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    ゆきこ

    軌跡のロイド沼在中、支援課箱推し。ロイド君を中心に色々雑多に放り投げてます。正直地雷原のようなものだと思うので自衛をお願いいたします。
    Rとかこれはちょっと、という話はこそフォロ限定にしておりますがどうかご了承くださいませm(_ _)m

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    ゆきこ

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    一人称僕なロイド君が書きたかっただけのヤツ。落ちまで考えてたけどロイド君の喋り方が難しくて断念。いずれ書き直したい気持ちはある。

    #軌跡
    locus
    #ロイド・バニングス
    lloydBannings.
    #特務支援課

    記憶が退行したロイド君特務支援課のリーダー、ロイド・バニングスがウルスラ病院に運ばれたのは、頭を強く打った後、意識が戻らなかったからだった。
    きっかけはいつもの如く手配魔獣を退治していた時。
    ふと何かに気を取られたような素振りを見せ、その隙に魔獣の攻撃を受けて吹っ飛ばされて、近くの壁に頭から叩き付けられたのだ。
    他のメンバーは大急ぎで魔獣を倒すとロイドへとかけ寄り、回復のクラフトやアーツをかけるが、意識を取り戻さなかったため、慌ててウルスラ病院へと連絡し、やってきた救急車で運ばれる事態となってしまったのだった。



    ウルスラ病院、待合室。
    大勢の人が行き交う賑やかな場所だが、その一画では支援課の面々が暗い空気を纏っており、周りの人々も遠巻きにしている。
    ロイドが運び込まれてから2時間は立つというのに未だに何の音沙汰もなく、最初はきっと大丈夫だと励まし合っていたものの、最早会話もなくうつむくだけになっている。
    そこへ、何とも言い難い顔をしたセシルがやって来た。

    「ここに居たのね、皆」
    「セシルさん…」
    「アイツの、ロイドの容態はどうなんだ?」
    「まさか、死んだりなんてしてませんよね!?」
    「大丈夫だから、落ち着いてちょうだい?」
    「そう、ですか。……良かった」
    「ったく、心配させやがって!」
    「でも、それにしては浮かない顔ですね?」
    「…何があったんだ?」
    「…ロイドはさっき目を覚ましたわ。だけど、記憶が退行してしまっているみたいなの」
    「記憶が、退行?…何でっ」
    「頭を打ったせい、でしょうか…」
    「そうだろうな。…どの程度覚えてるんだ?」
    「それが、どうも7~8才くらいまでの記憶しかないみたいなのよね。私の事は辛うじて認識してもらえたのだけど…」
    「つまり、私たちの事は全く分からない訳ですね?」
    「そういう事になると思うわ。…貴方たちはどうする?ロイドと会うの?」
    「そうだなあ…。なあ、セシルさん。記憶以外には問題はなかったのか?」
    「ええ。大きなたんこぶが出来ているくらいね」
    「そうか。それで、ここにはいつまで置いてもらえんだ?」
    「そうね。せいぜい1泊、かしら。…ここに居るより戻った方が、記憶が刺激されるのではないかと思うのだけど」
    「でも、大丈夫でしょうか。今のロイドさんにとって、私たちは知らない人間で、更に知らない場所へと連れて行かれる訳ですよね?」
    「………。多分、大丈夫だと思うわ。人見知りはするけど、とても敏い子だったから。早くに両親を亡くしたから、そうなってしまったのかもしれないけれど」
    「そうか。…なら、決まりだな。お嬢、ティオすけ」
    「ええ。…ロイドに、会わせていただけますか?」
    「分かったわ。こっちよ」

    セシルに案内されて病室に入る。
    病院側の配慮だろう。個室のベッドに横になっていたロイドは、セシルを見るとぱあっと顔を輝かせたが、その後ろからエリィ、ティオ、ランディが入るのが見えた途端にその顔は曇ってしまう。

