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    2022.12.26
    PL/PC:そると/東惣太郎・陽太郎・結衣・寿敬一

    東家鍋パログ寿敬一:「先生~、ごめんくださーい」
    結衣:「……敬ちゃん!久しぶり!」
    寿敬一:「あ、結衣さんこんばんは!ご無沙汰です!」
    結衣:「よく来てくれたわねえ、またカッコ良くなった?背もまた伸びたんじゃない?」
    寿敬一:「はは、結衣さんもまた美女っぷりに磨きがかかりましたね」
    結衣:「まったく上手ねえ。さ、上がってちょうだい!もうお鍋準備できると思うわ」
    寿敬一:「はーい、お邪魔します」
    惣太郎:「寿。いらっしゃい」
    陽太郎:「やあ、寿君!!!こんばんは!!!」
    寿敬一:「先生、陽太郎さん、こんばんは!家族水入らずのとこすいません、呼んでもらっちゃって」
    惣太郎:「こういうのは大人数の方が楽しいもの。来てくれて嬉しいよ。ね」
    陽太郎:「ああ!!!食事は賑やかなものに限る!!!」
    結衣:「敬ちゃんごめんねえ、若い子にご飯食べさせたくてしょうがなくなっちゃうのよ、歳取ると。付き合ってあげてちょうだい」
    寿敬一:「はは、ありがとうございます。じゃあ遠慮なく。あ、先生これ。良かったら」
    惣太郎:「え?飲み物?こんな重たいもの、わざわざ……気遣わなくていいのに」
    寿敬一:「先生も前やってたでしょ、ちきさんちで。ノンアル民2人いますしね」
    陽太郎:「ハハハ!!!助かる!!!」
    惣太郎:「はは、まあそうだね。ありがとう。じゃあ頂こうかな」
    惣太郎:「外、寒かったでしょ。雪もまだ結構残ってるし……」
    寿敬一:「そうすねー、だいぶ。やっぱ日が落ちるとダメすね、風も吹くんで」
    惣太郎:「だよね。早く手洗ってこたつ入っておいで」
    寿敬一:「うっす」

    :──────

    結衣:「さ、どんどん食べてちょうだいね!ほら敬ちゃん、お肉もっと食べなきゃ」
    寿敬一:「ちょ、結衣さん、盛りすぎ盛りすぎ」
    結衣:「あら?お肉食べないと大きくなれないわよ~」
    寿敬一:「……それこないだ、鵜野さんとの飯の席でも言われましたよ」
    惣太郎:「はは、鵜野さんにかあ」
    結衣:「鵜野さん?」
    惣太郎:「ああ、共通の知り合いってとこかな。兄さんも知ってるだろ」
    陽太郎:「勿論知っているが!!!彼と寿君は食事に行く仲なのか!!!」
    寿敬一:「まあ、俺が好きで誘ってる感じですけど……こないだのも、先生のお兄さんに会ったって鵜野さんが教えてくれて。愛知来てるんなら会いましょーって声掛けたんす」
    結衣:「へ~、みんな知り合いなのね。いくつの人なの?……あ、ネギ全部入れちゃうわね」
    惣太郎:「うん。おれより一個上だから……38とかだったはず」
    結衣:「敬ちゃん倍違うじゃない。何繋がり?」
    寿敬一:「ん~……まあ、色々あって?」
    惣太郎:「寿、いつもそこ濁すよね」
    寿敬一:「話してすぐ分かってもらえる気がしないんすよ、それだけ突拍子もない話になるんで……」
    結衣:「え~、突拍子もない話、私大好きよ」
    寿敬一:「え~……んーと、妹さん繋がりで顔見知りになって、しばらくした頃通り魔にブッ刺されてるとこ保護して……」
    惣太郎:「待って待って、聞き捨てならない言葉が出てきたよ」
    陽太郎:「む!!?数カ月前に名古屋近辺で発生していた連続通り魔事件か!!?まさか鵜野君も!!?」
    寿敬一:「多分それすね。……で、鵜野さん刺されて不死身?になって、なんとか戻らねえかバタバタやって、途中で身体ハチの巣とか二等分とかにされてたんすけど、何とか生きて元の身体に……」
