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    saltabcd

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    saltabcd

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    2022.11.16~17
    KP(KPC)…そると(東惣太郎・寿敬一)
    PL(PC)…たま(神慢勅独人)・ひらり(鷲尾倫太朗)・かっこ(思路李氏斗)・おしまい(糸魚川澄)※敬称略
    https://ccfolia.com/rooms/NCYHtxTgy

    CoCシナリオ「双眸はみし人弔いて」ログKP:ごめんなさい。
    わたしがいけなかったんだ。
    お外に出ちゃだめって、お父さんもお母さんも言ったのに。
    お兄ちゃんも、わたしがむりやり連れてったから。

    KP:体がつめたい。
    息がくるしい。
    なにも聞こえない。
    なにも見えない。

    KP:なにも見えないのは、今だけの話じゃないけど。

    KP:あ、右手だけなんだかあったかいなあ。
    ありがとう、お兄ちゃん。
    これならわたし、さみしくないよ。
    うん、いっしょにいこうね──…………

    KP:CoCシナリオ「双眸はみし人弔いて」開始します。


    ―――――
    ――――
    ―――
    ――



    KP:幾多の柔らかな日差しが、街路樹の葉を通して揺らめく。前日の雨に洗われた空は、一段と青く澄んで見えることだろう。
    世間は連休真っ只中。あなたたちは翌日に開催される「目童村キッズフェスタ」のボランティアに参加するため、目童村に足を運んでいた。ボランティアとは言っても交通費や旅費は全額支給されている。せっかくの連休だしちょっと観光ついでに、という気分で赴いていることだろう。
    KP:翌朝に備え、あなたたちは指定されたチェックインの時間に、村の旅館へと向かう。小ぢんまりとした玄関を抜けると、受付で着物姿の女将が他の客の受付作業を行っているのが見えた。受付は彼女一人で請け負っているのか、ロビーでは数人の客が順番待ちをしている。
    KP:順番待ちの客の中には、シャツにベスト姿の黒髪の青年がいる。倫太朗はその人物に見覚えがあるだろう。

    鷲尾倫太朗:「あら、思路さん?」
    思路李氏斗:「え…!やば……ぼくのオーラが………ッ?!……って、りんちゃんやん」
    鷲尾倫太朗:「ふふ、こんにちは。思路さんも目童村キッズフェスタのボランティア?」

    思路李氏斗:CCB<=80【知識】(1D100<=80)>74>成功

    KP:【キッズフェスタのチラシの情報】
    ・“子どもが主役”と銘打った祭りである。
    ・広場中央に設けられたステージで、各団体が出し物をする。歌やマジックショー、ダンスなど内容は様々。
    ・イベントの目玉であるフィナーレの時は子ども達をステージに集める。ステージのすぐ傍で花火も打ち上げる。『打ち上げ花火、下から見るか!』と某作品のようなフレーズが載っている。
    ・主催は村長の河井公江。

    思路李氏斗:「いやいや、ぼくがキッズと仲良くボランティアって顔ちゃうやろ……泣かれるで?」
    鷲尾倫太朗:「そうかしら?」
    思路李氏斗:「ぼくはのんびりしに来たんやけど。りんちゃんは?ボランティアに参加すんの??」
    鷲尾倫太朗:「ええ。知り合いからこのイベントを紹介してもらってね」
    思路李氏斗:「へぇ〜そうなんかぁ。なんか、ボランティアって顔してるもんな!」
    鷲尾倫太朗:「一応、これでも小児科医だもの」
    思路李氏斗:「よっ!お医者様っ!かっこいー!」
    思路李氏斗:「惚れてまうやろー!!」

    KP:二人が話し込んでいる間にスミと独人の受付を行っていた女将は、彼らがボランティアだと分かると、ロビー全体に呼び掛ける。どうやら受付を一度に済ませてしまうつもりのようだ。

    女将:「あら、あなたたちはキッズフェスタの。遠方からありがとうございます。……他にボランティアの方はいらっしゃいますか?」
    鷲尾倫太朗:「あ、はーい、アタシもボランティアで……」
    神慢勅独人:「のろのろするな、さっさと集合しろ。そっちのお前は違うのか?」
    糸魚川澄:「もう、ちきくん言い方」
    思路李氏斗:「ん??ぼくはキッズにまみれへんで?!休暇やからな?!」
    神慢勅独人:「なら離れておくのだな。邪魔になるだろう」
    思路李氏斗:「アッすんませ〜ん」
    鷲尾倫太朗:「じゃあ思路さん、また」
    思路李氏斗:「あ!ほな!またねー!ちょっ!他のスタッフー!ぼくはーー?一般客はどこにいくん〜?!」
    (などと言いながら後ろに下がる
    女将:「恐れ入りますが、そちら後方に掛けてお待ちいただきますよう……」
    思路李氏斗:「アッはぁ〜い…」
    女将:「それでは受付を……あら、3人?東さんも大変ねえ……」

    KP:女将はため息交じりに言うと、3人の受付をまとめて済ませるだろう。
    KP:受付を済ませた3人がそれぞれの部屋に向かおうとすると、不意にスミの携帯が鳴る。

    糸魚川澄:「わ、ちきくんごめんね。……はい、糸魚川です」
    寿敬一:「もしもし、スミさん?寿です。今いいすか?」
    糸魚川澄:「寿くん、いまだいじょうぶ。さっき旅館についたところ。どうかした?」
    寿敬一:「明日なんですけど、ちょっと早めに来てもらうことってできます?ボランティア、ドタキャンが多くて人手が足りなくなっちゃって」
    糸魚川澄:「それは……たいへん、だね。うん、わたしはだいじょうぶ。ちきくんにもお願いしてみたほうがいい?」
    寿敬一:「あ、はい。ちきさんにもちょうど先生が掛けようとしてたところで。1時間早く来てもらえれば、多分……それでも間に合わないかもしれないけど、何も変えないよりはって先生が。だいぶ早くなっちゃってすいません」
    糸魚川澄:「ううん、へいき。じゃあちょっとお願いしてみるね。東さんにもむりしないように言ってあげてね。寿くんも」
    寿敬一:「はい、ありがとうございます!それじゃまた明日」

    糸魚川澄:「ちきくん、あした早起きできる?」
    神慢勅独人:「なんだ、何か頼まれたのか?」
    糸魚川澄:「明日1時間はやくきてほしいって。東さんと寿くんが」
    神慢勅独人:「なんだ、それだけのことか。構わん。お前こそ寝坊しないようにするのだな」
    糸魚川澄:「さっすがちきくん!寝坊したらおこしてね」
    神慢勅独人:「自分で起きろ!」
    糸魚川澄:「うん、じゃあおねがいね!」

    KP:その会話が終わらないうちに、東と寿の名に足を止めていた倫太朗の携帯が鳴る。

    東惣太郎:「もしもし。僕です。すみません倫ちゃん、ちょっとお願いがあるんですけど……」
    鷲尾倫太朗:「もしもし、惣ちゃん?どうかしたの?」
    東惣太郎:「明日、1時間くらい早く来てもらってもいいですか?その、僕の采配ミスで……ちょっと人が足りなくなっちゃって。かなり早いんですけど、大丈夫ですか?」
    鷲尾倫太朗:「あら、そうなのね?時間は大丈夫よ。他に何か手伝うことあるかしら?」
    東惣太郎:「ありがとう。そう、だなあ……実は力仕事要員が足りなくなっちゃって。……誰か男の人とか連れ……いや、無理ですよね。とりあえず来てもらってから考えようかな。すみません、お気遣いを」
    鷲尾倫太朗:「ううん、そうねえ……あ、……いえ、どうかしら……」
    東惣太郎:「えっ?……誰か、いるんですか?いや、もちろん無理強いはしませんが……」
    鷲尾倫太朗:「少し、聞いてみるわ。また電話してもいいかしら?」
    東惣太郎:「……!ぜひお願いしたいです。実は結構切羽詰まってて……そうだ、宿代は経費として、うちの元締めから出るように手配できるってことも伝えてもらえれば」
    鷲尾倫太朗:「ええ、それじゃあまた」

    鷲尾倫太朗:「思路さん!」
    思路李氏斗:「はぁい!…えっなに?!なんかした??うるさかった??」
    鷲尾倫太朗:「ちょっとお願いがあって……」

    鷲尾倫太朗:CCB<=75【APP*5】(1D100<=75)>10>スペシャル

    鷲尾倫太朗:「一緒に、ボランティア参加してくれないかしら?」
    思路李氏斗:「えっ……なひ……?!なにぃ……!??ぷ、プラダ……?!ヴィトン…?!なにがえぇん?!」
    思路李氏斗:「あっびっくりしたぁ……りんちゃんかぁ……新地のキャバの子かと………」
    鷲尾倫太朗:「ふふ、それ褒めてくれてるのかしら?」
    鷲尾倫太朗:「ボランティアの人手が足りないらしくて……」事情を話す

    思路李氏斗:「えっ……タダに……??ケイヒ……で??」
    思路李氏斗:「お茶もつけてくれるんやろね?!」
    思路李氏斗:「玉露で!」

    思路李氏斗:CCB<=45【値切り】(1D100<=45)>13>成功

    女将:「承知しました。ではこちらも経費として申請しておきますね」
    思路李氏斗:「おかみぃん……♡いいんですぅ……?そんなぁ…」
    女将:「ふふ。観光に来てくださった上、村おこしにも参加していただけるんです。これくらいは」

    【木道村についての情報を調べる】
    鷲尾倫太朗:CCB<=75【図書館】(1D100<=75)>51>成功
    糸魚川澄:CCB<=31【コンピューター】(1D100<=31)>95>失敗
    神慢勅独人:CCB<=1【コンピューター】(1D100<=1)>77>失敗
    思路李氏斗:CCB<=1【コンピューター】(1D100<=1)>10>失敗

    KP:【村について】
    自然が美しく、隠れた観光地として囁かれている。特に川が綺麗らしく、沢の流れる林をボードウォークで歩ける場所もある。

    [秘匿(ひらり)]
    ・元は木道村という名前だったが、目童村に改名された。
    ・人食い鬼の噂があるらしい。

    糸魚川澄:CCB<=75【図書館】(1D100<=75)>3>決定的成功/スペシャル
    思路李氏斗:CCB<=75【図書館】(1D100<=75)>25>成功
    神慢勅独人:CCB<=75【図書館】(1D100<=75)>6>スペシャル

    [秘匿(たま・かっこ)]
    ・元は木道村という名前だったが、目童村に改名された。
    ・人食い鬼の噂があるらしい。

    [秘匿(おしまい]
    ・元は木道村という名前だったが、目童村に改名された。
    ・人食い鬼の噂があるらしい。
    ・この村では少子化が進んでいる。このようなイベントをアピールすることで村の子ども人口を増やすことを目論んでいるらしい。その割に学校や病院は小さなものしかない。村の財政状況があまりよくないのだろうか?

    KP:時刻は朝9時。スタッフの指示の元、中央ステージの設営を手伝い終えた探索者たちは、東らに指定された広場の一角に向かうことだろう。足を運んでみると、その先では3人の男が何やら話し込んでいる最中だった。

    青年:「すみません東さん、何から何まで、お世話になります」
    東惣太郎:「気にしない気にしない。こういう時はお互い様だろ」
    青年:「勇作もありがとうな、久々の出店だけど、何とかなりそうだ」
    青年:「おう!何か困ったらすぐ俺んとこ連絡しろよ!……いや、やっぱめんどくせーから東先輩とこで」
    東惣太郎:「勇作……すぐおれ頼りにするなよ……」
    青年:「ジョーダンですって、ジョーダン。ちゃんと俺に言いに来い!」
    青年:「はいはい。頼らせてもらうよ」
    東惣太郎:「相変わらずだな君ら……あ」

    KP:3人のうち桜色のパーカーを着た青年が、探索者たちの集合に気付く。彼は二人に軽く詫びを入れて別れると、にこやかに微笑みながら探索者の方に向かってくることだろう。

    東惣太郎:「失礼、待たせたね。みんな、とりあえずは中央ステージの設営お疲れ様。なんとか定刻通りにできたみたい」
    東惣太郎:「改めて、今日は集まってくれてありがとう。ここのスペースを担当する、東惣太郎です」
    東惣太郎:「……あ、そちらは思路さんでしたね。急に手伝わせちゃってすみません、本当に助かります」
    思路李氏斗:「いやぁ〜、ぼくもおいしいお茶飲ませてもらっ……じゃなくて、キチョウナケイケンデシタ…!」
    東惣太郎:「ん?お茶?……まあいいや、ありがとうございます、倫ちゃんにも話通してもらっちゃって……ところで、4人はもう顔見知りってところなのかな?」
    鷲尾倫太朗:「ああ、ええと……そちらの二人とはまだだったわね」
    鷲尾倫太朗:「自己紹介が遅くなっちゃってごめんなさい。鷲尾倫太朗です。今日はよろしくね。東京で小児科医をしてるの。気軽に倫ちゃんって呼んでね」
    糸魚川澄:「はじめまして!糸魚川澄……、スミってよんでください、倫ちゃん、ですね!今日はよろしくおねがいします」
    神慢勅独人:「神慢勅独人だ。……倫ちゃんがいいのか?倫でいいな?」
    鷲尾倫太朗:「ふふ、倫でもいいわよ。よろしくね、スミちゃん、独人ちゃん」
    神慢勅独人:「独人……ちゃんだとォ?」
    鷲尾倫太朗:「可愛い名前だなって思って」
    神慢勅独人:「…………そうか」
    糸魚川澄:「ふ、あはは!いいじゃない、ちきちゃん」
    思路李氏斗:「あっ、ちょっとどいてそこのデカいやつ。初めましてぇ〜〜!澄ちゃんっていうの〜〜!素敵な名前〜〜山の清水から流れてくる澄んだ川みたいな美しさッ!美貌!」
    思路が独人を押し倒してスミに近づく
    思路李氏斗:「ぼく、思路李氏斗いいますぅ〜〜!35歳!独身です!!!!」
    思路李氏斗:「どうぞ!末永くよろしゅう!!!」
    糸魚川澄:「……」
    糸魚川澄:「わたしのともだちのこと、邪魔っていうひとはちょっとタイプじゃないかな。でも、きもちはうれしいです。ありがとう。他をあたってくださいね」
    思路李氏斗:「そこの素敵な君、どうしたん?そんな転んでしまって……、大丈夫??ぼくと友達になろう」(転んでいるでかい男に右手を王子のように差し出す

    思路李氏斗:CCB<=75【応急手当】(1D100<=75)>94>失敗

    神慢勅独人:「なんだ貴様!!どうしたんじゃないだろう!ふしだらな男め!!」
    思路李氏斗:「ん??……で?誰くんやったっけ??」
    神慢勅独人:「神慢勅独人だ!!この脳足らずが!」
    思路李氏斗:「んんーーー、ちきくんな!了解!」(爽やかに笑いながらグッと親指を立てる
    神慢勅独人:「貴様~~ッ!」