    「ロイド。頭のたんこぶは痛くない?」
    「ちょっと痛いけど、だいじょうぶ。…セシルお姉ちゃん。その人たちはだれ?」

    そしてその口から飛び出たお姉ちゃんという単語と少し舌足らずな話し方に、支援課の3人は思わず崩れ落ちる。

    「貴方に会いたがってた人よ。皆良い人だから、怖がらなくて大丈夫」
    「…う、うん」

    「聞きましたか?セシルお姉ちゃんって言いましたよね?」
    「それに何かしゃべり方が幼くないか?」
    「やだ、可愛い…」

    そしてヒソヒソと話をしていると、セシルが3人に呼びかける。

    「3人とも、こちらへどうぞ。自己紹介、してあげてくれる?」
    「え、ええ。…初めまして、私はエリィよ」
    「ティオです」
    「ランディだ。よろしくな?ロイド」
    「…僕のこと、知ってるの?」
    「…ぼく」
    「ぼくって言いましたね」
    「マジかよ。コイツはやべえな」
    「ええと、あの、だいじょうぶ?」
    「だ、大丈夫よ?ちょっと動揺しただけ。…ねえ、ロイド。今の自分の事は、セシルさんから聞いているの?」
    「…うん。僕はほんとは21才で、警察官になってるんだよね?たしかに体は大きいし、声も低くてびっくりしちゃった」
    「そう。お兄さんの事は?」
    「今はお仕事で遠くにいってるって聞いた。…ねえ、エリィさん」
    「エリィで良いわ。なあに?ロイド」
    「僕は、これからどうしたら良いの?このままじゃ、お仕事なんてできないよね?」
    「…ロイド」
    「ロイドさん…」
    「…なあ、ロイド。お前はどうしたい?このまま記憶が戻るまで病院にいたいか?それとも、俺らの所に来るか?」
    「……大きなけがもないのに、ずっと病院にはいられないよね?」
    「そうね。正直、難しいと思うわ」
    「………なら、いく。お兄さんたちのところ」
    「お兄さん」
    「お兄さん、ね。……それじゃ、準備して帰りましょうか。支援課ビルへ」

    こうして記憶が退行したロイドは支援課ビルで預かられる事となり、もちろん色々と騒動が巻き起こったのだが、それはまた別のお話。
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    ゆきこ

    DOODLE支援課で、キーアの誕生日のお話です。そして家族の話でもあるかな。仲良し支援課家族、大好き!
    キーアの本当の誕生日ってもう知りようがないと思うので、ならやっぱりこの日しかないだろうと書いてみました。相変わらずの会話文な上キーアちゃんの台詞って難しくて(あの漢字とひらがなのバランスが)偽物感あるかもしれませんが、読んだ方に少しでも楽しんでいただけたなら嬉しいです!
    キーアと誕生日今後のためと一時支援課が解散し。そして新しいメンバーを迎えて再始動してすぐの頃。
    日曜学校から帰ってきたキーアはどこか元気がなく、しょんぼりとしていて、お帰り、と言いながら手を広げ、いつものように突進してくるのを待ち構えていたロイドは目を瞬かせた。

    「どうしたんだ? キーア。なんだか元気がないみたいだけど」
    「ロイド。……ねえ、ロイドにも、エリィやティオやランディにも、みんなおたんじょうびがあるんだよね?」
    「あ、ああ、そうだな?」
    「きょうね、おたんじょうびだから、おうちでお祝いしてもらうんだってうれしそうにしてる子がいたの。けど、キーアのおたんじょうびはだれも知らないでしょ? だから、だれにも祝ってもらえないのかなあって」
    1836

    ゆきこ

    DOODLEエアスケブ2本目は初書きロイエリ(というか支援課+ロイエリ?)です。リクを見ててパッとネタが浮かんだので書いてみましたがどんなもんでしょう(汗)
    そもそも日頃ほとんど男女カプを書かないので、果たしてこれで良いのか? 大丈夫なのか? と今プルプルしてますが、せっかく書いたので上げてしまいます!
    ふたりの服装はHSのあれのような感じ(ただしエリィさんはもう少し露出は控えめ)かなと思います。
    わざわざ休みを合わせ、ロイドに買い物につき合ってもらう約束をし。今日はデートだと実家のクローゼットから可愛いワンピースを引っ張り出して、いつもより気合いを入れてメイクをしたエリィだったが、待ち合わせ場所に現れたロイドを見て思わずため息をつく。

