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    2022.12.14
    PL/PC……そると/寿敬一・おしまい/鵜野澪
    https://ccfolia.com/rooms/lMpC8o2Jl

    コトウノご飯チャログ鵜野澪:「すみません、遅くなりました」
    寿敬一:「鵜野さん!こんばんは!急に呼んじゃってすいません」
    鵜野澪:「いえ、こちらこそ、お店までありがとうございます」
    寿敬一:「全然大丈夫すよ、これくらい。良い感じのとこでしょ」
    鵜野澪:「ええ、とても」
    寿敬一:「ちょい前に先生が連れてってくれて。ここいいなーって思ったんで、鵜野さんとも来たかったんす」
    鵜野澪:「それは……、光栄、ですね」
    寿敬一:「えー?そんな固いアレじゃないですって。……あ、何食います?先に飲みもんか」
    鵜野澪:「そうですね。……君は飲みますか?」
    寿敬一:「や、一応俺、未成年なんで」
    鵜野澪:「言わなければバレないでしょうに。真面目ですね」
    寿敬一:「はは。次飲む酒はハタチになってから先生と、って決めてるんで」
    鵜野澪:「そう言われてしまっては大人しく引き下がるしかありませんね。……では、俺は檸檬スカッシュを」
    寿敬一:「あれ?飲まないんすか?」
    鵜野澪:「君が飲まないのにひとりでですか?酷いことを言いますね」
    寿敬一:「え~。そんなこと言われると揺らいじゃうな~、なんて」
    鵜野澪:「ふ、冗談です。先生との約束なんでしょう?反故にするものではありませんよ」
    鵜野澪:「それに、実を言うとアルコールはあまり好まないんです。断っていただいて助かりました」
    寿敬一:「へえ、そうなんすか?まあ俺も実際超ザルだから、飲んでもそう変わんないし……お互い都合いいってことで。俺ジンジャーエールにします」
    鵜野澪:「俺はあまり強くないので、……君と飲む日が来たら、苦労をかけそうですね」
    寿敬一:「……来年、絶対飲み行きましょうね!介抱は慣れてるんで、任せてください」
    鵜野澪:「ええ、楽しみにしています」
    寿敬一:「俺も楽しみにしてます。……飯も一緒に頼んじゃいますか。前食った刺身美味かったなー」
    鵜野澪:「ではそれと、……君、肉も食べたほうがいいのでは?背、伸びませんよ」
    寿敬一:「……鵜野さん、肉食わなかったんすか?」
    鵜野澪:「いいえ、好きです、肉。ものの例えですよ」
    寿敬一:「……そうすか。じゃあ俺はもうちょっと伸ばそうかな……あ、牛丼みたいなのある」
    鵜野澪:「いいですね。あとは天ぷらをいくつか適当に……」
    寿敬一:「じゃあ盛り合わせいっときますか。とりあえず、先これら通しましょ」

    ──────

    寿敬一:「鵜野さんも先生も、犬なりかけのままだったら、玉ねぎの天ぷらとか食えなくなってたんすかねー」
    鵜野澪:「それは困りますね……。元に戻ってよかったかもしれません」
    寿敬一:「いや、かもしれないっつか、絶対良かったすよ。鵜野さんに今耳生えてたら今日誘ってませんからね、俺」
    鵜野澪:「あの感覚の鋭さは一度体感してみる価値はあるように思いますよ。ふふ、東さんがあのままだったら、確かに君は苦労しそうだ」
    寿敬一:「ん、まあ、経験としては面白いかもしれませんけどね。俺も猫とかの言葉分かったら楽しいだろうし……」
    寿敬一:「ただまあ、先生がずっとあんなんだったらと思うと……ゾッとしますよ、ホント」
    鵜野澪:「ふ、あれからボール遊びはねだられませんでしたか?」
    寿敬一:「あっちからはね。しばらくボール見せて『遊ばなくていいんすか?』ってイジってましたけど」
    鵜野澪:「はは、悪いやつだ。本当に、仲がいいですね」
    寿敬一:「へへ、そりゃ長いこと世話してもらってますから」
