未定「なんか長くないか?髪」
「そうか?まぁそんなに切る機会もなくてな」
シャアは肩をすくめながら答えた。
「切ってやろうか?」
「君が?」
「意外と器用なんだぜ」
アムロは右手をチョキの形にしてハサミで切るように人差し指と中指を動かしながらそう言った。
「誰かの髪を切った事は?」
「もちろんないよ」と悪戯っ子のような意地悪な笑顔の彼は断られるはずもないと、そう思っているに違いなかった。
「遠慮させていただこう」
腕の見込みのないエセ美容師にお願いするほどシャアは髪の長さに困ってはいないので当然の返答だった。しかしそんなやりとりも虚しく、今アムロの右手には鋏が握られていて、シャアはそのアムロの前に座り首の下には髪の毛避けの布を巻かれている。
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