ。……もうお風呂入らずに寝ちゃおうかな」
    利根晴:「明日の朝、各々入ったほうが気が楽だよな。そうするか」

    KP:あなたは目を覚ました。いつもと同じ、馴染みのベッドの上で。形態の位置も布団の色も枕の硬さも、間違いなく自分のものだ。伸びをして起き上がる。これは間違いなく自分の体だ。
    KP:あるはずのものがあって、無いはずのものが無い。こんなことが幸せだなんて、誰が思うだろうか。非日常を乗り越えてあなたたちは日常へ帰ってきた。もう二度とこんなのはこりごりだ、と感じるか、もう一回くらい入れ替わってもいいかなと思うかは、自分のみが知ることだろう。
    KP:シナリオクリアです。お疲れ様でした!

    KP:生還報酬
    ▽SAN値報酬
    ・無事元に戻った:1d6
    ・子供を殺さなかった:1d5
    ・魚を買った:1d2
    ・本を買った:1d2
    ・お金を渡した:1d2

    利根晴:1d6+1d5(1D6+1D5)>6[6]+2[2]>8
    system:[利根晴]SAN:76→84
    宵影乱:1d6+1d5+1d2+1d2(1D6+1D5+1D2+1D2)>1[1]+4[4]+1[1]+2[2]>8
    system:[宵影乱]SAN:59→67
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