    寿敬一:「……ついてけてますか?」
    結衣:「全然?」
    惣太郎:「さっぱり」
    陽太郎:「全くだ!!!」
    寿敬一:「ですよね。まあ、その中で色々助け合う的な感じになったんで、結構仲良くなれたのかなー、みたいな?」
    惣太郎:「うん……うん、そっか。まあ、ちゃんと人助けができたのなら、それでいいのかな」
    結衣:「よくわからないけど、面白い話じゃない!すごい経験したのねえ、映画みたい」
    惣太郎:「兄さんはこの話聞いてた?」
    陽太郎:「何も知らなかった!!!警察として詳しく尋ねるべきかもしれないが……不死身などという言葉が出てしまうと、報告が難しいかもしれん!!!」
    寿敬一:「はは、全然しなくていいすよ。マジで突拍子もないですし、コレは鵜野さんと俺の思い出として大事にしまっとくんで」
    惣太郎:「……そう」
    寿敬一:「ま、とりあえず良い人ですよ!……そうそう、ちょうど今日鵜野さんから報告もらったんすけど。昨日鵜野さん、彼女できたみたいなんすよ!」
    惣太郎:「へえ、むしろ今までいなかったんだ。めでたいね……でもそれ、僕たちが聞いていいの?」
    寿敬一:「え?あっ……はは、こないだちょっと相談受けてて。なんかうまくいったみたいなんで、俺まで浮かれてます、正直」
    結衣:「あらあらあら、そうなの!敬ちゃんもやるじゃない」
    寿敬一:「いやいや、鵜野さんがカッケー人だからですよ、うまくいったのは」
    結衣:「またまた~。アテにしてなかったら、10代の子にわざわざ言わないわよ」
    寿敬一:「若けりゃいいってモンじゃないんすけどね~……最近多いんすよ、こんなこと」
    惣太郎:「他の人にも恋愛相談受けてるの?」
    寿敬一:「……まあ、そんなとこですかね~。両片思いの人らそれぞれに、プレゼントの相談されたりとか」
    結衣:「うふふ、何その面白い状況!お酒が進むわあ」
    陽太郎:「ハハハ!!!随分と頼りにされているな!!!」
    寿敬一:「いや~……その人たちに挟まれて食う飯とか、生きた心地しませんからね?ボロ出そうだし、俺の場違い感すげーし……」
    結衣:「ご飯?3人で?ふふふ、気まずそうな敬ちゃん目に浮かぶわ、ほんと面白いわねえ」
    惣太郎:「結衣さん、もう酔ってるだろ。ペース早いな今日……」
    結衣:「まだまだこれからよ。ほら、手が止まってる。陽さん、もう白菜煮詰まってるから、器よこしてちょうだい」
    陽太郎:「うむ!!!ありがとう!!!」
    惣太郎:「やっぱり4人で食べると早いね。肉、まだあったっけ」
    結衣:「ああ、いくらか冷凍してたかも。せっかくだし全部出しちゃうわね!みんなもっと食べられるでしょ」
    寿敬一:「や、俺はこれで……」
    陽太郎:「俺はまだ食えるな!!!」
    惣太郎:「ん、おれも」
    結衣:「じゃあ出してくるわね~」
    寿敬一:「……」

    寿敬一:「……あ、先生、今日の花もキレイすね~。なんか上品な感じで。いつもの雰囲気もいいけど、俺こっちのが好みかも」
    惣太郎:「……そっかあ。悔しいなあ、なんか」
    寿敬一:「え?」
    陽太郎:「ありがとう、寿君!!!その花だが、今日は俺が生けたんだ!!!」
    寿敬一:「ええ!?陽太郎さんが生け花できるの、知ってはいましたげど……こんな感じなんすか!?」
    結衣:「ふふ。陽さんの雰囲気だと、派手な花いっぱい使ってそうだものねえ。ひまわりとかバラとか」
    寿敬一:「そうそう、でかくてカラフルな花たっぷり、みたいな……これ、白ユリすか?花これ一本だけって」
