【秋の空に舞う喜劇】~プロローグ~
誰もいない広い演劇舞台に、少年が一人
カーテンコールの前で立ちつくす。
その少年が誰かは、まだわからない。
少年は貴方(貴女)に気付くと
不敵な笑みを浮かべ、司会者。あるいは
口上役のように語り出す。
少年は舞台を仕切るかのように
高らかな声で「皆々様、お立ち会い!」と
挨拶をする。
軽くお辞儀をし、
少年「ようこそ、おいでくださいました。」
少年「これより始まりますは、
現代に生きるとある双子の祝宴物語。
お席に腰かけた紳士の方も淑女の皆々様も。
退屈そうにはなさらずに、お飲み物やお菓子を手に取って、どうぞ心ゆくなくこのお噺に
耳を傾けてくれますよう、」
よろしくお頼み申し上げます。
そう言ってぺこりと会釈をし、
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