本丸日記(1/27)審神者の奇行回顧録「審神者の奇行にもすっかり慣れてしまったよ」
「演劇を観に行っちょると思うとったら帰るなり誰かに泣きついたりのぅ……」
「たぶん、それのさいしょがぼくですね。『うちにはいわとおしがいなくてごめんねぇ』ってはなたらしてました」
「わしも『むったゃん……』っちゅうてなんとも表現できん顔されたぜよ。それも何回も」
「最近だと『ガラシャ様……』って呻いてた時もあったっけ」
「そんなに素敵な『たま様』なら僕も是非お目に掛かってみたいものだよ」
遠い目をした今剣や陸奥守とは対象に、歌仙はどこか誇らしげだ。細川家に縁のある刀としては、『細川ガラシャ』を褒められることは喜ばしいのだろう
「松井の膝詰め説教はもう名物だよなー」
「あれを見ると、僕も叱られている気分になることが時々あるんだ……」
「歌仙はもうちっくと金の使いどころを決めてここぞっちゅうところにドカンと使ぅたらええと思うぜよ」
「それができたら、かせんじゃないですよ」
「どういう意味だい?」