    KP:4人のやりとりをにこやかに傍観していた東は、探索者たちに向き直って言う。

    東惣太郎:「ふふ、賑やかだね。今日のは見ての通り、夏祭りみたいなものだから、これくらいがいいよ。店番なんだけど、僕はステージ公演とか挨拶回り行くから、みんなには12時くらいからお願いしたいな。それまでは自由に見て回ってもらって大丈夫だよ」
    東惣太郎:「18時半から中央ステージでフィナーレだから、17時までは2~3人で店番してもらって……店仕舞いもフィナーレ直前にぼちぼち始めるから、18時には全員揃ってほしいかな。例年は12時から15時、15時から17、8時って感じで分けてるよ」

    KP:そこまで話したところで、ひとりの青年が歩いてくる。大きな段ボール箱を2つ重ねて抱えており、その横から明るい茶髪がわずかに覗いていた。

    東惣太郎:「ああ、寿。いっぺんに持ってきてくれたんだ。重くなかった?」
    寿敬一:「全然ヘーキです!慣れてますから」
    東惣太郎:「ふふ、頼もしいね。ありがとう。ほら、皆揃ってるから挨拶でも」
    寿敬一:「あ、どうも、お疲れ様です!」

    KP:そう言って荷物を下ろすと、寿と呼ばれた青年は探索者たちに頭を下げるだろう。知り合いの顔を見れば、ぱっと顔を輝かせる。

    寿敬一:「スミさんにちきさんに……倫ちゃん!へへ、会えんのすげー久しぶりだ」
    寿敬一:「あ、初めましての人もいますね。俺、寿敬一です!今日はよろしくお願いします!……あれ?もしかしてどっかで会ったこと、あります?なんか見覚えが……」
    思路李氏斗:「ギャッぷ……爽やかイケメンが……増えた……やと……?!ライバル……?!」
    思路李氏斗:「あっ………どうもどうも……えっと…朝テレでちょこちょこスポーツコメンテーターしてますぅ……」
    思路李氏斗:(握手を求めようとする
    寿敬一:「あ~!それでかあ。よろしくお願いします。……お名前なんでしたっけ?」(握手する)
    思路李氏斗:「せやんな……名前まで知らんよな……思路李氏斗ですぅ……以後よろしゅう……」
    寿敬一:「思路さんですね!……っと、話遮っちゃいましたかね。さっきまで何の話してました?」
    東惣太郎:「ああ、今から店番の担当……前半か後半か決めてもらおうと思って。寿には着ぐるみショー終わってからお店手伝ってもらいたいし、後半にお願いしようかな」
    寿敬一:「ん、オッケーです。ショーまでは店どうするんすか?」
    東惣太郎:「僕ひとりで店番するよ。午前は空いてるしね」
    寿敬一:「え?一人で?午前、俺も入りますよ」
    東惣太郎:「寿には前々からたくさん手伝ってもらってるしね。せっかくみんなも居るんだから、遊べるうちに遊んでおいで」
    寿敬一:「……わかりました、ありがとうございます!午前忙しくなったら呼んでください」
    東惣太郎:「ふふ、頼りにしてるよ。じゃあ今のうちに決めてもらおうかな」

    前半・後半振り分けロール。出目の小さい2名が前半、大きい2名が後半。
    神慢勅独人:10d100(10D100)>343[21,22,27,78,15,32,9,53,21,65]>343
    思路李氏斗:10d100(10D100)>562[95,44,70,61,31,93,32,42,3,91]>562
    糸魚川澄:10d100(10D100)>588[84,84,34,60,26,70,46,43,94,47]>588
    鷲尾倫太朗:10d100(10D100)>567[37,38,97,14,22,66,70,44,99,80]>567

    神慢勅独人:「はぁ?こんなうるさい男とはごめんだ、変えろ惣太郎」
    思路李氏斗:「おれだってスミちゃんがえぇよ〜!」
    東惣太郎:「ええ~、くじなんだから仕方ないじゃない。これも親睦を深める機会だと思って、ね?」
    神慢勅独人:「親睦など必要ないが……フン、私の足を引っ張るなよ」
    思路李氏斗:「フン!こっちのセリフですけどぉ〜??キサマ、接客とかできます〜〜???」
    神慢勅独人:「馬鹿にしているな!?その見苦しい顔をやめろ!」
    糸魚川澄:「もう、あんまりさわぐと目立ちますから。東さん、さえぎっちゃってごめんなさい」
    東惣太郎:「はは、ありがとうスミさん。二人とも仲良く頼むよ?……じゃあ早速準備しようか。まずテント立てないと」

    KP:そう言って東は、地面に置いた折り畳み式のテントを見やる。パイプを自分たちで組み立て、布を掛けるタイプのごくありふれた屋台テントである。ある者は学生時代を思い出しながら、ある者は腰を痛めながら、全員でテントを立て終えることだろう。

    東惣太郎:「うん、こんな感じかな。じゃあ次は出し物の準備だね」

    KP:東はそう言うと、先ほど寿が運んできた段ボールの蓋を開ける。中には雑貨や箱菓子のほか、銃身長めのコルクガンが入っている。どうやら出し物は射的であるらしい。

    東惣太郎:「ひな壇立てなきゃね。寿、そっち」
    寿敬一:「うっす」

    KP:二人は息を合わせながら手際よくひな壇を組み上げると、その後ろに赤い布を垂らし、景品を順番に並べていく。

    鷲尾倫太朗:CCB<=60【目星】(1D100<=60)>47>成功
    糸魚川澄:CCB<=85【目星】(1D100<=85)>63>成功
    思路李氏斗:CCB<=85【目星】(1D100<=85)>14>スペシャル
    神慢勅独人:CCB<=80【目星】(1D100<=80)>18>成功

    KP:可愛らしいキャラクターのぬいぐるみやフィギュアに混じって、気持ち悪いぬいぐるみが置いてある。
    KP:東はぬいぐるみに対する探索者たちの熱い視線に気付くと、にこやかに話しかけてくる。

    東惣太郎:「ああ、これ?かわいいでしょ」
    神慢勅独人:「いや?」
    鷲尾倫太朗:「……そう、ね?独創的だと思うわ」
    思路李氏斗:「ぉ……っふ……正気……?」
    糸魚川澄:「いいですね!東さんらしくて」
    神慢勅独人:「おい!惣太郎を甘やかすな」

    KP:choice[独人,倫太朗,思路](choice[独人,倫太朗,思路])>独人

    KP:東は無邪気な笑みを浮かべながら、不気味なぬいぐるみを手に取る。
    3人が微妙な表情をしているのを察してか、よく見てみなよ、と彼はぬいぐるみを一番近くにいた独人の顔に近付けてくる。近くで見るとおどろおどろしさが一層感じられ、ぬいぐるみと東の笑顔のアンバランスさに恐怖を覚える。(SANc0/1)

    神慢勅独人:CCB<=55【SANチェック】(1D100<=55)>29>成功

    神慢勅独人:「うわ!!やめろ!近づけるな!」
    東惣太郎:「え~?かわいいのに……ねえ、寿」
    寿敬一:「……ノーコメで」

    KP:探索者たちは設営作業に励んだのち、ようやく辺りを見渡す。いつの間にか広場にはテントが立ち並び、広場中央には音響機材や照明が設置されている。多くのテントやレジャーシートが、広場中央のステージをぐるりと囲む形になっていることがわかるだろう。

    東惣太郎:「準備はこんなものかなあ。ねえみんな、試し撃ちしてもらってもいい?簡単すぎても難しすぎても良くないからね」

    糸魚川澄:CCB<=(8*5)【DEX】(1D100<=40)>31>成功
    神慢勅独人:CCB<=(6*5)【DEX】(1D100<=30)>65>失敗
    東惣太郎:CCB<=(9*5)【DEX】(1D100<=45)>35>成功
    鷲尾倫太朗:CCB<=(11*5)【DEX】(1D100<=55)>96>致命的失敗
    寿敬一:CCB<=(15*5)【DEX】(1D100<=75)>80>失敗
    思路李氏斗:CCB<=(12*5)【DEX】(1D100<=60)>19>成功

    KP:倫太朗が放った弾丸は、キショいぬいぐるみの脳天を撃ち、棚から勢いよく弾き飛ばした。

    東惣太郎:「わあ、倫ちゃん上手いね。すごいなあ」

    KP:そう言って東はぬいぐるみを拾って、棚に置き直した。
    が、どうもぬいぐるみが恨めしそうにこちらを睨みつけているように感じ、倫太朗は底知れぬ恐怖を覚える。(SANc1/1d2)

    鷲尾倫太朗:CCB<=72【SAN値チェック】(1D100<=72)>55>成功

    system:[鷲尾倫太朗]SAN:72→71

    鷲尾倫太朗:「……ごめんね?」

    KP:探索者たちがワイワイやっていると、ステージの方からピストルの音が鳴る。どうやらフェスタ開始の合図らしい。

    東惣太郎:「あ、時間かな。他の出店なんかももう始まるね。モノ頼んでる立場でこう言うのも変だけど、楽しんでくれたら嬉しいな。じゃあ、行ってらっしゃい」



    KP:【探索可能箇所】
    ○広場中央
    ○出店
    ○川辺

    鷲尾倫太朗:「……それにしても、敬一くんと惣ちゃんが知り合いだったなんて、びっくりしたわ」
    寿敬一:「あー、俺も倫ちゃんと先生が知り合いって知った時超ビビりましたもん」
    鷲尾倫太朗:「ええ、キュクノスサーカスの日本公演の時に、知り合いを通じて仲良くなったのよ」
    糸魚川澄:「キュクノスサーカスって……あの?ちきくんが当たらなかった……」
    神慢勅独人:「……そこは掘り返さなくていいだろう」
    糸魚川澄:「あはは!ごめんね、いつ聞いてもおもしろくって。お兄ちゃん、結局サーカスの話あんまりしてくれなかったな……」
    鷲尾倫太朗:「スミちゃん、お兄さんがいるのね?」
    寿敬一:「えっ?倫ちゃん一緒に写真うつってたじゃないですか。鵜野さんと」
    鷲尾倫太朗:「……え?スミちゃんって、鵜野さんの妹さんなの?」
    糸魚川澄:「……お兄ちゃんの、おともだち……?」
    鷲尾倫太朗:「え、ええ。いつも仲良くさせてもらってるわ。妹さんがいらっしゃったのね……こんなところで会えるなんて、びっくりしたけど」
    糸魚川澄:「あ、あの……」
    思路李氏斗:「えぇ……っ、ちょっとまってや…?敬一くん……澄ちゃんへの質問に……答え……?えっ……?………ハッ‼︎」(閃いた顔
    寿敬一:「え?何すか急に?」
    思路李氏斗:「(2人は……!2人は〜〜っ?!)」
    糸魚川澄:「思路さん、怒りますよ」
    思路李氏斗:「怒った顔もソーキュゥトォ!」
    糸魚川澄:「……はあ、寿くん、あんまり気にしちゃだめだよ」
    寿敬一:「うっす」
    神慢勅独人:「おい、くだらない話をしていないで混む前に出店に食べ物を買いに行くぞ」
    糸魚川澄:「あ!ごめんね、おなかすいちゃったよね。行こっか。寿くん、案内お願いできる?」
    寿敬一:「はは、ちきさんよく食べますもんね~。食い物買うならこっちです」

    ○出店
    ・他の屋台
    ・自分たちの屋台
    ・フリーマーケット

    KP:・他の屋台
    焼きそばやりんご飴といった食べ物のほか、金魚すくいやヨーヨー釣り、くじ引きなどもある。定番の屋台なら何でもありそうだ。

    神慢勅独人:「同じものを食べるなら一つくらい奢ってやろう、寿。私に感謝するのだな」
    寿敬一:「え、良いんすか?ありがとうございます!俺焼きそば食べたいです」
    思路李氏斗:「エッ太っ腹や〜ん!ちきくぅ〜〜んっぼくも奢ってよぉ〜♡♡」(周りをくるくる回りながら

    思路李氏斗:CCB<=45【値切り】(1D100<=45)>49>失敗

    神慢勅独人:「誰が貴様に奢るものか!鬱陶しいぞ!」
    糸魚川澄:「思路さん、わたしりんご飴がたべたいなぁ」
    思路李氏斗:「ええでええで〜!なんでもこうたるっ!」
    糸魚川澄:「やったあ!ありがとうございます!」

    糸魚川澄:「寿くんも食べる?」
    思路李氏斗:「(ハッ……?!この流れは……?!せ、青春……?!の風……?!)」
    寿敬一:「あー、今焼きそば食ってるんでいいです。あざす」
    思路李氏斗:「(ええええええっ?!!ちちちチッスせんのかぁぁぁぁい?!!!そこでぇ?!)」
    思路李氏斗:(りんちゃんの袖をそっと握る思路
    鷲尾倫太朗:「……」
    糸魚川澄:「なんだ。カロリーはんぶんこしてくれるかと思ったのに。じゃあひとりで食べちゃってもしかたないよね」
    思路李氏斗:「ごおりてきなりゆう!!!!」
    寿敬一:「はは。遊びにきたときくらいいじゃないですか、独り占めしちゃいましょ」
    糸魚川澄:「えへへ、そうします」
    寿敬一:「あ、焼きそばいります?」
    思路李氏斗:「(ちゃあああああんっす!!)」
    糸魚川澄:「う、じゃあひとくち!ひとくちだけ!」箸をひっくり返し、持ち手部分でひとくち食べる
    思路李氏斗:「(ノーちゃぁぁぁぉんす!!!!)」

    KP:・フリーマーケット
    妙な出店がある。オカルト本が長机にずらりと並べられており、その前にはパイプ椅子に座った────この場にはどうも似つかわしくないような気がするのだが────ルーズソックスを履いた、金髪のギャルがいる。つい気になったあなたたちが歩みを緩めると、ギャルは嬉々として声を掛けてくるだろう。

    思路李氏斗:「おっ!かわいいおねーちゃんおるやん!こんちゃー!」
    ギャル:「えなに?うわ~!超かっこいいお兄さん!」
    思路李氏斗:「えへへへ〜そ〜〜ぉう〜〜〜???」

    KP:ギャルは思路には目もくれず、寿に向かって話しかける。

    ギャル:「村の人じゃない感じ?だよね?ここみたいなド田舎にこんなイケメンいないもん!」
    寿敬一:「あっ俺?一応、よそからだけど……」
    思路李氏斗:「りんちゃ〜〜ん!ムシされたぁぁぁぁ!」
    鷲尾倫太朗:「敬一くん、カッコいいから……」
    神慢勅独人:「貴様は爽やかからもイケメンからも程遠いということだ。諦めろ」
    思路李氏斗:「ウギーーーーーーッ!」(威嚇
    ギャル:「ね、良かったら見てってよ!ツレがオカルト大好き根暗女なんだけどー、話聞いてたらアタシもハマっちゃってさあ!本買いすぎて金欠だし、読んだやつ売ろっかなって!ま、“フキョー”ってやつも込みだけど!」
    ギャル:「そこのお兄さんもオカルトとかちょ~好きそうだし!」

