Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    ako_clock

    @ako_clock

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 29

    ako_clock

    ☆quiet follow

    現パロアルアニ。同棲してる。大学生くらい。
    書きたいとこだけ書いたので尻切れトンボ。
    直接的な表現はないけど、そういう感じ。

    #アルアニ
    al-ani

    まだ見せられないもの 不意に意識が浮上した。室内は暗い。まだ目覚めるには早すぎる時間なことは、時間を確認しなくたってわかる。どうしてこんなタイミングで意識が覚醒したか。原因はすぐに分かった。リビングから人の気配がする。
     アニはベッドから出ると、リビングへ向かった。薄暗い廊下を抜けドアを開ける。そうすると、見えたのは同棲中の恋人の姿。風呂はすませたらしく、寝間着を着ている。アニが気付くより前に帰宅していたようだ。
     アルミンはアニに気付くと、優しく微笑んだ。その顔には疲れが見える。
    「起こしちゃったかな。ごめんね」
    「……おかえり」
     研究が大詰めだとかで、泊まり込みで帰ってこない日が続いていた。この場所で彼を見るのは酷く久しぶりな気がする。
     そこではたと気付く。わざわざこうして起きてくるなんて、寂しがっていたようではないかと。急に恥ずかしくなってきたアニは思わず背を向けようとしたが、アルミンが彼女を抱きしめる方が早かった。
    「ただいま、アニ」
     耳元に落ちる囁きに胸が高鳴る。顔を上げると唇を塞がれた。触れるだけの口付けがもどかしくて、ねだるような吐息が漏れてしまう。それに応えるように深くなっていく口付けに身を委ねかけたアニだったが、背を撫でる手に一気に現実へ引き戻された。
     上下揃った下着でないどころか、飾り気もなにもないナイトブラを着けていることを思い出したのだ。同棲を始めて間もないわけではないけれど、その姿を見せるのは強い躊躇いがあった。
    「ちょ、ちょっと」
     おもわず胸を押すと、アルミンはすぐにやめてくれる。
    「ごめん、嫌だった?」
     嫌じゃない。首を横に振ると、彼はほっとした顔をしたけれど、流されてはくれない。
     色気のない下着姿を見せるのは嫌だ。しかし、それを説明したくもない。口下手な自覚のあるアニは、どうしたものかとぐるぐると思考を巡らせる。
    「今日はもう休もうか」
     あからさまな態度では示さないけれど、アルミンががっかりしているのは分かる。アニは焦った。傷付けたいわけではない。
    「……嫌じゃない。けど、下着、可愛くないやつだから」
     アンタに見られたくなくて。
     アニがぽつりぽつり言うと、アルミンは大きく息を吐いた。呆れられたかと思いきや、まだ強く抱きしめられたことで杞憂だったことを知らされた。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💘👏👏💖💖👏😭😭😭💯💯👍☺💒💒💴💕
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works

    Haruto9000

    DONE「ランサーのクー・フーリンが女性だったら」妄想、第2話。
    ※FGO第1部のみの情報で書いていたので、設定ズレなどはご容赦ください。

    【あらすじ】
    女性のクー・フーリンに戸惑うマスターたち。
    カルデアにいる他の英霊たちは誰も"彼女"のことは知らず、ランサークラスのクー・フーリンは意気消沈してしまう。
    そんな中、クー・フーリンの師匠であるスカサハが、ひとつの提案をする。
    ミラーリング #2(カルデア編) 扉を開ければ、パチパチと炉ばたで燃える温かい火。
     焼いたパンと、山羊の乳の匂い。
     刺繍の手を止めて、彼女が顔を上げる。
     一歩を踏み出せない自分を見つけて、その美しい目が細められる。
     椅子から立ち上がり、白くて細い手を差し出しながら彼女は微笑む。
     ──おかえりなさい、猛犬さん。

    ***

    「どおいうことぉぉぉっっっ!?!?!?」
     マスターがすっとんきょうな声を上げた。隣ではマシュが「先輩、落ち着いてください!」と必死になだめている。
     マスターたちの前では、召喚されたばかりのランサークラスのクー・フーリンが、戸惑ったように立ち尽くしていた。
     かの英雄の象徴ともいうべき赤い槍を両手でぎゅっと握りしめ、不安そうな顔であたりを見回している。
    8253