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    蒼羅@文章保管庫

    @solaris8919

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    蒼羅@文章保管庫

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    小ネタ。
    お潤とゆぞとトンとなんきっちゃん。
    七月誕生月組でなにか文あげたかったけどヘミさんとぎたさんが増えたので供養。

    #文豪とアルケミスト
    bungoToAlchemist

    暇つぶし「退屈」
     そうぼやいた里見。そのぼやきを聞いたのは偶然談話室に居合わせた三人。
    「……直哉さんは潜書でしたか」
     谷崎は思い出したように言う。そこに山本も言葉を続けた。
    「武者さんは畑作業だねぇ」
     山本の膝の上に座っていた新美もこくんと頷く。
    「有島さんは開架のおてつだいしてますね」
     いつも里見といる人間がことごとく今は不在のようだ。悪友と数えられる久米は原稿、吉井も二日酔いでそれぞれ部屋に籠っていた。
    「退屈なら散歩にでも出てきたらどうだい?」
    「ヤダ。だって暑いもん」
    「ワガママですねぇ」
     里見が着ていたパーカーのフードをくいっと新美が引っ張った。
    「えいっ」
    「ぐえっ」
    「南吉!」
    「もぉ、なにするんだよ」
    「暇だったら購買にアイス買いにいこうよ、里見さん」
    「アイス? そうやって僕に奢らせようとするんだろ」
    「アイス買うおこづかいなら、ぼくも持ってるもん」
     里見が睨むと新美が頬をぷくっと膨らませる。こら、喧嘩はおよしよ。山本が人差し指でその頬をつつく。
    「それなら喫茶店まで行きませんか? 確か期間限定のフルーツパフェが出ていたはずですよ」
     珍しく年長者らしい態度で谷崎が場の空気を変える。睨みあっていた里見と新美が谷崎のほうを向き、口を揃えて言った。
    「パフェ?」
    「ああ、そういえば昨日新聞にそんな広告が入っていたね」
    「喫茶店ならすぐそこですし、涼むにはもってこいかと」
    「まぁ、確かに……ここに居ても今日は何もすることないからなぁ」
    「決まりですね。有三さんも行くでしょう?」
    「やっぱりワタシも数に入ってたのかい」
    「だって南吉くんの瞳がきらきらしてますもの」
    「ゆうぞうせんせい、はんぶんこしよう?」
    「……しょうがないねぇ」
    「なんだかんだ僕の暇つぶしに付き合ってくれるんだね、みんな」
    「うふふ、お互い様ですよ」
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