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    yukarixxx000

    @yukarixxx000
    二次創作が好きなオタク。大体男同士カプを書いてます。
    ※ポイピクにアップした作品は後日ピクシブにも投稿します。

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    yukarixxx000

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    kbnz短文。
    お付き合いしているふたりのささやかな日常風景。
    雨の日に窓辺でお昼寝する習慣があったネさんが、風鈴の音に惹かれて晴れの日でも窓辺で寝るようになったお話。ほのぼの甘々です。

    愛の音 雨の日になると、ネズは窓辺で昼寝をする。
     と言っても、どんな雨の日でもするわけではない。土砂降りや雷雨のように、耳をつんざくような轟音を伴う雨では駄目だ。傘が要らない程度の小雨や、傘を差すかどうか迷うような雨でもいけない。
     ネズのお気に召すのは、しとしとと降る雨——強すぎず弱すぎず、耳に心地よい雨音が聞こえる、そんな具合の雨に限られていた。
     キバナがそれを知ったのは、ネズと恋人になって一年が過ぎたころだった。
    「こういう日に聞こえる雨の音って、子守唄みたいで好きなんですよ。雨音に耳を澄ませていると、よく眠れます」
     ベランダに続く窓のそばで、フローリングの上に寝転びながら、ネズは言った。目を瞑りながら微笑む顔は、なんとも気持ち良さそうだ。
     ネズが枕代わりに頭を載せているのは、ヌオーの顔を模した大きなビーズクッションだった。ネズ自ら買ってきた。「こののんびりした顔の上で眠ると、気持ち良さそうな気がして」というのが理由らしい。腹の上にかけられたブランケットも、やはりネズが自分で選んだものだ。こちらはデザインよりも手ざわりが決め手だったということで、無地のパステルブルーである。
    「ふうん。そういうもんかね」
     キバナはソファに座り頬杖をつきながら、上機嫌に寝転ぶネズを眺めた。
     ネズは遠慮なくフローリングに寝ているが、ここはネズの家ではなくキバナの自宅である。もっとも、キバナはネズの態度が決して不快ではなかった。ネズがのびのびと振る舞っているのは、キバナの家でも自分の家と同様の気安さを感じているからだ。そう思えば、嬉しいだけだった。ネズが「これ、おまえの家に置かせてほしいんですけど……」とヌオークッションやブランケットを持ち込んでも、笑顔を浮かべて二つ返事で許可を出した。家の中に恋人の私物が増えるのは幸福なことだ、というのがキバナの認識であったので。
     ソファからネズを見つめるキバナは、恋人が我が家でリラックスしていることの幸せを噛み締めていた。いっとうに嬉しいのはネズとぴったりからだをくっつけている時間だが、少し離れたところからネズを見守るというのも悪くなかった。
     正直に言えば、雨音を心地良く感じるネズの感性はいまいちぴんと来なかった。だが、「おれにはわからねえけどネズにとって嬉しいならいいか」と思い、好きなようにさせることにしたのだった。
    「ネズ、フローリングで大丈夫? 背中痛くねえ?」
    「ん、だいじょぶです」
     キバナが問いかけると、ネズは平気な顔で答えた。どうせ寝るならソファで、あるいは寝室のベッドで、と勧めても、「窓辺の方が雨音がよく聞こえるから」と言うばかりだった。
    「ソファやベッドの位置、変えようか」
    「そこまでしてくれなくても平気です。気持ちだけ受け取っておきますよ」
     キバナが思案顔をしてみせると、ネズは苦笑した。
    「床の上に寝るのもね、自堕落な感じがしていいもんです」
     ネズの悪戯っぽい物言いが愛おしく思われて、キバナはそれ以上何も言わないことにした。
    「キバナは、雨より晴れの方が好きでしょう」