    KP:そう言ってギャルは独人の顔を指差す。

    神慢勅独人:「オカルトぉ?私が興味があるのは学問としての宗教学だが」
    ギャル:「え~?めちゃ根暗そうなのに笑」
    神慢勅独人:「なんだと?失礼な奴だ」
    ギャル:「あは~!よく言われる!ねね、みんなよそから来てるんだよね?目童村の人食い鬼のウワサ知ってる?」
    思路李氏斗:「知ってる知ってる〜ここの村って元は木道村って名前で、人喰い鬼の噂があるんやろ?」
    ギャル:「え、おじさん詳し~ね!まあ人食いっていうか、死体のが好きらしいんだけど!人食い鬼ね、目玉がめちゃ好物とか言われてんの、わざわざ目玉だけ取って食うって話」
    ギャル:「でも実際のとこね、目玉が好物ってわけじゃないんだわ。むしろ超苦手!見たらビビりすぎて固まっちゃうんだって!かわい〜。だから村の東西南北にホコラ?立てて、目玉のレプリカ置いてんの!人喰い鬼が目玉取るのは、目玉嫌いすぎてさっさと潰したいからなんだってさ〜」
    ギャル:「で、見たやつのことカチコチにしちゃうのがメドゥーサぽいじゃん?メドゥーサ、メドゥーソン、めどうそん、目童村!この流れで漢字変わったんだって!」

    [秘匿(おしまい)]
    スミは「白魚の濡羽」というタイトルの本が置いてあることに気が付く。反応するしないはおまかせします♡

    ギャル:「こんなテキトーな名付けでいいわけ!?キャハ、ウケるよね!大喜利かっての!」
    ギャル:「でもちゃっちー村の名前なんてそんなもんじゃんね!アタシはこの説推しだな〜っ」
    糸魚川澄:「……あんまり、おもしろがって首つっこみすぎないほうがいいよ。ひとりであぶない目にあっても誰もたすけられないんだから」机の上の本に目線を落としたまま言う
    ギャル:「え~?お姉さんカタ~い……ってか、もしかしてお姉さんもその本好きなん⁉」
    ギャル:「超面白かったよそれ!イトイガワ推せるんだよね〜!ツレのオカ女もなんかすげー共感して元気出たって!」

    KP:ギャルは「白魚の濡羽」というタイトルの本を手に取り、嬉々として語る。

    糸魚川澄:「……そう、わたしはいいかな。あんまりすきじゃないんだ。“イトイガワ”のこと」
    ギャル:「え~なんで??」
    糸魚川澄:「なんでかな。わすれちゃった」
    ギャル:「ふ~ん……あ、アタシ『かみざかなのすごむゆめ』ってやつも読んでみたくてさ、ココで小遣い稼いでサクッと買っちゃおかな〜とか思ってんだよね!ね、買ってってよおじ……お兄さん!」
    思路李氏斗:「あ〜そやな!えぇで!おねえさんオススメのやつ貰っとこかな!」
    ギャル:「やった~♡じゃあこれね!あと、コレもオススメ!こことか、村の人食い鬼っぽくてさ」
    思路李氏斗:「ほなそれももろとくわ〜」
    ギャル:「は~い、毎度!」

    KP:ギャルは思路に「白魚の濡羽」ともう一冊、やや分厚く古びた本を差し出す。
    KP:ギャルはマーカーの多く引かれたページを探索者たちに見せるだろう。
    KP:「【グール】
    漢字では食屍鬼と書かれる。
    その姿は見る者に不潔で不愉快な印象を与え、鼻につくような刺激臭を纏っている。食料は動物の死骸や排泄物。稀に地下鉄事故を誘発し、大量の食料を得ようとする。
    人間の言語を扱える個体も多く、人間と接触し取引を持ちかけることもある。
    グールと気の合う者やグールの文化になじみすぎた人間はグールに変異してしまうことがあるという。」
    KP:そのすぐ下にはイラストが描いてある。
    二足歩行だが前屈みで犬のような特徴が見られる。ヒヅメ状に割れた足、犬に似た顔、鋭いかぎ爪。生々しく恐ろしいイラストに、あなたたちは嫌悪感を抱くだろう。(SANc0/1d2)

    鷲尾倫太朗:CCB<=71【SAN値チェック】(1D100<=71)>18>成功
    神慢勅独人:CCB<=55【SANチェック】(1D100<=55)>6>スペシャル
    思路李氏斗:CCB<=79【SANチェック】(1D100<=79)>60>成功

    糸魚川澄:「ねえ、思路さん」
    思路李氏斗:「ん?なんやぁ?スミちゃん」
    糸魚川澄:「その本、売ったり捨てたりしたらゆるしません」
    思路李氏斗:「エッ……うらへん、、とは思うけど……!アッ、ハイ……なくさんよぉ気をつけます……」
    糸魚川澄:「はい、そうしてください。さ、次いきましょっか!」

    KP:○川辺
    川は広場から離れた、林の向こう側に流れているらしい。あなたたちは雑木林の間を縫って設置されたボードウォークの上を歩む。観光のアピールポイントにしているだけあって、木漏れ日の中の散策は随分と心地良く感じるであろう。

    神慢勅独人:CCB<=80【目星】(1D100<=80)>88>失敗
    鷲尾倫太朗:CCB<=60【目星】(1D100<=60)>4>決定的成功/スペシャル
    糸魚川澄:CCB<=85【目星】(1D100<=85)>25>成功
    思路李氏斗:CCB<=85【目星】(1D100<=85)>90>失敗

    [秘匿(おしまい,ひらり)]KP:ところどころで分かれ道の作ってあるボードウォークは全体的に年季を帯びているが、比較的新しい部分もあるとわかる。

    [秘匿(ひらり)]KP:ぼろぼろになった部分から作り直したり、新しく道を増やしたりしているのだろう。不用意に歩いていると迷子になってしまいそうだ。

    KP:川辺に出ると、ひんやりとした空気が肌を撫でる。水の流れはやや速い。

    神慢勅独人:CCB<=80【目星】(1D100<=80)>44>成功
    鷲尾倫太朗:CCB<=60【目星】(1D100<=60)>87>失敗
    糸魚川澄:CCB<=85【目星】(1D100<=85)>97>致命的失敗
    思路李氏斗:CCB<=85【目星】(1D100<=85)>81>成功

    [秘匿(かっこ、たま)]KP:水が綺麗だと聞いていたのだが、昨晩の雨のせいだろうか?やや濁った水が、だぱだぱと薄茶色い飛沫を上げて石を打っている。もう少し時間が経てば綺麗な川が見られるのではないかと思う。

    KP:河原に出たとき、スミはうっかり足を滑らせ、川に足首を突っ込んでしまう。ちょうどせり出た石が擦ってしまったのか、足に鈍い痛みが走る。HP-1

    system:[糸魚川澄]HP:10→9

    糸魚川澄:「きゃぁ!い、たた……」
    神慢勅独人:「!、おい、何をドジしているんだスミ」
    糸魚川澄:「……えへ、ごめんね、ちょっと……あは、かっこわるいね」
    神慢勅独人:「元からかっこよくなんかないだろう、ヘラヘラするな」
    糸魚川澄:「……うん、ありがとう、ちきくん」
    鷲尾倫太朗:「スミちゃん大丈夫?」

    鷲尾倫太朗:CCB<=80【応急手当】(1D100<=80)>44>成功

    system:[糸魚川澄]HP:9→10

    糸魚川澄:「倫ちゃんごめんなさい。ありがとうございます」
    鷲尾倫太朗:「いいのよ」
    鷲尾倫太朗:「ここに来るまでのボードウォーク、結構前からあるみたいだけど、新しく作り足してる部分もあるのね。いろんな道があるみたいだから、迷子にならないように気を付けないと。念のために連絡先を交換しておかない?」
    思路李氏斗:「ええね〜!スミちゃん、敬一くんグループつくってーや!」
    糸魚川澄:「……あ、はい。ええ……と、倫さん、思路さん連絡先いただきますね」
    鷲尾倫太朗:「ええ、勿論」
    神慢勅独人:「川もここまで見に来たはいいが、今は少し濁っているな。……まあ、そんなにひどくない濁りだ。もう少し時間が経てば謳い文句通り見事になっていてもおかしくないが」
    思路李氏斗:「確かに!川澄んでるって聞いてたのに全然澄んでないがな……癒されに来たのに〜〜っ」
    神慢勅独人:「自然環境なのだから無粋なことを言うな」
    思路李氏斗:「ケッ!頭でっかちやな!」
    神慢勅独人:「融通が利いていないのはお前の方だろう!」

    KP:○広場中央
    ・ステージ周辺
    ・ステージ

    KP:・ステージ周辺
    音響の機材や照明スタンドが置かれている。小規模とはいえ屋外ライブ会場のようである。

    鷲尾倫太朗:CCB<=60【目星】(1D100<=60)>86>失敗
    糸魚川澄:CCB<=85【目星】(1D100<=85)>97>致命的失敗
    神慢勅独人:CCB<=80【目星】(1D100<=80)>25>成功
    思路李氏斗:CCB<=85【目星】(1D100<=85)>91>失敗

    [秘匿(たま)]KP:花火を上げる筒やスプリンクラー、紙吹雪を発射する装置も置いてある。どうやら演出にかなり力を入れているようだ。

    KP:先程の怪我が祟ったのだろうか。スミは地面にできた小さなくぼみに躓き、前に倒れ込もうとする。
    KP:隣にいた寿は、慌ててスミの身体を支えようと手を伸ばし、その上体を抱え込む。が、その腕は彼女の胸部の膨らみを的確に捉えていた。

    思路李氏斗:「(あら〜〜〜あらあら〜〜)」
    糸魚川澄:「ゎ、ごめん、寿くん」
    寿敬一:「え、と……ケガないなら大丈夫です……すいません」
    糸魚川澄:「ううん、平気、こちらこそごめんね。ありがとう」

    KP:・ステージ
    高さ1mほどの台になっている。ステージの裏に立っている3つのテントは控室なのか、中が見えないようカーテンで覆われており、「関係者以外立ち入り禁止」の札が掛かっている。
    今現在、ステージの上では小学生くらいの子どもたちによるダンスが披露されているであろう。

    鷲尾倫太朗:CCB<=60【目星】(1D100<=60)>89>失敗
    糸魚川澄:CCB<=85【目星】(1D100<=85)>12>スペシャル
    神慢勅独人:CCB<=80【目星】(1D100<=80)>6>スペシャル
    思路李氏斗:CCB<=85【目星】(1D100<=85)>18>成功

    [秘匿(おしまい、たま、かっこ)]KP:熱心に踊っているのか、子どもたちのうち何人かは顔を真っ赤にしている。

    神慢勅独人:「片田舎の祭りのわりにはずいぶん気合が入っているな。花火まで上がる準備があるのか?まあ、子供のテンションを上げるには良いのかもしれないが」
    思路李氏斗:「りんちゃん、あれ熱中症とかちゃうやんな?子供達の中に顔赤い子おるけど」
    鷲尾倫太朗:「え?どの子?」

    鷲尾倫太朗:CCB<=90/2【医学】(1D100<=45)>3>決定的成功/スペシャル

    [秘匿(ひらり)]KP:顔の赤い子どもたちの足元がややおぼつかないような気がする。熱中症になるとしたら、時期的にまだ早いだろう。見る限りそこまで激しいダンスというわけでもない。何か別の要因があるように思える。

    鷲尾倫太朗:「熱中症……?いえ、でも……考えにくいわ……何か別の要因だと思う。……近くで見てみないと」
    思路李氏斗:「でも、顔が赤いって心配やんなぁ……スポーツでもよぉあんねん、パタッとなったりするからな。近くで観れるとええねんけど…」
    神慢勅独人:「子供の体調は変わりやすい。医者であることを伝えておけば有事の際は呼ばれるかもしれないな」

    糸魚川澄:CCB<=85【目星】(1D100<=85)>19>成功

    KP:・自分たちの屋台
    他の出店に比べて、なかなかに繁盛しているのではないだろうかと思う。

    KP:キショいぬいぐるみはまだ残っている。
    ふと、そのぬいぐるみと目が合った気がした。

    東惣太郎:「ああ、お帰りなさい。楽しめたかな?」
    鷲尾倫太朗:「ええ。でもちょっと気になることが……さっきステージで発表してた子供たちなんだけど、熱中症でもなさそうなのに顔が赤くて。……もし何かあったらいつでも行くから、知らせてもらえないかしら?」
    東惣太郎:「えっ?それは心配だな……他の関係者にも連絡回してみますね。いざとなったら頼らせてもらいます。ないことを願いますが」
    鷲尾倫太朗:「ええ、ありがとう」
    思路李氏斗:「万が一……ってことがあるからな。子どもは怖いんやで」
    東惣太郎:「……そう、ですね」
    神慢勅独人:「……」
    思路李氏斗:「まっ!よう見たってってことやわな!そんな重く考えすぎんたって!転ばぬ先の杖、やで!」
    東惣太郎:「はは。ありがとうございます」
    神慢勅独人:「惣太郎、この村には妖怪の伝承があるのか?女子高生に熱弁されたが。祠があるとか?民俗学の話程度なら……かまわないのだが」
    東惣太郎:「ああ、風の噂程度になら聞いたことあるけど……僕は正直、詳しくは知らないなあ。フリーマーケットやってるのはみんな村の人だし、そのあたりの人に聞いた方がよくわかるかも」
    神慢勅独人:「……何か閉じ込められている、とかじゃないなら、……いや、なんでもない」
    東惣太郎:「……どう、なんだろうね」
    糸魚川澄:「……ちきくん、気になるの?」
    神慢勅独人:「……。いや、今は、な。……すまない」
    東惣太郎:「……」
    糸魚川澄:「ううん、あやまらせたいわけじゃないの。ごめんね。危ないことだけは、しないでね」
    神慢勅独人:「……フン、貴様がくだらない顔ばかりするからだ」
    東惣太郎:「……じゃあ寿、色々準備あるし、ステージの方行こっか。午後前半担当の二人とも、お願いね」
    神慢勅独人:「あまり恥ずかしい真似をするなよ。思路」
    思路李氏斗:「……!せぇへんわい!よほどの美人がこんかぎりな!」(ちょっとホッとしつつ
    神慢勅独人:「それが恥ずかしいと言っているのだが?」
    思路李氏斗:「いや、これはサガやからなしょうがないねん」
    神慢勅独人:「くだらんやつだ」

