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    itUDON

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    itUDON

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    チェズモクまんが
    ※付き合ってる2人です

    これ(https://poipiku.com/1925173/3765323.html)の続きかもしれない

    #チェズモク
    chesmok

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    related works

    高間晴

    DOODLEチェズモク800字。とある国の狭いセーフハウス。■たまには、


     たまにはあの人に任せてみようか。そう思ってチェズレイがモクマに確保を頼んだ極東の島国のセーフハウスは、1LKという手狭なものだった。古びたマンションの角部屋で、まずキッチンが狭いとチェズレイが文句をつける。シンク横の調理スペースは不十分だし、コンロもIHが一口だけだ。
    「これじゃあろくに料理も作れないじゃないですか」
    「まあそこは我慢してもらうしかないねえ」
     あはは、と笑うモクマをよそにチェズレイはバスルームを覗きに行く。バス・トイレが一緒だったら絶対にここでは暮らせない。引き戸を開けてみればシステムバスだが、トイレは別のようだ。清潔感もある。ほっと息をつく。
     そこでモクマに名前を呼ばれて手招きされる。なんだろうと思ってついていくとそこはベッドルームだった。そこでチェズレイはかすかに目を見開く。目の前にあるのは十分に広いダブルベッドだった。
    「いや~、寝室が広いみたいだからダブルベッドなんて入れちゃった」
     首の後ろ側をかきながらモクマが少し照れて笑うと、チェズレイがゆらりと顔を上げ振り返る。
    「モクマさァん……」
    「うん。お前さんがその顔する時って、嬉しいんだ 827

    高間晴

    DOODLEチェズモク800字。結婚している。■いわゆるプロポーズ


    「チェーズレイ、これよかったら使って」
     そう言ってモクマが書斎の机の上にラッピングされた細長い包みを置いた。ペンか何かでも入っているのだろうか。書き物をしていたチェズレイがそう思って開けてみると、塗り箸のような棒に藤色のとろりとした色合いのとんぼ玉がついている。
    「これは、かんざしですか?」
    「そうだよ。マイカの里じゃ女はよくこれを使って髪をまとめてるんだ。ほら、お前さん髪長くて時々邪魔そうにしてるから」
     言われてみれば、マイカの里で見かけた女性らが、結い髪にこういった飾りのようなものを挿していたのを思い出す。
     しかしチェズレイにはこんな棒一本で、どうやって髪をまとめるのかがわからない。そこでモクマは手元のタブレットで、かんざしでの髪の結い方動画を映して見せた。マイカの文化がブロッサムや他の国にも伝わりつつある今だから、こんな動画もある。一分ほどの短いものだが、聡いチェズレイにはそれだけで使い方がだいたいわかった。
    「なるほど、これは便利そうですね」
     そう言うとチェズレイは動画で見たとおりに髪を結い上げる。髪をまとめて上にねじると、地肌に近いところへか 849

    高間晴

    MAIKINGチェズモクの話。あとで少し手直ししたらpixivへ放る予定。■ポトフが冷めるまで


     極北の国、ヴィンウェイ。この国の冬は長い。だがチェズレイとモクマのセーフハウス内には暖房がしっかり効いており、寒さを感じることはない。
     キッチンでチェズレイはことことと煮える鍋を見つめていた。視線を上げればソファに座ってタブレットで通話しているモクマの姿が目に入る。おそらく次の仕事で向かう国で、ニンジャジャンのショーに出てくれないか打診しているのだろう。
     コンソメのいい香りが鍋から漂っている。チェズレイは煮えたかどうか、乱切りにした人参を小皿に取って吹き冷ますと口に入れた。それは味付けも火の通り具合も、我ながら完璧な出来栄え。
    「モクマさん、できましたよ」
     声をかければ、モクマは顔を上げて振り返り返事した。
    「あ、できた?
     ――ってわけで、アーロン。チェズレイが昼飯作ってくれたから、詳しい話はまた今度な」
     そう言ってモクマはさっさと通話を打ち切ってしまった。チェズレイがコンロの火を止め、二つの深い皿に出来上がった料理をよそうと、トレイに載せてダイニングへ移動する。モクマもソファから立ち上がってその後に付いていき、椅子を引くとテーブルにつく。その前に 2010