     ネズは目を閉じたまま言った。腹の上では手が組まれていた。両脚は何にも邪魔されることなくまっすぐに伸ばされて、なんとも気持ち良さそうだった。
    「まあ、バトルならともかく、日常生活じゃな、晴れてる方がいい」
    「だろうね。でもおれは、雨の方が好きです。子どものころなんか、中に水の入った缶いくつも並べてさ、雨水が缶の中に落ちる度に音が鳴るのを聴いて、楽しんでたんですよね」
     キバナには覚えのない遊びだったが、幼いネズがせっせと缶を並べたり、缶から聞こえる音にはしゃいでいる姿を想像すると、あたたかい気持ちになった。
    「ふふ、ネズはちっちゃいころから音楽家だったんだな」
    「ええ、おれは昔から音楽のしもべです……」
     他愛ない話をしているうちに、ネズはうとうとし始めて、やがて穏やかな寝息を立て始めた。キバナはそうっとソファから降りて、ネズの顔を覗き込む。何の恐れも知らない安らかな寝顔は、あどけなく、愛らしかった。むしょうにキスしてやりたくなったが、寝てる相手にそれはちょっと、と思い、写真を撮るにとどめておいた。
     三時間ほどしてネズは目覚めた。熟睡できたようで、すっきりした顔での起床だった。「やっぱりこういう雨の日はよく眠れます」と上機嫌なネズを見てキバナも嬉しくなったが、同時に「もしかして写真を撮るのもまずかったかも」と思い、おそるおそるネズに写真を撮ったことを報告した。
     ネズは少し考えてから、「変な顔じゃなけりゃ、別にいいですよ」と言った。
    「変な顔って?」
    「しかめっ面になってたり、涎垂らしてたり」
    「ネズ、寝ながら涎垂らすのか?」
    「わかんねえですよ、寝顔なんて自分じゃ見えねえんだから。でも、もしかしたら涎垂らしてるかもしれないでしょ。そういうときは写真撮らないで、見て見ぬふりしてくださいよ――まさか、さっき撮ったっていう写真、変な顔じゃないでしょうね」
    「変な顔じゃねえよ、ねえけどさ……」
     キバナは少し戸惑った。
    ネズは歌手という職業のためか、写真や動画を撮られることにまるで抵抗を見せない。キバナがスマートフォンを向ければ、笑ったりポーズを取ったりしてくれることさえあった。だが、それは起きている間の話だ。寝ている間の無防備な姿を撮影されるのは、嫌かもしれない。そう考えていたので、ネズがあっさりと寝顔の写真を許してくれたのが意外だったのだ。
    「マジでいいのかよ、変な顔でさえなけりゃ?」
    「いいですよ。写真なんて普段からさんざん撮られてるし……それに、キバナのスマホにおれの写真が増えるのは、ちょっと気分がいいです」
     ネズはにやりとしながら言った。色気の載った蠱惑的な笑みだったので、キバナの心臓は跳ねた。
    「あと、キスしてもいいですよ」
    「へっ」
    「あれ、おれの寝顔見てもキスしてえと思ってくれなかったんですか?」
     動揺するキバナを見て、ネズはくすくすと笑った。
    「い、いや、思ったけど……何でわかった? オマエ、あくじゃなくてエスパーだったっけ?」
    「んなわけあるか。おまえのことが好きだからに決まってんだろ」
     そう言うやいなや、ネズはキバナの唇を乱暴に奪った。舌こそ入れられなかったが、唇を押し付けるような熱烈な口付けは、キバナの欲望を燃え上がらせるのにじゅうぶんな威力だった。
    「ね、ネズっ」
    「さて、そろそろ夕食の準備をしましょうか」
     キバナはネズを抱きしめようとしたが、ネズはキバナの腕をひらりと華麗に躱してしまった。
    「続きは夜にね」
    「えっ、おあずけかよ! 酷え、ネズから仕掛けてきたくせに」
    「腹が減っては戦はできねえだろうが。美味いメシ作ってやるから待ってなさい」
     セックスは戦なのか、と疑問に思ったが、ネズの手料理を味わえることも、ネズが当然のようにキバナの家のキッチンで料理をしてくれることも、大変幸せなことだったので、キバナは文句を言わずにおいた。
    「……夜になったら、ぜったいだからなー」
     不平の代わりにせめてと、恨みをこめたまなざしでもって念押しすると、ネズはおかしそうにけらけらと笑った。