    KP:【出店番】
    店はそこそこに繁盛している。

    神慢勅独人:CCB<=80【目星】(1D100<=80)>22>成功
    思路李氏斗:CCB<=85【目星】(1D100<=85)>87>失敗

    [秘匿(たま)]
    KP:繁盛しているとはいえ、作業量もたかが知れている。東の言った通り、出店番は2人いれば大丈夫そうだ。

    神慢勅独人:「まあこの調子なら大丈夫だろうが。サボるなよ」
    思路李氏斗:「さぼらんわい!なんやとおもてんねや!こうなったらトップを取るで!」
    神慢勅独人:「ナンパばかりしているからだろう」
    思路李氏斗:「ちがいますーーーぅ。ナンパじゃなくて営業っていうんですぅーーーっ」

    KP:二人がよろしくやっていると、列が途切れたときを見計らってかアロハシャツを羽織った青年が話しかけてきた。

    青年:「よお!東先輩、今いる?」
    思路李氏斗:「ん?あんちゃん誰や??東くんなら今休憩やけど」
    青年:「あ、今いない?そっかー。じゃあ戻ってきたらよろしく言っといてくれ。勇作って言えば分かるからよ」
    神慢勅独人:「言伝か?簡単なことなら伝えておくが」
    青年:「んー……いや、やっぱおたくの感じ見てると、大丈夫そうだし!やっぱいいや」
    青年:「あ、オレんとこは唐揚げ丼やってんだ。うめえぞ、ウチの米は!ビールも売ってるから、良かったら飲みに来いよな!」
    思路李氏斗:「なんなんや?ぼくらにでき無さそうってことは……健康的な……イケメン役…?」
    神慢勅独人:「ん?」
    思路李氏斗:「なんや?ちきくん、明らかに健康と程遠いやろ。まぁイケメンでもないけどな」
    神慢勅独人:「……この馬鹿は放っておいてくれ。惣太郎に勇作が来たと伝えればいいんだな」
    思路李氏斗:「……?!」
    神慢勅独人:「お前は惣太郎の連絡先を知らないのか?後輩なのだろう」
    青年:「今電話したんだけど、繋がらなかったんだよなー。なんでだろ?」

    思路李氏斗:CCB<=70【アイデア】(1D100<=70)>39>成功

    [秘匿(かっこ)]
    KP:確か東は、寿とショーに出るというような会話をしていた。おそらく今公演中なのだろう。

    思路李氏斗:「アッそういえば敬一くんとショー出るっていってたわー…!」
    思路李氏斗:「どー見ても君が先輩やん……?どういう……?きみめっちゃダブったとか……?」
    青年:「あ!そういやそうだった!俺も着ぐるみショー後で出んのに、完全に忘れてたぜ、はは」
    青年:「東先輩大学時代から全然顔変わんねーもんな!あれで俺の2コ上、もう37だぜ」
    思路李氏斗:「さぁんじゅうななっっっ?!!37……さぁぁんじゅう?!!ななぁ?!!」
    神慢勅独人:「なんだ、今更知ったのか?」
    思路李氏斗:「おれの……2個う……え……やと……?」
    神慢勅独人:「貴様、35にしては落ち着きがないんじゃないか?」
    思路李氏斗:「いや、ちきくんのが全然年上に見えるからな??なんやったら」
    思路李氏斗:「年寄りなんちゃう?」
    神慢勅独人:「貴様ァ!私はまだ30だ!」
    思路李氏斗:「そんなことはどうでもよくて。」
    思路李氏斗:「勇作くんタメやーーん!」
    思路李氏斗:(勇作の肩をバンバン叩く
    笠寺勇作:「お、アンタも35か!まあ年相応の顔同士仲良くしようじゃねえか、ははは!……おっと、ここ、緩んでるな。直しておくぜ」

    KP:そう言って笠寺は、少し身を乗り出してテントのネジの部分をくるくると捻る。

    神慢勅独人:CCB<=55【聞き耳】(1D100<=55)>47>成功
    思路李氏斗:CCB<=70【聞き耳】(1D100<=70)>78>失敗

    [秘匿(たま)]KP:一瞬、つんと鼻につくような匂いがする。

    笠寺勇作:「さ、早く店戻んねーと。……あ、そうだ。やっぱ東先輩が戻ったら、これだけ言っといてほしいんだけどよ」
    笠寺勇作:「……今年こそ、全部奪い返してやる、って。伝えとけ」

    KP:それだけ言い残すと、笠寺は手を振って去っていった。

    思路李氏斗:「………え、キャバ嬢とか……?」
    神慢勅独人:「……。馬鹿が」
    思路李氏斗:「ネジなんか緩んどったかなー?気づかんかったわ。ちきくんきづいたぁ?」
    神慢勅独人:「いや、テントにも慣れていないから、な。……。」
    神慢勅独人:「……嫌な予感が、する。……惣太郎に、話を聞くべきかもしれない、な」
    思路李氏斗:「……。ふーん?そんなやばそうなんや」
    神慢勅独人:「……杞憂、だといいがな」
    思路李氏斗:「まぁ、ホウレンソウは社会人の基本のキ!やからな!」

    KP:【散策組】
    あなたたちがステージ周辺をうろついていると、どこか上品な出で立ちの婦人が話しかけてくる。

    婦人:「あら、ごきげんよう。この村の方じゃないわよね?」
    鷲尾倫太朗:「ええ、今日はこちらのイベントのボランティアで来ているんです。この村の方ですか?」
    婦人:「申し遅れました。わたくし、村長を務めております。河井公江と申します。フェスタはお楽しみいただけておりますか?」
    鷲尾倫太朗:「ああ!大変失礼しました。とても楽しませてもらってます」
    糸魚川澄:「ええ、……色々と、ふしぎなこともありますけど」
    婦人:「……」
    婦人:「妙な噂も立っているようですけれど、あまりお気になさらないで。全てデマでしょうからね。ええ、全て……」
    鷲尾倫太朗:「そうなんですか?その妙な噂って……?」
    婦人:「ですから、なにもございませんの。わたくしもあまり、その筋のお話は存じておりませんし……」
    KP:そこまで言ったところで、横を歩いてきた男が人ごみに押され、村長と肩をぶつける。
    青年:「……おっと、失礼」
    KP:その顔を見た村長は、あからさまに顔を顰めた。
    婦人:「島田さん……彼に、なぜだかよく知らないけれど、目の敵にされているみたいですの、わたくし」

    KP:それに続けて、彼女は何か小さな声でぼそぼそと呟いた。

    糸魚川澄:CCB<=75【聞き耳】(1D100<=75)>88>失敗
    鷲尾倫太朗:CCB<=65【聞き耳】(1D100<=65)>55>成功

    [秘匿(ひらり)]
    婦人:「……たり前……あなた…子……使いものに………」

    婦人:「……お恥ずかしいところをお見せしましたわね。わたくし、色々回るところがございますので。失礼いたします」
    鷲尾倫太朗:「……?」
    糸魚川澄:「倫ちゃん、……なんて言ってたか、聞こえました?」
    鷲尾倫太朗:「所々しか聞こえなくて……使い物?がなんとかって……?」

    鷲尾倫太朗:CCB<=70/2【アイデア】(1D100<=35)>60>失敗

    糸魚川澄:「うーん……そっか、とりあえずおぼえておきましょっか」

    KP:・ステージ
    着ぐるみとの撮影会を行っているようだ。
    ステージの上では、藤色のクマの着ぐるみが風船を子どもに手渡し、灰色のクマの着ぐるみが子どもたちと写真撮影をしている。
    ステージの藤色のクマの着ぐるみと目が合うと、一瞬こちらに手を振ったような気がする。

    糸魚川澄:CCB<=75【アイデア】(1D100<=75)>62>成功
    鷲尾倫太朗:CCB<=70【アイデア】(1D100<=70)>100>致命的失敗

    [秘匿(おしまい)]KP:普段から彼らに慣れ親しんでいるスミは、藤色のクマが東、灰色のクマが寿だと察しがつくだろう。

    KP:倫太朗は子どもの様子を注視しようとするが、朝からの疲れが出たのだろうか?祭りの陽気さにあてられてしまったのだろうか?つい気が緩み、今後対子どもの技能に-10の補正を入れる。

    KP:○川辺
    午前とは打って変わって、かなりの透明感がある。水面と、川底を泳ぐ小魚がちらちらと光を弾いているのが見えるだろう。

    KP:岩の上に、小学校低学年くらいの少年が座っている。レモネードのカップを持って、ぼんやりと川を眺めているらしい。目には薄く涙が浮かんでおり、鼻をすすっている。

    鷲尾倫太朗:「きみ、どうしたの?」
    少年:「……べつ、に。なんでもない」
    鷲尾倫太朗:「……綺麗ね、ここの川。この村の子?」
    少年:「……うん」
    鷲尾倫太朗:「アタシは鷲尾倫太朗。今日のイベントのお手伝いに来たの。きみの名前は?」
    少年:「……ぼく?河井公太」
    糸魚川澄:「河井?」
    鷲尾倫太朗:「公太くんっていうのね」
    少年:「うん」
    鷲尾倫太朗:「お祭りの方にはもう行ってきたの?レモネード、おいしそうね」
    少年:「……これ、レモネードの屋台の人がくれたの。ママ、忙しそうだったから、ひとりで行ってた」
    糸魚川澄:「ママ……って村長さん?」
    少年:「うん。村長なんだ、ぼくのママ」
    少年:「でも、村を挙げてのお祭りだから、忙しいって。いつのまにか、いなくなっちゃった」
    少年:「いつもそうだ……ママ、ほかの子ばっかり見てて。きっと、ぼくのことなんかっ、どうでもいいんだ……!」

    KP:そう言って、少年は大粒の涙をこぼし始める。

    糸魚川澄:「……」
    鷲尾倫太朗:「そっか。……公太くん、一人で、少し寂しくなっちゃったのかな」頭撫で
    少年:「……」
    鷲尾倫太朗:「あっ、ご、ごめんね?嫌じゃなかった?」
    少年:「……だいじょうぶ。ありがとう」
    鷲尾倫太朗:「……ママ、忙しいのね」
    少年:「……うん。だからぼく、いつも一人で遊んでるんだ」
    鷲尾倫太朗:「ここの川で?」
    少年:「今日はね。お祭りで人いっぱいいるし、いろんな人に話しかけられるのも、ちょっとめんどくさかったから……」

    KP:少年がそう言いかけた時、森の奥ががさがさと鳴る。

    少年:「ひっ……!?」

    鷲尾倫太朗:CCB<=60【目星】(1D100<=60)>94>失敗
    糸魚川澄:CCB<=85【目星】(1D100<=85)>81>成功

    [秘匿(おしまい)]KP:少年はひどく怯えている。

    KP:しかし茂みから飛び出してきたのは野良猫であった。少年はほっと胸を撫で下ろして言う。

    少年:「……よかった、人喰い鬼じゃなくて」
    糸魚川澄:「……また、それ」
    少年:「本当にいるんだよ。ママもそう言ってた。僕とおんなじくらいの子だって、目をとられちゃったんだよ」
    鷲尾倫太朗:「本当、なの?」
    少年:「うん。子どもの目が大好きで、捕まると目を食べられちゃうの。目がない子たち、きょうだいかな?一回しか会ったことないし、名前も知らないけど……その子たちのことを思って、目童村、今の村の名前になったって、ママに聞いたんだ」
    糸魚川澄:「……そう、べつにうたがってないよ」
    少年:「……信じてくれるなら、いいや」

    鷲尾倫太朗:CCB<=70【アイデア】(1D100<=70)>47>成功
    糸魚川澄:CCB<=85【目星】(1D100<=85)>84>成功

    KP:川は深く、流れも速い。ここに子どもひとり置いて行くのは危ないのではないか?と感じる。

    鷲尾倫太朗:「……公太くん、アタシたちと一緒にお祭りの方にいかない?」
    少年:「……いいよ。お姉さんたちとなら」
    鷲尾倫太朗:「ありがとう。良かったら、村の方も案内してくれたら嬉しいわ。アタシたち、この村に来るのは初めてなの」
    少年:「……うん」

    KP:・他の屋台
    飲食物を扱う店のスタッフが何やら神妙な面持ちで話し合っている。どうしたのかと立ち止まってみると、自分たちの出店の方向から歩いてきたアロハシャツの青年が、話し掛けてくる。

    笠寺勇作:「お、東先輩んとこの。どうした?」
    糸魚川澄:「あ、勇作さん……でしたっけ。いえ、なにかあったのかなって」
    笠寺勇作:「どうやら子どもの体調不良が相次いでるみたいでな……熱中症には早いし、食中毒って噂もあるんだが……村長は、消毒だけすりゃ店は続けていいってよ」
    糸魚川澄:「……倫ちゃん、どうおもいます?」
    鷲尾倫太朗:「……心配ね。その子たちは病院へ?」
    笠寺勇作:「……ここだけの話、ここだけの話だぜ?少なくともこの村からは、病院には誰一人運んでねえ。……村の評判が落ちるのが嫌なんだろうな」
    糸魚川澄:「たしか、少子化が進んでるって。このお祭りも、それをよくするため……、なんですよね」
    笠寺勇作:「……よく知ってるな。まあ、そういうことだ。子どもに優しい村、ってアピールするくせに、バカげた話だ」
    鷲尾倫太朗:「そうよ、そんなの危ないじゃない。原因も分からないのに……!村の評判よりもまず、命の方が優先でしょう」
    笠寺勇作:「……俺もそう思う。けど、誰も逆らえねえんだよ、あの人には」
    笠寺勇作:「……あ、いけね!もうこんな時間だ!着ぐるみ、早く着ておかねえと」
    笠寺勇作:「話の途中で悪い!ちょっくら行ってくる!」

    KP:そう言って笠寺は駆けて行ってしまった。

    鷲尾倫太朗:「あっ、ちょ、ちょっと……!」
    糸魚川澄:「……行っちゃいましたね」
    鷲尾倫太朗:「ええ……」
    糸魚川澄:「あ!公太くんおなかすいてる?焼きそばかってあげよっか」
    少年:「……いや、いい。あんまり、お腹すいてない」
    糸魚川澄:「そっかぁ……おねえさんお腹すいちゃったんだよね。はんぶんこしてほしかったんだけどなぁ」
    少年:「半分もいらない……いま、ちょっと気持ち悪い、かも。わかんないけど」
    鷲尾倫太朗:「!公太くん、大丈夫?」

    鷲尾倫太朗:CCB<=65-10【聞き耳】(1D100<=55)>4>決定的成功/スペシャル

    [秘匿(そると焼き,平璃(ひ..)]KP:公太の顔を覗き込むと、その呼気は鼻につくような、特徴的なにおいがする。倫太朗は、彼がアルコールの類を接種したのではないか?と思い至るだろう。