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    高間晴

    DOODLEチェズモク800字。敵アジトに乗り込む当夜の話。■愛は勝つ


     とある国に拠点を移したチェズレイとモクマ。敵アジトを見つけ、いよいよ今夜乗り込むこととなった。「ちょっと様子見てくるわ」と言い置いて、忍者装束のモクマは路地裏で漆喰の白い壁の上に軽く飛び乗ると、そのまま音もなく闇に消えていった。
     そして三分ほどが経った頃、その場でタブレットを操作していたチェズレイが顔を上げる。影が目の前に舞い降りた。
    「どうでした?」
    「警備は手薄。入り口のところにライフルを持った見張りが二人いるだけ」
    「そうですか」
     ふむ、とチェズレイは思案する顔になる。
    「内部も調べ通りなら楽々敵の首魁まで行けるはずだよ」
     振り返って笑う顔がひきつる。その太腿に、白刃がいきなり突き立てられたのだから。
    「なッ……」
    「それじゃあ、今日のところはあなたを仕留めて後日出直しましょう」
     チェズレイは冷ややかな声で告げると、突き立てた仕込み杖で傷を抉った。
    「ぐっ……なぜ分かった……!?」
    「仮面の詐欺師である私を欺くなんて百年早いんですよ」
     それ以上の言葉は聞きたくないとばかりに、チェズレイは偽者の顎を下から蹴り上げて気絶させた。はあ、と息を吐く。
    「モクマ 820

    高間晴

    DOODLEチェズモク800字。戦いが始まる前に終わってしまった……■では、お手柔らかに


     チェズレイとモクマが生活をともにしているセーフハウスの地下には、フローリング材の敷かれた広い空間があった。そこにはジムよろしく壁に沿って懸垂器具やルームランナーが置かれている。
     そこでモクマは一人、Tシャツにスウェット姿で懸垂器具に両手でぶら下がる。腕を伸ばした形からそのままゆっくりと肘を曲げていく。ぎっ、と懸垂器具が軋んで肘が肩より下になるまで体を腕力だけで持ち上げる。それを無言で繰り返す。
     三十回を超えた頃、階段を降りてくるチェズレイの姿が目に入った。
    「お疲れ様です、モクマさん」
    「お前さんも運動かい?」
     そうモクマが声をかけたのは、チェズレイも動きやすそうなTシャツとジャージ姿でまとめ髪だったから。なんてことない服装だが、この男が着るとそのままランウェイを歩けそうだ。
    「ええ。戦うための肉体づくりは欠かせませんから」
    「お前さん努力家だもんねぇ」
     チェズレイはモクマの傍に近づいた。モクマは少し慌てて器具から降り、間合いを取ろうとして壁に張り付く。
    「そう逃げなくたっていいじゃありませんか」
    「いや、おじさん汗かいたから。加齢臭するとか言われた 871

    ▶︎古井◀︎

    DONE横書きブラウザ読み用!
    猫に出会ったり思い出のはなしをしたりするチェモのはなし
     やや肌寒さの残る春先。早朝の閑静な公園には、ふたりぶんの軽快な足音が響いていた。
     現在、チェズレイとモクマが居を構えているこの国は、直近に身を置いていた数々の国の中でも頭一つ飛び抜けて治安が良い。借り受けたセーフハウスで悪党なりに悪巧みをしつつも優雅な暮らしをしていた二人が、住居のほど近くにあるこの公園で早朝ランをするようになって、早数週間。
     毎朝、公園の外周をふたりで一時間ほど走ったり、ストレッチをしたり。そうするうちに、お互いに何も言わずとも自然と合うようになった走行ペースが、きっちりふたりの中間点をとっていた。
     数歩先で軽々と遊歩道を蹴るモクマに、チェズレイは平然を装いながら素知らぬふりでついていく。『仕事』が無い限りはともに同じ時間、同じような距離を走っているはずなのに、基礎体力の差なのかいつもチェズレイばかり、先に息が上がってしまう。
     今日だってそうだった。そしれこれもまたいつも通り、前方を走っている相棒は、首だけで振り返りながらチェズレイをちらりと見遣っただけで、仮面の下に丁寧に押し隠した疲労をあっさりと感じ取ってしまい、何も言わずにゆったりペースを落とした。
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    ▶︎古井◀︎

    DONE横書きで一気に読む用
    見えるモさんと祓えるチェのチェズモク洒落怖話
    「あ、」
     それに気付いてしまった瞬間、モクマは気付かなければよかったと心の底から後悔した。
     日の入り、夕暮れ、黄昏時――あるいはマイカでは逢魔が時、なんて呼んだりもする、そんな時間。
     モクマはとある雑居ビルの前で、別件で離れた相棒が戻ってくるのを待っていた。立ち並ぶ無数のビルが照り返す西日が妙にまぶしい。細めた目でふらふらと視線をさまよわせながら、ただ眼前の交差点を行き交う人の流れを追っていた。なんてことはない、相棒が来るまでのただの暇つぶしだ。本当に、それだけのつもりだった。
     最初に違和感を覚えたのは、横っ腹に突き刺さるような視線の濃さだった。多少ハデな風体をしていることもあって、モクマが街中でじろじろと見られること自体は珍しくもない。そんなときは大抵、その視線の主を見つけて目を合わせて、にっこり微笑んでやれば気圧されたようにその無礼者はいなくなるのだ。だからいつも通り、同じように対処しようと考えて、モクマは視線の大元を探してしまった。
     しかし今回に限っては、その行動は完全に誤りだった。探してはいけなかったのだ。そうとも知らず、モクマは送られ続けている視線と気配を手繰って周 5795