    鵜野澪:「そうですか。君と先生のことをちゃんと聞くのは、……初めてかもしれませんね」
    寿敬一:「あれ、そうでしたっけ。結構喋ってる気がするんですけどね」
    鵜野澪:「君が彼を尊敬しているのは、とてもよく伝わっていますよ。彼が君を大切に思っているのも。それに至る経緯までは、流石に」
    寿敬一:「経緯?んーと……2年くらい前に、近所の墓場で声掛けられたのが最初すね。そっからちょいちょい喋るようになって」
    鵜野澪:「もっと、長い付き合いなんだと思っていました。2年前ですか」
    寿敬一:「まあ、他の人から見たらそうかもしんないすね。俺の親、俺が18になった途端、借金残して蒸発したんですけど。その時、制度とか色々調べて助けてくれたのがあの人で。今まともに暮らせてんのは先生のお陰なんすよ」
    鵜野澪:「なるほど。それは、君にとって大きな経験でしょうね。これから先もずっと」
    寿敬一:「ハイ。その時からすね、俺があの人のこと先生って呼び始めたの。今も色々教えて経験させてくれるんで、たった2年とか、信じられねえくらいの濃さになってます」
    鵜野澪:「いいですね。来年も楽しみですね」
    寿敬一:「ああ、そっかー、もう年末か。鵜野さん、クリスマスとか何するんすか。全然想像つかないんすけど」
    鵜野澪:「……年末年始は実家で雑務に追われていて。今日も先ほどまでは実家に」
    寿敬一:「へえー、大掃除とかすか?それで愛知帰ってたんすね」
    鵜野澪:「……そんなところです。君は、あれからもスミとは仲良く?しばらく、顔を見れていなくて」
    寿敬一:「ああ、ハイ。おかげさまで。ひと月くらい前も、目童村ってとこで会って……ま、いい思い出かどうかって言われると微妙ですけど」
    鵜野澪:「……アイツ、何か、しでかしましたか」
    寿敬一:「……えーっと……」
    寿敬一:「や、状況が状況だったし、スミさんが悪いって言いたいんじゃないんですけど。……ちょっと殺人事件?的なのに巻き込まれまして……」
    鵜野澪:「……それは、なかなかに楽しそうな休日ですね」
    寿敬一:「で、先生が頭殴られて、死にかけたんすけど……先生も色々ある人なんで、ちょっとうわ言?的なの言ってて。それにスミさんが若干キツいこと返してたの、ぶっちゃけムッとしちゃいました」
    寿敬一:「やー、自分の器のちっちゃさ、痛感しましたよ」
    鵜野澪:「…………、いえ、それは……」
    鵜野澪:「君の、怒りは大切なものでしょう。君から見て、きっと、スミの言い分は、正統性のないものだったのでしょうし。……申し訳ありません」
    寿敬一:「え、いや、そんなつもりで言ったんじゃないすよ。先生の事情なんて、知ってる人のが少ないし……鵜野さんもスミさんも100パー悪くないんで、謝らないでください」
    鵜野澪:「知らないからといって、蔑ろにしていい言われはないでしょう。……一生懸命なのは彼女の美点ですが、兄貴がいなくなってから、少し頑固になってしまって」
    寿敬一:「まあ、先生は記憶ないみたいなんで結果オーラ……ん?兄貴?鵜野さんがスミさんと別居はじめた的な話すか?」
    鵜野澪:「俺とスミが一緒に暮らしていたことはありませんよ。スミの兄の話です。……スミから、何も聞いていませんか?」
    寿敬一:「え、だからそれ鵜野さんじゃ……あれ?どういうことすか」
    鵜野澪:「……驚いた。気を遣ってくれているんだとばかり、思っていました。俺たちの名字を聞いて、何も思っていなかったんですか?」
    寿敬一:「え?まあ確かに名字は違いますけど……えっと、つまりほんとは血がつながってないってことすか?」
    鵜野澪:「ええ。血縁上も、戸籍上も……いわゆる、『赤の他人』ですね」
    寿敬一:「へえ~……全然知らなかった。俺世間知らずなんで、結婚以外でも名字変わったりすんのかなーとか思ってましたよ、はは」
    鵜野澪:「お互い、特別隠してはいませんがわざわざ言う機会もあまりありませんから。驚かせてしまいましたね」