    鷲尾倫太朗:「公太くん、……さっきのレモネード以外に、何か食べたり飲んだりした?」
    少年:「ううん、してない……」
    鷲尾倫太朗:「……スミちゃん、……公太くん、アルコールを摂取しているみたいなの」小声で話す
    糸魚川澄:「え……っ!?よっぱらっちゃってる、ってこと、ですか……?ほかの体調くずしちゃった子たちも……?」
    鷲尾倫太朗:「ええ。可能性は高いと思う。午前中にステージで見た子たちも、もしかしたら……。どうして、こんなことに……?」
    糸魚川澄:「うーん……子どもだけ体調くずしてるっていうより大人は体調不良だって思ってない、のかな……?濁ってた川の水……ううん、まだわかんない、な……」
    鷲尾倫太朗:「公太くん、乗って?無理しちゃだめよ」おんぶを促す
    少年:「え?……うん、ありがとう」

    KP:・レモネードの屋台
    「準備中」の札がかかっている。

    KP:冷蔵庫の中身を見ると、紙パックのレモネードの素や炭酸水、透明な液体の入った瓶が入っている。

    糸魚川澄:CCB<=85【目星】(1D100<=85)>78>成功
    鷲尾倫太朗:CCB<=60【目星】(1D100<=60)>66>失敗

    [秘匿(おしまい)]KP:瓶のラベルは剥がされているが、剥がし残りの部分が目に止まる。小さい文字で「CH3OH」と書かれているようだ。

    糸魚川澄:CCB<=70【知識】(1D100<=70)>31>成功

    [秘匿(おしまい)]KP:CH3OH……メタノールの化学式だ。

    糸魚川澄:CCB<=70/2【知識】(1D100<=35)>95>失敗

    糸魚川澄:「これ……CH3OH……メタノール……」

    鷲尾倫太朗:CCB<=90【医学】(1D100<=90)>13>スペシャル

    [秘匿(ひらり)]KP:メタノールは別名メチルアルコールで、「目散る」アルコールとも称される。飲用のエタノールとは違い、飲むと嘔吐や頭痛、失明のおそれがある。

    鷲尾倫太朗:「嘔吐や頭痛、最悪の場合、失明することだってあるわ……なんてこと……!」

    鷲尾倫太朗:「……すみません、レモネード屋さんは、いまどちらに?」
    屋台番:「さあ?どこ行ったんだろうな?少なくとも午前中まではいた気がするんだけどな」
    糸魚川澄:「そのひとの見た目とかって……」
    屋台番:「30そこそこの男ってとこじゃねえか?細身で、白いシャツみたいなの着てたような……」
    鷲尾倫太朗:「お名前は?」
    屋台番:「ちょっと待ってくれよ、担当表があるんだ。……えっと、そこのブース担当は……島田類、って書いてあんな」
    鷲尾倫太朗:「島田……」

    鷲尾倫太朗:CCB<=70【アイデア】(1D100<=70)>13>スペシャル
    糸魚川澄:CCB<=75【アイデア】(1D100<=75)>20>成功

    屋台番:
    KP:朝に東らと話しており、かつ村長とぶつかっていた男性のことかもしれない、と思い当たるだろう。

    鷲尾倫太朗:「……ありがとうございました」

    鷲尾倫太朗:「……スミちゃん、島田さんって」
    糸魚川澄:「……彼、ですよね。探しに、いきたいですか?」
    鷲尾倫太朗:「……彼がそうだって決まったわけじゃない、と思う、けど……何か知ってるかもしれないし、話は聞きたい、かな。スミちゃんはどう思う?」
    糸魚川澄:「そうですね。わたしはまだ倫ちゃんみたいになんとかしなきゃ!って思えてないかも。でも、いいですよ。倫ちゃんのしたいこと、応援したいって思います」
    糸魚川澄:「お兄ちゃんも、きっとそうしたと思うから」
    鷲尾倫太朗:「……ありがとう」

    KP:・フリーマーケット

    老人:「そこのあんたら、村のもんじゃないな。君らくらいの子が集まっとるとは、これまた珍しい」

    KP:話しかけてきた老人は、目に関する医学書やユニバーサルデザインの解説書など、目に関わる本を置いている。

    鷲尾倫太朗:「はい、このイベントのボランティアで。……目に関する本がたくさんあるんですね」
    老人:「ああ。この村には、目についてかなりのいわくがある。私も、目に関しては色々と思い入れがあるからな……収集癖も相まって、この本の量だ。連れ合いに邪魔だと言われて、売る羽目になったよ」
    老人:「目童町には古くからの言い伝えがあるが、でたらめも多くてな。私の孫は、メデューサがどうのと言うが……そんなもんはおらん」
    鷲尾倫太朗:「……いわく、というと……?」
    老人:「8つになる前の子ども2人の眼球をえぐり出し、4つの目玉それぞれを町の四方に祀る。そうすることで、悪霊や物の怪といった類のものが入ってこないよう、監視させる」
    老人:「ひとりの目……『瞳』を、ふたつに分けて祀る……目童村の名の由来はここにあろうよ」

    糸魚川澄:CCB<=85【目星】(1D100<=85)>83>成功
    鷲尾倫太朗:CCB<=60【目星】(1D100<=60)>1>決定的成功/スペシャル

    KP:ふと手に取った本に、開き癖のついたページがあることに気付く。

    「【色盲】
    色覚異常とは一般に赤緑色覚異常といわれますが、緑色や赤色を識別することができない病気で、遺伝による先天色覚異常と視覚系の障害によって生じた眼疾患に伴う後天色覚異常があります。
    灰色と赤の区別がしにくいものを第1色覚異常、灰色と緑の区別がしにくいものを第2色覚異常といい、この他青と黄を混同する青黄異常の第3色覚異常がありますが、非常にまれです。
    すなわち、『オレンジと黄緑』『赤と紫と黒』などが同じような色に見えてしまうのです。極端に濃い色、薄い色は判別がつきづらいため、ユニバーサルデザインの構成にあたっては注意が必要です。」

    老人:「……この村には、色盲の者が多くてな。わしは軽いものじゃが……遺伝の問題、なのだろうな。孫に行かなくて良かったよ。もし遺伝していたら、生贄に────」

    KP:ここで老人は、倫太朗が背負っているのが公太であることに気が付く。

    老人:「……話しすぎたな。耄碌した年寄りの妄言だと思って、忘れることだ」
    糸魚川澄:「……公太くん、おねえさんとほかのお店見てこよっか」
    少年:「……うん、いいよ」
    糸魚川澄:「ありがとう、公太くん。……倫ちゃん」
    糸魚川澄:「おねがいしますね。待ってますから」
    鷲尾倫太朗:「……ええ」

    鷲尾倫太朗:「……おじいさんも、色盲、なんですか。……生贄、って……やっぱり、本当に、あることなんですか?」
    老人:「……生活に支障がない程度のな。生贄は……この時代になっても、確かにある。少なくとも、5年前にはあった」
    鷲尾倫太朗:「……5年前……」
    老人:「使い物にならない目、そう言って5年前に目玉を奪われた兄妹がいた。……もっとも、他の村人はめったに知らないか、知っていても口には出したがらないが」
    鷲尾倫太朗:「……公太くんが、言っていました。人喰い鬼は本当にいるんだ、人喰い鬼に目を取られたきょうだいに会ったことがあるって」
    老人:「……まあ、同じほどの歳になるだろうからな。面識があっても無理はない
    鷲尾倫太朗:「……っ、その子たち、どうなったんですか。今、どうしているんですか?」
    老人:「2、3年前に死んだと聞いた。兄妹一緒に、川に落ちて」
    鷲尾倫太朗:「……そんな……」
    老人:「……皆、家族や職を守るために、権力にひれ伏すしかないのだよ。特にこんな小さな村では、絶対王政がまかり通ってしまうんだ。……なんとも情けない話だが」
    鷲尾倫太朗:「権力って……?村長さん、ですか?」
    老人:「そう、だな。あそこは代々、化け物などの存在を強く信じているからな。その狂信を止めようとした者は、次々に職を追われていったよ」
    鷲尾倫太朗:「……っ、でも、……部外者のアタシが言うのは烏滸がましいかもしれないですけど。……そんなことが、許されていいの……?」
    老人:「……きっと、村長一族のこの事情を知っている者は、誰もがそう思っている。だがその数も少ないうえ、自他を守るために黙っているというのが現状だ」
    老人:「もし許せないと行動する者がいるとすれば……もう失うものすら失った人間のみ、なのだろうな」
    鷲尾倫太朗:「……、……島田類さんのことは、何かご存じですか?」
    老人:「……島田……すまないが、人の名前までは、よく知らなくてな。今言ったこれも、人づてに聞いたものを集約した、憶測に過ぎないからな」
    鷲尾倫太朗:「……そう、ですか。……ああ、そうだ、おじいさんのお孫さんも、このお祭りには参加されてるんですか?」
    老人:「ああ。私と同様に、本を売っている。今でこそ随分派手な子になってしまったが……孫は孫だ。君たちにこの話をしているのも村外の者だからだ。誰が話したかすぐに辿れてしまう以上、村人には話せない。孫の将来を、自分の正義感のみで潰すわけにもいかんからな……」
    鷲尾倫太朗:「……ええ。……話してくださって、ありがとうございます」

    鷲尾倫太朗:「……スミちゃん、公太くん!」
    糸魚川澄:「倫ちゃん、おかえりなさい」
    鷲尾倫太朗:「ありがとう、スミちゃん。……公太くんの具合、どうかしら?」
    糸魚川澄:「うーん、あいかわらず、かな。でも正直わたしにはくわしいことはさっぱり」
    鷲尾倫太朗:「そう……。公太くん、救護テントに連れて行きましょうか。そこでゆっくり休んだ方がいいかも。アタシたちもこれから店番になっちゃうものね」
    糸魚川澄:「そうですね……。東さんにおはなしできたらよかったんだけど……、ひとまず、公太くんをお願いしたらお店の方行ってみましょう」

    (公太を救護テントに置いていく)

    KP:【15時前の出店番】

    青年:「やあ。こんにちは。東さんに少し用があるんだけど……彼は今何をしているのかな?連絡がつかなくてね」
    思路李氏斗:「今日は東くんに用事がある人多いな〜!なんの用事?なんかあるんなら伝えるけど」
    青年:「そうか……じゃあ、見掛けたら連絡するよう言っておいてくれ。僕は島田。類って言った方が伝わるかも」
    青年:「ちょっと色々あってね、消毒液を配布するように頼まれてるんだ。ただ、急で数が足りなさそうだから……ここのお店に要るかどうか、聞きたかったんだ」
    神慢勅独人:「消毒液?……私達で判断できそうなら事情を聞くが」
    青年:「僕も詳しくは知らされてないんだけど……食中毒が出てるかもしれないって。それで急遽、強めのものを用意しようって話になってるんだ」
    思路李氏斗:「しょくちゅうどくぅ…?!さっき体調が悪そうな子達はそれか……?っていうかそんなんもん中止にするべきやろっ!」
    神慢勅独人:「ここでは食品は扱っていないから急を要するなら遠慮するが。思路の言うことは最もだ。主催者は何をしている?」
    青年:「……僕もそう思うよ。でも、上の者には逆らえなくてね……特に僕は役所の人間だから。消毒して、祭りは何事もなかったように続けろって話だよ」
    思路李氏斗:「はぁ……?けったくそわるいなぁ……」

    思路李氏斗:CCB<=70【聞き耳】(1D100<=70)>34>成功
    神慢勅独人:CCB<=55【聞き耳】(1D100<=55)>17>成功

    KP:一瞬、島田からつんと鼻につくような匂いがする。

    思路李氏斗:「ん……?あんた消毒液浴びてきたん?なんか、変な匂いするけど」
    青年:「浴び……てはないけど、多分消毒液のにおいじゃないかな。塩素系の殺菌剤ってにおい結構残っちゃうものだよね……」

    神慢勅独人:CCB<=60【アイデア】(1D100<=60)>53>成功
    思路李氏斗:CCB<=70【アイデア】(1D100<=70)>86>失敗

    [秘匿(たま)]KP:確かに塩素のにおいだろうと思う。
    [秘匿(たま)]たま:勇作からした匂いと同じですか?
    [秘匿(たま)]KP:違うようです。

    神慢勅独人:「惣太郎には一応伝えておく。もし必要になったら惣太郎に取りに行かせるが、とりあえず今はこの店にはいらない、でいいな?」
    青年:「うん。それでいいかな、頼むよ」
    思路李氏斗:「っていうか、アンタさんも東くんのこう……はい?なん?……もしかして、さっきマブダチになった勇作くんの知り合いか」
    青年:「ああ。直接の後輩ではないけれど……勇作は僕の親友で、あいつの大学時代の先輩が、東さん。彼にはいろいろ世話になってるよ」
    思路李氏斗:「え?アンタさんも取り合ってんの……?」
    青年:「……何をだい?」
    思路李氏斗:「キャバ嬢を」
    青年:「……あいつにキャバクラ趣味なんてあったかな」
    思路李氏斗:「えぇ……??行きそうやのに……?」
    青年:「ははは。勇作はああ見えて、そこそこ真面目なやつだったからな。そもそもこんな辺鄙な村に、キャバクラなんてないよ」
    思路李氏斗:「キャバクラがない……村……ひぇ……ってか、じゃあ他に一体何の勝負してんの…?」
    青年:「勝負?何のことだい?」
    神慢勅独人:「……。勇作とやらから惣太郎に言伝を預かったんだ。ずいぶん……そうだな、好戦的、な内容だったからな。この馬鹿の好奇心を煽っているのだろう」
    青年:「好戦的?売り上げでも競ってたのかな?」
    神慢勅独人:「いいや。そんなくだらないことでは……何の心当たりもないのか?」
    思路李氏斗:「(バカって言った……!)」
    青年:「東さんと勇作が、ってことだよね?……特に思い当たる節はないかな……」

