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    fujisankabe

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    fujisankabe

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    シャアム

    同居してる謎時空
    多分いちごジャムと同じ軸です

    歯磨きの話をしながら無花果食べています

    #シャアム
    shaam

    無花果と歯磨き「君は歯磨きだけはきっちりとこなす。素晴らしいことなのだが、生活習慣として身についているのはそれだけとも言える。何故だ?」

    それ以外はまるでダメ。そんな嫌味とも取れるが、表情から純粋に不思議がられていることがよく分かった。
    『アムロ、どうしてなの?』
    フラウの言葉を思い出して笑ってしまった。

    「父親から渡されたものがこれだったってだけだよ。」

    わざとぼかした言い方をした。
    シャアはよく分からないといった顔だ。
    それが面白くて分からないままにしてやろうと思った。

    テーブルには白い皿。カットされた無花果が綺麗に並んでいる。赤から白へのグラデーションが綺麗でついつい見惚れてしまう。ざらりとした模様とプチプチと時々弾ける食感が独特だ。優しい甘さとほんのりと香る青さ。
    どうやらシャアは無花果が好きなようで最近よくテーブルに並ぶ。フォークで切ると果肉は蕩けてしまいそうなほどにねっとりと柔らかだ。
    冷やしたものよりも、常温のほうが彼は好きだと言った。
    その言葉がやけに耳に残っている。

    「アムロ」

    名前を呼ばれたので顔を向けると、優美な輪郭には不満の色。

    「不器用な父さんの唯一がそれだったんだ」
    「さっきからそればかりだ」
    シャアが苦笑する。
    「言わせるなよ」

    ふと、涙がこぼれた。
    愛されている実感が、その瞬間にはあった事を思い出したからだ。
    言い付けられる時の優しい口調。言い付けを守る使命感と報告する時の達成感。愛を受けて、それを返す喜びがあった。

    シャアが声を上げ、席を立ってこっちに来た。優しい人だと思う。

    「私が悪かった」

    無花果が好きな優しい人はそう言って抱き締めてくれた。
    あたたかく、強い腕が心地良い。
    明日は僕が無花果を切ってあげようと、そう思った。
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