    寿敬一:「やー、さすがにちょっとビックリすね。全然普通の兄妹っぽいのに」
    寿敬一:「にしても戸籍上でも他人ってことは、親の再婚とかではないんすよね?なんでまた、兄妹に……」
    寿敬一:「あ、コレ聞いていいやつすか?」
    鵜野澪:「構いませんよ。……確かに、普通ではないでしょうね。理由といっても、これといってない、としか言いようがないんですが。一緒には暮らしていませんでしたが、スミのことは幼い頃から見ていますので、自然と」
    寿敬一:「あー、近所のお兄ちゃんみたいな雰囲気で呼んでたのが自然と……的な感じすか?」
    鵜野澪:「そうですね。最初は、それだったかと。あとは……スミの兄の存在は、大きかったと思います」
    寿敬一:「いなくなった、って言ってましたよね。……亡くなったとか、そういう話ですか」
    鵜野澪:「いいえ、帰ってくる気があるんだかないんだか知りませんが、生きていますよ。……俺は早くに両親を亡くしましたから、アイツに引っ張り上げられて、家族が欲しくなってしまったのかもしれません」
    寿敬一:「へえ。……家族ねえ……」
    鵜野澪:「たかが他人、だと思いますか?」
    寿敬一:「……どうなんすかね。分かんないす。本人がそう思うならそうだし、思わないなら違うんじゃないですかね」
    鵜野澪:「同意見です。君も、誰かを家族だと思いたくなれば疑わなければいい。君の一友人として、そう思います」
    寿敬一:「……スミさんは、鵜野さんのこと、本当の兄貴だって思ってますよね。少なくとも、俺にはそう見えますけど……」
    寿敬一:「相手がそう思ってなかったら、こう……迷惑かも、とか……思ったことあるんすか」
    鵜野澪:「俺を先に“兄”だと呼んでくれたのはスミですから。もう、覚えていないかもしれませんが」
    鵜野澪:「それに、相手がどうあれ、自分がそう思うのであればそれは仕方のないこと、だと思います。行動を押し付けるのは問題かもしれませんが、そう思うのは、自由でしょう?」
    寿敬一:「……そう、すか。そうですよね」
    鵜野澪:「話が逸れてしまいましたが、東さんのご容態の方は……。ひと月前、というと、もう良くなられて?」
    寿敬一:「あー、もうピンピンしてますよ。あの人身体は丈夫なんで。強いて言うなら、仲良くしてた後輩さん殺されたんで、だいぶ凹んでましたけど……今はもう前と変わりないんじゃないんですかね」
    鵜野澪:「そうですか。優しい方ですし……少しでも、穏やかに過ごしていただきたいものですね。いつも通りに」
    寿敬一:「そうですねー。まあ、俺にはどーにも手が届かないとこなんで、凹み終わるまで黙って待ってるだけですけど」
    鵜野澪:「君の顔を見るだけで、変わるものがあるかもしれませんよ。君しか、できないことです」
    寿敬一:「顔?確かに、キレイな顔だってよく褒められますけど……たかが野郎の顔で、元気出るんすかね」
    鵜野澪:「ふ、確かに、君の顔は整っていますが。出るのではないですか?使えるものは使うに限ります」
    寿敬一:「あんま構いに行って、逆にしつこいとか思われませんかね?」
    鵜野澪:「そう言われたら改めればいい。やってみないと分からないかもしれませんよ」
    寿敬一:「……そうすね。もし先生がまたそういう風になったら、しつこいくらい会いに行きます。まあ、当分はならないことを祈りますけど」
    鵜野澪:「それがいい。もし、しつこいと言われたら、また、どこかに食事に行きましょう。俺がけしかけたことですから、代金は俺が持ちますよ」
    寿敬一:「はは。その時ハタチ越えてたら、酔うまで飲ませてもらうかな」
    鵜野澪:「俺も、一杯くらいでしたら付き合いますよ」
    鵜野澪:「……と、すみません。着信が」
    鵜野澪:「…………は」

    鵜野澪:CCB<=80(スマホの安否)(1D100<=80)>58>成功

    寿敬一:「うわ、ビックリした。どうしたんすか、スマホ急に落として。画面無事すか?」
    鵜野澪:「え、ええ……」