    KP:sCCB<=41【独人人類学】(1D100<=41)>46>失敗
    KP:sCCB<=10【思路心理学】(1D100<=10)>27>失敗

    [秘匿(たま)]KP:挙動をよく観察するが、特に何もわからなかった。
    [秘匿(かっこ)]KP:挙動をよく観察するが、特に何もわからなかった。

    思路李氏斗:「ふーん、そおかぁ。みんなここの村出身やから仲ええん?」
    青年:「東さんは違うけど……勇作と僕はそうだよ。子どもの頃からの仲さ」
    思路李氏斗:「へー、アッそうや、ギャルからオカルト系の本を買わされ……買ったんやけど〜。なんかこの村に目の祠?みたいなんがあるんよな?この村出身なら知ってる?」
    青年:「……」
    青年:「……どうして、そんなことを聞くんだい?」
    神慢勅独人:「執拗に熱弁されたからな……この村の伝承にかかわる物だと聞いたが」
    青年:「……村の東西南北に、1つづつあるよ。村の一番端を回っていけば見つかると思うけど……」
    青年:「…………君たちはそれを聞いて、どうするつもりなのかな
    思路李氏斗:「いや、どうするって……なんかした方がええの?」
    青年:「……いや。何も」
    青年:「放っておいて、やってくれ」
    思路李氏斗:「…なんか、まるで祠が人みたいな言い方するんやな」
    青年:「……まあ、祀るものがあってこその祠だからね。敬う気持ちがあって当然さ」
    神慢勅独人:「何を祀っているんだ?」
    青年:「……僕の、大切だった人のもの……かな」
    青年:「でも、いいんだ。僕は、今日でもう…………」
    青年:「……話し過ぎたね。じゃあ、東さんによろしく」

    KP:15時になり、スミと倫太朗が自分たちの屋台に戻ってくる。
    全員集合したと思ったのも束の間、探索者たちはそこに寿の姿がないことに気が付くだろう。

    神慢勅独人:「寿は遅刻か?連絡しろスミ、叱っておけ」
    糸魚川澄:「連絡、してみるね」

    KP:スミが電話を掛けるも、寿は出ない。

    糸魚川澄:「……、だめそう、かな」

    KP:するとここで、独人の携帯が鳴る。

    東惣太郎:「もしもし?ねえ、寿ってそこにいる?今屋台だよね?」
    神慢勅独人:「惣太郎?今私たちも寿を探しているところだ。定刻通りに来ないのだが?」
    東惣太郎:「……そっ、か。やっぱり……」
    東惣太郎:「ごめん、ありがとう。また後で行くよ」

    KP:それだけ言うと、電話はすぐ切れてしまった。

    神慢勅独人:「あ!おい、待て!」

    神慢勅独人:CCB<=60【アイデア】(1D100<=60)>49>成功

    [秘匿(たま)]KP:東の声は微かに震えていたように思える。

    神慢勅独人:「なんなんだアイツは!」電話をかけなおす

    KP:どれだけ独人が電話を掛け直しても、東は出ない。

    神慢勅独人:「クソッ……おい、私は惣太郎を探しに行ってやることにする。急ぐが何かあるか」
    思路李氏斗:「どしたん?」
    神慢勅独人:「寿が来ない事情を知っているようだった。……それに知らせなければならないこともあるだろう。火急だ」
    思路李氏斗:「待て待て待てい!ちょっと伝言のことたから色々報告しなあかんこともあるやろ。後で一緒に探したるから、まずは落ち着け」(独人の手首を掴んで止める
    神慢勅独人:「お前が伝えればいいだろう、私は急ぐ」
    思路李氏斗:「知らん土地で1人になるもんちゃうやろ。それに、りんちゃんたちからの話を聞いてからでも遅くない。人探しにおいて情報なんかいくらあっても困るもんちゃう」(手は掴んだまま、じっと目を見て真剣に言う
    神慢勅独人:「……ッ、チッ。重要なものしか聞かんぞ」
    思路李氏斗:「ボクらの出店に、東くんの後輩の勇作くんと島田くんっていう人が東くん探しにきたんよね、島田くんは食中毒の話して消毒液いるか聞きにきてくれたんやけど…」
    思路李氏斗:「なんか、今思えば様子もおかしかったし。それに食中毒が起こったのに中止の対応もせんやなんて…」
    思路李氏斗:「そっちは?……なんかおかしいことない?」
    鷲尾倫太朗:「食中毒、……もしかしたら、レモネードの屋台でメタノールが混入したかもしれないの。嘔吐や頭痛、失明の可能性のもあるものよ。島田さんが、何か知ってるかもしれない」
    鷲尾倫太朗:「それに……例の噂の、人喰い鬼はいなかった。この村の古いしきたりで、色盲の子どもの目玉を奪って、祀っている。……人間、が、していること、なの。……アタシたちに何ができるかわからないけど、……とにかく、二人とも、気を付けて。特に、村長さんには」
    思路李氏斗:「それどこ情報?」
    鷲尾倫太朗:「フリーマーケットで、目に関する本を売っていた、村のおじいさんに聞いた。……あと、村長さんの息子さんの公太くんって子に会ったわ。その子もメタノールを摂取してしまっていたみたいだから、救護テントに連れていったの。惣ちゃんが見つかってからでもいいんだけど、もし行けそうだったら様子を見に行ってあげて」
    神慢勅独人:「人食い鬼が”いない”だと……?」
    思路李氏斗:「一番怖いのは人間……ってか」
    思路李氏斗:「どこもかしこもきな臭い村やなぁ……こりゃ本気出してさっさと敬一くんと東くん回収しないと、やな」
    神慢勅独人:「メタノールというのは塩素系の薬品か?消毒剤の一種ではないのか」
    鷲尾倫太朗:「消毒剤ではないわね……天然ガスや石炭ガスからできているもので、アルコールではあるけれど、飲むことはできないわ」
    神慢勅独人:「……そう、か」
    神慢勅独人:「……変な匂いのする村人はいなかったか?」
    鷲尾倫太朗:「……変なにおい?……いえ?会ってないと思うけど」
    神慢勅独人:「……。ならいいが、今後出会うなら近寄るな」
    思路李氏斗:「兎に角、変な匂いがするやつや食べ物には要注意、やな」
    神慢勅独人:「私からも数点まとめて話す」
    神慢勅独人:「勇作……アロハシャツの男で、惣太郎の後輩らしいが。奴は……惣太郎に好意的ではない、らしい。”今年こそ、全部奪い返してやる”と伝えておけと言われた。……私が妙な臭いを感じたのも奴だ」
    神慢勅独人:「それから島田類についてだが。……メタノールの混入について真意はわからない。……だが、その目を祀っている祠に関わるなと言っていた。……大切だった人のものが祀られているから放っておいてくれと。……倫の言うことが正しいなら、……そういうことだろう」
    神慢勅独人:「私が急ぐのは惣太郎が何かを知っていると思うし、惣太郎が……危ないかもしれないと思うからだ。わかるな?」
    神慢勅独人:「……今日で、何かが起きるかもしれない。……巻き込まれるのはごめんだ」
    思路李氏斗:「ほな、この細長枝……じゃなかった、ちきくんだけやったら不安やろうから思路さんも一緒にいったるわ!りんちゃんとスミちゃんはここですれ違いにならんように店番しながら待っとって!」
    糸魚川澄:「……まって、ちきくん、……ほんとうに、いくの」
    神慢勅独人:「聞いただろう。コレを連れて行ってやる。……惣太郎は私の友人だ。私も、お前の友人なのは、わかっている」
    思路李氏斗:「スミちゃんこの小枝のことも2人のこともはボクに任せといて!ちゃーんと連れて帰ってきたるからな!」
    糸魚川澄:「そんなの、わからないじゃない……!」
    糸魚川澄:「わたし、だって、寿くんのことも、東さんのこともたいせつ、だよ。でも……、あぶない、よ。ちきくん」
    神慢勅独人:「……スミ。私は、お前と惣太郎や寿を天秤にかけたいわけじゃ、ない」
    糸魚川澄:「……うん、ごめん。ひどいこと、言っちゃったね。……ここで、まってるから」
    神慢勅独人:「……っ、それは違うだろう、私が……。」
    神慢勅独人:「……フン。いい。お前の言葉くらい、受け取ってやる」

    KP:・ステージ
    「Mr.ナリック」のマジックショーが披露されている。先ほどより人が多くなってきたようだ。

    KP:関係者テントの前にはスタッフらしき人がいる。

    神慢勅独人:「おい、東惣太郎と寿敬一を探している。先ほどまでここでステージをしていただろう。その後どこに行ったか分かるか?」
    思路李氏斗:「すみませーーん……この人いつもこうなんスわ〜悪気はないんです〜〜。多分。」
    スタッフ:「ああ、東さんとあのイケメンの坊やか。普通にステージで公演して、その後どこ行ったかはよく知らんが……さっきも似たようなことを聞かれたよ」
    神慢勅独人:「なんだと?誰にだ」
    スタッフ:「パーカーにお面を被った変な男だよ」
    神慢勅独人:「変な男だとぉ?なぜ探していたか聞いたのだろうな」
    スタッフ:「さあ?ただ探してる、どこにいるか知りたい、とだけ……ああ、パーカーの下には白いワイシャツを着ていたな」
    神慢勅独人:「ワイシャツ……?パーカーの色は。身長はどれくらいだった?」
    スタッフ:「ひょろっと背の高い……ああ、あんたよりほんの少し小さいくらいかな。パーカーは赤色だったよ」
    神慢勅独人:「……そうか。惣太郎はもうこのステージを手伝う予定はこの後ないのか?」
    スタッフ:「ステージではないと思うな。出店くらいじゃないか?」
    神慢勅独人:「……。わかった。もし惣太郎か寿を見かけたら一刻も早く出店に向かうよう伝えてくれ」
    スタッフ:「ああ、いいぞ」

    KP:独人と思路が村の端に沿って歩を進めていくと、小さな祠を見つける。
    古びた錠が下げてあり。叩けば壊せる程度のものであるとわかるだろう。

    思路李氏斗:CCB<=70【聞き耳】(1D100<=70)>42>成功
    神慢勅独人:CCB<=55【聞き耳】(1D100<=55)>53>成功

    KP:特ににおいは感じられない。

    神慢勅独人:CCB<=55【幸運】(1D100<=55)>73>失敗
    思路李氏斗:CCB<=75【幸運】(1D100<=75)>88>失敗
    思路李氏斗:CCB<=(15*5)【STR】(1D100<=75)>47>成功

    神慢勅独人:「は!?何をしているんだ!」
    思路李氏斗:「邪魔すんで〜」
    神慢勅独人:「邪魔すんでではない!!」

    KP:思路は錠前を持ち、その手に力を込める。ばき、と鈍い音が響くと同時に、壊れた錠前が地面にことりと落ちる。

    思路李氏斗:「あーじゃあ、邪魔したで〜かなぁ」

    KP:開けると、瓶が一つ置いてある。
    瓶の中には、ホルマリン漬けになったひとつの目玉が漂っていた。
    やや濁った白に走る細い血管。瞳には幾重にもかかった茶色の層。レプリカなどではない。明らかに人間の目玉だ。SANc0/1d2。

    神慢勅独人:CCB<=55【SANチェック】(1D100<=55)>5>決定的成功/スペシャル
    思路李氏斗:CCB<=79【SANチェック】(1D100<=79)>52>成功
    神慢勅独人:CCB<=80【目星】(1D100<=80)>10>スペシャル
    思路李氏斗:CCB<=85【目星】(1D100<=85)>1>決定的成功/スペシャル

    KP:黄ばんだラベルが貼ってあることに気付く。ラベルをよく見ると、今から5年ほど前の日付が書かれていることがかろうじてわかる。

    [秘匿(かっこ)]KP:目玉はやや小さいように感じられる。幼い子どものものだろうか?

    思路李氏斗:「チッ……マジもんやん……しかも、この大きさ…」
    神慢勅独人:「……動物のものではない、と?」
    思路李氏斗:「いや……、はぁ……これ……大人の、ではないな……」
    神慢勅独人:「……!、そう、か……」

    思路李氏斗:CCB<=85【目星】(1D100<=85)>96>致命的失敗
    神慢勅独人:CCB<=80【目星】(1D100<=80)>26>成功

    KP:schoice[スミ,倫太朗](choice[スミ,倫太朗])>倫太朗

    KP:コルクガンを子どもに手渡した倫太朗は、頭上から響いた「ギィギィ」という音に顔を上げるだろう。
    途端、頭上のパイプを繋いでいたボルトが弾き出されるように地面に落ちる。あ、と声を上げた頃には、テントの前部を支えていたはずのパイプが外れていた。パイプは今しがたコルクガンを渡した少年の頭上に落ちていくことだろう。

    鷲尾倫太朗:CCB<=65【幸運】(1D100<=65)>12>スペシャル

    KP:倫太朗は慌てて身を乗り出し、落ちてくるパイプをしっかりと掴み取ることができた。もう片腕は、子どもの頭部を庇う形で覆い込んでいる。少年はきょとんとした顔で、倫太朗の焦った表情を覗き込んでいた。

    鷲尾倫太朗:「あ、危なかった~……」
    糸魚川澄:「倫ちゃんだいじょうぶ!?」
    鷲尾倫太朗:「なんとか、大丈夫……でも、なんでパイプが……?」

    鷲尾倫太朗:CCB<=60【目星】(1D100<=60)>74>失敗
    糸魚川澄:CCB<=85【目星】(1D100<=85)>63>成功

    [秘匿(おしまい)]KP:ボルトやパイプの接続部分が破損している様子はない。ボルトが緩んでいたのだろうか?