    陽太郎:「確かに色味の強い花を多く使うのも、遊び心があって良い!!!だが時に、互いの良さを打ち消し合ってしまうからな!!!」
    寿敬一:「へえ、そんなもんなんですか」
    陽太郎:「ああ!!!惣太郎は、多ければ多いほど良いと思いがちだからな!!!父親にもよく指摘されている!!!」
    惣太郎:「う、うるさいな……」
    寿敬一:「ははは。先生の生け花もちゃんと好きすよ、俺は」
    結衣:「私も惣ちゃんのお花大好きよ。だからヘソ曲げないでちょうだい、ほら、よしよし」
    惣太郎:「そりゃどうも……」
    陽太郎:「……そうだ、寿君にひとつ聞きたいことがあるのだが!!!」
    寿敬一:「ん?何すか?」
    陽太郎:「メンズ向け香水というものは、どう選べば良いのだろうか!!!」
    寿敬一:「香水?俺あんま詳しくないんすけど……誰かにあげるんすか?」
    陽太郎:「いや!!!自分でかけてみようと思ってな!!!」
    惣太郎:「え?香水?兄さんが?」
    陽太郎:「ああ!!!だが香水のことは何も分からなくてな!!!」
    結衣:「ふふ、分からなさそう~。香水、かけるって言ってるものねえ。つけるものよ、つける」
    陽太郎:「つける!!!そうか!!!覚えておく!!!」
    寿敬一:「メンズ香水……昔いくつか持ってたけど、どこやったかなあ……捨てたかも」
    惣太郎:「寿は使わないの?似合いそうなのに」
    寿敬一:「初めてつけた時、猫が寄ってこなくなっちゃったんで……加減知らずにつけまくっちゃったのがまずかったんすけど」
    陽太郎:「……なるほど!!!寿君らしいな!!!」
    寿敬一:「まあ、そんなレベルなんで……香水なら結衣さんのが詳しいんじゃないですか?」
    惣太郎:「確かに。結衣さん、外出る時とか時々つけてるよな」
    結衣:「まあ、そうね。メンズもからっきしってことはないけれど……どんな香りにしたいとか、あるの?」
    陽太郎:「横文字ばかりで、どんな香りがあるのかもよく分からなくてな!!!……強いて言えば、俺がつけても違和感がないものか!!!」
    結衣:「んー、陽さんかあ、甘ったるくないやつならどれでもいいと思うわあ。苦い感じでも渋くて似合うし、上品な花の香りしたらそれはそれでオシャレだし……」
    寿敬一:「確かに、陽太郎さん私服キレイめですしね~。あ、ブランドとか価格帯、どこのがいいとかは」
    陽太郎:「ブランドはcamelliaというところのものが良いと思っている!!!」
    寿敬一:「カメリア?俺は知らないな……」
    結衣:「あ、名前は知ってるわ。世界のド定番!超メジャー!って感じではないけど……どうしてそこなの?」
    陽太郎:「知り合いが経営しているらしくてな!!!そうだ、寿君なら会ったことがあるだろう!!!山茶花君のことなのだが、覚えているだろうか!!!」
    寿敬一:「へえ、あの女の人!覚えてます覚えてます。社長さんだったんすね」
    陽太郎:「ああ、あの数日前、ひつまぶしの散歩中に会ったんだ!!!香水の話になったのだが、彼女の話は中々新鮮だった!!!その時はリリー……百合の香水をつけていてな!!!」
    惣太郎:「ユリ?ああ、ちょうどあの生け花……」
    陽太郎:「うむ!!!本物を用意してみたのだが、彼女の香水は凄いな!!!実物の香りに引けを取らない!!!随分と仕事熱心でもあるようだからな、よく再現出来るのも頷ける!!!」
    惣太郎:「へえ、比べるためにわざわざ?夏の花だし、珍しいなーとは思ったけどさ」
    陽太郎:「いや、比較したかったというわけではない!!!」
    陽太郎:「ただ、ふと彼女の香りを思い出してな……それだけだ」

    惣太郎:CCB<=60アイデア(1D100<=60)>46>成功
