庇ってやられる先の戦闘での事である。
隙ができてしまったベオウルフモンの背後を襲ったデジモンの渾身の攻撃からカイザーレオモンは身を呈して守った。
だが大ダメージをくらうことになってしまったカイザーレオモンの進化が解けてしまい、輝一はその場に倒れ込んでしまった。
「俺を庇って攻撃を受けたんだよ。進化が解けて倒れた時は心臓が止まるかと思ったよ。」
「あ…ごめん…な」
「謝らないでくれ。元はと言えば油断していた俺のせいだ」
「…ごめんな」
「だから謝るなよ。注意を怠っていた俺の責任だ。」
「そういえばみんなは?」
「薪とか食料の調達やらでみんなそれぞれ組になって行動してる。俺はお前の看病で残ってた。」
「そうか。みんなにも迷惑かけたな…」
「あいつらはそんな事でいちいち気にしないさ。」
「それより、そろそろ枕を変えてもいいか?」
「枕?なんでわざわざ変えるんだ?」
「流石に俺も膝がキツくなってきたからな。名残惜しいだろうが我慢してくれ」
「え?膝…?」
よくよく見てみると輝二の顔は至近距離…というか真上。
この視界が意味する事ととは…
「わぁっ………つっ…!」
「あっおいいきなり起き上がるな!」
「ごめっ…。いてて…」
「まだ痛むんだから無理したら駄目だろ」
「ごめん…」
「ほら…枕変えるから大人しくしてろ」
「うん」