    糸魚川澄:「ボルトがゆるんでたみたい……?ほんとにあぶなかったですね……」
    鷲尾倫太朗:「えっ……!?」

    KP:他の部分はしっかりと留まっているようだ。

    鷲尾倫太朗:「ここだけ……?なんで……?」
    糸魚川澄:「とりあえず、なおしておきましょうか。そっちおねがいします」
    鷲尾倫太朗:「ええ、そうね」

    KP:あなたたちが話し込んでいると、東が小走りでテントに戻ってくる。彼は息を切らせ、ひどく焦ったような表情を浮かべていることがわかる。

    東惣太郎:「……いない」
    糸魚川澄:「……東さん、寿くん、ですか?」
    東惣太郎:「うん……ずっと、連絡がつかないんだ。伝えなきゃいけないことが……いや、無事ならすぐに合流したいんだけど……」

    KP:東は真っ青な顔でスマホを握りしめて、何やらぶつぶつと呟いている。

    鷲尾倫太朗:CCB<=65【聞き耳】(1D100<=65)>66>失敗
    糸魚川澄:CCB<=75【聞き耳】(1D100<=75)>47>成功

    [秘匿(おしまい)]KP:「まさかもう……いや、あの子に限って……くそ、勇作、なんで……」
    [秘匿(ひらり)]KP:人々の声に紛れて、東の口から勇作、という名前が聞こえる。

    鷲尾倫太朗:「……?」
    糸魚川澄:「なにが、起きてるんですか。わたしたち、わからないことだらけなんです。……東さん」
    東惣太郎:「えっ、と……」
    東惣太郎:「……僕もほんとは口止めされてるから、あんまりよそで言わないでほしいんだけど……」
    東惣太郎:「……後輩が……勇作が、死んだんだ……」
    東惣太郎:「着信があって、様子が変だったから……駆けつけた時には、もう……」
    糸魚川澄:「……」
    鷲尾倫太朗:「えっ……!?」
    東惣太郎:「……なんか、お面の人が聞いて回ってるんだって。着ぐるみを着てた人はどこかって。僕、勇作、あと、寿……」
    東惣太郎:「それで、勇作が死んで、寿も連絡つかなくて……寿はすぐ返事返してくれるはずなんだ、こういう時は、いつも。あれで結構、マメな子だから……だから、もしかしたら……」
    東惣太郎:「……あんな、あんな惨い殺され方、殺し方。まともな人があんなことするわけがない」
    東惣太郎:「化け物の、所業だよ」
    鷲尾倫太朗:「……っ」

    KP:口に出すうちに、凄惨な光景が思い出されたのだろうか。慕っている青年が「惨い殺され方」をしている情景を、未来に見たのだろうか。東はその場にしゃがみ込み、髪をぐしゃぐしゃと掻き乱し始めた。

    東惣太郎:「……こと、ぶき……頼む、君があんな……そうなったら、おれは、…………」
    鷲尾倫太朗:「……惣ちゃん、落ち着いて……?」

    鷲尾倫太朗:CCB<=1【精神分析】(1D100<=1)>55>失敗

    鷲尾倫太朗:「……勇作さんのことは、残念だったけど……、敬一くんがそうってまだ決まったわけじゃないでしょう?アタシたちも一緒に探すわ。落ち着いて、話を聞かせて?」

    鷲尾倫太朗:CCB<=75【信用】(1D100<=75)>3>決定的成功/スペシャル

    東惣太郎:「……ごめ、ん」

    KP:倫太朗の言葉に安心感を得たのか、東はゆっくりと息を整える。落ち着きを少し取り戻した彼は、数分ののち立ち上がって話し始める。

    東惣太郎:「……取り乱して、ごめん、うずくまってる場合じゃない……よね」
    神慢勅独人:「惣太郎!!」
    東惣太郎:「あ、独人くん」
    思路李氏斗:「えっ…?!東くん……?!散々探してここかーい!」
    神慢勅独人:「どこをほっつき歩いていたんだ!!この馬鹿!」
    東惣太郎:「……ごめんね。……君たちにも、伝えておきたいんだけど……」

    KP:東は先ほど倫太朗とスミに話した内容を、独人と思路に伝える。

    神慢勅独人:「殺された……?あの男が?……」
    思路李氏斗:「マブーーーー!」
    東惣太郎:「……事故って感じじゃなかったんだ、どう見ても」
    神慢勅独人:「……見たのか?実際に」
    東惣太郎:「……うん。……その、河原で。頭がえぐれるみたいな形になってて、……あと、目、が」
    神慢勅独人:「……怖いか?私は構わない」
    東惣太郎:「……なくなってたんだ。目が……えぐり、取られてた」
    神慢勅独人:「……。そうか。よく話した」
    神慢勅独人:「後輩だと言ったが。実際どういう関係値だったんだ。お前と勇作という男は」
    東惣太郎:「大学時代のサークルの後輩だよ……卒業してからもたまに交流してて。仲は結構良かったよ。何年か前、このフェスタに出ないかって声かけてくれたのもあの子で……なのに、なんで……」
    鷲尾倫太朗:「この村で出るっていう、人喰い鬼の噂……惣ちゃんは、何か詳しく知ってる?」
    東惣太郎:「……さっきも言ったけど、詳しくは知らないんだ。でも……」
    東惣太郎:「人を殺して、目を奪って、食べて……正気の人間がこんなこと……なんだか、本当に化け物がいるのかも、なんて思っちゃって……情けないけど、怖い、ですね」
    思路李氏斗:「そこまでぐちゃぐちゃで良くわかったな…勇作くんやって…」
    東惣太郎:「目がなくて、頭怪我してる他は特になかったから、すぐわかりました。……この時期にアロハなんて着てる子、勇作くらいしかいませんしね」
    思路李氏斗:「そうかぁ……」
    鷲尾倫太朗:「……村のおじいさんから聞いた話だけど。……人喰い鬼の噂話。この村の古いしきたりで、色盲の子どもの目を奪って祀るっていうものがあったらしいの。何か……関係があるんじゃないかしら」
    東惣太郎:「目を祀る……?聞いたことはあるけど……僕、フェスタ開催でしか村に関わってないから、そのあたりは、あまり」
    神慢勅独人:「祭りはさすがに中断されるんだろうな?」
    東惣太郎:「交番が近くにあったから、駐在さんに知らせたらすぐ駆けつけてくれた。……ただ、混乱は避けたいから内密にって。だから、多分……フィナーレまでやるつもり、なんだと思う」
    東惣太郎:「……でも本当に、大丈夫なのかな?勇作のことも、ビニールシートに包んで、どこかに連れて行っちゃった。こういうのって普通、動かさずに調べるものじゃないのかな……」
    神慢勅独人:「フィナーレまで続けるだと!?正気か?なぜ誰も反対しないんだ」
    東惣太郎:「わかんない……前々からちょっとおかしいなとは思ってたけど、さすがに、ここまでなんて……」
    糸魚川澄:「……寿くんとは、いつまでいっしょだったんですか?」
    東惣太郎:「着ぐるみショー終わった後だよ。着替えたあと、僕は挨拶回り行きたかったから。別れる時、寿には15時までに出店に戻っておくように言ったんだけど……」
    東惣太郎:「……あ、着ぐるみといえば……」
    東惣太郎:「……実は、ちょっと心当たりがあって。お面の人が、更衣室の隣に置いてたスプリンクラー用のタンク交換しててね。ポンプのねじ、緩んでたから絞めようとしたら、いつの間にかそのお面の人が後ろに立ってて。慌てて更衣室戻ったんだ」
    東惣太郎:「そのとき僕、着ぐるみ着てたんだ。ほら、マスコットが機材いじってたらさすがに変でしょ?その時には更衣室に寿と勇作もいたよ」
    鷲尾倫太朗:「3人?アタシたちがお昼過ぎに見たステージは着ぐるみは2体しかいなかったわよね」
    東惣太郎:「ああ、着ぐるみショーは2部制になってて。僕と寿が第1部で撮影会したんです。僕たちと勇作が入れ違いで、着ぐるみのダンスショーって感じで」
    東惣太郎:「とは言っても、勇作けっこうアクロバティックに踊るから……出てたのは10分くらいじゃないかな?」
    東惣太郎:「見てなかったかなあ、すごい踊るピンクのクマ。入れ替わりのタイミングでは3人とも着ぐるみ着てたから、またステージ引きずり出されそうで大変でしたよ」
    糸魚川澄:「わたしたちが見たときは……藤色が東さん、灰色が寿くん……でしたよね。きっと。勇作さん、その後ショーに出なきゃって行っちゃって……」
    思路李氏斗:「その前に、ボクらの屋台きたで。勇作くん」
    思路李氏斗:「ほんで、えらい変なこと伝言されたんやった!」
    思路李氏斗:「んー、……確か“今年こそ、全部うばいかえしてやる”って…東くんに伝えてくれって言われたんよ…」
    東惣太郎:「ああ、それ。さっき言われましたよ、直接」
    思路李氏斗:「ちょくせつぅ?!!えっなんのことなん??」
    東惣太郎:「去年、フェスタの打ち上げで麻雀しまして。勇作がボロ負け、僕がボロ勝ちしたから……飲みの会計、全部払わせたんですよねえ。今年は東先輩に奢らせる!って息巻いてただけです」
    思路李氏斗:「なーーんや、、麻雀かぁい……」
    神慢勅独人:「……話を戻すが。お面の人物というのはスタッフだったのか?スプリンクラーを整備していたのだろう。パーカーの色は?背丈は?」
    東惣太郎:「スタッフ……だと思う。関係者カード……僕も持ってるけど……これ首から下げてたよ。パーカーは赤で、背は……180cmないくらいだったかな」
    鷲尾倫太朗:「……亡くなる前に、勇作さんから着信があった時、様子がおかしかったって言ってたけど……、どういう様子だったの?何か言ってた?」
    東惣太郎:「勇作の呻き声と、川の流れる音が聞こえて……きっと川で何かあったんだって、川沿いを探してたんです。それで見つけて」
    神慢勅独人:「亡くなった体から異臭はしていたか?」
    東惣太郎:「異臭?そんなの……血の匂い、としか」
    神慢勅独人:「……血の匂い、か。……。」
    神慢勅独人:「私が奴に最後に会ったときは独特な臭いがしていた。……血の匂いに負ける、程度だった、か?気づいたか、思路」
    思路李氏斗:「アッえ……??勇作くん……?37歳ショックが……凄くて……なんも気づかんかったけど…」
    神慢勅独人:「……お前に聞いた私が馬鹿だったのか?ネジを触った時に臭っただろう。島田の塩素の匂いとも違うツンとした匂いが」
    東惣太郎:「……」
    東惣太郎:「…………あの子…………」
    東惣太郎:「いや、勇作ね、朝から飲んでたんだよ。朝7時から出来上がってて……顔に出ないタイプだから、まさか酔ってるとは思わないんだろうけど……多分それ、お酒の匂いだよ」
    神慢勅独人:「はあ?酒?」
    東惣太郎:「度数強いチューハイなんか持ってきてて……フェスタだからってはしゃいでたんだろうね」
    鷲尾倫太朗:「……アルコール、ね……そうだ、惣ちゃんに報告しなきゃいけないことがあって……、島田さんのレモネードの屋台の冷蔵庫で、メタノールを見つけて……」
    東惣太郎:「メタノール?」
    鷲尾倫太朗:「アルコールだけれど、飲むと人体には毒があるものよ。頭痛や嘔吐、失明することもあるわ」
    鷲尾倫太朗:「飲食の屋台の冷蔵庫から出てくるようなものじゃないわね……」
    東惣太郎:「えっ?まさか、島田くんが……?何かの間違いですよ」
    東惣太郎:「だってあの人、あんなに穏やかで優しいんですよ。子どももいるっていつかに聞いたし……まさか子ども向けのイベントで混入なんて、するはずがない」
    思路李氏斗:「……大切な人……って子どものことか……」
    神慢勅独人:「……」
    鷲尾倫太朗:「……子ども?」
    東惣太郎:「本人からはあんまり話は聞けてないんだけど……いるって聞いたよ、2人」
    思路李氏斗:「……島田くん、大切だった人のものが祀ってあるって言ってたな……あ、……」
    鷲尾倫太朗:「……島田さんが、そう言ったの?」
    思路李氏斗:「うん……」
    鷲尾倫太朗:「……ごめんなさい、アタシ、みんなに話してなかったことがあるの。……ここの村で、子どもが目を奪われて祀られているって話が本当だったってことは、話したわよね」
    鷲尾倫太朗:「一番最近あったのは、5年前。二人きょうだいだったそうよ。その子たちは、2,3年前に、川で溺れて亡くなってしまったそうなの。村の祠には、その子たちの目が、祀られてる、んだと、思う、……」
    東惣太郎:「え、…………」
    東惣太郎:「……勇作は、島田くんの子どものこと、何も……僕に気を遣ってくれてると思ってて……その話がほんとだったとしたら……」
    東惣太郎:「……」

    KP:と、東の携帯からひと際大きな着信音が鳴る。東は慌てて画面を見ると、送られてきた内容を口にする。

    東惣太郎:「『おめんのやつ気をつけて』『かくれるので』『スマホ電源きります』……」
    東惣太郎:「……こうしちゃいられないな。早く、早く寿を見つけないと……!」

    KP:そう言って東はひとりで勝手に走り去ってしまうだろう。

    神慢勅独人:「はあ!?おい!惣太郎!!一人で勝手にどこへ……!……ックソ!」

    神慢勅独人:「おい、さっきこのあたりでスタッフのカードをさげたパーカーの男を見なかったか?」
    村人:「うん?ピンクのパーカーのやつか?さっきすごい勢いで走っていったな……」

    KP:その人は、ステージの方を指差して言った。

    鷲尾倫太朗:「すみません、東さんこっちの方に走ってきませんでしたか?」
    スタッフ:「東さん?……ああ、それなら少し前にそこで、人と話してたな」
    糸魚川澄:「どのひとかとかわかりますか?」
    スタッフ:「どの人?……今はいないが……お面付けたやつだったよ。二人であっちの方に向かっていったぜ」

    KP:そう言って、スタッフは川の方を指差す。

    KP:sCCB<=60隠れる(寿)(1D100<=60)>9>スペシャル

    鷲尾倫太朗:CCB<=65【聞き耳】(1D100<=65)>7>スペシャル
    糸魚川澄:CCB<=75【聞き耳】(1D100<=75)>64>成功
    神慢勅独人:CCB<=55【聞き耳】(1D100<=55)>67>失敗
    思路李氏斗:CCB<=70【聞き耳】(1D100<=70)>1>決定的成功/スペシャル

    KP:川に向かうため木道を歩いていると、あなたたちは近くの茂みから人の気配を感じる。

    思路李氏斗:「誰や!!」

    KP:人の気配がする茂みを、思路は恐る恐る掻き分ける。茂みの中にうずくまっていたのは……見知った茶髪の青年であった。

    寿敬一:「……!!く、来るなっ!!」

    KP:人に見つかったことを悟った寿は、どこか怯えた表情で、思路の顔も見ないまま拳を振り上げてくるであろう。

    寿敬一:CCB<=80こぶし(1D100<=80)>77>成功
    寿敬一:1D3+1D4こぶしダメージ(1D3+1D4)>2[2]+1[1]>3
    思路李氏斗:CCB<=80【回避】(1D100<=80)>37>成功

    KP:思路は寿の拳をなんとかかわす。

    思路李氏斗:「っぶねぇなぁ!!!!」

    KP:もう一度拳を握り直した時、思路の顔にようやく気が付いたらしい。寿はしまった、というような顔で身体をこわばらせた。

    思路李氏斗:「……って、敬一くんやん!」
    寿敬一:「あっ……!?うわ、す、すいません!!」
    糸魚川澄:「……っ、寿くん!!!」
    寿敬一:「え、なんでみんな、ここに……?」
    糸魚川澄:「寿くんこそ、いままでどこに……!みんな、心配して……!」
    糸魚川澄:「……よかった、ぶじで、ほんとうに……!ごめんなさい、寿くん……」
    寿敬一:「……ちょっとヤバそうな奴に追いかけ回されてて、パニくって逃げてました。ほんとに、すいません」
    寿敬一:「お面被ったやつが、デカい石……明らかに血がべったりついたの、持ってて。本気で殺されるかと」
    思路李氏斗:「そのお面のやつは…??どこいったん?」
    寿敬一:「さあ、撒くのに必死だったんで……」
    神慢勅独人:「今そのお面の男と惣太郎が一緒にいるかもしれない、こっちに走ってきたはずだ、見かけなかったのか?」
    寿敬一:「え?先生が?……しばらくここで隠れてたんで、見てないす……ただ、誰か通ったような気はしましたね……」
    神慢勅独人:「誰か通った?どっちに行ったかもわからないんだな?」
    寿敬一:「……こっちに行ったような気がします」
    思路李氏斗:「ほないくで!」