    結衣:CCB<=90アイデア(1D100<=90)>89>成功
    寿敬一:CCB<=60アイデア(1D100<=60)>14>成功

    惣太郎:「……」
    結衣:「……」
    寿敬一:「……」
    陽太郎:「……む!!?どうした!!?」
    惣太郎:「いやまさか……まさか、な……」
    結衣:「……そうね!ユリ、いい香りだものねえ!気に入ったなら、陽さんもつけてみればいいんじゃない?」
    陽太郎:「俺がか!!?花の香りは、女性向けなのではないだろうか!!!」
    結衣:「ホワイトリリーなら男女兼用みたいよ。店舗で試させてもらうのが一番いいけど……候補には入れてもいいと思うわ」
    陽太郎:「ふむ!!!ユリでも良いのか!!!参考にしてみよう!!!」
    結衣:「それがいいわ。ふふ、頑張ってちょうだいね!」
    陽太郎:「?うむ!!!」
    惣太郎:「……」
    寿敬一:「……先生~、もしかしてこれって……」(ひそひそ)
    惣太郎:「……うん……あんな顔、初めて見た」(ひそひそ)
    惣太郎:「……生涯独身かと思ってたけど……希望、あるかも、ね」(ひそひそ)
    寿敬一:「やっぱそうすか……」(ひそひそ)
    結衣:「うん?何の話かしら?私も入れてちょうだいよ~」
    惣太郎:「いや、なんでも」
    寿敬一:「ハイ、こっちの話です。……ねえ、陽太郎さん、こないだハンカチ借りてましたよね?」
    陽太郎:「山茶花君にか?ああ!!!まだ返せてはいないが、確かに借りている!!!」
    寿敬一:「せっかくなら、そのホワイトリリー?ってやつ山茶花さんとこで買って、ハンカチにつけて返したらどうすか?」
    結衣:「あら~っ、ロマンチックじゃない!賛成賛成!」
    寿敬一:「自分でつけてるってことは相当好きなんでしょ、リリー。少なくとも自分とこの製品だし、喜んでくれるんじゃないすかね」
    惣太郎:「ええ~……山茶花さんって人、僕はよく知らないけど……さすがに引かれない?兄さんだよ?」
    陽太郎:「む!!!惣太郎、それはどういう意味だ!!!」
    惣太郎:「別に……」
    結衣:「私だったら嬉しいわよ!惣ちゃんはそんな気の利いたことしないけどね、うふふ」
    惣太郎:「……すみませんでした」
    結衣:「あははっ、冗談よ!そういうとこがいいんだから、惣ちゃんは!」
    陽太郎:「ふむ、リリーの香水を、ハンカチに……良いかもしれないな!!!年末だしな、店が閉まる前に行ってみるとしよう!!!」
    惣太郎:「というか、ハンカチ借りるって何したわけ?持ってるだろ、自分の」
    寿敬一:「あ~……まあ、色々あったんすよ」
    惣太郎:「またそれ」
    陽太郎:「……ううむ!!!彼女は手を拭くために差し出してくれてな!!!俺のものは猫に差し出すことにした、というだけの話だ!!!」
    惣太郎:「猫?……そう……」
    陽太郎:「……む、新しいものを返した方が良いだろうか!!!血を拭いたのでな!!!やや抵抗があるかもしれん!!!」
    結衣:「えっ、血!?陽さん、ケガしたの?」
    陽太郎:「ああ、いや!!!俺ではなく猫の血だ!!!寿君のお陰で、俺は怪我をせずに済んだ!!!」
    寿敬一:「いや、大ゲサすよ。それは。茅峰さんとか、真っ先に前出てくれましたし……」
    惣太郎:「ほんとに何があったんだよ……まあ、それなら新しいのも一緒に渡すのが定石かもね。思い入れのあるものかもしれないし……」
    結衣:「じゃあ新しいのも買わなきゃね!盛り上がってきたじゃないの」
    寿敬一:「はは、結衣さん、完全に楽しんでますね」
    陽太郎:「新しいものもか……そう、だな!!!それも買いに行かなければな!!!」