    「はあ……」
    「え、エリィ? ため息なんかついて、どうしたんだ?」
    「……ねえ、ロイド。私ね、今日はデートだからと思って、頑張ってお洒落してきたの」
    「え? あ、ああ、とても綺麗だ」
    「ふふ、ありがとう。……なのに貴方の格好はいつもとあまり変わらないじゃない? もう少しお洒落して欲しかったなって、ちょっと思ってしまったの」
    「ぐ。……すまない、エリィ」
    「まあいいわ。貴方がそういう事に疎いのは良く知っているから。なら、そうね……」
    2620

    ゆきこ

    DOODLEタイトルまんま、支援課がわちゃわちゃっとしてるいぬの日に因んだらくがき。前に上げたねこの日を踏まえた話だけど、ねこの日にキーアに押しきられて全員(課長やツァイト含む)でねこみみをつけた事だけ押さえておけば読めるはず。なお今回はノエルとワジは欠席です(^_^;)
    初期面子でわちゃわちゃしてるの、やっぱり好きだなあ。人数的にも動かしやすくて丁度良いんですよね。またそのうち何か書けたら良いな!
    支援課でいぬの日の話 2022秋も深まってきた11月1日。
    この日も朝から忙しく支援要請をこなしていたロイドたちがビルへと戻ったのは、夕刻、もう日が沈んだ後の事だった。
    今日の夕食当番はロイドとティオだったが時間も気力もあまりなくて。少し寒いし簡単に鍋にでもしようかと話をしながら入り口の扉を潜れば、途端に4人の鼻孔を良い匂いがくすぐり。
    もしかして、と顔を見合わせた彼らがキッチンを覗けば、そこには予想通りエプロンをつけたキーアの姿があった。

    「おかえり、みんなっ! 疲れてるだろうし、今日はキーアがごはん、作ったよ?」
    「ただいま、キーア。助かるよ。帰りも遅くなっちゃったし、正直今日はあまり作る気力もなかったからな」

    にこにこと笑顔を浮かべるキーアとその頭をなでるロイドという何とも癒される光景に自然と全員が笑顔になり、その後和やかに夕食の時間は過ぎていったのだが。
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    ゆきこ

    DOODLE支援課でハロウィンネタ。とはいえあの世界にハロウィンがあるのかは謎なので収穫祭を兼ねた仮装パーティーという事にしました。まあ最後にキーアがトリックorトリートって言ってますけど。彼女にこれを教えた人は一体どこから聞いたんでしょうね。
    ロイド君がくすぐったがりというのは捏造です。そうだと可愛いかなと。そしてゲスト出演の方々はこういう場が好きそうで現れそうな人という私の偏見と独断に基づいております。
    「仮装パーティーの手伝い、ですか?」

    マクダエル議長からの直々の要請という事で彼の執務室へと出向けば、その口からは意外な言葉が飛び出した。そのため、パチパチと瞬きをしながらロイドが聞き返せば、そうだ、と頷かれる。
    ここ数年は色々あり、そういった催し物どころではなかったのだが、再独立を果たし、クロスベル内に限れば、の話ではあるが情勢も幾分落ち着いているため、久々に賑やかな事をしたい。そこで思い付いたのが、収穫祭を兼ねた仮装パーティーという事らしい。
    そして特務支援課には、当日の場内での警備兼手伝いを頼みたいという事で、断る理由もないため二つ返事で引き受ける。
    となると次の話題は当然何の仮装をしようかという事だ。
    2830