    KP:そう言って寿は、川のある方向ではない、比較的新しい木道を指差して言った。

    KP:s1d100(1D100)>85

    糸魚川澄:CCB<=75【聞き耳】(1D100<=75)>65>成功
    神慢勅独人:CCB<=55【聞き耳】(1D100<=55)>77>失敗
    思路李氏斗:CCB<=70【聞き耳】(1D100<=70)>96>致命的失敗
    鷲尾倫太朗:CCB<=65【聞き耳】(1D100<=65)>7>スペシャル

    [秘匿(ひらり)]KP:小川のせせらぎに混じって、遠くで誰かが言い争うような声が聞こえる。

    鷲尾倫太朗:「……誰かが言い争ってるような声がする。……急ぎましょう」

    KP:ややぬかるんだ道を踏みしめながら、あなたたちは草木を掻き分けていく。声の方へ向かうにつれて、言い争うような声は段々と大きく聞こえてくる。否、口論自体が加熱しているのだ。もうすぐで声の元に辿り着く、そう思っていた矢先、はたと声が止んだ。
    KP:一際背の高い草を分けると、急に視界が開ける。釣り人の休憩場所にでも使われていたのだろうか。その周辺のみ草が生えておらず、やや湿った木製のベンチが鎮座している。
    KP:しかしあなたたちの目が捉えたのは、古びたベンチなどではなく。
    KP:血塗れの石を握る島田と、その足元に転がっている般若のお面と、赤いパーカーと、
    KP:頭部から血を流して倒れ伏す東の姿であった。

    青年:「おや。これまた大勢で」
    寿敬一:「………………」
    寿敬一:「……先生?」
    鷲尾倫太朗:「っ、惣ちゃん!?」
    青年:「ねえ」
    青年:「彼のパーカーは何色なのかな。綺麗な赤色で染まっているのかな。僕にはわからないんだよね」
    思路李氏斗:「なっ……にしとんねんお前!!!」
    青年:「なにって、見た通りだろう。それくらい、僕でもわかるよ。使い物にならない僕の目でも」
    思路李氏斗:「ッ……!」
    神慢勅独人:「っ、……まて、思路、今は」
    鷲尾倫太朗:「……どうして、こんなこと……」
    青年:「……君たちにわかるのかい?理不尽に光を奪われた僕の子が、どんなに辛い思いをしたか。この村に生まれただけで、僕の血を継いだだけで、僕の子は選ばれてしまった。それが原因で死んだ。嫁も後を追った」
    鷲尾倫太朗:「……」
    青年:「もう今更、失うものもない。そもそも何が正しいのかさえ、この村じゃ分かりっこない。もう、それでいい。どうせこの世界が色づくことなんて、僕には二度とないんだから!」
    青年:「ハハ……アハハ!さあ、これからだ!待ちに待った祭りの時間だ!!今日は素晴らしい雨が降るぞ!!」
    青年:「僕の、僕の愛する家族よ!あのガキを葬ったら、僕もすぐ、お前たちのところに行ってやる!勇作もあの世でもう一度、喧嘩し直そうじゃないか……!」

    KP:島田はそう叫びながら、村の広場の方向へと駆け出して行った。

    東惣太郎:「……う」

    KP:島田の声によって意識を取り戻したらしい東が、立ち上がろうと身をよじる。が、すぐ地面に倒れ込んでしまった。側頭部を押さえており、その指の間からも血が流れていることがわかる。

    鷲尾倫太朗:「……っ、惣ちゃん、手当、しないと……」

    鷲尾倫太朗:CCB<=80【応急手当】(1D100<=80)>8>スペシャル

    KP:東は倫太朗の手当てを受ける。彼は呼び掛けに反応こそするものの、薄く開かれた目は虚ろである。地面にはかなりの量の血が流れている。殴られたショックと意識が混濁しているのかもしれない。

    神慢勅独人:「ッ惣太郎!おい、倫、惣太郎は大丈夫なのか、目を開けろ惣太郎、聞いているのか!」
    鷲尾倫太朗:「独人ちゃん、今は……、一先ず止血はしたけど、意識が混濁してる。あまり、揺らさないようにしないと……。アタシ、背負っていくわ」
    東惣太郎:「独人、くん……だいじょうぶ……起きてる、よ」
    神慢勅独人:「!惣太郎……」
    寿敬一:「……先生っ!先生!」
    東惣太郎:「……こと、ぶき、」
    東惣太郎:「……よかった」
    寿敬一:「はなんも良くないでしょ!あいつ、ガキ殺すみたいなこと言ってますよ。早く止めねえと……」
    東惣太郎:「……止め、なくて、いい」
    寿敬一:「は?」

    KP:東は焦点の合わない目で、うわ言のように呟き続ける。

    東惣太郎:「あのひと……子ども、殺されたって。仕返しなんだって」
    東惣太郎:「……うさばらし、なんだよ」
    寿敬一:「な、何言ってんすか、だからこのままじゃヤバいって……」
    東惣太郎:「……自分の子が死んで、もしそれが誰かのせいだったら、誰かのせいにできるんだったら……」
    寿敬一:「!……」
    東惣太郎:「あのひとは、復讐したほうが、きっと幸せ。悲しさは残っても、けじめはつけられるんだ」
    東惣太郎:「……いい、なあ」
    東惣太郎:「早くそれに気付いてたら……おれは、あの子を、殺さなかったのになあ」
    東惣太郎:「ごめん、ごめんね、児玉くん、独人くん……」
    神慢勅独人:「惣太郎、そん、な、こと……お前、が……なんで」
    神慢勅独人:「……」
    糸魚川澄:「…………」
    糸魚川澄:「…………」
    糸魚川澄:「……なに、それ。ふざけてるんですか」
    糸魚川澄:「自分のせいだって、自分がひとりで我慢すればいいと思って、そんなの、馬鹿にしてる。ちきくんのことも、寿くんのことも」
    糸魚川澄:「もう、いい。わたし、あのひとのこと追いかけるので。東さんの言うこと、わたしが聞くいわれはないもの」
    東惣太郎:「……」
    神慢勅独人:「っ、スミ……、私は……」
    神慢勅独人:「違う……違うんだ、……惣太郎も、私は、そんなことは一言も……」
    糸魚川澄:「ちきくん、わたし、あなたみたいに優しくないから。だからあなたがどう思ってるかなんて分かってあげられない。わたしが、東さんに、怒ってるの。あなたのためじゃない」
    神慢勅独人:「……ッ」
    糸魚川澄:「いなくなったひとは、いくら待ったって帰ってこないんだから。わたし、後悔したくない。……ごめんね、ちきくん」
    神慢勅独人:「……謝るな」

    KP:倫太朗が東を背負い、6人はステージの方へ向かうだろう。辺りはもう暗くなっており、数多の星が空を覆い尽くしている。
    KP:6人は救護テントに向かう。東を救護スタッフに託し、公太の安否を尋ねる。どうやら公太は、保護者を名乗る人物に引き渡されたとのことである。

    鷲尾倫太朗:「保護者?村長さん、いらっしゃったんですか?」
    スタッフ:「村長?今の、村長さんだったの?白いワイシャツ着た、30代くらいの……随分とお若いのねえ」
    鷲尾倫太朗:「……!」

    KP:2つのポリタンクとスプリンクラーが、ホースで接続されている。
    KP:倫太朗が片方のタンクの蓋を開けると、強い刺激臭が鼻をついた。塩素のにおいだ。

    鷲尾倫太朗:CCB<=40【薬学】(1D100<=40)>22>成功

    KP:中身は原液に近い漂白剤であるとわかる。

    鷲尾倫太朗:CCB<=70【アイデア】(1D100<=70)>73>失敗

    鷲尾倫太朗:「中身、漂白剤だわ……」

    糸魚川澄:CCB<=75【アイデア】(1D100<=75)>74>成功

    KP:花火の打ち上げに使われるであろう筒は、ステージのすぐ傍に置いてある。花火はステージの真上に打ち上がるのだろう。それと同時にスプリンクラーが稼働したら、花火を見上げる子どもたちの顔に、タンクの中身が降り注ぐことになるであろう。

    糸魚川澄:「こどもたちが花火、見上げたときにスプリンクラーが動いちゃったら…………」
    糸魚川澄:「こんなの、間違ってる」

    鷲尾倫太朗:CCB<=90【医学】(1D100<=90)>4>決定的成功/スペシャル

    KP:漂白剤は目に入ったら失明のおそれがある。処置が遅れればその可能性は倍増するであろう。最悪の場合、多くの子どもたちの光が失われることになるが……
    ……この村に、大きな病院などあっただろうか?

    KP:思路がもう片方のタンクの蓋を開けると、特徴的なにおいが鼻をつく。言うまでもなくガソリンのにおいだ。

    思路李氏斗:CCB<=70【アイデア】(1D100<=70)>88>失敗

    思路李氏斗:「この匂い…ガソリン…?」

    鷲尾倫太朗:CCB<=70【アイデア】(1D100<=70)>97>致命的失敗
    神慢勅独人:CCB<=60【アイデア】(1D100<=60)>26>成功
    糸魚川澄:CCB<=75【アイデア】(1D100<=75)>24>成功

    KP:子どもたちの頭上にガソリンを撒き、そのすぐ側で花火を打ち上げる。子どもたちに火の粉が少しでもかかれば────そこで起こるであろう惨状を想像したスミは、恐怖にごくりと喉を鳴らす。SANc1/1d3

    糸魚川澄:CCB<=83【SANチェック】(1D100<=83)>48>成功
    system:[糸魚川澄]SAN:83→82

    KP:想像されるその光景は、独人が想像するにはあまりにも残酷なものであり、トラウマを深く抉る。(SANc3/1d3+3)
    神慢勅独人:CCB<=55【SANチェック】(1D100<=55)>45>成功
    system:[神慢勅独人]SAN:55→52

    神慢勅独人:「ッ、う、……っ、……ぐ、違う、これは、……ッ違う!まだ、……~~ッ、ぅ……」
    糸魚川澄:「ちきくん、そんなこと、起きないよ」

    KP:あなたたちは、仄かな不安を胸に抱きながら広場中央まで出てくることだろう。
    KP:ある者が隣の探索者の顔を覗き、ある者が他の探索者に声を掛けようとしたその時────ドン、という音が響いた。
    KP:空を見上げると、目の前で大輪の花火が咲いた。満点の星空をバックに咲き誇る花々は、視界の全てを覆い尽くす。あなたたちの目を奪う。花火の音が、子どもたちの歓声が、笑顔が、次々に花開いていく。

    糸魚川澄:CCB<=75【聞き耳】(1D100<=75)>72>成功
    神慢勅独人:CCB<=55【聞き耳】(1D100<=55)>1>決定的成功/スペシャル
    思路李氏斗:CCB<=70【聞き耳】(1D100<=70)>21>成功
    鷲尾倫太朗:CCB<=65【聞き耳】(1D100<=65)>40>成功

    KP:人混みの向こう側……林の方から、男たちの騒ぐ声が聞こえる。
    KP:「やめろっ、離せ!」
    KP:「島田!お前、何を考えてる!」
    KP:「僕は、僕はあのガキを……!
    KP:「公太くんにはなんの罪もないだろう!
    KP:「駐在連れてきたぞ!早く手錠を……」
    KP:「もう大丈夫だからな、公太くん!」
    KP:しばらく揉めるような声がした後、すぐ静かになる。その直後、島田の嗚咽が聞こえたような気がするが、花火の音にかき消されてしまった。
    KP:ふと、寿の携帯が鳴る。

    寿敬一:「……あっ!先生からだ……!もしもし!俺です!」
    東惣太郎:「もしもし?そっちは……大丈夫、そうだね。子どもの歓声、ちゃんと聞こえてるよ」
    寿敬一:「はい、なんとかなったみたいですけど……先生、頭大丈夫ですか?」
    東惣太郎:「うん、うん?ちょっと語弊のある言い方だなあ……」
    東惣太郎:「まあいいや。あの後、救護係の人にしっかりめに処置してもらった。車出してくれるらしいし、病院もすぐ行くから、心配いらないよ」
    寿敬一:「そっか……良かったです」
    東惣太郎:「花火、見えてるよ。きれいだね」
    寿敬一:「はい。めちゃめちゃきれいです」
    東惣太郎:「……変なこと言ってごめんね、ほんとにありがとうって。他のみんなに伝えておいて」
    寿敬一:「はい」
    東惣太郎:「独人くんにも……大丈夫だって。強がりとかじゃなくて、僕はもう大丈夫なんだよって。それも言っておいてほしいな」
    寿敬一:「……」
    寿敬一:「それは……自分で言ったらどうすか?」
    東惣太郎:「!」
    東惣太郎:「……そっか。そうだよね。そうするよ」
    東惣太郎:「……寿」
    寿敬一:「ん、何すか?」
    東惣太郎:「本当に、いい友だちを持ったね」
    寿敬一:「はは。何度目ですかそれ」
    東惣太郎:「何度でも言うよ。大事なことだから」
    寿敬一:「……ですね。幸せもんですよ、俺は」
    東惣太郎:「よかった。そう思えるなら、君は……」
    東惣太郎:「……いや、これ以上邪魔したら悪いね。それじゃあ、楽しんで」

    KP:あなたたちはどんな表情を見せ合っているだろうか。子どもを救えたという、誇らしげな顔?安堵に満ちた顔?達成感に溢れた顔?それとも、何が起こっているのか飲み込めていない、呆然とした顔?
    いずれにしても、今の自分たちは確かに同じ村で、同じ星の下で、同じ花火を見ているのだと改めて噛み締めることだろう。ここにいる誰か────少なくとも、この青年にとっては────これこそが想い望んでいた場面、なのかもしれない。

    KP:さまざまな彩で飾られていく星空。それは光の灯る眼で、色のある世界を生きるあなたたちでなければ、見られない情景であろう。ここにいるあなたたちだからこそ見られる花火の彩りを、仲間たちの表情を、

    その双眸に、しかと焼き付けて。


    エンド1:双眸に焼き付く彩
    シナリオクリアです。お疲れ様でした!


    生還報酬SAN
    ・シナリオクリア
    1d5
    ・スプリンクラーを止めるor接続を断つ
    1d3
    ・テント倒壊イベントで子どもを助ける
    1d3
    ・東に応急処置を施す
    1d3

    希望者報酬(1人限定)
    ・キショいぬいぐるみ
    持ち歩くと他の人にセンスを疑われ、キショがられる。app-3。
    持ち歩かなければステータス変化は特になし。
    このぬいぐるみ関連でファンブルorクリティカル(SANチェック含む)を出すと絶対もらえる。もらえや。
    クリファンを出した人が2人以上いたらPLで殴り合いでもして決めてください。
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