     以来、ネズはちょうどいい具合の雨が降る度に、キバナ宅の窓辺で昼寝を堪能した。
     ときおり、ポケモンたちも傍らで共に眠っていた。ネズの相棒だけでなく、キバナの相棒たちがネズに寄り添うこともあった。サダイジャの砂っぽい皮膚が当たろうと、ヌメルゴンの粘液が滴ろうと、ネズは嫌な顔をせずに眠っていた。それはネズの生来の剛胆さからでもあったし、彼のポケモンに対する深い愛情の表れでもあった。
     ネズがキバナの相棒といっしょに眠る姿は、キバナに深い幸福感をもたらした。おかげでキバナのスマートフォンには、ネズがポケモンたちといっしょに昼寝をする写真が、数え切れないほど保存されている。それはキバナにとって、宝箱も同然だった。オレのスマホには素晴らしい宝物が詰まっているんだぜ、と思うと、キバナはむやみに強気になれるのだった。

       *

     さて、そんなネズであるが、この夏からは、なんと晴れた日でも窓辺で昼寝をするようになった。
     理由は単純で、窓に飾られた風鈴のためである。
     キバナが時間つぶしに立ち寄った雑貨屋で見つけたものだ。ガラスに描かれていたのは優雅なネオラントで、ガラルでは見られないポケモンがデザインされているという物珍しさに心をくすぐられた。以前カブから「風鈴の音は清涼感があって、夏の暑さも和らぐよ」という話を聞いていて、興味を持っていたこともあり、物は試しと買って帰った。
     風鈴をカーテンレールに吊るして窓を開ければ、爽やかな風が風鈴を揺らし、りぃん、りぃんと音が鳴った。カブの言う通り清涼感のある音で、耳を澄ませていれば、暑さが薄れてゆくようだった。音にも温度はあるのだな、とキバナはささやかな感動を覚えた。いい買い物をしたなと笑いながら風鈴の音を味わうひとときは、たいそう癒されるものだった。
     音というものに対してさして敏感ではないキバナですらそうなのだから、生まれながらに音楽のしもべであるネズは、もちろん風鈴の虜になった。
    「ああ、いい音だ……東の地方のひとびとは、素敵な文化を持っていますね」
     暑さに辟易している顔でキバナの家にやって来たネズは、風鈴の音を聞くなり、表情を和らげた。いつもはエアコンを強くするよう求めるのに、開け放たれた窓を閉めようとすらせず、きらきらした目で風鈴を見つめたのだった。
     ネズは最初のうち、ソファに座って風鈴の音を聞いていたが、しばらくすると窓辺に向かい、フローリングに腰を下ろした。うっとりした顔で風鈴を味わうネズは、いかにも幸せそうだった。キバナは内心では風鈴にネズを取られたような悔しさを感じつつ、恋人の楽しみを邪魔するまいと、ものわかりのいい顔を繕ってソファに座りネズを見守った。
     やがてネズはいいアイデアを閃いたぞという顔になり、ヌオークッションとブランケットを持ってくると、窓際に寝転んだ。うんうん快適、というご満悦の表情で横になるネズに、キバナは目を丸くした。
     ベランダにはサンシェードが取り付けてあり、直射日光こそ遮っていたものの、それでもある程度は眩しくそして暑かった。ネズは日焼けや暑さを嫌う男だ。そんなネズが、自ら陽の当たる場所に寝転んだのだ。キバナの驚愕は当然のものだった。
    「ネズ……いいのか、そんなとこで寝て?」
    「んん、まあ、もっと陽の光が弱い方が好みですが……」
     答えるネズは、ヌオークッションに頭を預け、ブランケットで腹を覆い、すっかり昼寝を決め込む体勢になっていた。
    「でも、風鈴の音がね、心地いいので。……うん、この音は、晴れてる日に聴いた方がいいね、きっと」
     ネズにとって風鈴の音とは、日光を浴びることを甘んじてでも堪能したいものらしかった。
    「ああ、いいきぶん。幸せって、こういうことですね……」
     ネズがとろりとした声で呟いた言葉は、キバナを尚更驚かせた。
     呆気に取られるキバナを放って、ネズはさっさと寝てしまった。
     キバナはネズを起こさないよう、そろそろと彼に近付いた。
     サンシェード越しにうっすらと射し込む日光の中、穏やかな顔で眠るネズ。その姿に、キバナもまた幸せを感じた。
     キバナは自然とネズの額に口付けていた。愛というよりかは、慈しみのキスだった。
     ネズの安らかな眠りを何が何でも守ってやりたいという使命感を抱いたキバナは、忍び足でネズから離れるとソファに戻り、音を立てないよう出来得る限り静かに座った。
     ソファからネズを眺めていると、愛おしさが胸の中に満ち溢れた。
     ネズが一時間ほどして目を覚ますまで、キバナはじいっとネズを見守っていた。