    寿敬一:「なんかでかいニュースでもありましたか?」
    鵜野澪:「……、食事に、誘われました。25日に」
    寿敬一:「え?クリスマスじゃないですか。誰すか、お友達?彼女さん?」
    鵜野澪:「……滅多なことを、言わないでください。友人、です。……そのはず、なんですが、……」
    寿敬一:「……はず、すか」
    鵜野澪:「……異性の、歳上の男と食事に出かけて……誤解、されないものでしょうか。……クリスマス、ですよ?」
    寿敬一:「……いや、誤解も何も、それって……」
    寿敬一:「……」
    寿敬一:「……その人って、どんな感じの人なんすか?」
    鵜野澪:「……、どんな、とは」
    寿敬一:「フツーに歳とか仕事とか、鵜野さんから見た性格とか。ただの興味本位ですけど」
    鵜野澪:「……努力家で、頭の良い方です。俺よりも小柄で、可愛らしい感じの……」
    寿敬一:「……鵜野さん、その人のことどう思ってるんですか?それだけなんすか?」
    鵜野澪:「……大切な、方だと。何を、言いたいんです。……いえ、あまり聞きたくは。いや、……」
    寿敬一:「聞きたくない、って……何を?」
    鵜野澪:「……酒を飲みたくなってきました」
    寿敬一:「介抱なら任せてください」
    寿敬一:「ほら、ボタン押しちゃいました。さっさと決めちゃいましょう」
    鵜野澪:「君、あまり性格が良くないですね」
    寿敬一:「久々に言われました」
    鵜野澪:「言ったからには、責任を取ってくださいね。では、ビールを」
    寿敬一:「はーい。……ビールと、ジンジャーエールと……あと枝豆ください」

    ──────

    寿敬一:「……で、何を迷ってるんすか、鵜野さんは」
    鵜野澪:「……彼女が、そう言う……誤解を生むような行動を、軽率に取るとは、思えないと、いうか。……少し、意外で」
    寿敬一:「……めちゃくちゃ遠回しに言ってますけど……自分に気があるかも、ってことですよね、ソレ」
    鵜野澪:「……笑いたければ笑ってください」
    寿敬一:「いや、全然そういう解釈でいいと思いますけどね、俺は。変なツボ売り付けるとかじゃなけりゃ、25日なんて誘いませんよ」
    鵜野澪:「……ツボでもなんでも買いたい気分です」
    寿敬一:「ツボとか売る感じの人なんですか?」
    鵜野澪:「まさか。……買い与えるのならまだしも」
    寿敬一:「……まあ、どんな感じであっても変なツボは買わないでほしいんすけど」
    寿敬一:「ぶっちゃけ、その人のこと好きなんすか?鵜野さん」
    鵜野澪:「………………」
    鵜野澪:「……どう、でしょうか。正直、考えたことも」
    寿敬一:「ふうん……少なくとも嫌いじゃなさそうですけどね。可愛らしいとか言ってますし」
    鵜野澪:「……俺が、君を嫌いだったとしても君の顔の造形は美しいと思いますよ。……いえ、今は冗談を言っている場合では、なくて……」
    寿敬一:「……好きじゃなかったら、そんなにうろたえないと思いますけどね、俺は」
    鵜野澪:「……恋愛は、得意じゃないんです。酒以上に」
    寿敬一:「はは、そんな感じします」
    鵜野澪:「なんですかそれは……」
    寿敬一:「えー?だって、好きかもしれない相手が、自分のことも好きかもしれないんでしょ。何を心配してるんすか」
    鵜野澪:「…………」
    鵜野澪:「好き、かもしれない、なんて地に足のつかない気持ちのまま、応えられるはずもないでしょう」
    寿敬一:「なるほどな~。真面目すね」
    寿敬一:「じゃあ聞き方変えてみますか?その人……えっと、名前、なんて言う人ですか」
    鵜野澪:「……白鳥さん、です」
    寿敬一:「白鳥さんね。……鵜野さんは、白鳥さんと他の人比べてここ違うな―って思うとこ、あります?」
    鵜野澪:「……俺の、言いたいことを、聞いて……分かって、くださるところ、とか……」