    ゆきこ

    DOODLEエアスケブ4本目。くだらない事で喧嘩するロイドとランディと、仲裁しようと頑張るノエルとそれを見守るその他の面々の話。時期は碧の全員揃った後まだ比較的平和な頃でしょうか。
    リクは男性陣ということでしたがワジ君はこういう喧嘩には混ざりそうになかったので、結局喧嘩してるのはふたりだけになりました。
    短時間で書いたので色々荒いですが、読んだ方に少しでも楽しんでいただければ嬉しいです!
    くだらない事で喧嘩するロイドとランディの話支援要請の数も比較的少なく、またようやく全員揃ったメンバーにとって手配魔獣など敵ではなく。
    夕方、比較的早い時間に仕事が終わった後、それぞれくつろいでいたところで突如響き渡った大声に、エリィは驚いて一階へと下りた。
    するとキッチンの入り口では既に騒ぎを聞きつけて下りて来ていたらしいティオが中を覗いていて、その後ろからエリィも覗き込んだところ見えたのは、ロイドとランディが睨み合い、その間でノエルがおろおろとしている光景だった。

    「ねえ、ティオちゃん」
    「何でしょう、エリィさん」
    「今日の夕食当番って、確かロイドとノエルさんだったはずよね?」
    「ええ、そうです」
    「なら、どうしてこんな事になっているのかしら?」
    「それについては僕が説明してあげるよ」
    2017

    ゆきこ

    DOODLE支援課初期メンバーでツインテールの日らしいのでそういう話。最終的にはツインテールじゃなくなってますが(汗)
    この後、どこに行くかにもよりますが相手によって大笑いされたり可愛いって言われたりからかわれたりして散々な一日になると思います(それでも外さないし、もし魔獣の攻撃で外れでもしたらおこになる)
    その日、朝食の後片付けを済ませたロイドはミーティングルームで、目の前に広がる光景に目を瞬かせた。

    「どうしたんだ? みんな揃って髪を二つ結びにして」
    「ツインテール、ですよ、ロイドさん」
    「キーアちゃんがお揃いにしたいって言って結んでくれたのだけど。しなれない髪型は少し恥ずかしいわね」
    「いや、ふたりともよく似合ってる。とっても可愛いよ」

    ロイドの口から無自覚に放たれる言葉にはあ、とふたりはため息をつく。それに、何かおかしな事を言っただろうか、と首を傾げた後、少し言いにくそうにランディの方を向いたロイドは、疑問をぶつける。

    「……その、どうしてランディまでその髪型なんだ?」
    「んなの、俺の方が聞きてーよ」

    そう、女性陣だけでなく、なぜかランディまで髪をくくられ、更に可愛らしいリボンまでつけられていて。納得いかないのかぶすっとした表情で答えたランディがキーアに目を向けると、あっけらかんとした答えが帰ってきた。
    1413

    ゆきこ

    TRAINING支援課とセシル姉で、支援課に来たセシル姉に1日振り回されるロイド君というお題をいただいて書いたもの。セシル姉は結構難しくて、あの天然ほわほわ具合とか上手く表現出来ませんでした(泣)。振り回され具合とか色々物足りないなあと思うけど、これ以上思いつかなかったので今回はここまでという事にさせてください!
    今回ロイド君の口調はあえて零に寄せてます。セシル姉の前だと弟君が強く出るんじゃないかなと思ったので。
    「ねえ、ロイド。次のお休みの日に、支援課にお邪魔しても構わないかしら?」

    ロイドにとって姉のような存在であるセシルがそんな事を言い出したのは、支援要請を受けてロイド達がウルスラ病院に顔を出した時の事だった。近頃はアルモリカ村の療養所にいる事の方が多いのだが、この日はたまたま病院にいたらしい。
    彼女の突飛な言動にある程度慣れているメンバーだが、予想もしていなかった言葉にさすがに驚き、どうしてか、と尋ねれば、意外と(というと失礼だが)まともな答えが返ってきた。

    「だって貴方たち、ずいぶん忙しいんでしょう?だから、みんなのお仕事の様子をちょっと確認したいと思って」
    「いや、大丈夫だから、セシル姉…」
    「過労で倒れてしまったら元も子もないわ、ロイド」
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