     そういう次第で、今日もネズは窓辺で昼寝をしている。快晴の夏の午後である。窓は大きく開けられて、外から室内へ吹き込む風が風鈴を鳴らす。
     風鈴はふたつに増えていた。ネズが「おれもいいの、見つけたので」と言って、トサキントの描かれた風鈴を持ち込んだのだ。「デュエットの方がもっといい音になりますよ」と言う笑顔は、冒険に出ようとする少年のように無邪気だった。
     実際、異なる音色のふたつの風鈴が奏でるハーモニーは、素敵なものだった。その音を聞いて、ネズはにんまりとした。
     青いネオラントと赤白のトサキントが並ぶ様は、見た目にも美しく、キバナはむしろその光景の方にこそ魅力を感じた。自分が買った風鈴とネズが買った風鈴とが並んでいるというのも小気味良かった。
     ネズはもはや彼の定位置となった窓辺で、すやすやと愛らしい寝息を立てて、無防備に眠っている。
     キバナはキバナで、自分の定位置と化したソファに座り、ネズと風鈴を見比べていた。
     エアコンは動いているが、風鈴の音を妨げないよう、風量は弱く設定してある。それでも暑さに耐えられるのは、吹き込む風と風鈴の音色の涼しさのおかげだった。
     ——気持ち良さそうに眠っちゃって、まあ。警戒心の欠片もねえの。バトルのときはちっとも隙なんかねえし、ライブ中だってぎらぎらしてんのに。
     ネズの寝顔を見下ろしながら、キバナは思う。キバナの家だからこそ、何も恐れる必要はないのだと安心して、こうも無防備でいてくれるのだろう。光栄なことだ。
     それにしたって、大層気持ち良さそうだ。風鈴の音色のおかげだろうか。
     ——オレも同じ場所で寝てみたら、気持ち良いのかな。
     ふと、キバナは思い付いた。ネズが窓辺で眠る光景はもう数え切れないほどに目にしていたが、そんなことを考えるのは初めてだった。
     キバナは静かにネズに近付き、彼の横で仰向けになった。
     目を閉じて、耳を澄ます。
     視界に何も映らなくなったぶん、耳に流れ込む音の存在感が増した。風鈴の音色がより一層鮮やかで美しいものとして聞こえる。音だけでなく、肌に触れる風の感触もより鮮明になった。涼しい音色、涼しい風。清涼な感覚をその身に受けながら横たわっていると、深い安らぎを覚えた。
     ——ああ、なるほど。こりゃ、気持ち良いや……。
     心地良さに身を委ねると、じわじわと眠気が迫ってきた。眠気に抗う気も起きず、キバナは誘われるまま意識を手離した。
     次に目を覚ましたとき、キバナは仰向けではなく横向きになっていた。そうして、ネズと体がぴったりとくっついていた。
     キバナがネズを抱き寄せたのではなく、ネズがキバナに抱きつくような形だった。ネズはキバナの胸に顔を埋めている。寝ぼけてキバナを抱き枕と勘違いしたのだろうか。理由はどうあれ、大好きなネズと密着できているのだから嬉しい。キバナは自分からもネズを抱きしめた。
     すると、「あ、起きました?」とネズの声が聞こえた。まだ眠っていると思っていたが、ネズはすでに目を覚ましていたのだった。
    「なに、ネズこそ起きてたの? 起きた上で、オレさまに抱きついてたってわけ」
     キバナはにやにやしながらネズに問いかけた。寝ぼけて抱きつかれたのだとしても嬉しいが、ネズが自分の意思で抱きついてくれたのなら、もっと嬉しい。
     ネズはあっさりと「ええ、そうですよ」と認めた。恥ずかしがりもしなければ、誤魔化そうともしなかった。
    「だって、いい音、したからさ」
    「いい音? ……って、風鈴の音じゃなくて?」
    「違くて。キバナの、呼吸と、心臓の音」
     ネズは柔らかな語気でそう言うと、キバナの胸板に、すり、と頬を擦りつけた。
    「目を覚ましたら、キバナがいて驚きましたけど。キバナの寝息が近くで聞こえてね、それ聞いたら、なんか、すごくいいなあって思って。もっとよく聞きたくてくっついたら、心臓の音も聞こえて、更にいい気分になって……風鈴の音や、風の音も混じってさ……すげえ、幸せな気持ちになりました」
     ネズがふふ、と笑う。心の底から嬉しそうに、腹の底から楽しそうに、笑っている。
    「風鈴の音と、キバナの寝息や心音と……心地いい音がいくつもあって、すげえぜいたく」
     キバナは言葉を失った。
     歓喜で胸が詰まって、声が出なかった。この気持ちをどんな言葉で言い表せばいいのかもわからなかった。
     ——幸せなのもぜいたくなのも、オレの方だろ、そんなの。
     呼吸の音、鼓動の音。キバナがただ生きている、それだけの音。そんな音が、ネズを幸せにすると言う。その音を聞くことがネズにとってはぜいたくだと言う。自分が生きている証でしかない音たちが、愛するひとを喜ばせるだなんて、そんなに恵まれたこと、他にあるか……。
    「ねえ、キバナ。今度から、おれが昼寝するときは、おまえもいっしょに寝てくださいよ」
     キバナの気持ちなど知らないで、ネズが言う。のんびりした声。ここには恐ろしいことなど何もなく、だから安心していいのだというような、無邪気な響き。
    「そしたら、ずっと心地良くなるから。今日みたいな晴れた日だけじゃなく、雨の日の昼寝もさ……きっと、雨の音とキバナの音も、素敵なハーモニーになりますよ」
     キバナはネズをぎゅう、と抱きしめた。
    「いくらだって寝てやる」
     キバナが絞り出した声は、酷く熱を帯びていた。
     窓辺では、ネオラントとトサキントの風鈴が揺れている。キバナとネズの選んだ音が、快い音楽を奏でている。とめどなく、奏で続けている……。
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