    惣太郎:「……それはいいとして、気を付けろよ、ほんとに。なんか物騒なことに巻き込まれてたみたいだし……」
    陽太郎:「ううむ!!!まあそれはお互い様だな!!!先日も死にかけただろう、お前は!!!」
    結衣:「あ、その話。事後報告だったわよねえ。『ちょっと頭ケガしちゃった』程度じゃなかったでしょ、馬鹿」
    惣太郎:「ごめんって。心配かけたくなくて……」
    陽太郎:「全く、寿君から連絡があった時は肝を冷やしたぞ!!!」
    寿敬一:「陽太郎さんには、俺が大ゲサに伝えちゃったのもあるかもですけどね。ほんとに死んじゃうかと思いましたもん。倫ちゃんがいて良かった……」
    結衣:「倫ちゃん?」
    寿敬一:「一緒に来てくれてた人です。お医者さんやってる人で。あの時先生の手当てしてくれてたんですよ」
    結衣:「ってことは、命の恩人じゃない!お礼ちゃんとしたわよね?むしろ私がお礼に行きたいわ、改めて」
    惣太郎:「はは……もちろん。あの時は色んな人に迷惑かけちゃったなあ。みんなトラウマとかになってなきゃいいけど」
    寿敬一:「大丈夫だと思いますけどねー。思路さんこないだ普通にテレビ出てたし、スミさんには鵜野さんがいるし、倫ちゃんにはスズさんいるし、ちきさんには先生と麻衣花ちゃんいるし……」
    結衣:「あら敬ちゃん、知らない間にすっごい知り合い増えたのねえ」
    寿敬一:「へへ、まあ。どんどん人脈広がってくし、大事な人もいっぱいできるしで……最近ずっと楽しいすよ」
    結衣:「うんうん、いいことね!よかったらカナダの方の友人も紹介するわよ、ね、どう?」
    寿敬一:「……英語はマジで無理なんで、遠慮しときます」
    寿敬一:「ん?すいません、LINEが。今度はどこの店長だ……って、颯真さん?」
    寿敬一:「……」
    寿敬一:「……わ」
    寿敬一:「うわっ……!!マジ……!?マジか~~!!すげえ、やっとか……!!」
    惣太郎:「えっ何、どうしたの急に」
    寿敬一:「いやあのすいません、さっき両片思いの二人に挟まれて、みたいな話したじゃないすか」
    陽太郎:「ああ!!!していたな!!!」
    寿敬一:「今連絡きて。付き合ったって」
    結衣:「あらあらあら~っ!!やったじゃない!相談受けた子たちから、二日連続で良い報告なんて……絶対何か持ってるわよ、敬ちゃん!」
    寿敬一:「いやいやいや!これは流石に必然すよ、好き同士だったんですから。でも、これはマジで嬉しいな~……良かった~……」
    結衣:「ねえちょっと電話とか繋げないの!?私からお祝いのメッセージ送ってあげたいくらいだわ!」
    惣太郎:「こらこらこら、邪魔しない。びっくりするだろ、流石に」
    寿敬一:「はは、確かに颯真さんもスズさんもビビりますよ、急に東家乱入すんのは」
    結衣:「ええ~、つれないわねえ。じゃあこっちで勝手に祝杯挙げてるわ!クリスマスに飲もうと思ってたシャンパンあったはず……」
    惣太郎:「……ほどほどにしてくれよ……」
    寿敬一:「はは、もう飲みたいだけじゃないすか」
    結衣:「何言ってるのよ、よその恋バナで飲むお酒がいっちばん美味しいんだから!ねえ、その人たちのこともっと聞かせてちょうだいよ」
    寿敬一:「……しょうがないな~。先生には何度か話したことありますよね、京の白スーツの人と、その人のとこで警備やってる人。その人らです」
    惣太郎:「えっ?例の危なそうな人たち?」
    寿敬一:「はは、面白がって変な伝え方してましたけど……ネタバラシすると、画廊主とそこの警備員ってだけです。別に巻き上げられたりとかしてませんからね、マジで」
    惣太郎:「……からかってたの?もう」
