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    なりひさ

    @Narihisa99

    二次創作の小説倉庫

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    なりひさ

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    現パロガンマト

    #ガンマト
    cyprinid

    甘えんぼう ガンガディアが帰ったとき、玄関にもリビングにも電気がついていた。テレビの音声らしいものも聞こえてくる。ガンガディアは今日も終電での帰宅だった。マトリフはまだ起きているのかとガンガディアはリビングの戸を開ける。
     リビングダイニングに置かれたテレビは賑やかなバラエティを流していた。マトリフの姿が見えなかったので寝室を覗きに行くが、ベッドは空だった。
    「マトリフ?」
     ふと見ればテレビとソファの間に置かれたローテブルに酒瓶があった。もしやと思って見てみれば、マトリフはソファに丸まって眠ていた。
     おおかた酒を飲みながらテレビを見ていて、そのまま寝落ちたのだろう。見れば酒瓶は空になっている。ガンガディアは瓶をキッチンへと持って行った。
     ガンガディアはソファに戻って屈むと、そっとマトリフの身体を抱きかかえようとする。しかし腕に触れた途端にマトリフの目が開いた。マトリフは眩しそうに目をすがめてガンガディアを見ている。
    「ベッドで寝よう」
     さあ、とガンガディアが促すと、マトリフは体を起こしてガンガディアに抱きついてきた。ふわりと酒の匂いに混じってマトリフの匂いがする。ついその首筋に鼻を埋めた。
     マトリフは不明瞭な声で何か言っている。運んでくれとかそんな内容だろう。ガンガディアは軽々とマトリフを抱き上げた。
     マトリフは顔をガンガディアの胸にすり寄せる。そしてまたはっきりとしない口調で何か言っている。ガンガディアは耳をマトリフのほうへと寄せた。
    「……遅ぇんだよ」
     待ちくたびれた、とマトリフは拗ねたように言う。ここのところ残業続きでガンガディアは帰るのが遅くなっていた。どうやらマトリフはガンガディアの帰りを待っていたらしい。
    「明日は早く帰れるように努力する」
     ガンガディアは言ったが、マトリフは既に目を閉じていた。
     ガンガディアはマトリフをそっとベッドに下ろす。マトリフの髪を撫でてから額へと口付けた。


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    kisaragi_hotaru

    DONE無自覚のままであろうとした両片想いガンマトが自覚させられるお話。欠損描写がありますが最終的には治りますけれど苦手な方はご注意くださいませ。謎時空なので深く突っ込んではいけない系です。魔王は祈りの間にて引きこもり中です。
     乱戦状態だった。一人ずつ探して回復していったのでは間に合わない。マトリフは冷静さを保ちながら素早く周囲を見回して、次いで傍らでモンスターを殴り飛ばしたブロキーナに視線を向ける。最近習得したばかりの回復呪文を使うにしても発動中は無防備になってしまう。詠唱のための時間稼ぎも必要だ。
     「よお大将! 全員を一気に回復させてやっからちょっくらザコどもの相手を頼むぜ」
     「いいよん」
     モンスターの大群相手にしながらもブロキーナは軽いノリで請け負った。
     そんな二人の会話を聞いていた一体のモンスターが不満をありありと孕んだ声色でもって割り込んだ。
     「ほう。君の言うザコとは私のことも含まれているのかな?」
     トロルの群れの向こう側から青色の肌をしたさらに巨大な体躯が現れた。眼鏡を中指の鋭利な爪で押し込んで歩み寄ってくるその理知的な動作とは裏腹に額には幾つもの血管が盛り上がっていた。
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