    寿敬一:「じゃあ、鵜野さんが白鳥さんと会ったときの態度とか、感覚とかも変わってきますよね」
    鵜野澪:「……それは、まあ……」
    寿敬一:「ソレがどんな風に違うかとか、今わかりますか」
    鵜野澪:「……難しい、ことを、聞きますね。君だって、俺と東さん相手では色々と違うでしょう」
    寿敬一:「そりゃそうですよ。それを見なきゃって話です。俺にとっての鵜野さんは『信頼できる人』、先生は……『信頼できる、父親みたいな人』的な?」
    寿敬一:「深さとかニュアンスの違いって言うのかな。その辺、もうちょい考えりゃ好きかそうじゃないか、ハッキリするんじゃないすかね」
    寿敬一:「もっとも、酒入れてる今はまとまんないかもしれませんけど」
    鵜野澪:「それは…………」
    鵜野澪:「そばに、隣に、いたい、とは」
    寿敬一:「……」
    寿敬一:「……鵜野さんでも、そういう顔するんすね……」
    鵜野澪:「自分の顔なんて、自分では分かりません」
    寿敬一:「……なんで隣にいたいって思うんすか?」
    鵜野澪:「……分かりません。こんなこと、考えたことも……ない、はず、なんですが。それを、彼女が許して、くださるなら、と……」
    寿敬一:「……俺、ソレ指す言葉を『好き』しか知らないんすよ。学がないからですかね。小説家なら分かるかもしれませんけど、どうすか」
    鵜野澪:「……意地悪、ですね」
    鵜野澪:「昔、一度だけ、ひとを好きになったことが、……なれたと、思ったことが、あったんです。その時も、同じで……その時は、相手を、ひどく、傷つけてしまって。平たく言えば、その、怖い、ですね」
    寿敬一:「へえ、それで……何しでかしたんすか」
    鵜野澪:「秘密、です。若気の至りということで、聞かないでやってください」
    寿敬一:「ええ~……」
    寿敬一:「なんでそうへっぴり腰なんすか。このままじゃ応えられないとか、傷付けちゃうかもとか……」
    鵜野澪:「……俺は、いつだって臆病で、弱い人間ですよ。そうは、見えないかもしれませんが。昔から、自分のことはわからないことの方がずっと多い」
    寿敬一:「や、別に、特別強い人だとは思ってないすけど……それでも好きになってくれる人、いるじゃないすか」
    寿敬一:「それにその人、鵜野さんの言いたいこと分かってくれるんでしょ。その人と一緒にいりゃ、自分のことわかってくるとか、ワンチャンないんすかね。別にこれは俺が決められた立場じゃないけど……」
    鵜野澪:「……ありがとう。そうかもしれません。何はともあれ、それが分かるまでは、……彼女を、待たせることにはなってしまいそうですが、君の言葉も、肝に銘じておきます」
    寿敬一:「え?待たせるって、返信しないんすか?既読無視?」
    鵜野澪:「……、いえ、ひとまず、今回はお受けしようかと。実際、彼女から何か言われた訳では、ありませんし、君の言う通り、話してみて分かることもあるかもしれない」
    鵜野澪:「振られたら、慰めてくださいね?寿君」
    寿敬一:「そうすね~……じゃ、振られたら鵜野さんを慰める会、うまくいったら鵜野さんを祝う会やるってことで」
    鵜野澪:「ふ、そうしましょう。君も、良い話を聞かせてくれても良いんですよ」
    寿敬一:「はは、どうですかね。俺に関しては今後に期待ということで」
    寿敬一:「まあ、とにかく俺は応援してますから。進展でもその逆でも、なんかあったら教えてください」
    鵜野澪:「ええ、ありがとう。では、今後に期待して、今日の支払いは俺が。話にも付き合わせましたしね」
    寿敬一:「え?全部は流石に悪いすよ。俺から誘ったのに」
    鵜野澪:「こういう時は年長者の顔を立てるものですよ、寿君。構いません。出世払いということで、ね?」
    寿敬一:「んー、そうすか。じゃあ、お言葉に甘えて。ご馳走様です!」
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