ロイドが狼なリィンを餌付けする話「ランディの所に届け物をしてきてもらえない?」
ある日、エリィにそう頼まれたロイドが向かったのは、森の奥深くにある彼の住む狩猟小屋。
もう少し町に近い所に住めば良いのに、まあ以前は俺も住んでたんだけど、などと考えながらロイドが森を歩いて行くと、目の前に犬のような耳と尻尾が生えた、ロイドよりも少し年下に見える男が立ち塞がった。
「その手に持っている物を置いていけ!」
「ダメだよ。これはランディへの届け物なんだ」
「ランディ…って、あの小屋に住んでいる狩人の?…君はあの人の知り合いなのか?」
「そうだよ。俺はロイド・バニングス。この近くの町に住んでいるんだ」
「あ、俺はリィン…って、自己紹介してる場合か!?」
「だってランディの知り合いなんだろ?あれ、もしかして違ったか?」
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