    寿敬一:「すいませんって。反応が面白かったんで、つい……」
    結衣:「いじり甲斐あるものね、わかるわあ~」
    陽太郎:「ワハハ!!!同感だ!!!」
    惣太郎:「……」
    寿敬一:「ははは。ちゃんと喋りますから、許してください。どんな人かって言われたら……あ、写真見ます?」
    惣太郎:「……ほんとだ、悪い人じゃなさそう……白スーツの人、サングラス掛けて巻き煙草吸ってる感じかと……」
    陽太郎:「ふむ!!!警備員の彼は一見細身だが、中々いい鍛え方をしていると見た!!!」
    結衣:「ふふふ、着眼点そこ?っていうか、この二人がくっ付いたってこと?そうなのね?」
    寿敬一:「そうすね!二人とも顔真っ赤にしてお互いのこと話してて……ずっともどかしかったんすよ、ホント」
    結衣:「きゃあ~……同性同士の恋って、北米でもまだ実りにくいのが現状だけれど……それでも両思いだなんて、ロマンチックすぎるわあ~。運命じゃない、そんなの」
    寿敬一:「いや~……運命すね、アレは。だってお似合いですもん!やべえ、次会うの超楽しみになってきた……スズさんともしっかり語らねえと」
    結衣:「ね、そのスズさんって子はだあれ?何度か話に出てるけど……」
    寿敬一:「スズさんは颯真さん……警備員の人と俺の、共通のお友達です!デートコーデもプレゼントも、3人で選びに行ったんですよ」
    結衣:「あら、そうだったのね!仲良しで微笑ましいわ~」
    惣太郎:「兄さん……どうしよう、おれ、このテンションにちょっとついていけないかも」
    陽太郎:「ハハハ!!!俺もだ!!!」
    結衣:「話のわかんないおじちゃんたちは大人しく食べててちょうだい!」
    惣太郎:「……だめだこりゃ、もう手が付けられない」
    寿敬一:「ははは。スズさんはスズさんでラブラブカップルなんすよ。さっき言ってた倫ちゃんの彼氏さんで。アドバイスとか超参考になってましたもん」
    結衣:「やだちょっと!シャンパン一本で足りるかしら!?どんな子どんな子?」
    寿敬一:「んーと、写真写真。スズさんがこっちで、倫ちゃんがこの人す。そうそう、倫ちゃんはこう……最近はなんて言うんだろ?ニューハーフ、的な人で。その分颯真さんも話しやすかったのかも?なんて」
    結衣:「ちょっと~!敬ちゃんの周り、運命で結ばれすぎじゃないの!?颯真さんとこと、スズさんとこと、鵜野さんって人もきっとそうよ!何なら私と惣ちゃんもそうだものね!」
    寿敬一:「はは、言えてるかも」
    結衣:「そんな子たちが近くにいるなんて最高じゃない、いっそ日本帰ってきちゃおうかしら!なんて!」
    惣太郎:「……!」
    結衣:「ま、向こうでやりたいことはまだたっくさんあるからね!冗談よ冗談!」
    寿敬一:「ふふ、今度機会があればその人たちのことも紹介しますね!」
    結衣:「ええ、ぜひそうしてちょうだい!」
    惣太郎:「……」
    陽太郎:「……」
    結衣:「あら?静かだと思ったら、お肉も野菜ももうないじゃない。そろそろシメにしましょっか!」
    結衣:「ね、敬ちゃん何がいい?うどんとラーメンとご飯あるけど」
    寿敬一:「俺決めていいんすか?大した量は食えないすけど……うどんすかね~」
    結衣:「うどんね!どうせそっちの二人はご飯派でしょ?」
    惣太郎:「うん、まあ」
    寿敬一:「あ、じゃあ米でも俺は……」
    結衣:「じゃあうどん食べて、その残りの汁で雑炊やりましょ。ほら、頼んだわよ炊事班!」
    寿敬一:「お、おお……」
    陽太郎:「うむ!!!では俺が準備をしてこよう!!!」
    結衣:「ふふ、ありがとう!行ってらっしゃ~い……ね、敬ちゃん敬ちゃん」
    寿敬一:「何すか?」
    結衣:「陽さんの出会いも、ぜひ成功に導いてちょうだいね」
    寿敬一:「いや俺すか?」
    結衣:「ええ、この状況、どう見たって恋愛の神様じゃない!成就させなきゃ」
    寿敬一:「やー、まあ結局は本人次第すから。俺が関わっても関わらなくても、根っこはみんな変わらなかったはずなんで……」
    結衣:「あら~、マセたこと言っちゃって。期待してるわよ?」
    惣太郎:「結衣さん、絡み酒もほどほどにな」
    結衣:「いいじゃないのよ、たまには!ね、ところで……敬ちゃんには良い人いないの?」
    寿敬一:「ええ~、俺すか?いませんよ」
    結衣:「嘘おっしゃい。その綺麗な顔で一体何人たぶらかしてきたのかしら~?」
    寿敬一:「うわ~、人聞き悪~。別に、自分の恋愛にはキョーミないんで……」
    結衣:「でも、その気持ちわかるわあ。私も惣ちゃんと会うまではそんな感じだったもの」
    結衣:「でもね、この人だ!って思う瞬間ってあるから、敬ちゃんにもいつか来るはずよ!恋しちゃう時が!ね、だから今のうちに色んな子と知り合っときなさいね!」
    寿敬一:「とか言って、酒のつまみ増やしたいだけでしょ」
    結衣:「そうとも言うわね!うふふ」
    陽太郎:「惣太郎!!!結衣君!!!このうどんは鍋に使って良いものだろうか!!!」
    惣太郎:「ああ、それ……」
    結衣:「香川行ったおみやげ!いいわよいいわよ、使ってちょうだい!」
    陽太郎:「そうか!!!では有難く頂こう!!!」
    寿敬一:「ふふっ、香川、どうでしたか?クリスマスに旦那ほったらかして行く香川」
    結衣:「楽しかったわよ!やっぱりご飯は食べたいと思ったとき、本場まで食べに行くのがいいのよね!あっちで食べたうどんも美味しかったわ~」
    惣太郎:「だからって何も言わずに出て行くことはないだろ……」
    結衣:「あら?ちゃんと言ったじゃない、うどん食べに行くって」
    惣太郎:「普通その辺のうどん屋だと思うだろ!?夕飯いるか電話したら、今新幹線って……」
    結衣:「でもちゃんと帰ってきたじゃないの~」
    惣太郎:「次の日にな……置いてくことないだろ、せっかくのクリスマスに」
    結衣:「どうせ仕事だったじゃない、あなた。今一緒にご飯食べられてるんだからそれでいいでしょ!ほら、手が止まってるわよ、飲んで飲んで」
    惣太郎:「……はいはい」
    寿敬一:「あはは、今日もしてやられてますね~」
    惣太郎:「一生敵わないよ……」
    陽太郎:「ハッハッハ!!!夫婦円満でよろしい!!!……ああそうだ、惣太郎、またひつまぶしを預かってもらえないか!!!」
    惣太郎:「え?ひつまぶし?いいけど……またどこか行くの?」
    結衣:「えっ、ぶしちゃん来るの!?会いたいわ!大歓迎よ!」
    陽太郎:「ハハハ!!!ひつまぶしも結衣君と会いたがっていることだろう!!!」
    陽太郎:「実はつい最近、金有君という知り合いに呼ばれてな!!!東京まで出向くことになったんだ!!!」
    惣太郎:「そう、分かった。おれ達いなくても勝手にエアコンつけていいから、出発前にでも来て居間に放しといて。餌とかはそっちの部屋で」
    陽太郎:「うむ!!!ありがとう!!!頼んだぞ!!!」
    結衣:「ぶしちゃんと遊ぶの楽しみだわ~。あ、そろそろ煮えるかしら?敬ちゃん、器とってちょうだい」
    寿敬一:「ああ、ありがとうござ……ちょ、結衣さん、多い多い多い」
    結衣:「ほら、若い子が遠慮しないの!もっと甘えていいんだからね!はい」
    寿敬一:「……あざす」
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